サイトアイコン That's Movie Talk!

アラスカ魂 North to Alaska (1960)

アラスカで金脈を掘り当てた億万長者が同僚の婚約者らと共に巻き起こす騒動を描く、製作、監督ヘンリー・ハサウェイ、主演ジョン・ウェインスチュワート・グレンジャーキャプシーヌアーニー・コヴァックスフェビアン他共演のアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー

ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧
ジョン・ウェイン / John Wayne/Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・ハサウェイ
製作:ヘンリー・ハサウェイ

原作:ラズロ・フォーダー”Birthday Gift”/舞台劇
脚本
ジョン・リー・メイヒン
マーティン・ラッキン

クロード・ビニヨン
撮影:レオン・シャムロイ
編集:ドロシー・スペンサー
音楽:ライオネル・ニューマン
主題歌:ジョニー・ホートンNorth to Alaska

出演
ジョン・ウェイン:サム・マッコード
スチュワート・グレンジャー:ジョージ・プラット
キャプシーヌ:ミシェル・ボネ/エンジェル
アーニー・コヴァックス:フランキー・キャノン
フェビアン:ビリー・プラット
ミッキー・ショーネシー:ピーター・ボッグス
カール・スエンソン:ラーズ・ノードクイスト
キャサリーン・フリーマン:リナ・ノードクイスト
ジョン・クゥオーレン:ラガー
リリアン・ショーヴァン:ジェニー・レモン

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1960年製作 122分
公開
北米:1960年11月7日
日本:1961年2月
製作費 $3,500,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1900年、アラスカノーム
ゴールド・ラッシュに沸くこの地で、シアトル出身のたサム・マッコード(ジョン・ウェイン)、ジョージ・プラット(スチュワート・グレンジャー)とその弟ビリー(フェビアン)の3人は、金脈を堀りあてて億万長者となる。

ジョージは、その金でフランス人の恋人ジェニー・レモン(リリアン・ショーヴァン)を呼び寄せようとするが、 大金で人生を謳歌しようとするサムにはそれが理解できない。

仕方なくサムは、約束だったジェニーのことを引き受けるが、そのことで酒場にいた男達と殴り合いの喧嘩になる。

その隙に、詐欺師フランキー・キャノン(アーニー・コヴァックス)がサムの金を奪おうとするが、愛犬がそれを守る。
...全てを見る(結末あり)

蒸し風呂で再びサムの金を狙ったフランキーは、彼に正体を見破られて痛い目に遭わされる。

サムは、シアトルに向かうついでに、ジェニーを連れてくることをジョージに約束する。

懲りないフランキーは、サムが船に向かったことを確認し、着いたばかりの彼の友人を装い、ジョージに接近する。

シアトル
サムは、大きな屋敷の使用人として働いていたジェニーに会うが、彼女は既に結婚していた。

その後サムは、ジェニーと同じフランス人の酒場で働く美しい女性ミシェル・ボネ(キャプシーヌ)に目を付け、彼女を代わりに連れ帰ることを考える。

ミシェルは豪放磊落なサムが気に入り、彼は、現れた木こりだった頃のボス、ラーズ・ノードクイスト(カール・スエンソン)の誘いで野外パーティーに向かう。

会場でサムは、豪快なラーズの妻リナ(キャサリーン・フリーマン)との再会を大いに喜ぶ。

ぶっきらぼうなリナの、手荒い歓迎を受けたミシェルだったが、彼女は次第にサムに惹かれていく。

その後サムは、木登り競争に代理参加し見事に優勝して、審査員のラガー(ジョン・クゥオーレン)からトロフィーを渡される。

サムはミシェルのために祝杯を挙げ、彼女はノーム行きのチケットを見て期待に胸を膨らませる。

アラスカに向かう船上で、自分がジョージの縁結びに利用されたことを知ったミシェルは、サムに失望して部屋に閉じこもってしまう。

しかし、しがない酒場の女ミシェルは考え直し、サムの考えに従うことにする。

一旦はミシェルを傷つけてしまったサムはそれを受け入れられず、ノームで彼女をシアトルに戻す手はずを整える。

それを聞き入れないミシェルは船を降りてしまい、仕方なくサムは丘に向かう。

そこでサムは、鉱山が乗っ取られそうになっていることを知り、とりあえずミシェルをホテルに連れて行く。

サムは、町のホテルがフランキー物になったことを知るが、ミシェルを残し鉱山に向かう。

ミシェルを部屋に案内したフランキーは、かつて関係していた彼女との再会を喜ぶ。

再び手を組む話をフランキーに持ちかけられたミシェルだったが、彼女はそれを断り、騒ぎを起こしてサムを騙し、鉱山について行ってしまう。

ミシェルの過去を知るフランキーは、彼女が金鉱目当てだと思い込む。

フランキーは、飲んだくれのピーター・ボッグス(ミッキー・ショーネシー)が、かつてサムの鉱山に住んでいたことを知り、彼を抱き込み、それを奪うことを企む。

鉱山に着いた二人だったが、サムは友人の手助けに行ったジョージの元に向かい、ビリーはミシェルに一目惚れしてしまう。

ミシェルを、夕食で持て成したビリーは彼女に愛を告げるが、飲めもしない酒を口にしたために眠ってしまう。

加勢に現れたサムが、ジェニーを連れて来なかったことに憤慨したジョージだったが、事情を聞いて、とりあえず冷静にはなる。

鉱山に戻ったサムは、ジョージがジェニーのために建てた小屋に、ミシェルが寝ていたので焦ってしまう。

そこに現れたジョージは、ミシェルの勝手な行動に怒り、彼女を侮辱してしまう。

しかし、ジョージは、ミシェルがジェニーと同じフランス人だと知り、彼女を気に入り謝罪して一緒に住むことにする。

ミシェルを送り返そうとしたサムはそれを知り驚くが、ジョージは彼女が自分と結婚する気がないことが分かり、潔く諦める。

さらにジョージは、ミシェルがサムのことを愛していることを知り、彼女の望みを叶えてあげようとする。。

それが気に障り、また嫉妬したサムは激怒してジョージを殴り倒し、鉱山を去ろうとする。

翌日、争奪が続く金鉱を軍隊が管理することになり、土地と所持品を差し押さえられてしまい、サムは鉱山を去り町に向かう。

政府の管理官に、ボッグスが土地の所有権を主張していると聞いたサムは彼を捜す。

ミシェルも町に着き、氷山で引き返して来たシアトル行きの船に乗ることを考える。

ビリーもミシェルを追い町に現れ、彼女に求婚するが断られてしまう。

フランキーに部屋を用意されていたミシェルは、再び彼に組まないか誘われるがそれを断る。

ミシェルは自分が戻ってくると分かっていたことで、フランキーが何かを企んでいる事に気づく。

そこに、ボッグスが見つからず、フランキーを捜していたサムとビリーが現れる。

サムはミシェルに悪態をつくが、彼女は鉱山が没収されることをフランキーが知っていたことを伝える。

話が呑み込めず頑固なサムに呆れるミシェルだったが、そこにジョージが現れる。

余計に頭に血が上るサムはボッグスを見つけるが、彼がフランキーに、何らかの書類へのサインをさせられたことを知る。

ボッグスを、管理官の元に連れて行こうとしたサムとジョージは、フランキーを見つけて通りで大乱闘になる。

フランキーを叩きのめし、ボッグスと共に管理官の元に連れて行ったサムは、悪事を暴露して事件は解決する。

心が傷つき、シアトルに帰ろうとしたミシェルだったが、サムに引き止められ、彼に自分を愛していると言わせ、二人は抱き合う。

そしてジョージは、フランキーから奪った指輪をサムに渡し、彼はそれをミシェルに贈る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
アラスカで金脈を掘り当てたサム・マッコードとジョージ・プラットは億万長者になる。
シアトルに行くことになったサムは、ジョージに婚約者を連れてくることを頼まれるが、彼女は既に結婚していた。
仕方なくサムは、同じフランス人である酒場の女ミシェルをアラスカに連れて行くことを考える。
ミシェルは豪快なサムに心惹かれてしまうが、自分がジョージの縁結びのためにアラスカに連れて行かれることを船上で聞かされショックを受ける。
しかし、ミシェルは気を取り戻し、彼女を連れて船を降りたサムだったが、金鉱が乗っ取られそうになっていることを知り鉱山に急ぐ。
現れたのがミシェルだったことで、当然のごとく憤慨したジョージだったが、彼は潔く諦める。
そしてジョージは、彼女が心惹かれてしまったサムの気を引こうと手助けをするのだが・・・。
__________

ラズロ・フォーダーの舞台劇”Birthday Gift”を基に製作された作品。

舞台はアラスカで、時代背景にコスチュームや雰囲気は西部劇そのものではあるが、コメディ・タッチのアクション・アドベンチャー。

ジョン・ウェインとのコンビ作も多いヘンリー・ハサウェイの豪快な演出が冴える痛快娯楽作。

この頃からジョン・ウェインは本作のようなコメディ・西部劇やドラマに軒並み出演し、新たなファンを獲得する。

ジョン・ウェインにしかない、他を圧倒する独特の雰囲気と演技は、見方によっては傲慢にも思えるが、それこそが彼の持ち味だ。

ヘンリー・ハサウェイ作品であるため、ジョン・ウェインは勿論お馴染みの「赤い河」(1948)のバックル”RED River D”をつけている。
*私も愛用しています。
(レプリカなのでオリジナルとは違う)

長身の活劇スターだったスチュワート・グレンジャーは、ユーモラスでひょうきんな演技を見せてくれる。

しかし、ウェインと並ぶと彼でさえも、華奢に見えてしまうのだから驚きだ。

残念ながら、演技力は今一のキャプシーヌだが、その美しさは輝くようだ。

彼女は、1990年にマンションから転落死する。
ファッション・モデルとして活躍し映画界に入りしたものの、結局、俳優としてはあまり成功しなかった。

コメディアン、アーニー・コヴァックスの、彼の個性を活かした憎らしい詐欺師役の好演も印象的だ。
確かな演技に加え、顔の表情が実に豊かだ。

おまけのような存在ではある、当時の人気アイドルのフェビアンが、キャプシーヌに恋する場面も面白い。

本作には、ジョン・フォードウェイン作品の常連がほとんど出演していないが、ジョン・クゥオーレン(木登り競争の審査員)が小さな役で登場する。

カントリー・シンガー、ジョニー・ホートンが歌う主題曲もなかなかいい。
この曲は、ビルボードのチャートで4位にまでなった。

金鉱保有者として利用される酔いどれのミッキー・ショーネシー、主人公の元ボス、カール・スエンソン、豪快なその妻役キャサリーン・フリーマン、ジョージ(S・グレンジャー)が裏切られる婚約者役のリリアン・ショーヴァンなどが共演している。


モバイルバージョンを終了