| 偽りの愛から始まった危険な賭け。 孤独な詐欺師が光を見出していく切なきノワール。 監督ジーン・ネグレスコ、主演ジョン・ガーフィールド、ジェラルディン・フィッツジェラルド、ウォルター・ブレナン、フェイ・エマーソン、ジョージ・クルーリス、ジョージ・トビアス他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジーン・ネグレスコ
製作:ロバート・バックナー
原作:W・R・バーネット”Nobody Lives Forever”
脚本:W・R・バーネット
撮影:アーサー・エディソン
編集:ルディ・ファー
音楽:アドルフ・ドイッチ
出演
ニック・ブレイク:ジョン・ガーフィールド(退役軍人である詐欺師)
グラディス・ハルヴォルセン:ジェラルディン・フィッツジェラルド(ニックと惹かれ合うようになる富豪夫人)
ポップ・グルーバー:ウォルター・ブレナン(ニックの友人である詐欺師)
トニ・ブラックバーン:フェイ・エマーソン(ニックの恋人である歌手)
ドク・ガンソン:ジョージ・クルーリス(ニックらと手を組む詐欺師)
アル・ドイル:ジョージ・トビアス(ニックの友人である詐欺師)
チェット・キング:ロバート・シェイン(トニと関係するクラブのオーナー)
チャールズ・マニング:リチャード・ゲインズ(ニックに騙されるグラディスの友人)
ベルボーイ:リチャード・アードマン(ニックの過去を知るベルボーイ)
シェイク・トーマス:ジェームズ・フラヴィン(ドクの仲間)
ウィンディ・マザー:ラルフ・ピーターズ(ドクの仲間)
ホレス:グレイディ・サットン(ダイナーの店主)(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1946年製作 100分
公開
北米:1946年11月1日
日本:未公開
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
詐欺師のニック・ブレイク(ジョン・ガーフィールド)は、第二次大戦に従軍し、戦地での負傷も癒えて軍病院を退院する。
ニックは、友人で詐欺師仲間のアル・ドイル(ジョージ・トビアス)迎えられ、恋人トニ・ブラックバーン(フェイ・エマーソン)のことを考える。
アパートに着いたニックは、その場にあったパイプを気にしながら、アルと共に、歌手であるトニに経営を任せてあるナイトクラブに向かう。
トニと関係していたクラブの新オーナー、チェット・キング(ロバート・シェイン)は、ニックが現れたことを知る。
チェットと共にニックのテーブルに向かったトニは、ニックの金を元手に始めたクラブだったが、経営に失敗してチェットに売り渡したことを話す。
トニがステージで歌う間、テーブルにパイプを置いたニックは、それを手に取ったチェットが、トニと関係していることに気づく。
チェットのオフィスに向かい、彼を脅して金を取り戻したニックは、自分を裏切ったトニを捨ててその場を去る。
ニックは、アルと共にロサンゼルスに向かい、旧友のポップ・グルーバー(ウォルター・ブレナン)を訪ねる。
その頃、金持ちのカモを見つけていた詐欺師ドク・ガンソン(ジョージ・クルーリス)は、街に現れたニックがポップに会ったことを知る。
資金がなかったドクは、仲間のシェイク・トーマス(ジェームズ・フラヴィン)とウィンディ・マザー(ラルフ・ピーターズ)と共に、ニックらを詐欺に巻き込もうとする。
酒場でポップに会ったドクは、200万ドルを相続した未亡人を騙し金を奪う計画を話す。
ポップはその件をニックに話そうとするが、彼が仕事をする気がないことを知り諦める。
アルに説得されてその話を聞くことにしたニックは、ドクらに会い、200万ドルを相続した未亡人グラディス・ハルヴォルセン(ジェラルディン・フィッツジェラルド)を騙す計画を確認し、自分が仕切ることと、取り分についてドクを納得させてその場を去るのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
“A beautifully layered, emotionally resonant Warner Bros. noir that masterfully shifts from the shadow-drenched streets of New York to the deceptive sunshine of Malibu, where John Garfield’s hard-boiled romanticism and Jean Negulesco’s atmospheric direction turn a cynical con-game into a deeply poignant tale of redemption.”
(ニューヨークの影に覆われた街並みから、マリブの欺瞞に満ちた眩しい陽光へと鮮やかに舞台を転換させる、美しく重層的で感情に響くワーナーのノワール。ジョン・ガーフィールドのハードボイルドなロマンティシズムと、ジーン・ネグレスコの情緒豊かな演出は、シニカルな詐欺のゲームを、魂の救済を描いた深く切ない物語へと見事に昇華させている。)
1943年に発表された、W・R・バーネットの小説”Nobody Lives Forever”を基に製作された作品。
「仮面の男」(1944)などのジーン・ネグレスコが監督し、主演はジョン・ガーフィールド、ジェラルディン・フィッツジェラルド、ウォルター・ブレナン、フェイ・エマーソン、ジョージ・クルーリス、ジョージ・トビアス他共演のフィルム・ノワール。
凄腕の詐欺師でありながら、真実の愛で心に迷いが生ずる主人公のジョン・ガーフィールドは、小柄で”童顔?”に見えるものの、いかに魅力的で人気があったか確認できる作品。
翌年の「紳士協定」(1947)で、グレゴリー・ペックの陰に隠れないまでも、主演を張れる彼の役柄に、やや納得いかなかったことを思い出す。
その主人公に騙されながら愛をはぐくむ富豪夫人を演ずるジェラルディン・フィッツジェラルドの、エレガントで魅力的な女性を見事に演じ、その美しさも際立つ。
主人公の仲間を演ずるウォルター・ブレナンが、撮影当時まだ50歳にも拘らず、年寄りじみたことばかり言いながら、ドラマの良い”潤滑油”になっているところも注目だ。
