1980年に発表された、フィリップ・K・ディックのSF短編小説”ゴールデン・マン”を基に製作された作品。 予知能力を持つ男性がFBIと協力してテロを阻止しようとする姿を描く、製作、主演ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビール、トーマス・クレッチマン、ピーター・フォーク共演、監督リー・タマホリによるサスペンス・アクション。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:リー・タマホリ
製作
ニコラス・ケイジ
トッド・ガーナー
ノーム・ゴライトリー
アーン・L・シュミット
グレアム・キング
製作総指揮
ゲイリー・ゴールドマン
ベン・ウェイスブレン
ジェイソン・クーアニック
原作:フィリップ・K・ディック ”ゴールデン・マン”
原案:ゲイリー・ゴールドマン
脚本
ゲイリー・ゴールドマン
ジョナサン・ヘンズリー
ポール・バーンバウム
撮影:デヴィッド・タッターサル
編集:クリスチャン・ワグナー
音楽:マーク・アイシャム
出演
ニコラス・ケイジ:クリス・ジョンソン
ジュリアン・ムーア:カリー・フェリス
ジェシカ・ビール:リズ
トーマス・クレッチマン:スミス
トリー・キトルズ:キャバノー
ピーター・フォーク:アーヴ
エンゾ・シレンティ:ジョーンズ
ホセ・ズニーガ:ロイバル
ジム・ビーヴァー:ウィズダム
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2007年製作 95分
公開
北米:2007年4月27日
日本:2008年4月26日
製作費 $70,000,000
北米興行収入 $18,211,010
世界 $76,066,840
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
クリス・ジョンソン(ニコラス・ケイジ)は、自分に関係することに限定されるが、未来が見えてしまうという能力を持っていた。
クリスは、その才能を隠しながら、自分に打って付けの職業、ラスベガスのマジシャンとして、二流のショーマン人生を送っていた。
クリスは金が必要になると、その才能を生かし、カジノで稼げばいいと単純に考えていたが、カジノ側は彼に目を付けて調べようとする。
それを察知したクリスは、早々に換金所に向かうのだが、 そこから現金を奪い発砲して逃げる男を予知してしまう。 それを阻止しようとするクリスだったが、現実にはまだ事件は起き ていないということになり、一方的なクリスの暴挙とみた警備員ロイバル(ホセ・ズニーガ)は、彼を捕えようとする。 しかし、予知能力を生かし巧みに追跡をかわすクリスは、 車を奪い逃げ切ってしまう。 FBI捜査官カリー・フェリス(シュリアン・ムーア)は、クリスの高度な予知能力を知り、ロサンゼルスを爆破しようとする、ロシアから盗まれた核爆弾のテロ阻止に、彼を利用しようとする。 フェリスはロイバルを呼び出し、今後クリスのことは忘れるよう要請する。 車を隠したクリスが、 知人のアーブ(ピーター・フォーク)と一緒にいると、フェリスが現れ、テロ阻止への協力を要請しに来る・・・。 それを予知してしまったクリスは、フェリスが現れる前にその場を立ち去る。 その頃、テロリストのスミス(トーマス・クレッチマン)は、ロイバルからクリスのことを聞きだすため、彼を拷問していた。 クリスには、脳裏に過ぎる女性(ジェシカ・ビール)の姿が浮かび、どうしても彼女に会いたい思いでいた。 彼女が現れるダイナーに通い詰めたクリスは、毎日、同じ時刻にマティーニを注文して待ち続ける。 そんな時クリスの前に、ついに追い求めていた女性リズが現れる。 予知能力を生かし、何とか彼女に近づく方法を考えるクリスは、彼女の元恋人に殴られて同情を誘う方法で気を引くことに成功する。 先住民の子供達の教師をするリズは、おかしな行動をとるクリスを警戒するが、フラッグスタッフに用があるという彼を車で送ることにする。 同じ頃フェリスも、クリスらがフラッグスタッフへ向かったことを知る。 一方、テロリストのスミスは、黒幕のジョーンズ(エンゾ・シレンティ)と、アメリカ本土に搬送された核爆弾を確認する。 そしてジョーンズは、スミスにクリス殺害命令を出す。 少し変わったところがあるものの、クリスの優しい気持ちに触れて、リズも彼に惹かれるようになる。 フェリスは、雨で道路閉鎖になり、モーテルに泊まった二人の居場所を突き止める。 リズに接触したフェリスは、クリスが危険人物だと伝え、彼女にクリスを睡眠薬で眠らせるよう指示する。 テロリストもフェリスらの動向を監視し、クリスの居場所を捜す。 リズはクリスを裏切ることが出来ず、寸前で薬を飲ませることを思い止まる。 クリスはそんな彼女に自分の才能を告白し、再会を約束して、彼女を置いて逃亡する。 その後、崖の落下物からフェリスを救ったクリスだったが、FBIに捕えられてしまう。 クリスは、テロリストの行動を予知するようフェリスに強要される。 自分に関わりのない未来は、予知が不可能だと言い張るクリスの脳裏に、リズがテロリストに爆殺される映像が見えてしまう。 テロリストの行動が他人事ではなくなったクリスは、リズを救いだすために逃亡し、必死に彼女の居場所を捜そうとする。 フェリスはクリスを見つけるが、2時間後に、リズが爆殺されることを知ってしまった彼と協力することにする。 そして、クリスの予知能力でテロリストの車を突き止める。 テロリストを埠頭に追い込んだクリスとFBIは、貨物船内の爆発物を次々と発見し、連れ去られたリズを追う。 予知能力を最大限に発揮しだしたクリスは、テロリストのスミスに捕らわれていたリズを見つけ、彼女を救い爆弾を除去する。 核爆弾を捜そうとしたクリスだったが、爆弾の場所の検知を間違えてしまい、ロサンゼルスは爆破されてしまう。 しかしそれは、クリスが未来を見ていた結果だった。 モーテルで、クリスはフェリスに連絡し、リズを助けることを条件にFBIへの協力を申し出る。 そして、クリスはテロを阻止するために、フェリスと共にロサンゼルスに向かう。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
マジシャンのクリス・ジョンソンは、自分に関係することに限定されるが、未来が見えてしまうという能力を持っていた。
FBI捜査官フェリスは、クリスの高度な予知能力を、ロシアから盗まれ、ロサンゼルスを核爆破しようとするテロの阻止に利用しようとする。
そんなクリスは、脳裏に過ぎる女性の姿が浮かび、どうしても彼女に会いたい思いでいた。
そんな時クリスの前に、ついに追い求めていた女性リズが現れる。
予知能力を生かし、リズに近づいたクリスだったが、フェリスが彼の後を追う。
一方、テロリストのスミスは、黒幕ジョーンズと、アメリカ本土に搬送された核爆弾を確認し、クリスの存在を知り殺害命令を受ける。
その後、クリスとリズは惹かれ合うようになるのだが、フェリスが彼女に接触する。
フェリスはリズに接触し、クリスが危険人物だと伝え、彼を睡眠薬で眠らせるよう指示するのだが・・・。
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評論家からも酷評された本作は、面白そうな雰囲気で始まるものの、 2分後が見えて、また現実に戻り・・・ が繰り返され始めると、話の辻褄が合わない混乱状態に陥ってしまう。
しかし、あまり堅苦しいことを考えずに観る分には、アクションもあり、それ程退屈する作品でもない。
間近に見えるグランドキャニオンのロケなども実に美しい。
残念ながら、アメリカ国内はもとより世界的にも、製作費7000万ドルを回収するのがやっとという、ニコラス・ケイジの出演作にしては、寂しい結果に終わてしまった作品でもある。
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北米興行収入 $18,211,010
世界 $76,066,840
アメリカ公開から丸1年経ってからの日本公開は、この辺の事情があったのかもしれない。
詐欺師のようなマジシャン、ニコラス・ケイジが捜し求めていた女性ジェシカ・ビールにようやく会えて、どのように近づこうかと思案して予知能力を使い苦労するシーンや、二人でモーテルに泊ることになっても、紳士的に振舞うところなどは、主人公及び彼らしい優しさなどがにじみ出ている。
「ハンニバル」(2001)でもFBI捜査官を演じたジュリアン・ムーアは、小柄ながら男勝りの熱演を見せ、彼女の出演で、作品が引き締まっているのは確かだ。
ワイルドな雰囲気の主人公に追い求められる女性のジェシカ・ビール、「ワルキューレ」(2008)などの注目作にも出演しているテロリストのトーマス・クレッチマンなどが共演している。
楽しみにしていたピーター・フォークは、短い出演だが80歳とは思えない元気な姿を見せてくれる。
*ピーター・フォークは、翌年アルツハイマー症と公表された。
ニコラス・ケイジの二流マジシャンのショーで、当時の妻アリスを出演させてしまっているとは、お遊びが過ぎるという感じもする。