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スーパー・タッチダウン Necessary Roughness (1991)

不正発覚で廃部の危機となったカレッジ・フットボールの名門校復活を目指す選手やコーチの奮闘を描く、監督スタン・ドラゴッティ、主演スコット・バクラヘクター・エリゾンドロバート・ロッジア他共演のスポーツ・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:スタン・ドラゴッティ

製作
メイス・ニューフェルド

ロバート・レーメ
製作総指揮:ハワード・W・コッチJr.
撮影:ピーター・スタイン
脚本
デヴィッド・フラー
リック・ナトキン
編集:ジョン・ライト

音楽:ビル・コンティ

出演
ポール・ブレイク:スコット・バクラ

エド・ジェネロ:ヘクター・エリゾンド
ウォーリー”リグ”リゲンドーフ:ロバート・ロッジア
スザンヌ・カーター教授:ハーレイ・ジェーン・コザック
フィリップ・イライアス学部長:ラリー・ミラー
カーヴァー・パーセル:フレッド・トンプソン
チャック・ニーダーマン:ロブ・シュナイダー
アンドレ・クリム:シンバッド
ジャーヴィス・エジソン:ジェイソン・ベイトマン
ルーシー・ドラッパー:キャシー・アイアランド
ワイアット・ビュードリー:アンドリュー・ブリニアースキー
フェザーストーン:デューン・デイヴィス
サージ”ファンブリナ”ウィルキンソン:マーカス・ジアマッティ
マヌマナ”スレンダー”:ピーター”ネイヴィ”トゥイアソソポ
ハーラン”フラット・トップ”マイヤーズ:トム・ホワイトナイト

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1991年製作 108分
公開
北米:1991年9月27日
日本:1992年5月16日
製作費 $13,500,000
北米興行収入 $26,255,590


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
カレッジ・フットボールの名門校”テキサス州立大学”の”アルマジロズ”が、選手の不正募集、薬物使用、金銭譲渡、成績操作などを追及され主力選手他がチームを去る。

チーム存続の危機を救おうとした大学長カーヴァー・パーセル(フレッド・トンプソン)は、かつての名コーチ、エド・ジェネロ(ヘクター・エリゾンド)にヘッドコーチを依頼する。

ジェネロは、かつて共にチームを率いたウォーリー”リグリゲンドーフ(ロバート・ロッジア)を対等な立場でコーチに招く。

早速、選手のスカウトを始めた二人だったが、クォーターバックが決まらない。

リグは、農場経営者で34歳のかつてハイスクールでスター選手だったポール・ブレイク(スコット・バクラ)をチームに誘う。

高卒のブレイクは、大学には新入生として進学できるためその点は問題なかった。
...全てを見る(結末あり)

教育現場の責任者であるフィリップ・イライアス学部長(ラリー・ミラー)に会ったジェネロは、彼の方針を聞き入れながら、成績優先でチーム不要論者の彼を牽制する。

練習場に現れたブレイクは、その場にいたイライアスに入学証を渡し、リグに歓迎されチームに合流する。

ジェネロは、新人にしては年を取ったブレイクの実力を疑うものの、一度のスローで彼の実力を認める。

寮に向かったブレイクは、巨漢のマヌマナ”スレンダー”(ピーター”ネイヴィ”トゥイアソソポ)と同室になる。

高校卒業と同時に期待されたブレイクは、大学進学を前に父親が亡くなったため、家業の農場を継ぐしかなく全てを諦めてしまったのだった。

イライアスに、学業成績の悪い学生のことを指摘されたジェネロとリグは、このままではチーム編成が不可能になる状況で頭を悩ませる。

年令のことで学生に冷やかされるブレイクは、スザンヌ・カーター教授(ハーレイ・ジェーン・コザック)にも同僚と間違われる。

そんなブレイクは、スザンヌに惹かれるものの相手にされない。

天体力学の理学博士でもあるアンドレ・クリム(シンバッド)は、ブレイクに声をかけられる。

かつて名プレイヤーだったアンドレは、学生としての席があるため、ブレイクは彼をチームに誘う。

アンドレはチームに加わり、そのパワーを見せつける。

チームは開幕戦を迎え、応援も殆どいないたった17名の選手は、1万人以上の応援団の声援を受けた100名以上の選手がいる相手と対戦する。

指示通りに動けない選手はチームとして機能せず、ランプレイが全く駄目だと判断したブレイクは、フェザーストーン(デューン・デイヴィス)にパスを投げる。

俊足ではあるが、練習でもパスがキャッチできなかったフェザーストーンはボールを落してしまう。

それを見たジェネロは、パスは指示していないと言ってブレイクを交代させてしまう。

ブレイクは最後までプレイさせてもらえず、結局チームは惨敗する。

試合後、ジェネロの元に向かったブレイクはプレイしたいことを伝え、今後は司令塔になり、全てをコントロールするようにと指示される。

調整が足りないと言う、ジェネロの要望を受けたイライアスの”好意”で、チームは、州刑務所の囚人チームとの練習試合を行うことになる。

選手達は囚人達に叩きのめされ、チームはその後も連敗が続く。

互いに責任を押し付けていがみ合う選手達だったが、アンドレが気分転換をすることを提案する。

ロデオなどを楽しんだ選手達は、バーで他の大学の選手にからかわれ、ブレイクらは乱闘を始める。

それを知ったイライアスは、トラブルを起こしたことを確認しに行くが、駆けつけていた保安官は乱闘があったことを否定する。

殴り合いを終え相手と意気投合していたブレイクは、対戦を楽しみしていると言って別れる。

簡単に挑発に乗るようでは、チームを潰そうとしているイライアスの思うつぼだと、ブレイクはジェネロに忠告される。

納得がいかないブレイクはスザンヌの家に向かい、コーチの指示が絶対であるフットボールの世界で、逆らうことができない悩みなどを彼女に話す。

ジェネロと話し合うべきだと助言するスザンヌは、自分達も出会いからやり直すことを提案する。

高校時代の記録的な勝利の試合の際、スザンヌが相手校のチアリーダーだったことを知りブレイクは驚く。

自分を恨んだのかとブレイクに聞かれたスザンヌは、それどころか、ブレイクに憧れて夢中になったと話し彼を散歩に誘う。

キッカーがいないことで悩んでいたジェネロは、女子サッカー部のルーシー・ドラッパー(キャシー・アイアランド)をリグに推薦される。

女性を起用することに戸惑うジェネロだったが、ルーシーのキック力を見て納得する。

雷雨の中、次の試合が始まり、始めて接戦となった展開で、ルーシーがフィールドゴールを決めて同点となる。

プレイ後にルーシーはタックルされてしまうが、彼女は相手の股間を蹴る。

試合は引き分けのまま終り、チームの連敗はストップする。

スザンヌは、勝てた試合を逃したことで悔しがるブレイクを励ましキスする。

それを見ていたイライアスはスザンヌに意見し、プライベートに干渉し、大人同士の関係にイライアスが口を出したことをブレイクは非難する。

スザンヌがイライアスに説明をしようとしないことで、ブレイクは彼女に失望してその場を去る。

マヌマナはルーシーに気を遣い、彼女を後援者であるジャーヴィス・エジソン(ジェイソン・ベイトマン)の父親のパーティーに誘う。

エジソンの父親は選手達にジャケットを贈るが、ジェネロはその受け取りを拒み、彼らを引き上げあせようとする。

不正と思われるような行為を避けたいジェネロだったが、ブレイクは、善戦した後で少しは楽しませるべきだと言って彼の態度を非難する。

リグが二人の間に入り、ブレイクはチームから抜けることを伝えてその場を去る。

自分の義務だと言うジェネロに対し、やり過ぎであり間違っているとリグも伝える。

大学を去ろうとしたブレイクは、同行したいというエジソンと共にキャンパスを出る。

ブレイクは、実力者である父親の言いなりで、汚点はカバーしてもらえるエジソンが、それに不満を抱いていることを知る。

自分で努力すべきだと助言したブレイクは、その考えが自分にも当てはまると判断して大学に引き返し、落第寸前のエジソンにアンドレの個人指導を受けさせる。

チームに戻ったブレイクは、エジソンがアンドレと試験勉強中であり、全員で力を合わせれば困難を乗り切れると伝える。

ジェネロから、自分のチームだと言われ、それを任されたブレイクは仲間達に歓迎される。

試験は終わり、採点したスザンヌは、再度チェックすると言うイライアスを無視して成績結果を張り出す。

エジソンはなんとか合格点を取り、仲間達と共に喜び、ブレイクとスザンヌのわだかまりは消える。

その後、ジェネロが心臓発作を起こして病院に運ばれる。

スザンヌと愛し合ったブレイクは、過去の栄光を捨てても勝利したいことを彼女に語る。

ジェネロを見舞ったリグは、プレイブックを渡されて試合の指揮を任される。

試合前のロッカールームに向かったリグは、ジェネロが入院したため来られず、自分がヘッドコーチを務めることを伝える。

リグは、”勝たなければ自分は死ぬ”というジェネロの言葉を付け加える。

バーで殴り合った相手との試合は始まるが、チームは圧倒されて3タッチダウンを奪われハーフタイムとなる。

リグは、どうすれば勝てるかを考え、窮屈なスーツを脱ぎ捨てて、現役時代のジェネロの闘志を興奮して語り、全員で祈りを捧げる。

後半が始まり、チームがいきなりタッチダウンを決めたため、実況するチャック・ニーダーマン(ロブ・シュナイダー)は驚く。

ラジオで試合の様子を聴いていたジェネロは、診察の結果、単なる消化不良であったことを医師から知らされる。

次のプレイで、フェザーストーンがブレイクのロングパスを見事にキャッチしてタッチダウンを決める。

フィールドに向かったイライアスは、試験の採点をやり直すことを学長パーセルに伝える。

選手の強烈なタックルを受けてしまったイライアスは、パーセルに解雇される。

相手に攻め込まれるチームは何んとか踏ん張り、そこにジェネロが現れる。

ジェネロは、消化不良だったことをリグに伝えて指示を出す。

ディフェンスが奮起してボールを奪い返したチームは、残り14秒、フォースダウンで最後のプレイとなる。

ブレイクが走りパスをキャッチしタッチダウンとなり、キックで同点か勝利を狙うかという展開となる。

キックで同点狙いと見せかけたチームは、ブレイクがフェイクして、タックルを逃れながらエンドゾーンのレシーバーにパスを投げて成功させる。

チームは1点差で勝利し、選手や観客は歓喜する。

ブレイクはジェネロと握手してスザンヌと抱き合い、マヌマナはルーシーにキスされて失神してしまう。

呆然とするイライアスは、マスコットのアルマジロに銃を向けられる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
カレッジ・フットボールの名門校”テキサス州立大学”の”アルマジロズ”の選手の不正行為などが発覚し、主力選手他がチームを去る。
大学長パーセルは、元名コーチだったジェネロをヘッドコーチに迎え、チーム再建を考える。
ジェネロは、信頼できる親友リグをコーチにして選手のスカウトを始める。
リグは、親の農場を継ぐためフットボールを諦めた、かつての高校のスター選手で、34歳のクォーターバック、ポール・ブレイクをチームに誘う。
大学入学資格のあるブレイクはチームに加わるが、まともな選手が集まらない。
ジェネロは、成績の悪い選手達にも頭を悩ませ、チームを潰そうとする学部長イライアスの妨害にも遭う。
連戦連敗が続くチームのコントロールを任されたブレイクは、教授のスザンヌとの親交も深めながら、勝利のために奮闘するのだが・・・。
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落ちこぼれ寄せ集めフットボール・チームの奮闘記ということで、ありがちな内容の作品。

しかし、アメリカ人はこの手の話が好きであり、他国人には理解できないほどの、フットボールへの思い入れが感じられる作品ではある。

若者、学生が中心となるスポーツ・ドラマなのだが、コーチや主力選手を始め、年配者の活躍を重点的に観ている方が面白い。

ドラマは、予想通りという展開で進みそれほど盛り上がりもなく、実力派ベテラン・スターなどの個性を生かした演技だけが見所の作品。

様々な考えに悩まされながら、チームをコントロールする中心選手を演ずるスコット・バクラ、落ち着いた雰囲気でヘッドコーチを好演するヘクター・エリゾンド、その補佐役のコーチをいい味で演ずるロバート・ロッジア、主人公と親交を深める教授ハーレイ・ジェーン・コザック、チームを潰そうとする学部長ラリー・ミラー、学長フレッド・トンプソン、実況アナウンサーのロブ・シュナイダー、選手シンバッドジェイソン・ベイトマンアンドリュー・ブリニアースキーデューン・デイヴィスマーカス・ジアマッティポール・ジアマッティの兄)、ピーター”ネイヴィ”トゥイアソソポ、そして、スーパーモデルのキャシー・アイアランドがキッカー役を演じている。


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