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ナポレオン・ダイナマイト Napoleon Dynamite (2004)

2002年のジャレッド・ヘスの短編映画”Peluca”を基に製作された作品。
田舎町に住む冴えない高校生の日常を描く、製作、原案、脚本、監督ジャレッド・ヘス、主演ジョン・ヘダーアーロン・ルーエルジョン・グリース他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:ジャレッド・ヘス

製作
ショーン・コヴェル
クリス・ワイアット
製作総指揮
ジェレミー・クーン
ジョリー・ワイツ
原案:ジャレッド・ヘスPeluca
脚本
ジャレッド・ヘス
ジェルーシャ・ヘス
撮影:マン・パウエル
編集:ジェレミー・クーン
音楽:ジョン・スウィハート

出演
ナポレオン・ダイナマイト:ジョン・ヘダー
キップランド”キップ”ダイナマイト:アーロン・ルーエル
リコ・ダイナマイト:ジョン・グリース
ペドロ・サンチェズ:エフレン・ラミレッツ
デビー・ブラッドショー:ティナ・マジョリーノ
サマー・ホイトリー:ヘイリー・ダフ
トリシャ・ジェナー:エミリー・ダン
ラフォーンダ・ルーカス:ションドレラ・エイヴリー
祖母:サンディ・マーティン

アメリカ 映画
配給
フォックス・サーチライト・ピクチャーズ(北米)
パラマウント・ピクチャーズ(世界)
2004年製作 95分
公開
北米:2004年6月11日
日本:未公開
製作費 $400,000
北米興行収入 $44,540,960
世界 $46,118,100


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
アイダホ州、プレストン
冴えない高校生ナポレオン・ダイナマイト(ジョン・ヘダー)は、チャットばかりしている兄のキップランド”キップ”(アーロン・ルーエル)と祖母(サンディ・マーティン)と三人で暮らしていた。

何の取柄もなく成績も悪い学校ではいじめられてばかりのナポレオンは、当然、友達もいなかった。

そんなナポレオンは、転校生のメキシコ人ペドロ・サンチェス(エフレン・ラミレッツ)と友達になる。

ダンス・パーティーがあるため誰かを誘うつもりのペドロが、その相手がサマー・ホイトリー(ヘイリー・ダフ)だったため、ナポレオンは驚いてしまう。
...全てを見る(結末あり)

デビー・ブラッドショー(ティナ・マジョリーノ)が家に来た時に置いて行った道具をロッカーに入れてあったナポレオンは、彼女にそれを返す。

ある日、叔父のリコ(ジョン・グリース)が現れ、砂漠でバギーに乗っていた祖母が事故を起こしたことを、キップとナポレオンは知らされる。

自分達の世話をするために来たと言うリコは、かつてフットボールに熱中するものの、レギュラーになれなかったことを未だに悔やんでいることをキップとナポレオンに話す。

リコは、ナイロンポリマーのビジネスの話をキップにする。

ケーキを作ったペドロは、ナポレオンに付き合ってもらい、それをサマーの家の玄関に置いて帰る。

校内で、ペドロへのメモをサマーから渡されたナポレオンは、”お断り”という内容を確認する。

セールスの仕事を始めようとしたリコとキップは、それらしくみせるために身分証を作ろうとして、デビーに写真を撮ってもらう。

サマーに断られたペドロは、デビーにパーティーの相手を申し込み、それがOKされたために、ナポレオンはショックを受ける。

トリシャ・ジェナー(エミリー・ダン)を誘おうとしたナポレオンは、彼女の肖像画を描いて捧げればいいとペドロに助言される。

リコとキップは、ナイロンポリマー製の容器のセールスを始める。

トリシャの母親の同情を買うため、リコは、恵まれない身の上のナポレオンの面倒をみていると伝える。

その後、トリシャの肖像画を描いたナポレオンは、それを渡しに行き、その場にセールスに来ていたリコに声をかけられる。

トリシャが留守だったために、ナポレオンは絵を母親に渡す。

帰宅したリコにナポレオンは不満を訴えるが、自分達が稼いでいる間に何もしてないと言われて逆に非難される。

パーティーに誘うメモと共に肖像画を見たトリシャは、その酷さに驚くが、母親から行ってあげるようにと言われる。

鶏舎のニワトリを移動させるアルバイトをしたナポレオンは、時給1ドルで6ドルしか稼げなかった。

トリシャからの電話を受けたナポレオンは、ダンス・パーティーに行くことと、絵を部屋に飾ったと言われる。

パーティー用のスーツを手に入れて、リコに送ってもらうことにしたナポレオンは、トリシャの家に向かう前に、リコの仕事である家に寄る。

時間が迫ったために、ナポレオンは走ってトリシャの家に向かおうとするが、間に合いそうもない。

ペドロのいとこだというガラの悪い二人組の車が通りがかり、それに乗せてもらったナポレオンは、トリシャの家に寄り彼女と共にパーティー会場の体育館に向かう。

デビーは、ナポレオンの誘いを無視してサマーと楽しむ。

ペドロに声をかけられたナポレオンは、トリシャの姿が見えなくなったためにデビーと踊る。

その後、生徒会長選挙への立候補を決めたペドロは、ナポレオンに協力してもらえることになる。

リコがネットで買ったタイムマシンに興味を持ったナポレオンは、それを試すもののインチキだった。

全国高校農業クラブ連盟。
ナポレオンとペドロは大会に参加して、優秀な成績を収める。

タイムマシンにクレームをつけたことをリコに確認したキップは、チャット仲間の”ソウルメイト”、ラフォーンダ・ルーカス(ションドレラ・エイヴリー)が、デトロイトから訪ねて来ることを伝える。

そのために仕事を休むと言うキップだったが、それが不満のリコは、新製品をラフォーンダに売ることを提案する。

頭の熱さが我慢できなくなったペドロは、それが髪の毛のせいだと考えスキンヘッドにしてしまったことをナポレオンに知らせる。

選挙でのイメージダウンを考え、ペドロは、デビーの協力でカツラを被ることにする。

その後、ナポレオンとペドロは選挙活動を始め、ガラの悪いいとこにも手を貸してもらう。

バスで到着したラフォーンダを迎えに行ったキップは、彼女を歓迎する。

ラフォーンダに誘惑されたキップは、その気になってしまう。

新しいビジネスを考えたリコは、豊胸効果のある製品を宣伝するため、トリシャにチラシを見せて母親に渡してもらおうとする。

トリシャは、受け取ったチラシをナポレオンのロッカーに貼りつける。

チラシのことでリコを非難したナポレオンは、彼のバンにオレンジをぶつけて襲いかかり痛めつける。

サマーのピニャータを作って殴る行為をしたペドロは校長に注意され、チラシを没収されたことなどをデビーに話す。

ラフォーンダが家にいたため不思議に思ったナポレオンは、彼女と付き合い始めたキップがワイルドに変身したために驚く。

デビーと会っていたリコは、ナポレオンからだと言って彼女に豊胸チラシを渡す。

リサイクル店でダンスのビデオを手に入れたナポレオンは、それを見て必至に練習をする。

デビーからの電話を受けたナポレオンは、最低の友達だと言われ、チラシのことを非難される。

怒ったナポレオンから出て行くようにと言われたリコだったが、それを無視する。

リコには警察に通報すると言ったもののペドロに電話をしたナポレオンは、デビーに嫌われてしまったことを伝えて、演説会のことを確認する。

翌日、ナポレオンはペドロと共に演説会に臨む。

サマーの演説が終り、その後に立候補者が必ずショーを披露すると言われたナポレオンとペドロは焦る。

陽気に踊るサマーとトリシャらのダンスが終り、諦めて緊張するペドロは演説を始める。

まともな演説もできずに話し終えたペドロに代わり、ステージに上がったナポレオンは、練習したダンスを披露する。

その見事なパフォーマンスにデビーは驚き、生徒達は喝采を送り、ペドロは喜ぶ。

それを知らずに会場を後にしたナポレオンは、キップがラフォーンダと共に旅立つことを知る。

祖母は家に戻りリコは帰り、ペドロは生徒会長に当選する。

ナポレオンを見直したデビーは、彼と仲直りをする。

2か月後。
キップとラフォーンダの結婚式が行われ、ナポレオンが馬に乗って現れる。

ナポレオンは、キップとラフォーンダのハネムーン用の馬だと言って、その姿をデビーに写真に撮ってもらう。

ラフォーンダと馬に乗ったキップは、記念品だと言って、彼女のガーターをナポレオンとリコそしてペドロに渡す。

二人が去っていく姿を見たナポレオンは、羨ましく思う。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
アイダホ州、プレストン
冴えない高校生ナポレオン・ダイナマイトは、成績も悪く学校ではいじめられてばかりだった。
そんなナポレオンは、チャットばかりしている兄キップと祖母と共に暮らしていた。
ある日、出かけた祖母がバギーの事故で帰れなくなり、代わりに叔父のリコが、キップとナポレオンの世話をするために現れる。
リコは、キップを誘ってセールスの仕事を始めて金を稼ぐ。
学校では誰にも相手にされないナポレオンだったが、メキシコ人の転校生ペドロと友達になる。
ナポレオンは、恋人探しやダンスパーティーなど、”積極的”な行動をし始めるものの全てがうまくいかない。
その後、ペドロが生徒会長に立候補を決めたために、ナポレオンは快く協力するのだが・・・。
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ジャレッド・ヘスが、前年の短編映画”Peluca”(2003)を原案に、故郷アイダホを舞台にして、製作、脚本、監督した作品。

Peluca”でも主人公を演じたジャレッド・ヘスが主演で、スタッフもほぼそのままで撮影された。

脱力系の冴えない高校生の日常を淡々と描く内容は、主人公を弱者風に描いているのだが、意外な逞しさや才能も発揮する姿もインパクトがあり痛快だ。

ナンセンス・ギャグの連続である、どこか古風な作風も、舞台となるのどかな田舎町とマッチしてる。

ダサイ主人公達の姿は、物事が思い通りに行かなかった、誰もが経験した恥じらいの青春時代を思い出させてくれる、心地よい雰囲気で展開する作品に仕上がっている。

わずか40万ドルで製作されたインディーズ作品で、6館で公開された作品は評判となり、3か月後には約1000館で拡大公開された。

その結果、北米興行収入は約4500万ドル、全世界では約4600万ドルのヒットとなった。

”超”ダサイ高校生ながら、どこか憎めない実直さと物事に熱中する才能を兼ね備える、愛すべきキャラクターを好演するジョン・ヘダー、その兄で、チャットばかりしているオタク系のアーロン・ルーエル、二人の叔父である、ビジネスに野心を抱くジョン・グリース、主人公の友人エフレン・ラミレッツ、主人公と親交を深める女子高生のティナ・マジョリーノ、その同級生ヘイリー・ダフエミリー・ダン、キップ(アーロン・ルーエル)と結婚することになるソウルメイトションドレラ・エイヴリー、主人公の祖母サンディ・マーティンなどが共演している。


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