| 悪事に立ち向かう刑事部長の執念の追撃を描く、監督ジェリー・ホッパー、主演スターリング・ヘイドン、グロリア・グレアム、ジーン・バリー他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェリー・ホッパー
製作:ロス・ハンター
脚本:ローレンス・ローマン
原作
”Cry Copper”
グラディス・アトウォーター
J・ロバート・ブレン
撮影:ラッセル・メッティ
編集:アル・クラーク
音楽
ハンス・J・サルター(クレジットなし)
フランク・スキナー(クレジットなし)
出演
ジョー・コンロイ刑事部長:スターリング・ヘイドン(部下を殺された刑事部長)
マリアンナ:グロリア・グレアム(ジョーと惹かれ合うようになるアルの恋人)
アル・ウィリス:ジーン・バリー(凶悪犯人)
ヘレン・ウィリス:マーシャ・ヘンダーソン(アルの妻)
フレッド・パークス警部補:マックス・ショーウォルター(アルに殺される刑事)
ピーティ:ビリー・チャピン(ジョーに協力する少年)
オーウェン・キンケイド警部:チャック・コナーズ(ジョーの部下)
マット・マシューズ:ドン・ハガティ(ジョーの協力者である私立探偵)
A・S・バブコック刑事部長:スチュアート・ランドール(ジョーの後任)
エドガー・グッドウィン市議会議員:フランク・ウィルコックス(警官の暴力行為を調査する議員)
トニー:ドン・ギャレット(アルの仲間)
フェリックス:リチャード・ビーチ(アルの仲間)
アイルランド人:トル・エイブリー
ジェラルド・フレイザー:ポール・レヴィット(アルの弁護士)
F・J・オデイ:フェイ・ループ(コミッショナー)
オットー・ストルツ:ジョセフ・メル(ベーカリーのスタッフ)
モーテルのオーナー:アラン・デウィット(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1954年製作 86分
公開
北米:1954年10月1日
日本:未公開
■ ストーリー ■
カリフォルニア。
フレッド・パークス警部補(マックス・ショーウォルター)は、凶悪な強盗事件への関与が疑われるアル・ウィリス(ジーン・バリー)を尋問する。
尋問中にアルが激怒し、パークスに暴行を加え、その場に居たパークスの同僚がアルを制止する。
そこに現れたジョー・コンロイ刑事部長(スターリング・ヘイドン)は、パークスから話を聞き、他の部下から、酔ってはいたものの、アルが、逮捕歴もないベーカリーのオーナーで、評判がいい人物だという報告を受ける。
パークスは、警察の暴行行為をエドガー・グッドウィン市議会議員(フランク・ウィルコックス)が調査するつもりだと、ジョーから渡された新聞で知り、部屋から出てきたアルに謝罪される。
釈放されて帰宅したアルは、顔の傷に気づいた妻ヘレン(マーシャ・ヘンダーソン)に、警察の勘違いでトラブルに巻き込まれたことを話す。
その後、パークスは何者かに射殺され、ジョーは、逆恨みの可能性があるため、アルを連行するよう部下のオーウェン・キンケイド警部(チャック・コナーズ)に指示する。
オーウェンに連行されそうになったアルは逃亡するものの、取り押さえられ、その際に頭部に怪我を負う。
署に連行されたアルはジョーに尋問されるが、パークス殺害を否定する。
そこにヘレンと共に弁護士のジェラルド・フレイザー(ポール・レヴィット)が現れ、グッドウィン議員が動き出していることをジョーに伝える。
コミッショナーのF・J・オデイ(フェイ・ループ)と電話で話したジョーは、証拠がないことを理由にアルを釈放するよう指示される。
仕方なくアルを釈放したジョーは、彼を監視するよう部下に指示する。
その後、2人の警官が乗る車に爆弾が仕掛けられ、殺害される。
オーウェンらと共にアルの店に向かったジョーは、彼に捜査令状を見せて、爆弾事件の犯行を疑う。
ジョーは、それを否定するアルに詰め寄り、もみ合いになった際、その様子を記者に撮影されてしまう。
ジョーは暴力行為を理由に解雇されてしまい、友人で私立探偵のマット・マシューズ(ドン・ハガティ)に協力を求め、アルが殺人犯だと確信して監視を始める。
それに気づき警戒したアルは、精神的に追い詰められ、警察ではなくジョーが監視していると考える。
アルは、ヘレンには静養すると伝えて、メキシコの国境の町に向かう。
アルを監視していたマットからそれを知らされたジョーは、アルを追う。
現地に着いたアルは、ナイトクラブの歌手である愛人のマリアンナ(グロリア・グレアム)の元に向かうのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
“Fueled by Sterling Hayden’s unyielding intensity and Steve Cochran’s chillingly deceptive villainy, Naked Alibi is a propulsive, atmosphere-drenched film noir that relentlessly pursues the razor-thin line between obsession and justice.”
(スターリング・ヘイデンの屈することのない力強さと、スティーヴ・コクランのぞっとするほど欺瞞に満ちた悪役ぶりに支えられた『巧妙なアリバイ』は、執着と正義の間の紙一重の線を容赦なく追及する、推進力と雰囲気に満ちちたフィルム・ノワールである。)
1951年に発表された、グラディス・アトウォーターとJ・ロバート・ブレンの小説”Cry Copper”を基に製作された作品。
「ミズーリ大平原」(1953)などのジェリー・ホッパーが監督し、主演はスターリング・ヘイドン、グロリア・グレアム、ジーン・バリー他共演のフィルム・ノワール。
警察の暴力を含めた強引な捜査から逃れる、犯行を疑われる誠実そうなベーカリーのオーナーが、それから逃れた国境の町に向かった瞬間に、凶悪犯としての牙を剥く展開、その男と彼を追う元刑事部長に関わる女の複雑な心情など、フィルム・ノワールの要素が凝縮されたような作品。
執念で犯人を追う元刑事部長のスターリング・ヘイドンと、彼との出会いで、愛人である犯人との関係がこじれる、グロリア・グレアムの哀愁漂う演技が見どころの作品。
たまたま犯人と疑われた温厚なベーカリーのオーナーから一転、凶悪犯に変貌する男を熱演するジーン・バリー、主人公の部下チャック・コナーズなどが共演している。
