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ナチョ・リブレ Nacho Libre (2006)

ルチャリブレ”の世界に憧れながら修道院で育った青年が子供達のために奮闘する姿を描く、監督、脚本ジャレッド・ヘス、主演ジャック・ブラックエクトル・ヒメネスアナ・デ・ラ・レゲラ他共演のハートフル・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:ジャレッド・ヘス

製作
ジャック・ブラック
デヴィッド・クローワンズ
ジュリア・ピスター
マイク・ホワイト
製作総指揮:スティーヴ・ニコライデス
脚本
ジャレッド・ヘス
ジェルーシャ・ヘス
マイク・ホワイト
撮影:ハビエル・ペレス・グロベット
編集:ビリー・ウェバー
音楽:ダニー・エルフマン

出演
イグナシオ/ナチョ:ジャック・ブラック
エスクエレト/スティーヴン:エクトル・ヒメネス
シスター・エンカルナシオン:アナ・デ・ラ・レゲラ
ギレルモ:リチャード・モントーヤ
エンペラー:ピーター・ストーメア
ラムセス:セサール・ゴンザレス
チャンチョ:ダリウス・ロセ
フラン・パブロ:モイセス・アリアス
キャンディダ:カーラ・ヒメネス
イグナシオ(少年期):トロイ・ジェンティル

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2006年製作 92分
公開
北米:2006年6月16日
日本:2006年11月3日
製作費 $35,000,000[
北米興行収入 $80,197,990
世界 $99,255,500


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
メキシコオアカハ州
ルター派の宣教師だったスカンディナヴィア人の母とメキシコ人の助祭の父と死に別れたイグナシオ(ジャック・ブラック)は、育てられた修道院で料理人をしていた。

孤児院も兼ねる修道院は財政難で、イグナシオは子供達にまともな食事を与えられないでいた。

そんなイグナシオは、子供時代から”ルチャリブレ”(プロレス)のルチャドーレに憧れていた。

ある日、新任の教師シスター・エンカルナシオン(アナ・デ・ラ・レゲラ)が赴任し、イグナシオは彼女の美しさに惹かれてしまう。

シスターに声をかけたイグナシオは、夜、部屋でトーストをかじらないかと誘うものの、修道士ギレルモ(リチャード・モントーヤ)に殴られてしまう。
...全てを見る(結末あり)

風邪をひいた村人の見舞いに行くようギレルモに指示されたイグナシオは、仕方なくそれに従う。

その帰り道に、レストランの裏口でチップスを受け取ろううとしたイグナシオは、それを泥棒のスティーヴン(エクトル・ヒメネス)に奪われてしまう。

仕方なく修道院に戻ろうとしたイグナシオは、人気ルチャドーレのラムセス(セサール・ゴンザレス)が、ファンに囲まれる姿を目撃する。

更に、ルチャドーレとなり賞金200ドルを受け取れるというポスターを見たイグナシオは、ある決意をする。

修道院に戻ったイグナシオは、シスター・エンカルナシオンの部屋のドアの下の隙間からトーストを入れる。

イグナシオを部屋に招き入れたシスターは、彼の両親のことなどを知る。

シスターの話を聞いたイグナシオは、子供達が好きだということを伝え、修道士達がよい食材を買わせてくれないことなどを嘆く。

ルチャドーレに憧れていることを話したイグナシオは、それは罪だとシスターに言われ、偽りの英雄だでと指摘される。

翌日、まともな料理ができずギレルモにバカにされたイグナシオは、自分を慕う少年チャンチョ(ダリウス・ロセ)に声をかけられるもののその場を去る。

スティーヴンを捜したイグナシオは、ルチャリブレでタッグを組ことを伝えるが相手にされない。

イグナシオは、金が稼げると言ってスティーヴンを納得させる。

トレーニングをした二人は、新人トーナメントに出場する。

覆面をしたイグナシオはナチョというリングネームで、エスクエレト(ガイコツ)のスティーヴンと共にリングに上がる。

二人は負けてしまうが、イグナシオは、遂に体験した憧れの世界に興奮する。

負けても報酬をもらえた二人は、観客に気に入られたことを知り、来週も来るようにと言われる。

その金で新鮮な野菜を手に入れたイグナシオは修道院に戻り、子供達やシスター・エンカルナシオンらにサラダを作って出す。

新しいコスチュームを作ったイグナシオは、それをチャンチョに見られてしまう。

誰にも話さないと言うチャンチョは、禁止されているルチャリブレをテレビで見て、リングに上がったのがイグナシオだと気づく。

次の試合も負けてしまったイグナシオとスティーヴンだったが、報酬は受け取れたために贅沢をする。

食材を買って修道院に戻ったイグナシオは、チャンチョがルチャリブレの真似をしていたためそれを制止する。

シスター・エンカルナシオンにも叱られたチャンチョは、イグナシオにもそれを禁じられる。

ルチャリブレに興味がないことをチャンチョに伝えたイグナシオは、今の生活に満足していることを伝える。

シスターに恋してしまったイグナシオは、彼女をデートに誘うことをスティーヴンに提案される。

襲いかかる自分からシスターを守るようイグナシオに指示したスティーヴンは、わざと負けると言って計画を立てる。

シスターを誘うものの、相手を間違えてしまったイグナシオは、殴られてしまう。

恥をかいたイグナシオは、海の呪術師であるエンペラー(ピーター・ストーメア)をスティーヴンに紹介される。

魔力のあるワシの卵がある場所を知っているエンペラーに会えば、史上最高のルチャドーレになれると、イグナシオはスティーヴンに言われる。

スティーヴンとエンペラーと共に海に向かったイグナシオは、崖を上りワシの巣にあった卵の黄身を飲み、パワーを感じて海に飛び込む。

リングに上がったイグナシオだったが負けてしまい、卵の効果など全くないためスティーヴンを責める。

報酬よりも勝ちたいイグナシオは、ラムセスに頼んで技を学ぼうと考える。

翌日、チャンチョらを連れて町に向かったイグナシオは、少年フラン・パブロ(モイセス・アリアス)から、現れたラムセスのサインを欲しいと言われる。

ラムセスに声をかけたイグナシオだったが、子供など相手にする気のない彼に突き飛ばされてしまう。

その夜、ラムセスに会うためパーティーに向かったイグナシオとスティーヴンは、会場に入れてもらえない。

スティーヴンは塀をよじ登り、イグナシオは余興のバンドと共に会場に入る。

ラムセスのマネージャー、ラモンに話しかけたスティーヴンは、バトルロイヤルで勝てば相手になると言われる。

ラモンの娘キャンディダ(カーラ・ヒメネス)に気に入られてしまったスティーヴンは、彼女に誘惑されたため、その場から逃げようとする。

独唱することになったイグナシオは、その歌が気に入らないラムセスに酒を浴びせられる。

その時、スティーヴンの悲鳴が聞こえたため、キャンディダに迫られる彼を助けたイグナシオはその場を去る。

自分がラムセスのような男に憧れていたことを情けなく思うイグナシオは、バトルロイヤルに勝てば戦えるとスティーヴンに言われる。

子供達を見捨てる気になれないイグナシオは、孤児など嫌いだと言うスティーヴンを見限り修道院に戻る。

朝食を作っていたシスター・エンカルナシオンに、役目を果たしていないと言われて責められたイグナシオは、昨夜はルチャリブレの試合に行っていたと話す。

ルチャリブレは罪深いものだと批判されたイグナシオは、目的が正しければ戦うこと自体は悪くないと言われる。

神に許しを請うようシスターに言われたイグナシオは礼拝堂で祈りを捧げるが、修道服にろうそくの火が燃え移ってしまう。

それに気づいたイグナシオは、外に出て火を消すものの、リングのコスチューム姿になってしまう。

仕方なくイグナシオは、リングネーム”ナチョ”というルチャドーレだとシスターらに伝える。

今夜のバトルロイヤルで勝ち、賞金1万ドルを手に入れてバスを買い、子供達を遠足に連れて行くことを約束したイグナシオはその場を去る。

バトルロイヤルは始り、イグナシオは最後まで残るものの、結局は巨漢シレンシオに敗れてしまう。

修道院に戻り、荷物をまとめて旅立とうとしたイグナシオは、チャンチョから、母の形見である幸運のマチューテを渡される。

また会える日を願い、イグナシオはチャンチョに別れを告げる。

荒野をさ迷うイグナシオは、現れたスティーヴンから、シレンシオが怪我をしたためラムセスと戦う権利を得たことを知らされる。

実は、イグナシオのために、スティーヴンがシレンシオに怪我を負わせたのだった。

イグナシオは、子供達の英雄になるようにとスティーヴンに言われる。

今は孤児達が好きだと話すスティーヴンは、彼らに希望を与えるようにと言ってイグナシオを励ます。

修道院に向かったスティーヴンは、シスター・エンカルナシオンにイグナシオからの手紙を渡す。

最強のルチャドーレ、ラムセスと戦い、ファイトマネーは子供達に渡すというイグナシオが、自分への愛を綴る手紙を読んだシスターは、それを嬉しく思う。

シスターのために作った歌をスティーヴンに聴かせたイグナシオは、決戦の舞台となるリングに向かう。

試合は始り、イグナシオは善戦するもののラムセスにマスクを外されてしまう。

痛めつけられるイグナシオは、シスターと子供達が観戦に来たことに気づき、反撃してラムセスを倒す。

イグナシオは、シスターに勝ったことを伝え、歓声に応える。

その後、約束通りバスを買ったイグナシオは、子供達やシスター、そしてスティーヴンと共に、世界遺産でもある遺跡”モンテ=アルバン”に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
メキシコオアカハ州
孤児院兼修道院で育ったイグナシオは、”ルチャリブレ”(プロレス)のルチャドーレになることを夢見ていた。
料理人として働いていたイグナシオは、食材が手に入らず子供達にまともな食事を出せないことに心を痛める。
そんなイグナシオは、新任教師のシスター・エンカルナシオンに心惹かれてしまう。
その後、ルチャドーレになる夢を断ち切れないイグナシオは、町の泥棒スティーヴンとタッグを組み新人戦に出場する。
修道院には内緒でトレーニングを始めたイグナシオは、試合には負けてしまうものの報酬を受け取り、子供達に食事を提供する。
更に上を目指すイグナシオは、人気ルチャドーレのラムセスからプロの技を伝授してもらおうとするのだが・・・。
__________

貧しい家庭で育ち司祭となり、”ルチャリブレ”の世界に入り、ファイトマネーで孤児院を経営した実在の人物フライ・トルメンタの体験を基にして製作された。

前作「ナポレオン・ダイナマイト」(2004)で注目されたジャレッド・ヘスが監督、脚本を担当した作品。
ナポレオン・ダイナマイト」と同様、ナンセンスギャグの連続なのだが、少年時代の単なる憧れから、孤児院の子供達のために闘う主人公の姿を描く、誰もが楽しめるヒューマン・コメディ。

激しい格闘技などの場面も含めてユーモラスに描きつつ、登場人物の個性を生かした、ジャレッド・ヘスの独得の世界観やテンポの良い演出が見所の作品。

北米興行収入は約8000万ドル、全世界では1億ドルに迫るヒットとなった。

ドラマの内容にマッチした、ダニー・エルフマンの愉快な音楽も印象に残る。

冴えないダメ男風で登場するものの、子供達のために憧れでもあった”ルチャリブレ”の世界に飛び込む青年を、ジャック・ブラックが彼らしい演技で熱演している。

主人公とタッグを組む町の泥棒エクトル・ヒメネス、主人公が心惹かれる美しいシスターのアナ・デ・ラ・レゲラ、主人公をバカにする修道士リチャード・モントーヤ、主人公にパワーを与えようとする謎の呪術師ピーター・ストーメア、人気ルチャドーレのセサール・ゴンザレス、主人公を慕う少年ダリウス・ロセとモイセス・アリアス、スティーヴン(エクトル・ヒメネス)を誘惑するカーラ・ヒメネス、主人公の少年期トロイ・ジェンティルなどが共演している。


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