西部劇スターのロイ・ロジャースが愛馬”トリッガー”と共に活躍するウエスタン・ミュージカル。 監督フランク・マクドナルド、共演ジョージ”ギャビー”ヘイズ、デイル・エヴァンス、ジャック・ホルト、サンズ・オブ・ザ・パイオニアーズ。 |
・西部劇
■ スタッフ キャスト ■
監督:フランク・マクドナルド
製作:アーマンド・シェーファー
原作:ポール・ガンジェリン
脚本
ジャック・タウンリー
ジョン・K・バトラー
撮影:ウィリアム・ブラドフォード
編集:ハリー・ケラー
音楽
R.デール・バッツ
チャールズ・マクスウェル
出演
ロイ・ロジャース:ロイ・ロジャース
トリッガー:トリッガー(馬)
ギャビー・ケンドリック:ジョージ”ギャビー”ヘイズ
スーザン・ケンドリック:デイル・エヴァンス
ボブ:ボブ・ノーラン
ケンドリック牧場の牧童:サンズ・オブ・ザ・パイオニアーズ
ブレット・スコヴィル:ジャック・ホルト
カーソン:リロイ・メイソン
ハンター:ロイ・バークロフト
カジノのディーラー:ケネ・ダンカン
ヘンリー・ウォレス:アル・ブリッジ
エルドラド郡の保安官:サム・フリント
アル:ラルフ・サンフォード
ピート:フランシス・マクドナルド
ベントレー医師:ハーラン・ブリッグス
デイヴィス:ウィリアム・ハード
アメリカ 映画
配給 リパブリック・ピクチャーズ
1946年製作 79分
公開
北米:1946年7月10日
日本:1951年12月11日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
黄金の馬と呼ばれる”パルミノ”には長い歴史があった。
”ゴールデン・ホース・ランチ”。
馬のディーラーでレザー・グッズの行商人でもあるロイ・ロジャース(ロイ・ロジャース)は、ギャビー・ケンドリック(ジョージ”ギャビー”ヘイズ)の牧場にたどり着く。
訪問販売、行商人お断りという看板に気づいたロイは、馬車を置いて愛馬レディに乗り牧場の敷地内に入る。
ギャビーの娘スーザン(デイル・エヴァンス)は、パルミノの愛馬”ゴールデン・ゾウリン”のお披露目をしていた。
ナイトクラブ”エル・ドラド”のオーナーで牧場主でもあるブレット・スコヴィル(ジャック・ホルト)は、ゾウリンを手に入れる方法を考える。
友人のボブ(ボブ・ノーラン)が牧場で働いていることを知ったロイは、ゾウリンを見に行く。 ロイのレディが気になるゾウリンは、興奮して近づく。 ロイを迷惑に思うスーザンは、これ以上、演技は無理だと思い、ギャビーにダンスを始めてほしいと伝える。 ギャビーに非難されたロイだったが、パーティーが始まるために、加わるよう指示される。 その後ロイは、レディとゾウリンが惹かれ合っていることでスーザンと意見が一致し、結婚させる提案をする。 それをギャビーに話したロイは、自分とスーザンとの結婚と勘違いされ、レディとゾウリンのことだと言って、仔馬は国一番のパルミノになると伝える。 ロイがギャビーに断られる様子を見ていたスコヴィルは、ある考えが浮かぶ。 スーザンに話はまとまらなかったことを伝えたロイは、ボブと仲間たち(サンズ・オブ・ザ・パイオニアーズ)に別れを告げようとする。 スコヴィルのクラブで行われるパーティーに招待されたロイは、スーザンから、もう一度、父と話すべきだと言われてその気になる。 パーティーは始まり、挨拶したスコヴィルから歌手だと紹介されたロイは、スーザンと共に歌う。 その間、スコヴィルに指示されたカーソン(リロイ・メイ)とハンター(ロイ・バークロフト)は、ギャビーの牧場からゾウリンを盗む。 ルーレットを始めたギャビーに、もう一度レディのことを話したロイだったが、相手にされずに追い出されそうになる。 抵抗したロイは殴り合いを始めてしまい、痛めつけられてクラブから放り出される。 スコヴィルが油断させるためにカジノで勝たせたことも気づかず、ギャビーはご機嫌だった。 スコヴィルを待っていたカーソンとハンターは、ゾウリンに逃げられてしまい、牧場に戻ったと考える。 途中でゾウリンは、ロイの馬車の近くにいたレディに気づき、一緒にその場を離れる。 夜中に起こされたギャビーはゾウリンが逃げたことを知り、スーザンは、ゾウリンがレディの元に行ったと考える。 ギャビーからの電話を受けたスコヴィルは、何も知らない振りをして、ゾウリンの捜索を手伝うことになる。 カーソンとハンターと共にゾウリンを見つけたスコヴィルは、レディと一緒にいるのを確認する。 それをギャビーらには黙っていたスコヴィルは、手分けして捜すことにして別れる。 目覚めたロイは、レディがいないことに気づき捜しに行く。 ロイが馬車を離れた後で、レディはゾウリンと共に戻る。 そこに野生馬が現れ、ゾウリンに襲い掛かる。 現れたスコヴィルは、ゾウリンが殺されると思い発砲する。 銃声を聴いたロイは馬車に戻り、ゾウリンを射殺してしまったことに気づいたスコヴィルは、その場から離れて再び発砲する。 ロイも発砲しながら3人の男を目撃し、ゾウリンが死んでいるのを確認する。 そこに現れたスーザンは、ロイがゾウリンを殺したと思い、銃を捨てさせてギャビーらを呼ぶ。 撃ったのは自分ではないと言うロイは、銃声がして3人の男が去ったことをスーザンに伝える。 現れたギャビーに責められたロイは、仔馬を欲しがったものの断られたため、ゾウリンを盗んで撃ったと言われ、説明しても聞き入れてもらえなかった。 ボブに制止されても気持ちが収まらないギャビーは、ロイを殺すと言って興奮するが、スーザンは法に任せるべきだと父に伝える。 ロイは治安判事エリスの元に連れて行かれ、ボブから、旧友のロイは馬を殺すような男ではないと言われたスーザンは、信じる気になれなかった。 クラブで騒ぎを起こし、ゾウリンの子をレディに産ませようとしてギャビーと交渉し、ゾウリンが1発で射殺された事実は認めたロイは、自分は発砲したが馬は撃っていないと言って、銃声が聴こえたことを判事に話す。 来週、裁判を行うと言う判事は、保釈金1000ドルをロイに言い渡す。 所持金がないため、ヘンリー・ウォレス(アル・ブリッジ)に借金したロイは釈放される。 借金のカタにレディを奪われそうになったロイは、ウォレスを殴りその場から逃げる。 ボブらに合流したロイは食料などを受け取り、できるだけ町から離れるようにと言われ、彼らに感謝して別れる。 その後、何州も渡り歩いたロイは、ある店で店主のピート(フランシス・マクドナルド)に大切にしていた鞍を売り、麦とほし草を手に入れる。 雨の中、ある牧場の納屋でレディを休ませたロイは、牧童に見つかり、愛馬が産気づいていることを伝える。 事情を話したロイは、ゾウリンを殺した男だと言われ、現れた牧場主に追い出されそうになる。 口論になったロイは殴り合いになるが、産まれるのが本当だと知った牧場主と牧童は出産を手伝う。 仔馬が産まれたことを喜ぶロイは、”トリッガー”と名付け、レディと共に旅を続ける。 ある日、遊んでいたトリッガーは、罠に気づかず脚を挟まれてしまう。 トリッガーの苦しむ声に気づいたレディはその場に向かい、ロイも追いかける。 トリッガーを見つけたレディは助けることができず、ロイの元に向かう。 トリッガーにピューマが近づき、戻ったレディは追い払おうとする。 レディが襲われていることに気づいたロイは、ピューマを射殺する。 トリッガーの罠を外したロイは、致命傷を負った瀕死のレディを楽にしてやるしかなかった。 カジノで負け続け手持ちがなくなったギャビーは、スコヴィルに借用書を書き借金をする。 スコヴィルから牧場を買い取ると言われたギャビーは、それを断る。 牧場に戻ったギャビーは、ゾウリンの子と思われるトリッガーに気づき、その場にいたロイを信用しなかった。 そこにスーザンも現れ、ゾウリンを撃っていないと言うロイは、トリッガーを譲ろうとするものの、追い払われそうになる。 誰にも負けない名馬にしてみせるとギャビーに伝えたロイは、その場を去る。 その後、ロイは逮捕されて牢屋に入れられ、トリッガーは競売にかけられる。 ボブらはロイのために落札しようとするものの、ギャビーとスコヴィルが値を上げる。 結局、スコヴィルと組んでいたデイヴィス(ウィリアム・ハード)が、トリッガーを400ドルで落札する。 負債分はウォレスに返済され、釈放されたロイは、保安官(サム・フリント)から売値の差額を受け取る。 ロイは、デイヴィスという男がトリッガーを買ったことをボブから知らされる。 証拠もなく逮捕されたロイが悪人には思えなくなったスーザンは、彼のことを馬殺しと決めつけるギャビーと口論になる。 ロイに対する訴えを取り下げたと言うスーザンは、仔馬まで連れて来た彼を信じないギャビーを非難する。 仕事もせずにカジノに入り浸ることも批判されたギャビーは、確かにそうだと言って考え直す。 その頃、納屋にいたトリッガーは、その場から逃げ去る。 汽車に乗り町を去ろうとしたロイは、戻って来たトリッガーに気づく。 その場にいたスコヴィルがトリッガーを手に入れたことを知ったロイは、彼と話をすることになる。 ギャビーを見返したいと言うスコヴィルは、同じ考えのロイを雇い、トリッガーの調教を任せる。 その後ロイは、トリッガーを見事な名馬に育て上げる。 スコヴィルの馬(トリッガーではない馬)を見せてもらったギャビーは、牧場半分分の借金を帳消しにする賭けを提案され、ステート・フェアで開催されるレースで勝負すると言われ、自信があるために受けて立つ。 牧場に戻ったギャビーは、スーザンが乗る”ゴールデン・エンプレス”が絶好調だということを確認し、スコヴィルの馬は大したことがないとボブらに伝える。 ステート・フェア。 そこに、スコヴィルの馬であるトリッガーを連れたロイが現れる。 スーザンから自分たちを恨んでいるのかと訊かれたロイは、名馬にしてみせると言ったことを証明する、トリッガーを断ったのはそちらだと伝えてその場を去る。 ギャビーは、もう一つの賭けをスコヴィルから提案される。 ボブらと話をしたロイは、ギャビーが負ければ牧場を失うことを知るが、自分には関係ないと伝える。 スーザンが出所に手を貸したことを知ったロイは動揺し、スコヴィルに今日は走る気になれないと伝える。 トリッガーを譲るので、走って勝ってほしいと言われたロイは、ゾウリンに襲いかかった野生馬のことを話したスコヴィルの言葉が気になる。 野生馬の話はしていないロイは、スコヴィルがゾウリンを撃ったことを確信し、彼が去った後で、その件をボブらに話す。 3人の男を目撃したことを思い出したロイは、スコヴィルといたのがカーソンとハンターだと気づく。 スコヴィルは、出走するカーソンとハンターに、ロイを勝たせるためにスーザンを妨害するよう指示する。 レースは始まり、スタートしたロイは、暫くして先頭に立つ。 カーソンとハンターはスーザンの進路を妨害し、それに気づいたロイは速度を落とてして彼女を前に出す。 ロイはスーザンを追うが、僅差で彼女が勝利する。 ロイに話しかけたスーザンは、彼に感謝する。 ギャビンのために祝賀会の会場を提供したスコヴィルは、ロイと共に現れた保安官に、ゾウリン殺害の容疑で逮捕される。 スコヴィルは、ボブらに脅されたカーソンとハンターがすべてを話したことを知る。 ロイに間違っていたことを伝えて謝罪したギャビーは、和解した彼にトリッガーを贈る。 ギャビーは、スコヴィルと賭けをしていたことをロイに知らせる。 数か月後。
...全てを見る(結末あり)
レースを前にしたスーザンは、ギャビーが牧場の権利を賭けていることを知り驚く。
獣医のベントレー(ハーラン・ブリッグス)が到着し、ロイらは出産を待ち、トリッガーは双子の仔馬の父親になる。
*(簡略ストー リー)
馬のディーラーでレザー・グッズの行商人でもあるロイ・ロジャースは、牧場主ギャビーが所有する”パルミノ”のゾウリンと、愛馬レディとかけ合わせれば名馬が生まれると考える。
それをギャビーに提案するものの反対されたロイは、ゾウリンを狙うナイトクラブのオーナー、スコヴィルの策略に巻き込まれる。
スコヴィルは、ゾウリンを奪うものの誤って射殺してしま。
そこに居合わせたロイが犯人と思われ、ギャビーと娘のスーザンに恨まれる。
他にもトラブル起こしていたロイは追われる身となり、ゾウリンとレディの子として産まれた仔馬をトリッガーと名付け、逃亡を続けるのだが・・・。
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西部劇スターのロイ・ロジャースが、彼の愛馬として知られる”トリッガー”と共に活躍するウエスタン・ミュージカル。
19世紀の西部が舞台ではなく、車や電話が登場する現代劇とも言える内容であるが、西部劇の雰囲気は十分に味わえる作品に仕上がっている。
主演のロイ・ロジャースは派手な衣装で登場し、もちろん得意の歌も披露してくれる。
ロイ・ロジャースの旧友役で牧場で働く牧童として登場する、同じ”サンズ・オブ・ザ・パイオニアーズ”のメンバーであるボブ・ノーランらとの共演はファンには嬉しいばかりだ。
また、ロイ・ロジャースの盟友であり44作で共演するジョージ”ギャビー”ヘイズが、頑固な牧場主を愉快に演じている。
その娘役デイル・エヴァンスとロイ・ロジャースは翌年結婚し、彼が亡くなる1998年まで人生を共に過ごした。
ロイ・ロジャースの愛馬(パルミノ)として知られ、ドラマの中でも活躍するトリッガー、名馬を狙うナイトクラブのオーナー役ジャック・ホルト、その部下リロイ・メイソンとロイ・バークロフト、同じく協力者ウィリアム・ハード、カジノのディーラー役ケネ・ダンカン、主人公に金を貸すアル・ブリッジ、保安官のサム・フリント、競売人のラルフ・サンフォード、主人公から鞍を買う店主フランシス・マクドナルド、獣医のハーラン・ブリッグスなどが共演している。