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たった一人のあなたのために My One and Only (2009)

俳優ジョージ・ハミルトンの少年時代の母親との関係を基に描く、監督リチャード・ロンクレイン、主演レネー・ゼルウィガーケヴィン・ベーコンローガン・ラーマンマーク・レンドールクリス・ノース他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・ロンクレイン

製作
アーロン・ライダー
ノートン・ヘリック
製作総指揮:ジョージ・ハミルトン

脚本:チャーリー・ピータース
撮影:マルコ・ポンテコルヴォ

編集:ハンフリー・ディクソン
音楽:マーク・アイシャム

出演
アン・デヴロー:レネー・ゼルウィガー

ダニー・デヴロー:ケヴィン・ベーコン
ジョージ・デヴロー:ローガン・ラーマン
ロビー・デヴロー:マーク・レンドール
ハーラン・ウィリアムス:クリス・ノース
バド:ニック・スタール
ウォレス:スティーヴン・ウェバー
ビリー・マッセイ:デヴィッド・ケックナー
チャーリー・コレル:エリック・マコーマック
ポーラ:モリー・C・クイン
ホープ:ロビン・ワイガート
ベッカー:トロイ・ギャリティ
トム:J・C・マッケンジー
ウェンディ:フィービー・ストロール

アメリカ 映画
配給
Herrick Entertainment
フリースタイル・リリーシング

2009年製作 108分
公開
北米:2009年8月21日
日本:未公開
製作費 $
北米興行収入 $2,484,010
世界 $3,026,270


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1953年、ニューヨーク
15歳の少年ジョージ・デヴロー(ローガン・ラーマン)は、キャデラックのディーラーで新車を買おうとする。

セールスに追い払われそうになったジョージは、十分な現金を見せて事情を話し始める。

ジョージの母アン(レネー・ゼルウィガー)は、1日早く旅行から帰っため、バンド・リーダーである夫のダニー(ケヴィン・ベーコン)の浮気現場を目撃してしまう。

息子達を連れて出て行くことをダニーに伝えたアンは、ジョージとその義兄ロビー(マーク・レンドール)を学校に迎えに行く。

銀行の貸金庫に向かったアンは、現金と宝石、そして拳銃を持ち出し、結婚指輪を中に入れて立ち去る。
...全てを見る(結末あり)

ジョージに現金を渡したアンは車を買うように指示し、後からディーラーに現れた彼女は、交渉を始めて値切りキャデラックを手に入れる。

ロビーを後部座席に乗せ、ジョージの運転でボストンに向かったアンは、ホテルの入り口で元恋人のウォレス(スティーヴン・ウェバー)に出くわす。

ウォレスから食事に誘われたアンは、事業悪化で大金が必要な彼の目的が借金だったことを知り、化粧を直すために席を外す。

テーブルに戻ったアンは、ウォレスが自分のバッグから金を持ち去り姿を消したことに気づく。

被害者だと言うものの食事代を請求されたアンは、以前パーティーで会ったことがある軍人のハーラン・ウィリアムス(クリス・ノース)に声をかけられる。

ハーランはアンの食事代を払い、自宅に彼女らを滞在させる。

息子達と今一しっくりこないハーランだったが、ジョージにアンと結婚する考えを伝える。

その後、結婚式の準備のために渡した金を、アンが障害児に寄付したことを知ったハーランは憤慨する。

襲いかかってきたハーランを、ジョージと共に叩きのめしたアンはその場を去る。

所持金が底をつく前に次の男を探そうとしたアンは、ピッツバーグに向かう。

アパートに住むことになったジョージは、隣部屋のポーラ(モリー・C・クイン)に声をかけられる。

ジョージとアンは、ポーラの兄バド(ニック・スタール)を紹介される。

ポーラとドライブイン・シアターで映画を楽しんだジョージは、彼女とほのかな愛情が芽生える。

元恋人に観劇に誘われたアンは、帰りの車の中で迫られたためにそれを拒む。

街でバドに出くわしたアンは、車で送ると言われてバーに誘われるが、彼女は遠慮する。

富豪のチャーリー・コレル(エリック・マコーマック)の豪邸に息子達と向かったアンは、彼に誘われる。

ダニーが公演で街に来ることを知ったジョージは父に会おうとするが、アンはそれに反対する。

ジョージは、アンがチャーリーの若い愛人と張り合おうとすることに意見する。

ダニーに会ったジョージは、連れ帰ってほしいことを伝えるが、ツアーが続くために無理だと言われる。

ジョージが金に困っていることを知ったダニーは、送金しても戻って来ると言って100ドルを渡す。

アンを愛していたかを聞かれたダニーは、もちろんだと答える。

自分を愛していたかともジョージに聞かれたダニーは、愛してはいるが、ツアー生活では父親らしいことはできなかったと伝える。

ホテルでチャーリーを待っていたアンは、女性達と現れた彼が、自分が来るはずないと思っていることを知り、バーに向う。

その場にいたフランクに話しかけたアンは、刑事だと言う彼に売春の容疑で逮捕されてしまう。

留置場からダニーに電話をしたアンだったが、話をせずに切ってしまう。

翌朝、バドに迎えに来てもらったアンは釈放され、アパートに送ってもらう。

この件は黙っていてほしいと言うアンに、バドは気を遣う。

バドを抱きしめて、紳士に出会えたと伝えたアンだったが、ジョージにその様子を見られてしまう。

車が壊れたと伝えたアンは、街を出ると言ってジョージに荷物をまとめさせようとする。

ダニーに会ったジョージが父親を非難したため、アンは昔の話をする。

ポーラに別れを告げたジョージは、アンと共に芝居の稽古をしているロビーを迎えに行く。

アンは、セントルイスの姉ホープ(ロビン・ワイガート)の家に向かうことにする。

アパートを訪ねたダニーは、アンと息子達が出て行き、西に向かったということをバドから知らされる。

ホープの家に着いたアンは、義兄トム(J・C・マッケンジー)に歓迎される。

口うるさいホープから質問攻めにあったアナは、いつまで滞在するのかと聞かれ、迷惑はかけずに働く気があると伝えるが、誰もそれを信じない。

ダイナーのウエイトレスになるものの、直ぐに挫折してしまったアンは、塗料店で雇われる。

アンのお蔭で売り上げが上がったことを知ったオーナーのビリー・マッセイ(デヴィッド・ケックナー)は、彼女の美しさに惹かれてしまう。

ジョージとロビーは地元の高校に通い始め、ある日、帰宅すると、アンからビリーにプロポーズされたことを知らされる。

新店舗を出店するためカリフォルニアに向かうと言うアンは、ビリーを愛しているのかとジョージに聞かれ、明確には答えない。

生活にも恵まれず子供もいないホープは、幸運な人生を送るアンを羨む。

役者志望のロビーの公演を観に行ったアンとビリー、そしてジョージだったが、ロビーが登場した直後に、竜巻発生のため避難するよう指示され、演劇は中止になってしまう。

結婚を控えたアンとビリーは、家族と共に野外パーティーを開きそれを祝うのだが、ビリーの妻が現れる。

実は精神を病んでいたビリーは、何も分からない子供と同じで、2年で7人もの女性が被害に遭ったことをアンは知らされる。

マッセイ家の弁護士から慰謝料を受け取ったアンは、ホープの家を出る決心をする。

学校があり友達もいると言うジョージは同行を拒み、ハリウッドに向かおうとするアンに、ホープと交渉してあることを伝える。

ホープを非難するアンだったが、自分の意思で決めたとジョージから言われる。

自分を気にかけず何一つ知らないことを責めるジョージは、母親失格だと言ったためにアンに殴られる。

ショックを受けたジョージはその場を去り、アンは、後悔しながらトムに別れを告げて、ロビーと共に旅立つ。

アンに置き去りにされるとは考えていなかったジョージは、彼女が連れ戻しに来てくれることを待つが無駄だった。

人を乗せて稼ぎながら西に向うアンは、ベッカー(トロイ・ギャリティ)とウェンディ(フィービー・ストロール)のカップルに有り金を奪われそうになる。

銃を手にしたロビーは、ベッカーにナイフを捨てさせる。

ベッカーのような男と一緒にいるべきではないとウェンディに伝え、彼女を連れて行こうとするアンは、ベッカーを置き去りにして走り去る。

ニューメキシコ州のアルバカーキで、ウェンディはアンの金を奪い、現れたベッカーと共にその場から逃れる。

ロビーから金を奪われたという連絡を受けたジョージは、ビリーから受け取った慰謝料があるとトムに言われる。

ホープはそれを渡すことを拒むが、ジョージが受け取るべき金だと言うトムに説得される。

バスで到着したジョージを車に乗せたアンは、カリフォルニアでは別行動だと彼に言われて出発する。

ジョージは、自分の好きな小説”ライ麦畑でつかまえて”を、アンが読んでいることに気づく。

ロサンゼルスに着いたアンらは、一応プール付きのアパートに住むことになり、キャデラックを売却する。

息子達をビーチに向かわせて買い物をしたアンは、エキストラ募集のチラシを手にしてアパートに戻る。

その場で待っていたダニーと話したアンは、子供達と共にニューヨークに戻ろうと言われる。

それを断ったアンは、やり直したいと言うダニーの考えに従う気のないことを伝える。

気が変わったら連絡が欲しいと言うダニーに、居場所は知っているとアンは答える。

ロビーと共に映画のエキストラになったアンは、プロデューサーのケイマンに気に入られ、ロビーを彼に紹介してオフィスに呼ばれる。

その夜、電話を受けたアンは、ダニーがショーの後に心臓発作を起こして亡くなったことを知らされ、それをジョージに伝える。

ジョージは泣き崩れ、彼を抱き寄せたアンも涙する。

翌朝、ニューヨーク行きの航空券を手配したアンは、ジョージが向かうべきだと彼に伝える。

それを承知したジョージは、そのままニューヨークに住みたいことをアンに伝える。

アンが自分の気持ちを理解してくれたことで、ジョージは、望まない形で母に勝利したことになる。

ニューヨーク
元の学校に戻ったジョージは、クラスメイトの前で話をすることになり、父の浮気をきっかけにして、母と義兄と旅をしたことを語る。

初めて役をもらったロビーは緊張してしまい、スタッフや共演者に迷惑をかける。

スタジオに現れたジョージは、動揺するロビーを励ましながら見本を見せる。

それに気づいたスタッフは、ジョージを代役にしてテストを始め、その様子を見たアンは驚く。

ジョージはスタジオと契約し、ロビーは役者を諦めて別の道を歩み始める。

父の本名からとった”ジョージ・ハミルトン”という芸名でデビューすることになったジョージを、真の幸せを手に入れたアンは見守る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1953年、ニューヨーク
アン・デヴローは、バンド・リーダーの夫ダニーの浮気を知り、息子ジョージとその義兄ロビーを連れて出て行く。
生活のために結婚相手を探そうとするアンだったが、男運の悪い彼女は、ボストンピッツバーグで男に騙されてしまう。
姉ホープが住むセントルイスでも、精神を病んでいたとは知らずにビリーとの結婚を果たせなかったアンは、カリフォルニアに向かおうとするのだが・・・。
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二枚目スターのジョージ・ハミルトンが、どのようにして俳優になったのかという内容だけでなく、少々風変わりな考えの持ち主と言える、母親との関係がメインに描かれた作品。

どこまでが演出かは定かではないが、母と義兄との奇妙な旅が、ジョージ・ハミルトンの俳優人世に大きな影響を与えたことが窺える内容は実に興味深い。

主人公は母親なのだが、ジョージ・ハミルトンをモデルにした少年の視線で描かれたストーリーは、ごく普通の幸せな家庭を望む子供心が伝わる、ヒューマン・タッチのコメディとして楽しめる。

周囲からは美しいともてはやされるが、二人の子持ちという設定のため、それなりに老けを感じさせる役柄を好演するレネー・ゼルウィガー、その夫のバンド・リーダーを演ずるケヴィン・ベーコン、実力派の二人に引けを取らない演技を見せる、常に落ち着いた雰囲気で息子役を演ずるローガン・ラーマン、その義兄のマーク・レンドール、主人公と結婚しそうになる軍人クリス・ノース、アパートの隣人の青年ニック・スタール、その妹のモリー・C・クイン、主人公の元恋人スティーヴン・ウェバー、主人公と結婚するはずだった精神を病むデヴィッド・ケックナー、主人公の旧友エリック・マコーマック、主人公の姉ロビン・ワイガート、その夫J・C・マッケンジー、主人公が車に乗せるカップルのトロイ・ギャリティフィービー・ストロールなどが共演している。


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