新人歌手をスターにしようとする芸能マネージャーの奮闘を描く、監督マイケル・カーティス、主演ジャック・カーソン、ドリス・デイ、リー・ボウマン、アドルフ・マンジュー、イヴ・アーデン他共演のミュージカル・ドラマ。 |
・ドリス・デイ / Doris Day / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督
マイケル・カーティス
フリッツ・フレラング
原案
ポール・フィンダー・モス
ジェリー・ウォルド
脚本
ローラ・カー
ハリー・カーニッツ
デイン・ラッシャー
アレン・リフキン
撮影
ウィルフリッド・M・クライン
アーネスト・ホーラー
編集:フォルマー・ブラングステッド
音楽:ハリー・ウォーレン
出演
ダグ・ブレイク:ジャック・カーソン
マーサ・ギブソン:ドリス・デイ
ゲイリー・ミッチェル:リー・ボウマン(歌/ハル・ダーウィン)
トーマス・ハッチンス:アドルフ・マンジュー
ヴィヴィアン・マーティン:イヴ・アーデン
フェリックス・ホーファー:S.Z.サコール
フリーダ・ホーファー:セレナ・ロイル
チャーリー:エドガー・ケネディ
グライムス:シェルドン・レナード
ジュークボックス会社のマネージャー:フランクリン・パングボーン
本人:エイダ・レオナルド
本人:フランキー・カール
ペギー:アイリス・エイドリアン
バッグス・バニー&トゥイーティー:メル・ブラン
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1949年製作 101分
公開
北米:1949年4月16日
日本:未公開
製作費 $2,000,000
北米興行収入 $2,742,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
ダグ・ブレイク(ジャック・カーソン)は、人気歌手ゲイリー・ミッチェル(リー・ボウマン)のマネージャーとして活躍していた。
ラジオ局社長トーマス・ハッチンス(アドルフ・マンジュー)との5年の契約更新が不満なゲイリーは、ダグと意見が対立する。
苛立つダグは、新人を見つけると言ってゲイリーと別れる。
秘書のヴィヴィアン・マーティン(イヴ・アーデン)と話していたハッチンスは、現れたダグからゲイリーの件を聞き驚く。
新しいスターを見つけると言うダグの話を聞こうとしないハッチンスは、ゲイリーを説得するよう指示する。
納得できないダグは憤慨して辞職してしまい、ヴィヴィアンを巻き込み自分でビジネスを始めようとする。 ニューヨーク。 ジュークボックス会社のマネージャー(フランクリン・パングボーン)から、生の歌は流さないと言われたダグは、その場に向かう。 歌っていたマーサはマネージャーに見つかり、解雇されてしまう。 会社に着いたダグは、入れ替わりでタクシーに乗ったマーサに気づかない。 マネージャーと話したダグは、マーサが解雇されたことを知り、彼女の住所などを教えてもらえない。 自分が発掘されるために、今回のことを仕組んでくれた叔父チャーリー(エドガー・ケネディ)のバーに向かったマーサは、ダグのことを知り見つけようとする。 会社に戻ろうとしたマーサは、タクシーを降りたダグと入れ替わりで車に乗る。 マーサの声で彼女だと分かったダグはタクシーを追い、事情を話してバーに戻る。 マーサの歌を聴いたダグは、ヴィヴィアンに電話をしてロサンゼルスに戻ろうとする。 空港でマーサを待つダグは、彼女に幼い息子フレディがいたことを知る。 叔父チャーリーをダグに紹介したマーサは、連れて行けないフレディは、成功したら迎えに来ればいいと言われるものの納得できず、出発を諦めようとする。 フェレディは預かると言うチャーリーに説得されたマーサは、仕方なく息子と別れて旅立つ。 ロサンゼルス。 マーサは、その場に現れた男性が、スポンサーのフェリックス・ホーファー(S.Z.サコール)と知らずに話をする。 ステージに呼ばれたマーサはゲイリーに声をかけられ、彼の前で歌い始める。 マーサの歌を聴いたホーファーは、ラジオ番組”魅惑の時”には相応しくないと思い席を立ち、ダグは意外な反応に驚いてしまう。 マーサに惹かれたゲイリーは、彼女をランチに誘い、業界の厳しさについてなどを話す。 ヴィヴィアンのアパートに向かったダグは、彼女に頼みマーサのために部屋を貸りる。 眠ろうとしたヴィヴィアンは、マーサに息子がいることを知り驚く。 その後ダグは、マーサをクラブやラジオ局に売り込むものの、うまくはいかなかった。 気分転換で出かけようとしたダグだったが、マーサがゲイリーにデートに誘われていることを知る。 食事やダンスを楽しんだマーサとゲイリーは、惹かれ合う。 ある場末のクラブで歌手を探していることを知ったマーサは、気乗りしないダグに内緒でその場に向かう。 マーサは、支配人のグライムス(シェルドン・レナード)に気に入られて採用され、ステージに立つ。 その場に向かったダグは、客に酷い目に遭わされたマーサを連れて帰る。 ダグは、気落ちするマーサを励ますためにフレディを呼び寄せ、彼女に感謝される。 ヴィヴィアンは、ダグと共にフレディが現れ、愛犬も飼うことになり頭を抱える。 ダグは家事に協力し、マーサが夫を戦争で亡くし、フレディと共に辛い目に遭ったことをヴィヴィアンに話す。 フレディを寝かせるマーサの歌声を聴いたダグは、売り込み方を間違っていたことに気づき、ホットな曲はやめてイメージチェンジを考える。 ダグは、ヴィヴィアンを説得してミンクのコートと車を売ってもらい、資金を調達する。 犬の散歩中のホーファーと話したダグは、夜9時のラジオ放送のことを伝える。 9時になり、ダグはホーファーに電話をするものの、ラジオ放送を聴いてもらえない。 ホーファーの妻フリーダ(セレナ・ロイル)は、歌声が聴こえる受話器を枕の下に隠してしまう。 計画がうまくいかなかったダグは気落ちし、マーサと共にレストランに向かう。 その場にいたゲイリーは、協力すると言ってマーサをパーティーに誘い、業界の大物に紹介すると伝える。 マーサはそれを断るが、ゲイリーを利用しようとしたダグは、彼女をパーティーに出席させる。 パーティーは開かれ、ゲイリーは招待していないダグがいることに気づき、彼と言い合いになり殴ってしまう。 ダグにホーファー夫妻の前で歌うよう指示されたマーサは、騒ぎになったために、ダグとヴィヴィアンと共にその場を去る。 苛立つゲイリーは、番組出演を前に控えるようにと言われていた酒を飲んでしまう。 ”魅惑の時”のオンエアーが迫り、ゲイリーが泥酔していることを知ったハッチンスとホーファーは焦る。 ダグは、ゲイリーの代わりにマーサを使うことをヴィヴィアンに提案する。 規則を破ったゲイリーは、ホーファーにから演させないと言われ、ハッチンスは困惑する。 ホーファーを説得したダグは、マーサを出演させる許可を得て、彼女をステージに上げる。 番組は始まり、紹介されたマーサは歌い始め、トラブルを起こしたゲイリーはスタジオから追い出される。 マーサの歌声が気に入ったホーファーは、彼女と契約することをダグに伝える。 番組終了後、ゲイリーが気になるマーサは、一晩中、彼を捜す。 翌日マーサは、ゲイリーが街を去ったことを知る。 その後、マーサはスターとなり、チャーリーとフレディと共に暮らしていた。 イースター前日、フレディはバッグス・バニーとトゥイーティー(メル・ブラン)の夢を見る。 フレディに父親が必要だと考えたダグは、マーサにプロポーズする。 ダグは、その気になれないマーサが、未だにゲイリーのことを想っていることを知り、彼女の気持ちを理解する。 街に戻ったゲイリーは、ハッチンスに会うものの、仕事はもらえなかった。 そのことをヴィヴィアンから知らされたダグはゲイリーと会い、復帰の手助けをしようとする。 パーティーを計画したダグは、ハッチンス、ホーファー、マーサに招待状を送る。 同窓会や音楽会として出席したハッチンスとホーファーは、会場に来てパーティーだと知り戸惑う。 緊張するゲイリーは酒を欲しがるが、それを制止するダグに励まされながらステージに上がる。 着席していたマーサはゲイリーの登場に驚き、ダグの気遣いだと気づく。 以前のように歌えないゲイリーは戸惑い、マーサが彼を助けるためにステージに向かいながら歌う。 マーサと共に歌い終えたゲイリーは、彼女と席について話す。 マーサは、ダグが商売のためにしたことだと言うゲイリーの考えを否定する。 ゲイリーは、結婚して自分だけがステージに立つことをマーサに提案する。 旧友から声をかけられたゲイリーは、他の女性たちのテーブルに向かってしまう。 マーサは、酒を飲むゲイリーが元の彼に戻ってしまったことを知りショックを受ける。 ダグにゲイリーのことで感謝したマーサは、彼と踊る。 ステージに上がったマーサは、歌いながらダグに愛を伝える。 それに気づいたダグは、マーサとキスして抱きしめる。
...全てを見る(結末あり)
クラブを回ったダグは、あるバーで、ジュークボックス会社で働いている歌手志望のマーサ・ギブソン(ドリス・デイ)の歌声を聴き気に入り電話をする。
マーサと共にスタジオに向かったダグは、リハーサル中のゲイリーを気にしながらヴィヴィアンと話す。
*(簡略ストーリー)
ロサンゼルス。
芸能マネージャーのダグ・ブレイクは、人気歌手のゲイリーがラジオ局とのと契約を拒んだために、意見が対立して別れる。
新人を発掘しようとしたダグはニューヨークに向かい、歌手志望のマーサの歌声が気に入り、彼女を連れてロサンゼルスに戻ろうとする。
夫を戦争で亡くしたマーサは、幼い息子フレディを叔父チャーリーに預け、ダグと共に旅立つ。
その後ダグは、クラブやラジオ局を回りマーサを売り込むのだが・・・。
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サイレント時代から活躍し、着実にキャリアを積んだマイケル・カーティスの監督作品であり、終盤に登場するバッグス・バニー&トゥイーティーの夢のシーンは、フリッツ・フレラングが担当している。
新人歌手を発掘した芸能マネージャーが、彼女をスターにするために奮闘する姿を、ユーモアと人間味あふれるタッチで描くマイケル・カーティスの演出手腕が見どころの作品。
マイケル・カーティスが前年の「洋上のロマンス」(1948)でも組んだ主人公のジャック・カーソンとドリス・デイに加えて、脇を固める個性派スターの見事な演技も注目だ。
ジャック・カーソンとドリス・デイは、同年の”It’s a Great Feeling”でも共演している。
主演のジャック・カーソンは、やり手の芸能マネージャーではあるが、人間味のあるナイスガイを熱演している。
前年デビューしたばかりのドリス・デイは、素人っぽさが残る表情が印象的で、見事な歌声を披露してくれる。
主人公と対立し、ヒロインと惹かれ合う人気歌手のリー・ボウマン(歌/ハル・ダーウィン)、ラジオ局の社長アドルフ・マンジュー、その秘書を愉快に演ずるイヴ・アーデン、ラジオ番組のスポンサー、S.Z.サコール、その妻セレナ・ロイル、ヒロインの叔父エドガー・ケネディ、ナイトクラブの支配人シェルドン・レナード、ヒロインが勤めるジュークボックス会社のマネージャー、フランクリン・パングボーン、バンドリーダーとして本人役のエイダ・レオナルドとフランキー・カール、歌手のアイリス・エイドリアン、バッグス・バニー&トゥイーティーの声メル・ブランなどが共演している。