史上最高のヒットマンと彼に惹かれた女性の奇妙な恋を描く、監督パコ・カベサス、主演サム・ロックウェル、アナ・ケンドリック、ティム・ロス、RZA他共演のアクション・ラブ・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:パコ・カベサス
製作
マイケル・A・ヘルファント
ブラッドリー・ギャロ
リック・ジェイコブズ
ローレンス・マティス
製作総指揮:マックス・ランディス
脚本:マックス・ランディス
撮影:ダニエル・アラーニョ
編集:トム・ウィルソン
音楽:アーロン・ジグマン
出演
ミスター・ライト/フランシス・マンチ:サム・ロックウェル
マーサ:アナ・ケンドリック
エド・ホッパー:ティム・ロス
ショットガン・スティーヴ:RZA
ヴォン・カーティガン:ジェームズ・ランソン
リチャード・カーティガン:アンソン・マウント
ジョニー・ムーン:マイケル・エクランド
エスピノーザ:ルイス・ダ・シルヴァJr.
ソフィ:ケイティ・ネイラ
ブルース:ジェイデン・ケイン
アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2016年製作 95分
公開
北米:2016年4月8日
日本:2017年5月13日
製作費 $8,000,000
北米興行収入 $34,694
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューオーリンズ。
男運の悪いマーサ(アナ・ケンドリック)は、浮気した恋人のジェフと別れる。
コードネーム”ミスター・ライト”のヒットマン、フランシス・マンチ(サム・ロックウェル)は、ターゲットの妻を殺す。
家に戻ったマーサは、ルームメイトのソフィ(ケイティ・ネイラ)に酷い仕打ちに遭ったと伝えて興奮し、クローゼットから出ようとしない。
マーサに誘われて友人のジュリアと共にバーに向かい楽しんだソフィは、トラブルを好むような暴走気味のマーサのことを心配する。
ある組織に所属する殺し屋のエド・ホッパー(ティム・ロス)は、かつてCIAで同僚だったフランシスを追い詰めるものの、捕らえることはできなかった。 ボスからの司令を受けたホッパーは、FBIアラバマ支局の”レオナルド・ノックス”に「扮して現地の警察署に向かい、パトリック刑事と捜査を始める。 ソフィの職場であるペット・ショップに向かったマーサはトラブルを起こしてしまい、帰ってほしいと言われる。 買い物中に声をかけてきたフランシスに強引に誘われたマーサは、彼とデートをすることになる。 意気投合した二人は、ホッパーの部下であるエスピノーザ(ルイス・ダ・シルヴァJr.)に狙撃されるものの無事だった。 楽しい時間を過ごした二人は家に戻り、愛し合おうとする。 犯罪組織の幹部ヴォン・カーティガン(ジェームズ・ランソン)は、兄のリチャード(アンソン・マウント)を殺してボスになることを、ジョニー・ムーン(マイケル・エクランド)と共に考えていた。 翌朝、目覚めたマーサは、仕事に行くというフランシスのメモを確認し、それには、今夜、会おうとも書かれていた。 ホッパーは、パトリックと共にフランシスを監視する。 朝食を作っていたマーサは、ソフィから、名前も知らない相手を少しは警戒すべきだと言われる。 エスピノーザからの電話を受けたホッパーは、仲間を殺されたことで怒る彼からフランシスは自分が殺すと言われ、今は動くべきではないと忠告するものの、聞き入れる様子はなかった。 パトリックから”エド・ホッパー”という名前が資料にやたらに出てくると言われたホッパーは、12年前から行方不明の男だと伝える。 その夜、マーサとバーで会ったフランシスは、カウンターにエスピノーザがいることに気づき、席を外して彼と共に店を出る。 エスピノーザを相手にしないフランシスだったが、襲いっかかってきた彼を殺して店に戻る。 ヴォンの行動を批判するリチャードは、腕利きの殺し屋を雇うことを提案され、連れてくるようにと指示する。 家に戻ったマーサは、フランシスから人間技とは思えないナイフの扱いを見せられる。 危険だと言って憤慨してフランシスを追い払おうとしたマーサだったが、自分も同じようにナイフを扱えたために驚き、彼と愛し合う。 ある男に会ったフランシスは、その男を殺してしまう。 それを監視していたジョニーは、殺す相手がリチャードではなかったために焦る。 フランシスが男を射殺する姿を目撃したマーサは動揺し、戻ってきた彼から、人殺しをしても自分への思いは変わらないと言われるものの、家に送ってほしいと伝える。 家に着き車を降りたマーサを説得するフランシスだったが、彼女は何も語らずにその場を去る。 今回の件をリチャードから問い詰められたヴォンとジョニーは、フランシスが女を降ろした住所を知らせる。 ヴォンとジョニーは、10人連れて行きフランシスを殺すようにと、リチャードから指示される。 訪ねて来たホッパーから、殺し屋だったフランシスのことを知らされたマーサは、引退したはずの彼が人を殺す理由を尋ねる。 依頼人を殺すのが彼の正義だと答えたホッパーは、何度か追い詰めたフランシスだったが、そのたびに大量の死者を出しながら逃げのびると伝える。 マーサは、フランシスから連絡があり次第、知らせてほしいと言われる。 その後、マーサに電話をしたフランシスだったが、出ようとしない彼女にメッセージを残す。 不安な日々を送るマーサは、フランシスが自分には危害を加えないことをホッパーに確認する。 ヴォンとジョニーに雇われたスティーヴ(RZA)は、古風なショットガンを渡されたために、人を殺せそうもない銃だったために不思議に思う。 見張っていたホッパーを気絶させて家に運び込んだフランシスは、混乱しているマーサから、今は距離を置きたいと言われる。 それを承知したフランシスだったが、キスするマーサに求めれる。 抱き合っている二人と、倒れているホッパーに気づいたソフィは驚く。 そこに武装した男達が現れたために、パトリックは無線でホッパーに知らせて、それを聴いたフランシスは警戒する。 マーサから、ホッパーがFBIだと言われたフランシスはそれを否定し、変装が得意の極悪人だと伝える。 騒ぐソフィを部屋に閉じ込めたフランシスは、二人で逃げようと言ってマーサを説得して家を出る。 襲い掛かってきた男達を倒したフランシスは、スティーヴ(RZA)が放ったショットガンの弾を手に受けてしまう。 散弾だったために致命傷にはならなかったフランシスは、現れたヴォンらに抵抗し、悲惨な結果になるので諦めるようにと言って警告する。 逃げる者もいて、何人かを銃撃したフランシスは、観念したヴォンに銃を捨てさせるものの、襲い掛かってきたスティーヴに叩きのめされる。 ジョニーがマーサを捕え、銃を拾ったヴォンは、女を取り戻したければ奪いに来いとフランシスに伝えてその場を去る。 フランシスは、朦朧としながら銃を構えるものの、現れたホッパーに制止される。 撃たれたヴォンの手下に止めを刺したホッパーは、現れたパトリックも射殺してしまう。 その隙に、フランシスは姿を消す。 マーサがリチャードの所にいるので、フランシスが来て皆殺しにすれば自分がボスになれるとジョニーに話すヴォンは、リチャードに呼ばれる。 スティーヴから、フランシスの顔に向けて発砲したにも拘らず殺せなかったと言われたリチャードは納得できず、彼を殴り倒す。 フランシス殺害に10万ドルの懸賞金を出すことをヴォンから提案されたリチャードは、右腕のブルース(ジェイデン・ケイン)から、マーサを解放するのが得策だと言われる。 腰抜けと言われたリチャードはヴォンを殴り、マーサと共に追い払う。 ブルースから軍用スコープ銃を渡されたスティーヴは、古風なショットガンで襲撃させたヴォンの考えが理解できない。 ジョニーと話すヴォンの会話を聞いて笑ってしまったマーサは、自殺計画を考えているとしか思えないと言ってバカにしたために殴られてしまう。 逃げないとフランシスに殺されると言うマーサは、そうでなければ自分が殺すとヴォンに伝えて、その気になって興奮し始める。 現れたフランシスに中の様子を知らせたスティーヴは、自分の銃で建物に発砲したフランシスから、顔の傷のことを訊かれる。 リチャードに電話機で殴られたと答えたスティーヴは、家の中に向かうフランシスがまともとは思えない。 警戒するブルースは、リチャードを地下に連れて行くようヴォンに指示し、ジョニーを上の階に向かわせる。 窓を突き破ってきたフランシスに手下を殺されたヴォンは、銃を奪われて足を撃たれてしまう。 リチャードに銃を向けて、マーサの居場所を聞き出そうとするフランシスは、彼を殺さずに自分で捜そうとする。 依頼人を殺さないフランシスに、自分の主義を貫けと伝えたヴォンは、殺しはやめるとマーサに誓ったと言われる。 戸惑うヴォンはリチャードを殺させたかったと話してしまい、フランシスから、裏切りを知ったリチャードと話し合うべきだと言われる。 銃を奪ったヴォンは、リチャードを射殺する。 マーサを捜すフランシスは、ブルースと格闘になる。 手榴弾を手にしてピンを抜いてしまって焦るブルースから、それを受け取り元に戻してやったフランシスは、彼を落ち着かせる。 その場に現れたスティーヴは、銃を向けたフランシスから、自分はマーサを助けたいだけだと言われる。 銃を置いたフランシスに、ヴォン達よりもましだと伝えたスティーヴは銃を下ろす。 ブルースを任せたフランシスは、マーサを捜しに行く。 マーサを助けたフランシスは、雨の中、ジョニーを警戒しながら建物から出るが、襲い掛かってきたホッパーに痛めつけられる。 ジョニーに捕らえられたマーサは、ナイフを手にした彼に襲われるものの、それをかわし反撃して叩きのめす。 ヴォンからかかってきた電話に出たマーサは、リチャードが死んだと言われ、ここにいる男も死んだと伝える。 廊下でヴォンに出くわし銃を向けられたマーサは、ジョニーのことを訊かれたために自分が殺したと答える。 発砲したヴォンの銃を奪ったマーサは、彼を射殺する。 闘い疲れて手錠をしたまま倒れたフランシスとホッパーは、互いに銃を向ける。 ホッパーから普通にはなれないと言われたフランシスは、手錠を銃で撃ちその場を去ろうとする。 フランシスに銃を向けたホッパーだったが、スティーヴに射殺される。 ホッパーには500万ドルの懸賞金がかかっているとスティーヴに伝えたフランシスは、無事だったマーサから、ジョニーとヴォンを殺したことを知らされて、彼女と共にその場を去る。 2か月後、ベトナム北部、ライチャウ。 スナイパーに近づいたマーサは、容赦なく彼を射殺する。
...全てを見る(結末あり)
翌日、背中の傷のことを訊かれたフランシスは、CIA時代に事故に遭った時のものだと話す。
マーサと食事をしていたフランシスは、自分を狙っているスナイパーに気づき、”彼女はどこかな?”というメモを見せる。
*(簡略ストー リー)
ニューオーリンズ。
史上最高のヒットマンと言われたコードネーム”ミスター・ライト”フランシス・マンチは、引退するものの、依頼人を殺すという正義を貫く行動をしていた。
そんなフランシスに出会った男運の悪いマーサは、彼と意気投合して恋に落ちる。
フランシスを追う、CIAで元同僚だったホッパーは、FBI捜査官に扮して、地元警察と共に捜査を始める。
地元の犯罪組織の幹部であるヴァンは、兄のリチャードを殺してボスになることを考え、ジョニーの協力を得て、フランシスを利用した計画を実行委しようとする。
フランシスと深い関係になったマーサだったが、彼が殺人を犯す現場を目撃してしまい、愛は変わらないと言われるものの戸惑ってしまう・・・。
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テレビ界などでも活躍し、ニコラス・ケイジ主演の「トカレフ」(2014)なども監督したパコ・カベサスの演出、サム・ロックウェル、アナ・ケンドリック、ティム・ロスなど個性派キャストなども注目の作品。
内容は平凡だが、最高の殺し屋にしてはやや脱線している雰囲気の主人公の殺し屋が、そのテクニックとなると洗練されているというスタイリッシュな映像も見どころの作品。
多くの悪党を含めた登場人物のキャラクターが実に多彩で、魅力的なキャスティングによりまずまず楽しめる作品なのだが、北米ではわずか35館の公開に終わり、1週間で打ち切りになってしまった。
主演のサム・ロックウェルは、サイコパス的な最高の殺し屋をハマリ役と言っていい演技で熱演し、彼に影響されて過激な行動を好む女性をアナ・ケンドリックが愉快に演じている。
主人公を追う、元同僚の殺し屋ティム・ロス、主人を襲撃するものの、彼に感化されていくRZA、彼を雇う犯罪組織の幹部ジェームズ・ランソン、その兄で組織のボス、アンソン・マウント、ヴォン(ジェームズ・ランソン)に協力する悪党のマイケル・エクランド、主人公に仲間を殺された男ルイス・ダ・シルヴァJr.、ヒロインのルームメイトのケイティ・ネイラ、組織のボスの右腕ジェイデン・ケインなどが共演している。