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ムーラン・ルージュ Moulin Rouge (2001)

パリモンマルトルにあるキャバレー”ムーラン・ルージュ”を舞台に、貧しい作家と娼婦の恋の物語を描く、製作、監督バズ・ラーマン、主演ニコール・キッドマンユアン・マクレガージョン・レグイザモデビッド・ウェナム共演による絢爛豪華なミュージカル・ ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ミュージカル)

ニコール・キッドマン / Nicole Kidman 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:バズ・ラーマン

製作
フレッド・バロン

マーティン・ブラウン
バズ・ラーマン

脚本
クレイグ・ピアース

バズ・ラーマン
撮影:ドナルド・M・マカルパイン
編集:ジル・ビルコック
美術・装置
キャサリン・マーティン

ブリジッテ・ブロック
衣装デザイン
キャサリン・マーティン

アンガス・ストラティー
音楽
クレイグ・アームストロング

マリウス・デ・ヴリーズ

出演
サティーン:ニコール・キッドマン

クリスチャン:ユアン・マクレガー
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックジョン・レグイザモ
ハロルド・ジドラー:ジム・ブロードベント
ウースター公爵:リチャード・ロクスバーグ
ニニ:キャロライン・オコナー
オードリー:デビッド・ウェナム
ショコラ:デオビア・オペアレイ
緑の妖精:カイリー・ミノーグ

オーストラリア/アメリカ/イギリス 映画
配給 20世紀FOX

2001年製作 128分
公開
オーストラリア:2001年5月24日
北米:2001年6月1日
イギリス:2001年9月7日
日本:2001年11月23日
製作費 $52,500,000
北米興行収入 $57,386,370
世界 $179,213,430


アカデミー賞 ■
第74回アカデミー賞

・受賞
美術・衣装デザイン賞
・ノミネート
作品
主演女優(ニコール・キッドマン
撮影・編集・録音・メイクアップ賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1900年、パリ
モンマルトルに住む、作家クリスチャン(ユアン・マクレガー)は、酒に溺れながら、自分が愛し、そして死んだサティーン(ニコール・キッドマン)のことを想いタイプを打つ。
__________

1899年、夏。
ロンドンからモンマルトルの丘に着いたクリスチャンは、愛の物語を書くため、その地に移り住む。

クリスチャンは、ひょんなことから画家でもある音楽劇団員のアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(ジョン・レグイザモ)やオードリー(デビッド・ウェナム)に誘われて、ショーの台本を書くことになる。

しかし、舞台作家オードリーは、クリスチャンとの共同執筆を拒否し劇団を去ってしまう。

ある夜、クリスチャンはキャバレー”ムーラン・ルージュ”で、舞台女優を目指す高級娼婦サティーンと運命の出会いをする。
...全てを見る(結末あり)

ヨーロッパ一の舞台女優を目指すサティーンは、パトロンを探していた。

クリスチャンは、サティーンに一目で心奪われてしまい、彼は運良くその夜の彼女の相手に選ばれる。

しかし、サティーンは舞台の最中に発作を起こし、気を失い吐血してしまう。

意識を取り戻し、クリスチャンをパトロンに相応しい公爵だと思い込んでいるサティーンは、彼との一夜を過ごそうとする。

燃え上がる二人、サティーンは、クリスチャンに恋したと語るのだが、彼が貧しい”ボヘミアン”だと知って驚いてしまう。

そこに、”ムーラン・ルージュ”のオーナーである、ハロルド・ジドラー(ジム・ブロードベント)に連れられたウースター公爵(リチャード・ロクスバーグ)が現れ、サティーンは慌ててしまう。

クリスチャンが見つからないよう、何とか公爵を追い払ったサティーンは、その直後、再び気を失しないかける。

ベッドにサティーンを運ぶクリスチャンだったが、それを公爵に見られ、彼女は咄嗟に作家とリハーサルをしていたと言い逃れをする。

公爵はそれを信じないが、そこに、クリスチャンを観察していたロートレックらが現れ、リハーサルだと言って二人を助ける。

ジドラーも現れ、サティーンはクリスチャンを、公爵も気に入った新人作家だと言って紹介する。

そしてクリスチャンらは、ジドラーも加わり、即興で新しいショー”スペクタキュラー・スペクタキュラー”を公爵に披露して、その予算を確保する。

ある夜、台本を書いていたクリスチャンは、自分に恋したと言ったサティーンにそれを確かめる。

男を喜ばせるのが仕事と言うサティーンは、その言葉が演技だったとクリスチャンに伝えるが、彼の胸のときめきが伝わり彼女もその愛を受け止める。

公爵は、”ムーラン・ルージュ”を劇場に改装する資金提供の条件として、サティーンを他の男に触れさせないことと、店の権利をジドラーに要求する。

有無を言わせない脅迫まがいの要求に、ジドラーは仕方なくそれに合意する。

そして、”ムーラン・ルージュ”は、劇場としてオープンする予定となり改装が始まる。

クリスチャンの書いたショーは続くが、サティーンは彼の協力で公爵の誘いを拒み続ける。

ジドラーは、サティーンとクリスチャンの密会に気づき、二人を別れさせようとする。

そんな時、サティーンの様態が悪化し、ジドラーは彼女が結核だと知らされるが、それを隠し通すことにする。

クリスチャンは、サティーンの様態が気がかりで仕方ないのだが、彼女はクリスチャンと別れ、新しいショーの初日に公爵の誘いを受けることを告げる。

公爵への嫉妬を忘れようとするクリスチャンは、ショーに愛の曲を付け加えようとする。

リハーサルを見た公爵は、娼婦がマハラジャを選ばずに貧しい”シタール”弾きと結ばれるという、サティーンとクリスチャンを結びつけるような結末に激怒し、ショーの内容をジドラーに変更するよう命ずる。

ジドラーは時間的にそれは無理だと説明するのだが、サティーン自らが公爵に従うことを告げる。

クリスチャンはそれを止めさせようとするが、ショーを続けるためには他に方法はなく、サティーンは公爵の元に向かう。

ただ待つしかないクリスチャンだったが、サティーンの公爵に対する見せ掛けの演技がばれてしまい、彼女は暴行されそうになる。

しかし、サティーンは劇団員ショコラ(デオビア・オペアレイ)に助けられ、彼女はクリスチャンの元に戻る。

怯えるサティーンに、クリスチャンはショーのことは考えずに逃げることを提案する。

公爵は、予定通りショーを行い、その後サティーンが自分の元に現れなければ、クリスチャンを殺すことをシドラー
に伝える。

サティーンの意思は変わらなかったが、シドラーは彼女の死期が近づいていることを告げ逃亡を諦めさせる。

シドラーは、サティーンがクリスチャンを愛することを許さず、愛していないことを信じ込ませる演技をするよう彼女に強要しショーを続けさせる。

そしてサティーンは、公爵を選んだことをクリスチャンに告げ彼に別れを告げる。

それが本心でないことを知るクリスチャンは、抜け殻のようになってしまう。

ムーラン・ルージュ”のこけら落としの日、満員の観客の前で華やかなショーは始まる。

体調不良を押してショーに出演したサティーンだったが、彼女の前にクリスチャンが現れる。

舞台裏にいたロートレックは、クリスチャンが殺されることに気づき、それを彼に知らせようとする。

クリスチャンは、”娼婦”としてのサティーンに金を払おうとするが、二人は揉み合いながらステージに上がってしまう。

シドラーは、観客に向かいクリスチャンが役者だと思わせる演技を始める。

クリスチャンはサティーンに金を渡し、ステージを降りて”ムーラン・ルージュ”を去ろうとする。

その時ロートレックが、”誰かを愛し、そして、その人から愛されることが最高の幸せだ!”と自分のセリフを叫ぶ。

それを聞いたサティーンは、体の苦しみに絶えながらクリスチャンに許しを請う。

立ち止まったクリスチャンにサティーンは愛を告げ、彼はステージに上がり、二人は愛を確かめ合う。

公爵の手下が舞台裏からクリスチャンを射殺しようとするが、ロートレックがそれを阻止する。

団員達は二人を助けようと、尚もクリスチャンを殺そうとする男を妨害する。

愛を取り戻したクリスチャンとサティーンを見て、公爵は劇場を立ち去ろうとするが、足元にあった拳銃を取りステージに向かう。

しかし、ジドラーが公爵を殴り倒し、ステージの幕は閉じてしまう。

観客は、そのショーの素晴らしさに歓喜するが、カーテンの裏ではサティーンが発作を起こし倒れこむ。

そして、サティーンはクリスチャンに別れを告げ、彼の胸の中で息を引き取る。

その後クリスチャンは、サティーンとのことを、愛の物語として書き綴る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ロンドンからモンマルトルにやって来た青年作家クリスチャンは、愛の物語を書こうとして意欲を燃やす。
画家でもあるロートレックらの劇団員と知り合ったクリスチャンは、キャバレー”ムーラン・ルージュ”の花形、絶世の美女でもある娼婦サティーンと出会う。
サティーンに心奪われたクリスチャンは、パトロンを探していた娼婦に、公爵と間違えられて恋を語られる。
しかしサティーンは、クリスチャンが貧しい作家だと知り、彼を見捨てようとする。
クリスチャンが、新しいショーの台本を書くことになり、再び接近した二人の間に、サティーンを狙うウースター公爵が割って入る。
ムーラン・ルージュ”買収を含めた、恋の泥仕合が始まるのだが、サティーンは自らの死期を知る。
そして、クリスチャンと”ムーラン・ルージュ”のためにサティーンは犠牲になり、公爵に身を寄せるのだが・・・。
__________

北米の興行収入は、前評判ほどの記録を残せなかったものの、全世界では約1億8000万ドルでまずまずのヒットとなった。

第74回アカデミー賞では作品賞以下8部門にノミネートされ、美術、衣装デザイン賞を受賞した。
・ノミネート
作品
主演女優(ニコール・キッドマン
撮影・編集・録音・メイクアップ賞

目まぐるしい場面展開、ファンタジックで鮮やかな色彩感覚、ハイセンスでありモダン、さらにはレトロな雰囲気が絶妙にマッチしたセットや衣装、そして、1世紀前の舞台で歌い踊られる、聞き覚えのある現代のポップ・ナンバーの数々など・・・、バズ・ラーマンの斬新な発想と演出が画面で躍動する。

主人公”サティーン”に襲い掛かる短過ぎる人生と愛の二重の悲劇が、外見的に非の打ち所のない絶世の美女故に、その愛の重さを一層感じさせる。

主人公を演ずるニコール・キッドマンは、華やかな世界に見事に映える完璧な美しさと、吹き替えなしの歌声で熱演する。
そして、この年にトム・クルーズと離婚した彼女は、いよいよハリウッドNo.1女優の地位を築くステップアップを加速させ、本作ではノミネートに終わるものの、翌年の「めぐりあう時間たち」(2002)で、アカデミー主演賞を受賞することになる。

同じく吹き替えなしで、美しく甘い歌声を披露するユアン・マクレガーも、貧しい作家の悲哀を見事に演じ、彼の派手過ぎないキャラクターも、役柄に合っている。

実際に”ムーラン・ルージュ”に入り浸っていたという、画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックを、背が低く見える特殊効果などで愉快に演ずるジョン・レグイザモ、出色の怪演を見せて存在感抜群の”ムーラン・ルージュ”のオーナー、ジム・ブロードベント、公爵リチャード・ロクスバーグ、ステージ出演者のキャロライン・オコナーデオビア・オペアレイ、舞台作家デビッド・ウェナム、緑(アブサン)の妖精カイリー・ミノーグなどが共演している。


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