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モンキー・ビジネス Monkey Business (1952)

若返り薬の研究に没頭する科学者が巻き起こす騒動を描く、監督ハワード・ホークスケイリー・グラントジンジャー・ロジャースチャールズ・コバーンマリリン・モンロー他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

ケイリー・グラント / Cary Grant / Pinterest
マリリン・モンロー / Marilyn Monro / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ハワード・ホークス

製作:ソル・C・シーゲル
原案:ハリー・シーガル
脚本
ベン・ヘクト

チャールズ・レデラー
I・A・L・ダイアモンド
撮影:ミルトン・クラスナー
編集:ウィリアム・B・マーフィー
音楽
リー・ハーライン

ライオネル・ニューマン

出演
バーナビー・フルトン博士:ケイリー・グラント

エドウィーナ・フルトン:ジンジャー・ロジャース
オリヴァー・オックスリー:チャールズ・コバーン
ロイス・ローレル:マリリン・モンロー
ハンク・エントウィッスル:ヒュー・マーロウ
リネランダー夫人:エスター・デール
ゾルデック:ロバート・コーンスウェイト
G・J・カルヴェンリー:ラリー・キーティング
ブルナー博士:ダグラス・スペンサー
リポーター:ハリー・ケリーJr.
ジョニーの母:オリーヴ・ケリー

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1952年製作 97分
公開
北米:1952年9月5日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ダンスに出かけようとしていた科学者バーナビー・フルトン(ケイリー・グラント)とエドウィーナ(ジンジャー・ロジャース)夫妻だったが、バーナビーは昼間の実験のことが頭から離れず、なかなか出発できない。

バーナビーはパーティーのことを思い出すが、実験のことで頭が混乱している彼を気遣い、エドウィーナ外出を止めることにする。

再びパーティーの予定の日になり、エドウィーナはその日も外出を取り止めにしようとする。

そこに、迎えに来た二人の友人である弁護士のハンク・エントウィッスル(ヒュー・マーロウ)が、たまには羽目を外すようバーナビーに忠告する。

しかし、そこでバーナビーが実験方法に閃きを感じてしまい、またもやパーティーどころではなくなる。

翌日、出社したバーナビーは、社長オリヴァー・オックスリー(チャールズ・コバーン)に呼ばれる。

魅力的な秘書ロイス・ローレル(マリリン・モンロー)に待つように言われたバーナビーは、彼女に、自分の発明したストッキングを見せられ得意になる。
...全てを見る(結末あり)

社長オックスリーに、新薬の”若返り薬”に大きな期待をかけられたバーナビーは、社長と共に研究室に向かう。

実験に使われた、人間で言えば84歳のサルのルドルフが、新薬に異常な反応を示していたのだ。

様子がおかしいことに気づいたバーナビーは、サルが生後6ヶ月のメス、エスターだということに気づく。

檻に入れられていたエスターは、バーナビーが研究室を離れた隙に薬品を調合してしまい、ウォーター・クーラーの中にそれを入れてしまう。

そうとは知らずに、その水を飲んでしまったバーナビーは体調異変に気づくが、直前に飲んだ薬のせいだと思い込んでいた。

突然、気分が高揚しだしたバーナビーは、視力が回復し、エドウィーナからの電話で興奮し、研究室の窓から飛び出してしまう。

社長オックスリーは、秘書ロイスにバーナビーを捜すよう指示を出す。

散髪をして派手なスーツを新調し、オープンカーを手に入れようとしていたバーナビーは、ロイスと出くわし社長の元に向かう。

車を飛ばし過ぎたバーナビーは事故を起してしまい、車が直る間に、ロイスとローラースケートやプールで楽しい時間を過ごす。

その後バーナビーは、修理の終わった車を受け取り、再び運転を始めて会社に戻る。

会社で休んでいたバーナビーの元にエドウィーナが現れ、目を覚ました彼は、薬の服用後に起こったことを、彼女に話し始める。

バーナビーは、ロイスにキスされたこともエドウィーナに正直に話してしまう。

エドウィーナも薬を試すことになり、バーナビーに観察させようとする。

薬が苦かったために、クーラーの水を飲んだエドウィーナは、そこに現れたオックスリーに悪戯をしてしまう。

さらに興奮し始めたエドウィーナは、研究室に入って来たロイスを見るなり喧嘩を売ろうとする。

その後、エドウィーナは車を気に入り運転を始め、二度目のハネムーンを楽しむと言い出し、バーナビーとホテルに向かう。

二人はホテルに到着し、エドウィーナは新婚用の部屋を取るようバーナビーに指示を出し、11時過ぎだというのに夫をダンスに誘う。

部屋に戻り、ベッドに入る準備をしたエドウィーナは、急に母親のことなどを思い出し、センチになり泣き出してしまう。

母親が気に入っていた、友人ハンクのことばかり話しだしたエドウィーナとバーナビーは言い争いになり、彼はメガネを外したまま部屋を追い出されてしまう。

目の見えないバーナビーは、洗濯物シュートから地下に落下してしまい、そこで一夜を過ごす。

翌朝、薬の効果が切れたエドウィーナは正常に戻り、地下から現れたバーナビーを連れ自宅に帰る。

そこに、実験のことを嗅ぎ付けたリポーター(ハリー・ケリーJr.)らが現れる。

彼らを追い払った二人だったが、ハンクと、エドウィーナの母親リネランダー夫人(エスター・デール)が、離婚するというエドウィーナの電話で駆けつけていた。

一応誤解を解いたバーナビーとエドウィーナは、会社に向かい、薬剤を破棄しようとするが、二人は再びハンクとロイスの件で争いを始める。

喧嘩をやめた二人は、クーラーの水でコーヒーを作ってしまい、それを大量に飲んでしまう。

オックスリー社長は、バーナビーの開発した薬剤の成分などが記録されていないため、彼と正式に新薬製造の契約を結ぼうとする。

しかし、薬剤入りのコーヒーを飲んでしまったバーナビーとエドウィーナは、精神年齢が大人から一気に10際の子供になってしまう。

二人は、幹部達のいる会議室で、子供のような悪戯を始めてしまい部屋中で暴れまわる。

バーナビーと喧嘩しながら帰宅したエドウィーナは、再びハンクに電話してしまい、彼は今度こそエドウィーナが離婚を決意したと思い込む。

エドウィーナは疲れて眠ってしまい、バーナビーはハンクを懲らしめるため先住民に扮し、近所の子供達とその準備を始める。

その頃、目が覚めたエドウィーナは、自分の傍らに赤ん坊がいるのに気づく。

エドウィーナは、それが、迷い込んだ近所の子供ジョニーと知らずに、バーナビーだと思ってしまう。

ジョニーを連れて会社に向かったエドウィーナは、社長のオックスリーに助けを求めようとする。

その後、現れたハンクは、子供達に木に縛られてしまい、バーナビーが彼の髪の毛をモヒカン刈りにしてしまう。

眠りから覚めると、薬の効果が切れたことを思い出したエドウィーナは、ジョニーを眠らせようとする。

なかなか眠らないジョニーの様子を見守るオックスリーや科学者らは、薬用のアルコールをクーラーの水で薄めて飲んでしまう。

同じ頃、ジョニーが寝ていた部屋の窓からバーナビーが侵入し、一緒に眠ってしまう。

オックスリーの体に異変が起き始めた頃、エドウィーナがジョニーと寝ているバーナビーに気づく。

眠りから覚めたバーナビーは正気を取り戻し、研究室でオックスリーが暴れまわる中、サルのエスターが調合した薬品が、クーラーに混ざっていたことがようやく分かる。

そして、この3日間を、楽しい思い出としたバーナビーとエドウィーナは、若さは心の中にあると悟り、外出の準備を整え固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
”若返り薬”の研究開発のことが、四六時中、頭の中を占領している科学者バーナビー・フルトンは、サルが調合してしまった薬が、ウォーター・クーラーに誤って混入したのを知らずにそれを飲んでしまう。
その水が原因とは気づかずに、バーナビーは、突然あらゆることに積極的になり活発な行動を始める。
バーナビーの会社の社長オックスリーは異変に気づき秘書のロイスに彼を捜すよう指示を出す。
ロイスと出くわしたバーナビーは、彼女と遊びまわり会社に戻る。
そこに、バーナビーの妻エドウィーナが現れ、夫から事情を聞いた彼女も誤ってその”水”を飲んでしまう。
その後、興奮し始めたエドウィーナは、二度目のハネムーンだと言ってバーナビーとはしゃぎ始めてしまう・・・。
__________

コメディからサスペンスにミュージカル、そして西部劇やアクション・アドベンチャーなどあらゆる分野で卓越した才能を発揮した巨匠ハワード・ホークスが、西部劇に傾倒する晩年を迎える前に撮った傑作コメディ。

ハリー・シーガルの原案をベン・ヘクトチャールズ・レデラー、そしてI・A・L・ダイアモンドが脚本にした抱腹絶倒コメディで、マルクス兄弟の1931年公開の同名作品と区別するため、”ハワード・ホークスのモンキー・ビジネス”と呼ばれる作品。

音楽はリー・ハーラインライオネル・ニューマンが担当している。

作品のポイントとなる重要な役、サル達の見事な演技も見逃せない。

実験に没頭する、人間味の無い科学者を演ずるケイリー・グラントが、若返った後に豹変する信じ難い演技と、彼に引けをとらない、妻役ジンジャー・ロジャースも抜群のユーモア・センスで大いに笑わせてくれる。

クライマックスでは薬剤を飲んでしまい、コミカルな演技も見せてくれる社長役のチャールズ・コバーン、お色気で迫るその秘書役マリリン・モンロー、主人公二人の友人で騒動に巻き込まれる弁護士のヒュー・マーロウ、エドウィーナ(G・ロジャース)の母エスター・デール、科学者ロバート・コーンスウェイトダグラス・スペンサー、そしてリポーターのハリー・ケリーJr.と、彼の実母オリーヴ・ケリーが、赤ん坊の親役で一瞬だけ顔を見せる。


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