2000年に公開されてヒットした「デンジャラス・ビューティー」の続編。 FBIでありながらミス・コンテストに参加したため有名人になってしまった捜査官が友人のミスと大会ホストの誘拐事件解決に挑む姿を描く、監督ジョン・パスキン、製作、主演サンドラ・ブロック、レジーナ・キング、ウィリアム・シャトナー、アーニー・ハドソン他共演のコメディ。 |
・コメディ
・サンドラ・ブロック / Sandra Bullock 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・パスキン
製作
サンドラ・ブロック
マーク・ローレンス
製作総指揮
ブルース・バーマン
メアリー・マクラグレン
脚本:マーク・ローレンス
撮影:ピーター・メンジースJr.
編集:ガース・クレーヴン
音楽:ジョン・ヴァン・トンジェレン
出演
グレイシー・ハート:サンドラ・ブロック
サム・フラー:レジーナ・キング
スタン・フィールズ:ウィリアム・シャトナー
シェリル・フレイジャー:ヘザー・バーンズ
ハリー・マクドナルド:アーニー・ハドソン
ジョエル・マイヤーズ:ディードリック・ベーダー
ジェフ・フォアマン:エンリケ・ムルシアーノ
ウォルター・コリンズ:トリート・ウィリアムズ
ルー・スティール:アブラハム・ベンルービ
カール・スティール:ニック・オファーマン
キャロル・フィールズ:アイリーン・ブレナン
トム・アバナシー:スティーヴン・トボロウスキー
ジャネット・マッカーラン:エリザベス・ローム
サイン会のオクタヴィア:オクタヴィア・スペンサー
本人:ドリー・パートン
本人:レジス・フィルビン
本人:ジョイ・フィルビン
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2005年製作 115分
公開
北米:2005年3月24日
日本:2005年5月21日
製作費 $45,000,000
北米興行収入 $48,478,010
世界 $101,393,570
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
FBI捜査官グレイシー・ハート(サンドラ・ブロック)は、上司ハリー・マクドナルド(アーニー・ハドソン)の指揮で銀行襲撃に備え現場に向かう。
ところが、銀行内の客が有名人になってしまっていたハートに気づき、彼女がFBIだということがその場にいた者達に知られ、犯人は銃を構える。
隙を見たハートは犯人に襲いかかって銃を奪い、同僚達の援護を受けてその場を鎮める。
ファンから手紙やプレゼントまで届くようになったハートは、長官から”FBIの顔”となる任務が言い渡されたため、考慮するようマクドナルドから言われる。
その後ハートは、同僚でもある恋人のエリックから、別れ話を切り出されてショックを受ける。
気落ちして贈られたチョコレートを自棄食いしようとしたハートは、幼い子供からのファン・レターに励まされる。 翌日、ハートは”FBIの顔”になることをマクドナルドに告げる。 その時、シカゴから移動になったサム・フラー(レジーナ・キング)がハートに絡み二人はいがみ合う。 それを制止したマクドナルドは、マナーや服装のアドバイザーに助言を求めるようハートに伝えるが彼女は気が進まない。 ハートは、エリックが昇進してマイアミに転勤することを知らされ、マクドナルドにアドバイザーと会うことを伝える。 マクドナルドは、ハートにスタイリストのジョエル・マイヤーズ(ディードリック・ベーダー)を紹介する。 ハートは、様々なルールが書かれたリストをジョエルから渡され奮闘することになる。 10か月後。 レジス・フィルビンとジョイ夫妻ののテレビ・ショーに出演したハートは、フラーを登場させて護身術のデモンストレーションを実演する。 そこに”ミス・ユナイテッド・ステイツ”のシェリル・フレイジャー(ヘザー・バーンズ)とホストのスタン・フィールズ(ウィリアム・シャトナー)が現れ、ハートは二人との再会を喜ぶ。 フラーは付き人のような役目に不満を抱き、ハートの元を去る。 ネバダ州、スローン・バレー。 著書のサイン会場でハートは、捜査官になりたいと言う少女プリシラに話しかけられる。 プリシラはに作文を書くので学校で話をしてもらいたいと頼まれたハートだったが、真剣に対応しない。 その時ハートは、シェリルとフィールズが老人ホームの慰問中に誘拐されたことを知る。 マクドナルドはラスベガスに向かうようハートに命じ、フラーを護衛につけようとする。 それを拒むフラーは、指示に従わない場合はクビだとマクドナルドに言われてしまう。 誘拐したフィールズとシェリルを高利貸しに確認させたスティール兄弟だったが、自分達の分け前が少ないことを知る。 それを不満に思った兄弟は、高利貸しを脅して人質を奪い、それを利用して大金を手に入れようとする。 フラーの同行を拒もうとするハートだったが、マクドナルドの命令であったために仕方なく彼女を同行させる。 ラスベガス、FBI支部。 コリンズから状況を説明されたハートとフラーは、フォアマンを助手にしてホテル”ベネチアン”に向かう。 支配人に歓迎されたハートだったが、彼女に気づき近づいて来た観光客をフラーが叩きのめしてしまう。 スイートルームでくつろいでいたハートは、身代金を要求するシェリルが映ったビデオが公開されたニュースを見る。 金曜日までに500万ドルを要求する内容にハートは焦るが、フラーは翌日の記者会見に備えるよう指示する。 その後、資料をチェックしていたハートは、誘拐時にリムジンを運転していたトム・アバナシー(スティーヴン・トボロウスキー)に目をつけて彼を捜す。 バーでアバナシーを見つけたハートは、その場にいた客達を前にして、誘拐事件時のリムジン・ドライバーだった彼に尋問する。 情報を得られないハートはその場を去るが、焦ったアバナシーは、犯行時にリムジンを離れて駐車すれば200くれると女性に言われたことを伝える。 翌朝の会見に遅れてしまったハートは、事件の際”ドリー・パートン”似の女性に駐車位置を指示されたというリムジン・ドライバーからの情報を調べていたからだとフラーらに伝える。 憤慨したフラーは、ハートをトイレに連れて行き痛めつける。 フラーの意見を聞き入れないハートは、記者会見を再びセットするというフォアマンの言葉で、準備のため部屋に向かおうとする。 その時、ハートは”ドリー・パートン”似の女性を見つけ、逃げ出した彼女を追いかけて飛び掛かる。 ハートは、女性がドリー・パートン本人だと支配人に言われ、その様子は全国ネットで放送されてしまう。 コリンズに行動を非難されたハートは、事件から手を引くよう命ぜられる。 ニューヨークに戻るため空港に向かったハートは、クビの可能性がある怒りが収まらないフラーと険悪なムードになる。 間に入ったフォアマンの言葉で閃いたハートは、パソコンで誘拐時の防犯カメラ映像をチェックして、犯人の狙いがシェリルではなくフィールズだと気づく。 搭乗しようとしたフラーを説得したハートは、フォアマンの家に泊まることになる。 同じソファーで寝たハートとフラーは、互いの母と父の話などをして心和む。 翌日、ジョエルの協力で老人に扮したハートは、事件現場の老人ホームにいるフィールズの母親キャロル(アイリーン・ブレナン)に会う。 誘拐されたフィールズを自業自得だと言うキャロルから、彼がギャンブル好きだったことをハートは聞き出す。 フィールズが高利貸しに借金があると考えたハートだったが、フォアマンはコリンズにばれることを恐れて焦る。 ハートとフラーはフォアマンに銃を突きつけ、支部で高利貸しの情報を調べるよう強要する。 犯人のルーは今後の危険を考え、計画を中止するべきだと兄カールに意見する。 ホテル”トレジャー・アイランド”の”宝島の海賊ショー”で海賊をしていたカールは、失敗した場合は違う方法で自分達を解雇したホテルに復讐することをルーに伝え、シェリルはその話を聞いてしまう。 フォアマンは、支部のデータ・ベースから高利貸しの情報を調べプリントする。 記者会見をしていたコリンズに寄り添う恋人ジャネット・マッカーラン(エリザベス・ローム)の様子で、二人の関係に気づいたフォアマンは動揺する。 エレベーターで抱き合う二人を目撃してしまったフォアマンは、コリンズに呼び止められ、持っていた高利貸しの書類について説明を求められる。 フォアマンは、無線のハートの指示に従い、犯人の目的はフィールズで、彼が借金を抱えていることをコリンズに伝える。 それを理解できないコリンズに問い詰められて、嘘がつけないフォアマンは、ハートのことを話してしまう。 無線機に気づいたコリンズは、ハートらを支部に呼ぶ。 コリンズはハートとフラーを痛烈に非難するが、そこに犯人からのビデオが届く。 身代金支払い期限は早まり、振込場所が知らされるという、それに応じなければ殺されると怯える、自分を”宝物”だと言うシェリルの映像だった。 映像をメールした者の追跡が始まっているため、コリンズは、ハートらを再び空港に送るようフォアマンに命ずる。 納得いかないハートだったが、コリンズは、長官が彼女をFBIの恥であると認めたことを伝えて相手にしない。 空港のポスターでドラァグクイーンのものまねショーが開催されることを知ったフラーは、偽”ドリー・パートン”がそれに関係している可能性をハートに伝える。 諦めているハートは搭乗口に向かい、フラーに説得されるものの聞く耳を持たない。 フラーはハートを挑発し、二人は揉み合った末に協力することを約束する。 搭乗が始まり、ハートは生理痛を装いフラーと共にトイレに向かい、ジョエルとフォアマンもそれに続く。 その頃、コリンズはスティール兄弟の居場所を突き止め、部隊を突入させるものの誰もいなかった。 ハートらが逃亡したことを知ったコリンズは、ジャネットに彼女らを捕らえるよう命ずる。 ドラァグクイーン・ショー会場に向かったハートらだったが、フォアマンに電話をしたジャネットがその場所を突き止める。 ”ティナ・ターナー”に扮したフラーと派手な衣装のハートはステージに上がる。 二人は何とかステージをこなし、ジョエルが偽”ドリー・パートン”を見つけて楽屋に向かい、ハートがその男を脅して情報を手に入れる。 高利貸しの資料にあったスティール兄弟が犯人だと気づいたハートは、二人がホテル”トレジャー・アイランド”の”宝島の海賊ショー”で海賊をしていた考え、シェリルらがその場にいると確信する。 ジャネットが現れたことを知ったハートとフラーは、その場を離れる。 兄弟はショーの海賊を解雇されたために、ホテルに恨みを持っていたのだと、ハートはフラーに話す。 ”トレジャー・アイランド”。 兄弟を見つけたハートはカールに襲いかかり、締め上げてフィールズとフラーの居場所を知る。 フラーはルートと格闘になり、ハートに二人を救いに行くよう指示する。 ハートはショーの最中の海賊船に向かい、フラーはルーを叩きのめす。 沈み始めた船の底で拘束されていたフィールズとシェリルを救ったハートだったが、衣装が砲台に挟まれて脱出できない。 現場に到着したコリンズは、水面に現れたフィールズを救うよう部下に指示する。 フォアマンも水に飛び込みシェリルを救う。 ハートは力尽きるが、現れたフラーが砲台を動かして二人はその場を脱出する。 水から上がったフラーを称えて、自分の功績にしようとするコリンズを見たフォアマンは彼を軽蔑する。 シェリルに感謝されたハートは、彼女を助けたフォアマンを改めて紹介する。 ハートは、今の姿が一番美しいとジョエルに言われて満足する。 自分のせいだったと言って謝罪するフィールズに、ギャンブルと女は止めるようハートは助言する。 スティール兄弟が連行されるのを確認したハートとフラーは、お互いの健闘を称え、心通じ合ったことを確認する。 押しかける取材陣に対しハートは、次の著書は発表しないことを伝え、それ以外はノーコメントだと言って立ち去る。 ハートは、インタビューを受けていたコリンズを水に突き落とす。 ニューヨーク。 ハートは、サイン会で捜査官になりたいと言っていた少女プリシラとの約束を果たすため、授業中の彼女の教室を訪ねる。 担任は、算数を止めてプリシラに作文を読んでもらうことを生徒に伝える。 ハートは、今回の事件で学んだ”自分らしく生きる”ということをプリシラに伝え助言する。 騒いでいる生徒達にお仕置きすると言ったハートだったが、暴力は解決策にならないと訂正する。 どうすればいいのか尋ねられたプリシラは、”世界平和”と答える。 信念を持ち続けることの大切さ、または強さであると語るハートだったが、プリシラに同意し”世界平和”だと言ってほほ笑む。
...全てを見る(結末あり)
FBI捜査官として”ミス・ユナイテッド・ステイツ”の参加経験者でもあるハートは、洗練された女性となり著書も出版され多方面で活躍していた。
高利貸しの集金係をしていたカール(ニック・オファーマン)とルー(アブラハム・ベンルービ)のステイール兄弟は、ある仕事を依頼される。
ハートとフラーは、事件担当の主任捜査官ウォルター・コリンズ(トリート・ウィリアムズ)に迎えられ、部下のジェフ・フォアマン(エンリケ・ムルシアーノ)を紹介される。
フィールズとシェリルは海賊船に閉じ込められ、スティール兄弟はカジノに向かう。
その後、ハートとフラーは組むことになる。
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
FBI捜査官グレイシー・ハートは、ミス・コンテストに参加してしまったために有名人となり、まともに捜査ができなくなってしまう。
上司マクドナルドから、”FBIの顔”として広報活動を命ぜられたハートは、スタイリストのジョエルの協力で女を磨くことになる。
10か月後、洗練された女性となり著書も発表されたハートだったが、友人の”ミス・ユナイテッド・ステイツ”シェリルと大会ホストのフィールズが誘拐されたことを知る。
マクドナルドは、ハートをラスベガスに派遣して事件を任せるのだが、彼女は自分を敵視する同僚フラーを護衛につけることを命ぜられてしまう・・・。
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前作「デンジャラス・ビューティー」(2000)のヒットにより期待されて製作された続編だが、興行的には半減してしまった。北米興行収入 $48,478,006
世界 $101,393,569
主人公はもちろん、前作の登場人物も何人か顔を揃え、新たなキャラクターを加えた内容はまずまず楽しめるが、ジョン・パスキンの演出に今一、切れがない。
主人公と同僚との相容れない関係、激しい対立が中盤まで続くのだが、敵視し合う二人の駆け引きが、実力派同士の演技にしてはどうもギクシャクして見える。
対立する二人の演技は、格闘場面の指導不足か、それを徹底させるはずのハリウッド作品にしては、役者として息が合っていないようにも見える。
40歳を過ぎたとはいえ、結構若々しいサンドラ・ブロックは魅力的であり、セレブの顔と身近な存在を使い分ける独特の表情も実にいい。
対する小柄ながらパワー全開の捜査官レジーナ・キング、誘拐されるミス・コンテストのホスト、ウィリアム・シャトナー、ミスのヘザー・バーンズ、主人公の上司アーニー・ハドソン、主主人公のスタイリスト、ディードリック・ベーダー、主人公達に協力する捜査官エンリケ・ムルシアーノ、その上司トリート・ウィリアムズ、誘拐犯人の兄弟アブラハム・ベンルービとニック・オファーマン、実際はウィリアム・シャトナーより年下である彼の母親役アイリーン・ブレナン、リムジン・ドライバーのスティーヴン・トボロウスキー、捜査官エリザベス・ローム、サイン会場の女性オクタヴィア・スペンサー、そして本人役でドリー・パートン、レジス・フィルビン、ジョイ・フィルビンなどが共演している。