世界的写真家W・ユージン・スミスが水俣病に苦しむ人々と共に闘いながら取材する姿を描く、監督アンドリュー・レヴィタス、製作、主演ジョニー・デップ、ビル・ナイ、ミナミ、加瀬亮、真田広之、國村隼、浅野忠信他共演の社会派ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アンドリュー・レヴィタス
製作
サム・サルカル
ビル・ジョンソン
ガブリエル・ターナ
ケヴァン・ヴァン・トンプソン
デヴィッド・ケスラー
アンドリュー・レヴィタス
ジョニー・デップ
原案
”Minamata”
W・ユージン・スミス
アイリーン・美緒子・スミス
脚本
デヴィッド・ケスラー
スティーヴン・ドイターズ
アンドリュー・レヴィタス
ジェイソン・フォルマン
撮影:ブノワ・ドゥローム
編集:ネイサン・ヌーゲント
音楽:坂本龍一
出演
W・ユージン・スミス:ジョニー・デップ
ロバート・ヘイズ:ビル・ナイ
アイリーン・美緒子・スミス:ミナミ
キヨシ:加瀬亮
ヤマザキ・ミツオ:真田広之
ノジマ・ジュンイチ:國村隼
マツムラ・タツオ:浅野忠信
マツムラ・マサコ:岩瀬晶子
ミリー:キャサリン・ジェンキンス
ダイキ:細井洋介
ディアンドラ:リリー・ロビンソン
警察官:羽田昌義
ボディガード:平野達也
患者:小川健太
日本人男性:大久保俊介
会社員:小野浩二
クリス・リー:ボンバー・ハーリー・スミス
中央公害委員会委員:鈴木耕太郎
役員:田川達也
抗議活動に参加した日本人仏教徒:アナ・トルクルジャ
ノラエイ:アリ・シャムズ・ノラエイ
アメリカ 映画
配給 Samuel Goldwyn Films
2021年製作 115分
公開
北米:2021年12月15日
日本:2021年9月18日
世界 $757,450
■ ストーリー ■
1971年、ニューヨーク。
雑誌”ライフ”の写真エッセイなどで知られる写真家W・ユージン・スミス(ジョニー・デップ)は、酒に溺れ家族とも疎遠で世捨て人となっていた。
”ライフ”の編集長ロバート・ヘイズ(ビル・ナイ)も、スミスには手を焼いていた。
ある日スミスは、訪ねて来た日本人で、CMに出演した富士フイルムのCM担当通訳兼コーディネーターのアイリーン(ミナミ)に誘われてクラブに向かう。
スミスが人生を諦めていることを知ったアイリーンは、訪ねて来た理由を話す。
アイリーンは、熊本県水俣市の企業”チッソ”の工場が、海に有害物質を垂れ流しし、多くの人が命を落としていることを伝える。
患者たちの闘いを世界に知らせたいと考えるアイリーンは、来週の株主総会の様子の撮影をスミスに希望する。
スミスは、”沖縄戦”の戦いの撮影で懲りたと言って日本行きを断り、資料を手渡すアイリーンを見送る。
資料をゴミ箱に捨てて眠ったスミスだったが、過酷な戦場の夢を見て目覚める。
資料を確認したスミスは、人々の苦しみを伝えるその内容に驚き、眠れない一夜を過ごす。
翌日、ロバートの元向かったスミスは、会議中の彼にその資料を見せる。
水俣の件を知っているスタッフのミリー(キャサリン・ジェンキンス)から説明を聞いたロバートは、スミスに説得される。
取材を許可されたスミスは、戦場の恐怖が記憶に蘇りながら、アイリーンと共に旅立ち水俣に向かうのだが・・・。
1975年に発表された、W・ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集”Minamata”を基に製作された作品。
画家、彫刻家としても活躍するアンドリュー・レヴィタスが監督し、製作を兼ねた主演はジョニー・デップ、ビル・ナイ、ミナミ、加瀬亮、真田広之、國村隼、浅野忠信などが共演した作品。
世界的写真家W・ユージン・スミスが、水俣病に苦しむ人々と共に闘いながら取材する姿を描く社会派ドラマ。
会社側の買収など事実と違う場面もあり、映画としてドラマにするには様々な問題があるとみられた内容であるため、当事者の人々がどう受け止めるかが注目された。
水俣病を世界の人々に知ってもらう意味では価値はある作品とは思うが、内容が深いために、ドキュメンタリーとして製作するべきだったという意見も多い。
日本の雰囲気をまずまずうまく出してはいるが、一部、水俣で撮影された以外は、主なロケはセルビアで行われた。
主人公のW・ユージン・スミスを演じたジョニー・デップのイメージ低下を心配する意見があった。
人生を諦めた世捨て人のような酒に溺れる写真家を、ジョニー・デップはいい味で好演している。
自堕落な主人公に梃子摺りながらも支援する”ライフ”の編集長ビル・ナイ、主人公を支える通訳で後に結婚するアイリーン・美緒子・スミスのミナミ、自主交渉グループの一員で加瀬亮、そのリーダー、真田広之、”チッソ”の社長國村隼、主人公の世話をする浅野忠信、その妻、岩瀬晶子、ライフの社員キャサリン・ジェンキンスなどが共演している。