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ミッドナイト・ラン Midnight Run (1988)

元警察官の賞金稼ぎがギャングの資金を横領した会計士を捕らえFBIやギャングに追われながらの逃亡劇を描く、製作、監督マーティン・ブレスト、主演ロバート・デ・ニーロチャールズ・グローディンヤフェット・コットー他共演のアクション・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:マーティン・ブレスト

製作総指揮:ウィリアム・S・ギルモア
製作:マーティン・ブレスト

脚本:ジョージ・ギャロ
撮影:ドナルド・E・ソーリン
編集
ビリー・ウェバー

クリス・レベンゾン
音楽:ダニー・エルフマン

出演
ジャック・ウォルシュ:ロバート・デ・ニーロ

ジョナサン・マデューカス:チャールズ・グローディン
アロンゾ・モーズリー:ヤフェット・コットー
マーヴィン・ドーフラー:ジョン・アシュトン
ジミー・セラノ:デニス・ファリーナ
エディ・モスコーネ:ジョー・パントリアーノ
トニー・ダーボ:リチャード・フォロンジー
ジョーイ:ロバート・ミランダ
ジェリー・ガイスラー:ジャック・キーホー

デニース・ウォルシュ:ダニエル・デュクロス
シドニー:フィリップ・ベイカー・ホール
ゲイル:ウェンディ・フィリップス

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1988年製作 126分
公開
北米:1988年7月20日
日本:1988年12月3日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $38,413,610
世界 $81,613,610


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ロサンゼルス
シカゴ市警を引退して”バウンティ・ハンター”(賞金稼ぎ)をしているジャック・ウォルシュ(ロバート・デ・ニーロ)は、ある男を捕らえようとして同業のマーヴィン・ドーフラー(ジョン・アシュトン)に邪魔される。

ターゲットを横取りされそうになったジャックは、マーヴィンを殴り倒し、男を警察に連行する。

賞金を受け取るために、保釈金専門の金融業者エディ・モスコーネ(ジョー・パントリアーノ)の元に向かったジャックは、ある仕事を頼まれる。

ギャングのジミー・セラノ(デニス・ファリーナ)の資金を横領して福祉に寄付してしまい逮捕された会計士ジョナサン・マデューカス(チャールズ・グローディン)の保釈金を払ったエディは、行方をくらました彼を連れ戻すことをジャックに依頼する。
...全てを見る(結末あり)

ジャックは10万ドルでそれを引き受け、マデューカスの逮捕記録を確認し彼を捜そうとする。

その後ジャックは、セラノを監視しているFBIのアロンゾ・モーズリー(ヤフェット・コットー)に探りを入れられる。

脅されたジャックは、モーズリーのバッジを奪い、偽造してFBIに成りすましニューヨークに向かう。

現地に着いたジャックは、マデューカスに証言されては困る、セラノの命令を受けた手下トニー・ダーボ(リチャード・フォロンジー)と相棒のジョーイ(ロバート・ミランダ)から、マデューカスを捜す報奨金100万ドルを提示される。

マデューカスが出所後、電話をした相手に連絡を入れたジャックは、彼の居場所を突き止めて難なく捕らえる。

ジャックは、エディにマデューカスを捕らえたという連絡を入れるが、FBIはそれを盗聴し、セラノと通じているエディの相棒ジェリー・ガイスラー(ジャック・キーホー)は、ダーボにそれを伝える。

その報告を受けたセラノは、到着した空港でマデューカスを殺すよう指示を出す。

ファーストクラスに席を取り、意気揚々とロサンゼルスに向かおうとしたジャックだったが、マデューカスが飛行機恐怖症だと分かる。

二人は機内から降ろされ、仕方なく列車に乗ることになり、飛行機に現われたモーズリーは、既にその場にいなかったジャックが、バッジを使い、自分を語っているいることを知る。

二人が飛行機に乗っていないことを知ったセラノは、早急に片をつけるようダーボに命ずる。

アムトラックに乗車したジャックは、賞金で喫茶店経営をすることなどについて、止めるべきだとマデューカスに助言されたり、彼に世話を焼かれる。

エディは、ジャックが飛行機に乗らなかったことで焦り、マーヴィンに連絡してマデューカスの行方を追わせる。

クレジットカードの使用状況を調べ、ジャックがアムトラックに乗っていることを知ったマーヴィンは、彼の個室に忍び込んだものの、気づかれて警察に突き出される。

それがモーズリーに知らされ、彼らはアムトラックを追うが、直前の駅でジャックらは降りていた。

バスで向かうことをエディに伝えたジャックだったが、それをFBIも察知し、ジェリーはダーボに連絡を入れる。

モーズリーは、マーヴィンを尋問している際に、ジャックらがバスに乗ったことを知らされる。

バスの車内でマデューカスは、途中立ち寄るシカゴで、別れた妻子に合うべきだとジャックを説得する。

セラノは、既にジャックとマデューカスを狙撃する準備を整えていたが、そこにモーズリーらが現われ邪魔されてしまう。

二人は、双方が銃撃戦になった隙に逃亡し、モーズリーの車を奪い逃走する。

元妻ゲイル(ウェンディ・フィリップス)の家に着いたジャックは、彼女に金を借りようとして言い争いになってしまう。

そこに娘のデニース(ダニエル・デュクロス)が現われ、落ち着いたジャックに、ゲイルはわずかな金を渡し車を貸す。

妻子との束の間の時間を過ごしたジャックは、先を急ぐ。

途中、FBIに盗聴されていることをエディに知らせたジャックは、現金を送金するよう伝える。

送金場所をジェリーに伝えたエディは、再びマーヴィンを呼び出す。

翌朝、ダーボとジョーイに見つかったジャックとマデューカスだったが、そこにマーヴィンが現われる。

マーヴィンはダーボとジョーイを叩きのめし、ジャックらを連れて逃走するものの、組織のヘリコプターに追われ銃撃を受ける。

マーヴィンはハンドルを誤り事故を起し、ジャックはヘリを銃撃して撃墜し、川に落ちたマデューカスを追い二人は逃げ延びる。

ある町までヒッチハイクでたどり着いたジャックらだったが、飛行機恐怖症だったはずのマデューカスが、その場にあった複葉機を操縦して逃げようとする。

何とかそれを阻止したジャックは、マデューカスの腕時計と車を交換して先を急ぐ。

次の町で、マデューカスがFBIを装い、バーで偽札捜査だと言って20ドルを手に入れる。

食糧を買った二人は貨物列車に飛び乗るが、マーヴィンを締め上げていたモーズリーは、ジャックらの動きを報告され、アリゾナに向かう。

ジャックが警官を辞めた理由が、セラノのワイロを断ったからだと知ったマデューカスは、自分を渡せば100万ドルが手に入るとも言う、彼の複雑な心境を理解する。

ある町で車を奪った二人だったが、パトカーに追跡され、貨物車を調べていたモーズリーにもそれが報告されて、マーヴィンもそれを追う。

事故を起し車を捨てた二人だったが、現われたマーヴィンにマデューカスが連れ去られる。

ジャックは原野に置き去りにされ、ダイナーにたどり着くが、彼はモーズリーに捕らえられる。

警察に連行され、エディに連絡を入れたジャックは彼に噛み付き、ダーボにも電話し、自分がセラノの取引記録を持っていると言って、マデューカスを捜しラスベガスの空港まで連れてくるよう指示する。

ジャックは、セラノを引き渡す代わりにとマデューカスを渡すようモーズリーと取引してラスベガスに向かう。

ダーボとジェリーは、現金を要求するマーヴィンを叩きのめしてマデューカスを捕らえ、セラノ自身が彼に会い、脅しをかける。

セラノは空港に向かい、待ち構えていたジャックと顔を合わせるのを、モーズリーらが監視する。

ジャックは、マデューカスと交換に空の記録ディスクを渡そうとするが、その場にいたマーヴィンが彼らに気づき、取引に割って入る。

セラノはディスクを奪って立ち去り、手下がマデューカスの命を奪おうとする。

モーズリーと部下がその場を制圧し、セラノとマーヴィンは逮捕される。

ジャックはエディに連絡を入れて、マデューカスを逃がすことを伝える。

マデューカスの手錠を外したジャックは、彼に、妻ゲイルから貰った腕時計を記念にと言って渡し、その場を去ろうとする。

感謝したマデューカスは、ジャックを呼び戻し、隠していた逃走資金の30万ドルを渡し、二人は別れる。

タクシーを呼び止めたジャックは、ドライバーに1000ドルで釣りがあるかを聞く。

それを拒否されたジャックは、仕方なく歩いて市街に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス
シカゴ市警の警官ジャック・ウォルシュは、引退して”バウンティ・ハンター”(賞金稼ぎ)をしていた。
そんなジャックは、保釈金専門の金融業者エディから、ギャング、セラノの資金を横領し、福祉に寄付してしまった会計士マデューカスが姿をくらまし、保釈金が踏み倒される可能性があるため、彼を捜して連れ戻す仕事を依頼される。
10万ドルでそれを請け負ったジャックは、早速ニューヨークに向かう。
セラノや、彼を監視するFBIのモーズリーもジャックに接触し探りを入れる。
ジャックは、モーズリーのバッジを奪い偽造し、難なくマデューカスを捕らえ、意気揚々と飛行機でロサンゼルスに戻ろうとする。
しかし、マデューカスは飛行機恐怖症を訴え、セラノは彼の抹殺を命令を部下に出し、それらを知ったモーズリーもジャックらを追う。
仕方なく飛行機を降りたジャックは、あれやこれやと世話を焼く面倒なマデューカスに梃子摺りながら、ロサンゼルスを目指すのだが・・・。
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どんな役柄でもこなすロバート・デ・ニーロと、「ビバリーヒルズ・コップ」(1984)で大ヒットを記録したマーティン・ブレストがコンビを組んだ痛快コメディ。

マーティン・ブレストの軽快な演出は、正にその「ビバリーヒルズ・コップ」を髣髴させる歯切れの良さで、日本では考えられない”賞金稼ぎ”の活躍や、それに絡む人情物語などを含め、見所満載の快作に仕上がっている。

評価は悪くもなかったのだが、興行収入は北米で約3800万ドル、全世界で約8200万ドルという結果に終わった。

家族との別れや警官を辞めた理由など、過去がある賞金稼ぎを演ずるロバート・デ・ニーロは、コミカルではあるが深みも感じる演技で、その実力を見せ付けてくれる。

彼と旅をすることになる、人情味溢れるチャールズ・グローディンの、ベテランらしい味のある演技も見逃せない。

二人に翻弄されるFBI捜査官ヤフェット・コットー、物語にアクセントを加え活躍する主人公の同業者のジョン・アシュトン、ギャングのボス、デニス・ファリーナ、間抜けな手下リチャード・フォロンジーとロバート・ミランダ、弁護士フィリップ・ベイカー・ホール、保釈金金融業者ジョー・パントリアーノと、相棒でギャングに通じているジャック・キーホー、主人公の元妻役のウェンディ・フィリップス、娘のダニエル・デュクロスなどが共演している。


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