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恋する人魚たち Mermaids (1990)

引っ越しを繰り返す気まぐれな母親に翻弄される娘や周囲の人々を描く、監督リチャード・ベンジャミン、主演シェールウィノナ・ライダーボブ・ホスキンスクリスティーナ・リッチ他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・ベンジャミン

製作
ローレン・ロイド

ウォリス・ニキタ
パトリック・J・パーマー
原作:パティ・ダン
脚本:ジューン・ロバーツ
撮影:ハワード・アサートン
編集:ジャクリーン・キャンバス
音楽:ジャック・ニッチェ

出演
レイチェル・フラックス:シェール

ルー・ランドスキー:ボブ・ホスキンス
シャーロット・フラックス:ウィノナ・ライダー
ケイト・フラックス:クリスティーナ・リッチ
ジョー・ポレッティ:マイケル・シューフリング
修道院長:ジャン・マイナー
キャリー:キャロライン・マクウィリアムズ

アメリカ 映画
配給 オライオン・ピクチャーズ

1990年製作 110分
公開
北米:1990年12月14日
日本:1991年10月12日
製作費 $35,419,400


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1963年。
ユダヤ系のレイチェル・フラックス(シェール)、15歳の長女シャーロット(ウィノナ・ライダー)、水泳が得意の9歳の次女ケイト(クリスティーナ・リッチ)と共に、18回目の引越しをしてマサチューセッツで暮らし始める。

シャーロットは、奔放な母親レイチェルの気まぐれに頭を悩ませながら、顔も知らない父親が、必ず現れると信じていた。

そんなシャーロットの前に、丘の上の修道院で働く青年ジョー・ポレッティ(マイケル・シューフリング)が現れる。

ジョーに心を奪われてしまったシャーロットは、カトリックに興味があることから、これが神の導きだと考える。

法律事務所で働き始めたレイチェルは、昼休みに娘達を連れてルー・ランドスキー(ボブ・ホスキンス)の靴屋に向かう。
...全てを見る(結末あり)

その場に、修道院の院長(ジャン・マイナー)がいたため、シャーロットは緊張してしまい言葉もかけられないが、レイチェルは皮肉混じりの会話をする。

ルーは、一目でレイチェルが気に入ってしまい、再会を願ってしまう。

初登校の日、シャーロットは、スクール・バスの運転手がジョーだったために驚いてしまう。

帰りのバスで、ジョーに話しかけられたシャーロットは動揺して、引っ越した場所が彼の生まれた家だと知り、日曜に釣りに行く約束をする。

父母会に出席したレイチェルはルーに再会し、彼が自分と同じく妻が出て行った身だと知り意気投合して、日曜のデートに誘われる。

日曜日。
レイチェルにからかわれながら、シャーロットは、ジョーの迎えで湖に向かう。

ルーを歓迎したレイチェルは、彼が持参したベーグルで奇妙な朝食を作り、会話も弾んで楽しい時を過ごし、そして、いきなり愛し合う。

期待に胸膨らませたデートだったが、結局は何も起きないまま帰宅したシャーロットは落胆する。

その後レイチェルは、娘達を連れてルーの家に泊まり親交を深める。

11月22日。
ケネディ大統領が暗殺され、動揺するシャーロットは父親に会いたくなり、悲しみで鐘を鳴らし続けるジョーの元に向かい、彼を抱き寄せてキスしてしまう。

国中の人々が悲しんでいる中、自分だけがふしだらなことをしたと思い、シャーロットは、罪の意識を感じて絶食を始める。

倒れてしまったシャーロットは絶食を止めるが、キスだけして妊娠してしまったと思い込み、レイチェルにも相談できず、再び父親に会いたくなり、車で家出してしまう。

レイチェルとルーは、シャーロットを捜すが見つからず、娘の悩みを聞いてあげたかなどで二人は口論になる。

コネチカット州、ニューヘイヴン
シャーロットは、車が故障したと言って、ある理想的な家族の家に世話になり、”サル・ヴァル”と名乗る。

ルーは、シャーロットの居場所を知り迎えに行き、彼女を迎えたレイチェルは、心配したことを伝えて叱る。

落ち着いたレイチェルは、シャーロットの悩みを聞こうとするが、彼女は何も語らなかった。

心配していたというジョーにも話しかけられたシャーロットは、彼が子供が好きだということを確認する。

産婦人科に向かったシャーロットは、性行為もなしで妊娠ているはずのないことを知らされる。

シャーロットは元の生活に戻り、レイチェルは、出張のために娘達をルーに預ける。

数日後に戻ったレイチェルは、ケイトにルーを父親にしてほしいと言われるが、それを素直に受け入れられない。

人を信じることのできないレイチェルに幻滅したルーは、憤慨して家族だと思っているだけだと言い返す。

ニューイヤーズ・イヴ。
新年を迎えようとしていたレイチェルは、ルーと共にパーティーに出席する。

年が明けようとしている時、ルーはレイチェルに今後を考えて求婚しようとする。

まず離婚して、引っ越し先に連絡してほしいとしか答えないレイチェルに、家に誘われたルーは、それを断りその場を去る。

帰宅しようとしたレイチェルは、車が動かないために、手伝いをしていたジョーに送ってもらう。

家の前でジョーにキスしてしまったレイチェルだったが、それをシャーロットが見てしまい、その場に向かって彼を責める。

レイチェルは新年の挨拶だと言うだけで、ジョーは何も言わずに立ち去る。

それで吹っ切れたシャーロットは、化粧をして着飾り、ケイトを連れて修道院に向かう。

鐘楼に上ったシャーロットは、その場にいたジョーと愛し合う。

下で待っていたケイトは、石を拾おうとして川に落ちてしまう。

シスター達がそれに気づき、ケイトは助けられて病院に運ばれる。

それに付き添ったシャーロットだったが、その場に駆けつけたレイチェルに口もきいてもらえず、ジョーに送られて帰宅する。

レイチェルは、ケイトに寄り添いながら涙し、そこに現れたルーは二人を見守る。

ルーは、ケイトが助かったことをシャーロットに電話で伝えるが、一旦戻ったレイチェルは、町中が何をしていたかを知る彼女の行動についてを語り娘を罵倒する。

シャーロットは自分の行動を悔いていることを伝え、自分の都合で家族を振り回すレイチェルを非難する。

二人は口論になり、レイチェルはシャーロットを殴ってしまい、自分の生き方を嫌いながら同じ道を歩もうとすることが理解できないことを伝える。

冷静になった二人は、夫やジョーのことを話し、この地に滞在することをシャーロットは望む。

レイチェルはそれに同意し、彼女はルーと付き合い続け、悪い噂が立ったシャーロットは、男子生徒の人気の的となる。

カリフォルニアに移り住んだジョーは、保育園を始めたということをシャーロットに知らせる。

ケイトはプールに復帰し、レイチェルとシャーロットと共に愉快に暮らす。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1963年。
奔放で気まぐれなシングルマザーのレイチェル・フラックスは、15歳の長女シャーロットと9歳の次女ケイトと共に暮らしていたが、付き合った男性を捨てては引っ越す生活を続けていた。
18回目の引越しで、マサチューセッツに移り住んだレイチェルらだったが、修道院で働く青年のジョーにシャーロットが心惹かれてしまう。
レイチェルは、妻に逃げられた靴屋を営むルーと意気投合して愛し合うようになり、シャーロットは、そんな母親に恋の相談もできない。
ジョーへの思いが増す一方のシャーロットは、彼と簡単なキスをしただけで妊娠したと思い込むが、そのこともレイチェルに話せない。
レイチェルはルーとの親交を深め、彼は家族として彼女らを考え始める。
しかし、レイチェルはそれを素直に受け入れられない・・・。
__________

オスカー受賞者にもなった、実力も兼ね備えたシェールと、当時、売り出し中だった若手期待の星ウィノナ・ライダーの共演が話題になった作品で、俳優でもあるリチャード・ベンジャミンの小気味よい演出も光る作品。

他人との親密な関係を徹底して嫌う、奔放な女性という設定がシェールのキャラクターに合い、年頃の娘に手を焼くどころか、相談にも乗らずにからかう姿も何んとも風変わりな役柄だ。

原作はティーンエージャー向けの教育小説なのだが、社会や家族、異性や性の問題を、堅苦しい表現でなく描写しているところも注目だ。

主人公を見守りながら、厳しい視線で彼女の修正点を指摘する、確かな演技を見せるボブ・ホスキンス、初恋や母親の行動に悩みながら成長するウィノナ・ライダー、その後の活躍を予想させる、おしゃまな主人公の娘を演ずるクリスティーナ・リッチ、修道院で働く青年役のマイケル・シューフリング、修道院長ジャン・マイナー、主人公の友人キャロライン・マクウィリアムズなどが共演している。


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