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メンフィス・ベル Memphis Belle (1990)

第二次大戦中に西ヨーロッパで活躍した爆撃機B-17メンフィス・ベル”とクルー達を描いた1944年公開のドキュメンタリー映画”Memphis Belle: A Story of a Flying Fortress”を基に製作された作品。
製作デイヴィッド・パトナム、監督マイケル・ケイトン=ジョーンズ、主演マシュー・モディーンエリック・ストルツテイト・ドノヴァンデヴィッド・ストラザーンジョン・リスゴー他共演の戦争ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ

製作
デイヴィッド・パトナム

キャサリン・ワイラー
脚本:モンテ・メリック
撮影:デイヴィッド・ワトキン

編集:ジム・クラーク
音楽:ジョージ・フェントン

出演
デニス・ディアボーン大尉:マシュー・モディーン

ダニー”ダニー・ボーイ”デイリー軍曹:エリック・ストルツ
ルーク・シンクレア中尉:テイト・ドノヴァン
フィル・ローウェンタール中尉:D・B・スウィーニー
ヴァル・コズロウスキー中尉:ビリー・ゼイン
リチャード”ラスカル”ムーア軍曹:ショーン・アスティン
クレイ・バスビー:ハリー・コニックJr.
ヴァージル・フーゲステガー軍曹:リード・ダイアモンド
ユージーン”ジーン”マクヴェイ軍曹:コートニー・ゲインズ
ジャック・ボッチ軍曹:ニール・ジントリ
クレイグ・ハリマン大佐:デヴィッド・ストラザーン
ブルース・デリンジャー中佐:ジョン・リスゴー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1990年製作 110分
公開
北米:1990年10月12日
日本:1991年2月8日
製作費 $23,000,000
北米興行収入 $27,441,980


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1943年5月16日。
第二次世界大戦下、イングランドアメリカ陸軍航空軍第8空軍基地。
航空指令クレイグ・ハリマン大佐(デヴィッド・ストラザーン)は、帰還した爆撃機”B-17”の編隊を迎えながら翌日のドイツ本土爆撃命令を受ける。

24回出撃して無傷だった”メンフィス・ベル”の若いクルー10人は、片方の車輪だけで帰還した機が胴体着陸の末に爆破する光景を目の当たりにする。

基地を訪れたブルース・デリンジャー中佐(ジョン・リスゴー)は、強運の”メンフィス・ベル”の機長デニス・ディアボーン大尉(マシュー・モディーン)らにインタビューする。

広報担当のデリンジャーは、次の任務終了後に帰国するメンフィス・ベルのクルーを、戦意高揚の宣伝に利用しようと考えていた。

その夜、基地内ではダンス・パーティーが開かれ、帰国と共に有名人になれる可能性や女性と酒で楽しい夜を過ごす浮かれるクルーらの中で、ディアボーンは冷静だった。
...全てを見る(結末あり)

翌朝、食事後に兵士は集合し、ハリマン大佐から言葉をかけられ、攻撃目標のドイツブレーメンについての説明を受ける。

機体の整備は終わりクルーはメンフィス・ベルに乗り込むが、目的地付近が曇りのため待機することになる。

待ちくたびれていたクルーだったが、出撃命令が下り編隊は飛び立つ。

その後、編隊は、フランス上空で合流した戦闘機”ノースアメリカン P-51 マスタング”にエスコートされる。

その後、ドイツ軍戦闘機”メッサーシュミット Bf109”が現れて戦闘が始まり双方に被害を出し、メンフィス・ベルの目の前で攻撃を受けた自軍機が爆発する。

無事だったメンフィス・ベルのクルーは、冗談を言い合う者もいて余裕があり、”P-51”は役目を終えて編隊を離れる。

右砲手のユージーン”ジーン”マクヴェイ(コートニー・ゲインズ)がお守をなくしてしまい、それを拾った左砲手ジャック・ボッチ(ニール・ジントリ)は、彼にからかわれていたためお守りを捨ててしまい騒動となる。

無線士ダニー”ダニー・ボーイ”デイリー(エリック・ストルツ)がマクヴェイにお守りだと言って輪ゴムを渡し騒ぎを鎮める。

第8空軍基地。
その頃、メンフィス・ベルの帰還を歓迎するパーティーの準備をしていたデリンジャーは、ハリマンにそれを制止されてオフィスに呼ばれる。

全ての部下の身を案ずるハリマンは、戦死した兵士の遺族からの手紙をデリンジャーに見せる。

それを受け取ったデリンジャーは、内容を読み言葉を失う。

ドイツ上空に到達して再び敵機の襲撃を受け、編隊長機を失ったディアボーンは、編隊長となり目的地を目指す。

ボッチが足に銃弾を受けるが、それがかすり傷だと確認したマクヴェイは、捨てていなかったお守りをボッチから渡される。

対空砲火が始まり、ディアボーンは防弾服を着るようクルーに指示する。

翼に損傷を受けて燃料が漏れ始め、手動でそれを移動することになる。

爆弾倉ハッチが開き、爆撃手ヴァル・コズロウスキー(ビリー・ゼイン)は、煙幕により目標が見えないことをディアボーンに伝える。

ディアボーンは旋回することを考えるが、副操縦士ルーク・シンクレア中尉(テイト・ドノヴァン)は敵の餌食になる危険性を伝えて反対する。

焦る航空士フィル・ローウェンタール(D・B・スウィーニー)は、爆弾投下ボタンを押してしまいそうになるが、それをコズロウスキーが制止する。

民間人居住区を爆撃する可能性があるため、ディアボーンはそれを避けるために旋回を始めるが敵機が現れる。

戦闘に貢献していないと言うシンクレアは、後尾砲手クレイ・バスビー(ハリー・コニックJr.)と代わり敵機を撃墜するものの、それが自軍機に激突して機体は真二つになり墜落する。

ショックを受けたシンクレアは操縦席に戻り、ディアボーンの指示には全て従うと伝える。

依然として煙幕で目標が確認できずにいたが、コズロウスキーは、煙の隙間に一瞬見えた工場を爆撃する。

編隊は一斉に爆撃を始め、目的を果たしたディアボーンは帰還命令を出す。

しかし、敵機の攻撃を受けて旋回銃座が破壊され、リチャード”ラスカル”ムーア(ショーン・アスティン)が落下しそうになり、上部砲手のヴァージル・フーゲステガーー(リード・ダイアモンド)が彼を助ける。

クルーらの記念写真などを撮っていたカメラが、テーブルが落ちそうになったことを気にした無線士デイリーが負傷する。

ローウェンタールは、医者を目指しているコズロウスキーをデイリーの元に向かわせようとするが、彼は医学校には2週間しか通っていなかったと答える。

持ち場は任せろと伝えたローウェンタールは、とにかくデイリーを診るようにとコズロウスキーに指示する。

気を失っていたデイリーが脇腹を負傷していたため、コズロウスキーはモルヒネを打つ。

被弾した第4エンジンが停止して出火したため、ディアボーンは急降下して火を消そうとする。

エンジンの火は消え、ディアボーンは機体を立て直し高度3000メートルを保つ。

デイリーの様態が良くないため、病院での治療が必要と判断したコズロウスキーは、彼に落下傘をつけて降下させることを提案する。

ディアボーンはコズロウスキーの意見に従うが、ローウェンタールは、デイリーを救い連れて帰ることが使命だと訴える。

第8空軍基地。
編隊は帰還し、ハリマンはメンフィス・ベルが戻っていないことを知らされる。

ドーバー海峡上空、エンジンが一基停止し残り二基となり、ディアボーンは機体を軽くするために積載物を捨てるよう指示する。

陸が見えた頃、デイリーは意識を回復しするものの再び失神し、コズロウスキーが必死に蘇生して彼を励ます。

基地ではデリンジャーもメンフィス・ベルの帰還を待つ。

着陸準備を始めたメンフィス・ベルだったが、片方の車輪が降りないため手動で動かそうとする。

ハリマンは諦めかけるが、片輪のメンフィス・ベルの姿が彼方に見える。

ローウェンタールは、必死にレバーを回して車輪を降ろすことに成功してメンフィス・ベルは無事に着陸し、ハリマンは安堵する。

クルーは、意識の戻ったデイリーに帰還できたことを伝え、ディアボーンは持ち堪えた機体や神に感謝する。

デリンジャーはクルーに駆け寄り、彼らは自分達にとっての勝利を祝う。
__________

1943年5月17日。
メンフィス・ベルは、25回目の最後の任務を終えた。

この戦争で、25万機以上の航空機が西ヨーロッパの上空で戦い、20万人もの兵士が命を落とした。
__________

デイリーとメンフィス・ベルのクルーを乗せた救急車は機体から離れる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1943年5月16日。
第二次世界大戦下、イングランドアメリカ陸軍航空軍第8空軍基地の航空指令ハリマン大佐は、翌日のドイツ本土爆撃命令を受ける。
24回の出撃で無傷だった爆撃機B-17メンフィス・ベル”の機長ディアボーン大尉(マシュー・モディーン)他若いクルー10人は、翌日の任務終了後に帰国する予定だった。
広報担当のデリンジャー中佐は、メンフィス・ベルのクルーを、帰国後に戦意高揚の宣伝に利用することを考えていた。
翌日、部下全員の身を案ずるハリマンの言葉を聞いたメンフィス・ベルのクルー他編隊は、目的地ブレーメンに向かい出撃する・・・。
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”空飛ぶ要塞”と言われた爆撃機”B-17”の、ほとんどが10代だったというクルーの命懸けの戦いを、リアルな映像で描くマイケル・ケイトン=ジョーンズの力作。

クルーの青年達、各個性がバランスうまく描かれ、凄まじい戦闘場面や戦争の悲惨さは強調し過ぎてない。
ゲームを楽しむように出撃する者、不安を抱える者、そして冷静な指揮官など、青春ドラマを観ているような爽やかな雰囲気で展開する内容に注目。

当然のごとく戦闘場面に手抜きはなく、アメリカ空軍全面協力による、実際に活躍した爆撃機”B-17”を2機使用した特撮を駆使した映像は迫力ある。

愛機”メンフィス・ベル”に敬意を表する沈着冷静な機長マシュー・モディーン、無線士エリック・ストルツ、副操縦士テイト・ドノヴァン、航空士D・B・スウィーニー、爆撃手ビリー・ゼイン、旋回銃座砲手ショーン・アスティン、後尾砲手ハリー・コニックJr.、上部銃座砲手リード・ダイアモンド、側面砲手コートニー・ゲインズニール・ジントリ、航空指令デヴィッド・ストラザーン、広報担当の中佐ジョン・リスゴーなどが共演している。


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