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ジョー・ブラックをよろしく Meet Joe Black (1998)

死期が近い大富豪を迎えに来た死神がその娘に恋してしまう禁断の恋を描く、製作、監督マーティン・ブレスト、主演ブラッド・ピットアンソニー・ホプキンスクレア・フォーラニマーシャ・ゲイ・ハーデン他共演のファンタジー・ラブ・ロマンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)

ブラッド・ピット / Brad Pitt 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:マーティン・ブレスト

製作総指揮:ロナルド・L・シュワリー
製作:マーティン・ブレスト
脚本
ボー・ゴールドマン

ケヴィン・ウェイド
ロン・オズボーン
ジェフ・W・レノ
撮影:エマニュエル・ルベッキ
編集:ジョー・ハッシング
音楽:トーマス・ニューマン

出演
ジョー・ブラック/コーヒーショップの青年:ブラッド・ピット

ウィリアム”ビル”パリッシュ:アンソニー・ホプキンス
スーザン・パリッシュ:クレア・フォーラニ
ドリュー:ジェイク・ウェバー
アリソン・パリッシュ:マーシャ・ゲイ・ハーデン
クインス:ジェフリー・タンバー

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1998年製作 180分
公開
北米:1998年11月13日
日本:1998年12月19日
製作費 $90,000,000
北米興行収入 $44,606,340
世界 $142,940,100


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ロードアイランド
メディア王で大富豪のウィリアム”ビル”パリッシュ(アンソニー・ホプキンス)は、ある朝、”イエス”という声を聞く。

ビルの長女アリソン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)は、大統領も出席する父親の65歳の誕生パーティーの準備を慌しく進めていた。

それに関心がないビルは、次女のスーザン(クレア・フォーラニ)と、その恋人で補佐ドリュー(ジェイク・ウェバー)、アリソンの夫クインス(ジェフリー・タンバー)と共に、迎えのヘリコプターで会社に向う。

途中でビルは、ドリューへの愛をスーザンに確かめるが、娘の気のない返事に、”愛は情熱であり、それがない人生に意味がない”と説く。

ニューヨーク
何かを感じたビルを気にしながら別れたスーザンは、コーヒー・ショップに向う。

スーザンは、仕事を求めて越してきたばかりだという青年(ブラッド・ピット)に話しかけられる。
...全てを見る(結末あり)

オフィスに着いたビルは、発作で苦しみ、再び”イエス”という言葉を聞き、”今日は許す、わかるだろ?”とも言われて落ち着きを取り戻す。

近くの病院の研修医だったスーザンは、気さくな青年に好感を持ち、彼も同じ気持だったが二人はそのまま別れる。

二人は、お互いを気にしながらその場を離れるが、青年はスーザンに気を取られ、車に轢かれてしまう。

その夜、食事の前に、ビルは”イエス、私に会いたかったんだろ?・・・玄関に来てる”という言葉を聞く。

使用人に玄関を見てくるよう指示したビルは、来客があったことを知らされ、図書室に案内させて自分も向う。

現われたコーヒーショップの青年(ブラッド・ピット)は、ビルの、”死神か?”かという問いかけに”イエス”と答える。

死神は、若者の肉体を奪ったことを伝え、ビルを人間社会の案内人にすることを伝える。

青年は、家族やドリューと食事をすることになり、ビルは彼を”ジョー・ブラック”だと言って紹介する。

そこにスーザンが戻り、今朝の青年が食卓についていることに気づき驚いてしまう。

スーザンは、この場に宿泊するという、朝とは全く雰囲気の違うジョーの態度を不思議に思う。

席を立ったビルに付き添ったジョーは、自分が青年の肉体を奪う前に、彼がスーザンに会ったことを伝えて客間に案内される。

その後、屋敷内を見回っていたジョーはプールでスーザンに会い、戸惑う彼女から何が目的かを聞かれる。

ジョーは、スーザンに不審に思われながらも、友達になりたいことを率直に伝える。

翌朝、ジョーと共に歩いて会社に向ったビルは、彼を取締役会の会議に同席させる。

合併のオファーを受け入れるべきだと主張するドリューに、その意思のないことを伝えたビルは、結論が出ないまま、ジョーと共に退席する。

オフィスに戻ったビルは、独りにして欲しいと言って、ジョーに金を渡して街を見てくるように伝える。

病院に向かいスーザンに会ったジョーは、自分を悪霊だと言う患者が、激しい痛みのために、死を望む姿を見てそれを和らげてあげる。

その後、合併の件で、再びビルにそれを拒まれたドリューは、クインスが、他の合併話もあることをビルに伝えたところ、それが、ジョー次第だとビルが言ったということを確認する。

食事の際、ジョーが病院に行ったことを知ったビルは、彼の真意を知ろうとする。

ビルは、ジョーさえいれば満足だと判断したドリューは、スーザンの、彼を見る目つきなども気になり、気分を害してその場を立ち去る。

ジョーとスーザンは、惹かれ合うものを感じるが、それ以上進展しない。

スーザンは、自分がジョーに関心を持つことを父ビルが気にして、ドリューを褒め始めたことで、何か隠し事があるのではないかと思い始める。

翌日、ドリューは取締を集め、クインスを呼び、ビルが、”ジョー次第だ”と言ったことをその場で確かめる。

その間、スーザンは益々ジョーに惹かれていき、彼が誰なのかを知ろうとするが、その様子に気づいたビルは、二人のことを案ずる。

取締役会が再び招集され、合併先からの新たなオファーの内容も聞こうとしないビルに、ドリューは、ジョーが何者かを問う。

明確な答えを返さないビルに対し、ドリューは、65歳の誕生日での、彼の引退の裁決をその場で行う。

クインスともう一人がそれに反対するが、提案は可決され、ドリューは合併を進める意向を伝え、ビルは席を外そうとする。

ジョーは、自分が誰であるか、ビルとの関係はいずれ分かると言って、微笑みながらその場を立ち去る。

クインスはドリューに言い寄るが、自分の発言が今回の件を招き、それにより、合併後には会社を分割して売りさばく考えだったことを知らされて呆然とする。

屋敷に戻ったジョーは、立ち寄ったスーザンと愛し合ってしまう。

それを知ったビルは不快感を露にするが、ジョーはそれを気にしない。

愛は情熱だと言った父が、ジョーとの関係を認めない理由は、彼がいなくなるからで、危険な男だとスーザンは忠告される。

スーザンに会いに病院に向ったジョーは、彼女がいなかったため、先日の老婦人の患者を見舞う。

婦人に正体を知られているジョーは、スーザンと付き合っていることが、互いに不幸を招くと言われて気分を害する。

自分と共に、死後の世界に向おうと提案されたジョーだったが、孤独は嫌だと伝え、その後、夫人が息を引き取るのを見届ける。

ビルの元に向ったジョーは、翌日の誕生パーティーの後に旅立つことを伝える。

翌日、ビルと共にロードアイランドに向ったジョーは、自分のしたことを後悔し、打ち解けたクインスと親交を深める。

ジョーは、ビルがクインスのしたことを許すと伝え、今直ぐ正直に話すようにと助言する。

ビルは、自分のためのパーティーを準備した娘アリソンに感謝して、父娘の愛を確かめ合う。

屋敷に到着したスーザンは、ジョーにどこかに行くのかを尋ね、互いに別れたくないことを伝える。

ビルは、クインスの話を聞いて彼を許し、方をつけるためにドリューを呼ぶよう指示する。

ジョーが、愛してしまったスーザンを連れて行くと言い出したため、当然ビルはそれを認めようとしない。

しかし、それを無視して自分の思い通りにことを進めようとするジョーに、ビルは、正体を明かすよう伝える。

スーザンは、自分も付いていくことをジョーに伝え抱き合うが、彼が遠ざかって行き、コーヒー・ショップの青年とは別人だと感じる。

そして、愛だけを確認して二人は別れる。

ジョーに、二人だけで旅立つこと告げられたビルは安堵し、到着したドリューを迎える。

ビルは、取締達に電話をつないだままドリューを罵り、彼に、合併で社を潰すことを単独で決断したことを問い質す。

ジョーは、ドリューの卑劣な行為を痛烈に非難し、自分の正体を明かさずに、犠牲になったビルの行為を称える。

ビルの制止を聞かずに招待を明かしたジョーは、自分が国税局の調査員だと伝える。

合併相手の不正と、それに関ったドリューを調査していたことを明らかにしたビルとジョーは、取締役会に全てを話し、辞表を提出することで懲役は免れると、取引の条件を伝える。

ドリューはそれを承知するが、その様子を電話で聞いていた取締役達は、その場でビルの復帰を決議してジョーに感謝する。

その後、ビルは来客の前に姿を現しスピーチをして、アリソンやクインスに感謝する。

スーザンの元に歩み寄ったビルは、彼女がジョーを諦めたことを知らされ、心の中で別れを告げて、娘を固く抱きしめる。

父ビルとも別れを感じたスーザンは、彼とダンスを踊る。

その光景を見て涙するジョーの元に向ったビルは、彼のスーザンへの思いやりに感謝する。

スーザンの今後を心配するビルに、ジョーは全てうまくいくと言って安心させて、彼も感謝の言葉を伝える。

二人はその場を去り、それに気づいたスーザンが後を追う。

暫くすると、ジョーがスーザンの元に戻るが、彼はコーヒー・ショップの青年だった。

何も知らない同士だと言って、スーザンは青年に、父に会わせたかったことを伝える。

そして二人は、今後については時に任せることを確認してパーティー会場に戻る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
メディア王で大富豪のウィリアム”ビル”パリッシュは、何者かの”言葉”が聞こえてしまい、それを気にする日々を送る。
ビルの娘である、研修医のスーザンは、コーヒー・ショップで出会った青年に惹かれてしまうが、心残りのまま別れる。
青年も同じ気持だったが、彼はその直後に車に轢かれてしまい、死神であり、”言葉”の主としてビルの前に現われる。
自分と共に旅立つ運命だと死神に知らされたビルは、彼の人間界での案内人として、行動を共にすることになる。
スーザンは、”ジョー・ブラック”と名乗る、外見は今朝会った青年だが、全く雰囲気の違う彼に再会して戸惑ってしまう。
取締役会にも同席したジョーは、合併のオファーを進めようとするスーザンの恋人で、ビルの補佐のドリューに、不審に思われる。
そしてビルは、ジョーと娘スーザンが親交を深めていることを知り、次第に不安が募り始める・・・。
__________

全体的な雰囲気や物語が、どこか古風であるところが注目で、マーティン・ブレストの、流れるようなスムーズな演出で、3時間の長編も飽きることなく観れる。

ハリウッドの頂点に向かい、着実にキャリアを積み重ねていたブラッド・ピットの魅力に尽きると言っても過言でない作品。

”死神”という役どころであっても、外見は人間なのだが、他の登場人物とは異質な感じで描写される、美しささえ感じる彼の表情が印象に残る。

製作費に9000万ドルをかけた超大作であるが、北米興行収入は期待が外れ、約4500万ドルに留まるものの、全世界では約1億4300万ドルのヒットとなった。

死神の迎えを冷静に受け止めながら、会社の危機も救う実業家を演ずるアンソニー・ホプキンスも、主人公を上回る、実力派らしい重厚な演技を見せてくれる。

清楚な美しさが際立つ富豪令嬢クレア・フォーラニ、その恋人で、会社を危機に陥れる社長補佐ジェイク・ウェバー、富豪の長女マーシャ・ゲイ・ハーデン、その夫ジェフリー・タンバーなどが共演している。


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