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マクリントック McLintock! (1963)

名優ヴィクター・マクラグレンの息子であるジョン・フォードの秘蔵っ子アンドリュー・V・マクラグレンが初めてジョン・ウェインと組んだ痛快コメディ・ウエスタン。
共演モーリン・オハラパトリック・ウェインチル・ウィルスブルース・キャボットステファニー・パワーズイヴォンヌ・デ・カーロ他。

■ アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇

ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧
ジョン・ウェイン / John Wayne/Pinterest


スタッフ キャスト
監督:アンドリュー・V・マクラグレン
製作:マイケル・ウェイン
脚本:ジェームズ・E・グラント
撮影:ウィリアム・H・クローシア
編集
ビル・ルイス
オトー・ラヴァリング
音楽:フランク・デ・ヴォール

出演
ジョン・ウェイン:ジョージ・ワシントン・マクリントック
モーリン・オハラ:キャサリン・マクリントック
パトリック・ウェイン:デヴリン・ウォレン
チル・ウィルス:ドラゴ
ブルース・キャボット:ベン・セイジ
ステファニー・パワーズ:ベッキー・マクリントック
イヴォンヌ・デ・カーロ:ロージー・ウォレン
ロバート・ロウリー:カスバート・H・ハンフリーズ知事
ジェリー・ヴァン・ダイク:マット・ダグラスJr.
ゴードン・ジョーンズ:マット・ダグラス
チャック・ロバーソン:ジェフ・ロード保安官
エドワード・フォークナー:ベン・セイジJr.
ジャック・クラスチャン:ジェイク・バーンバウム
ストローザー・マーティン:アガード
エドガー・ブキャナンバニー・ダル
ハンク・ウォーデン:カーリー・フレッチャー
クリフ・ライオンズ:クレジットなし

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1963年製作 126分
公開
北米:1963年11月13日
日本:1964年2月
製作費 $2,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
大牧場主のジョージ・ワシントン・マクリントック(ジョン・ウェイン)は、町に開拓民達が集まっていることを知る。

マクリントックは、牧場主仲間のベン・セイジ(ブルース・キャボット)の息子ヤング・ベン(エドワード・フォークナー)がそれに神経質になっていることをに心配する。

開拓民を集めたマクリントックは、政府が与えた不毛の地に入植することを諦めさせようと、彼らに警告する。

そこに、マクリントックと対立するマット・ダグラス(ゴードン・ジョーンズ)が横槍を入れる。
...全てを見る(結末あり)

しかし、マクリントックは自分の意見を変えず、開拓民に再び警告してその場を立ち去る。

その話を聞いた開拓者のデヴリン・ウォレン(パトリック・ウェイン)は、マクリントックに雇ってもらおうとするのだが彼はそれを断る。

相棒のドラゴ(チル・ウィルス)と、町の雑貨屋に向かったマクリントックは、主人のジェイク・バーンバウム(ジャック・クラスチャン)から、別居中の妻キャサリン(モーリン・オハラ)が町に来ていることを知らされる。

マクリントックは、ホテルに居るキャサリンに会いに行くが、一人娘ベッキー(ステファニー・パワーズ)の親権と離婚届けを突きつけられてしまい、 彼は当然それを拒否して部屋を出る。

3度マクリントックの前に現れたデヴリンは、住む家もなく、母と妹もいることをに伝え、それを知ったマクリントックは彼を雇い入れることにする。

マクリントックは、デヴリンの母親ロージー(イヴォンヌ・デ・カーロ)の料理の腕に驚き、彼女を料理係にする。

その後キャサリンが屋敷に戻り、ドラゴや使用人カーリー・フレッチャー(ハンク・ウォーデン)らを手玉に取り、家の中を仕切ろうとする。

しかしマクリントックは、キャサリンの言いなりにはならず、彼女の話を聞き入れようとしない。

マクリントックはキャサリンを無視し、雑貨屋バーンバウムとの趣味のチェスの対決のため、町に向かってしまう。

後を追ったキャサリンは、結局、徹夜で勝負を続けるマクリントックとバーンバウムに付き合うことになり眠ってしまう。

翌朝キャサリンは、苦労していた頃の昔話をバーンバウムから聞かされ、穏やかな気分になっていた。

そこに、州の役人アガード(ストローザー・マーティン)を伴ったダグラスが現れ、マクリントックが居住許可を出した先住民が、開拓民の娘を誘拐したことを知らせる。

マクリントックは、その場に居た保安官ジェフ・ロード(チャック・ロバーソン)やキャサリンらと共に現場に向かう。

その後マクリントックは、鉱山で、先住民の族長が処刑されそうなことを知る。

先住民の誤解を解いたマクリントックだったが、開拓民らとキャサリンも巻き込んで大乱闘になってしまう。

やがてベッキーが東部から帰り、町を上げての大歓迎を受ける。

同じ汽車で先住民の族長達が到着し、昔馴染みの族長をマクリントックは温かく迎えるが、アガートは先住民に圧力をかけようとする。

デヴリンは、ベッキーに一目惚れしてしまうのだが、彼女はダグラスの息子ダグラスJr.(ジェリー・ヴァン・ダイク)と恋仲だった。

屋敷ではベッキーの歓迎パーティーが始まり、ダグラスJr.が得意のダンスを披露してベッキーと踊る。

やがてマクリントックは、ベッキーとデヴリンが意識し合っていることに気づく。

揉め事で、ヤング・ベンと殴り合いになったデヴリンを見たマクリントックは、彼には見込みがあることも見抜く。

その後、両親の冷めた関係を心配するベッキーは、それを父マクリントックに問い質すが、それは夫婦の問題だと彼は言い切る。

また、多くの土地などは国に寄付することを決めているマクリントックは、わずかに与える土地と牛で、夫婦の力で人生を築き上げるよう、ベッキーに言い渡す。

ベッキーとダグラスJr.が楽しんでいるのが気にかかるデヴリンは、彼女といがみ合ってしまう。

また、素っ気無い態度を取るキャサリンに、マクリントックは不満をぶちまける。

後日マクリントックは、先住民の処遇を検討する公聴会に、彼らの代弁者として出席する。

出席した、カスバート・H・ハンフリーズ知事(ロバート・ロウリー)に、マクリントックは、先住民は州の命令に従わないことを伝える。

しかし、知事は、騎兵隊が到着するまで族長達を監禁することを命じてしまう。

命令が不服のマクリントックは、酔って家に帰りロージーと酒を酌み交わし、キャサリンに誤解される。

しかし、ロージーは、ロード保安官に求婚されたことをキャサリンに伝え誤解は解ける。

独立記念日
ロデオ大会で、町中が盛り上がっている最中、先住民が銃を奪い、族長達を救い出し逃亡してしまう。

マクリントックは、デヴリンとベッキーが愛し合っていることを知り婚約を認める。

そしてマクリントックは、下着姿のキャサリンを人前で追い掛け回し、彼女を捕まえて離婚を言い渡す。

しかし、結局、二人は家に戻り、元の生活に戻る決心をする。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
大牧場主ジョージ・ワシントン・マクリントックは、町に現れた別居中の妻キャサリンから、離婚と娘のベッキーの親権放棄を迫られる。
それに納得いかないマクリントックは、屋敷に戻ったキャサリンといがみ合いながら、東部から帰郷したベッキーを迎える。
その後マクリントックは、対立する者や先住民の居住問題を処理していく。
しかしマクリントックは、キャサリンとの夫婦の揉め事を解決できないでいた・・・。
__________

共演のモーリン・オハラの役柄やクライマックスを含め、ジョン・ウェインと組んだ「静かなる男」(1952)を彷彿させ、アンドリュー・V・マクラグレンの演出は、いかにもジョン・フォードの継承者らしい作風になっている。

ジョン・ウェインにしては、やや羽目を外し過ぎの感じはするが、相変わらず他を圧倒する貫禄と体格、それに存在感を見せてくれる。

ウェインはこの頃、大作、話題作の出演が目白押しで、日に焼けた精悍な顔つきと逞しい体つきは、癌の治療を受ける前とは思えず、自身による、かなりハードなアクションシーンもこなしている。

ウェインは、アンドリュー・V・マクラグレンの作品なので「赤い河」(1948)のバックル”RED RIVER D”を付けている。

*私も愛用しています。
(レプリカなのでオリジナルとは違う)

ウェインをも上回る迫力で大奮闘するモーリン・オハラも、元祖鉄火娘の面目躍如と言ったところで、ユーモア溢れるパワフルな演技で、大いに楽しませてくれる。

ジョン・ウェイン作品の常連ではあるが、常に端役が多いパトリック・ウェインが、父の作品の中では最も活躍した役柄かもしれない。

主人公ウェインの陽気な相棒チル・ウィルス、牧場主仲間ブルース・キャボットウェインの娘役ステファニー・パワーズ、コミカルな演技も見せてくれる雇われて料理係となるイヴォンヌ・デ・カーロウェインの敵役ゴードン・ジョーンズとその息子役でディック・ヴァン・ダイクの弟ジェリー・ヴァン・ダイク、町の保安官チャック・ロバーソン、牧場主の息子エドワード・フォークナー、雑貨屋店主ジャック・クラスチャン、州の管理官ストローザー・マーティンウェインの使用人役ハンク・ウォーデン他、クリフ・ライオンズなど、ウェインフォード作品でお馴染みの面々も顔を揃えている。


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