マヤ人が2012年に人類が滅亡すると予測した伝説を基に製作された作品。 主要国首脳の決断で極秘に進められていた”人類生存計画”を知った作家が家族を守るために命を懸ける姿を描く、製作総指揮、監督、脚本ローランド・エメリッヒ、主演ジョン・キューザック、アマンダ・ピート、キウェテル・イジョフォー、ダニー・グローヴァー、タンディ・ニュートン他共演のスペクタクル・パニック超大作。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ローランド・エメリッヒ
製作総指揮
ローランド・エメリッヒ
ウテ・エメリッヒ
製作
マーク・ゴードン
ハラルド・クローサー
ラリー・フランコ
脚本
ローランド・エメリッヒ
ハラルド・クローサー
撮影:ディーン・セムラー
編集
デヴィッド・ブレナー
ピーター・S・エリオット
音楽
ハラルド・クローサー
トマス・ワンダー
出演
ジャクソン・カーティス:ジョン・キューザック
ケイト・カーティス:アマンダ・ピート
エイドリアン・ヘルムズリー:キウェテル・イジョフォー
トーマス・ウィルソン大統領:ダニー・グローヴァー
ローラ・ウィルソン:タンディ・ニュートン
カール・アンハイザー:オリヴァー・プラット
ユーリ・カルポフ:ズラッコ・ブリッチ
タマラ:ベアトリス・ローセン
ゴードン・シルバーマン:トム・マッカーシー
チャーリー・フロスト:ウディ・ハレルソン
トニー・デルガット:ジョージ・シーガル
ハリー・ヘルムズリー:ブルー・マンクーマ
フレデリック・ウエスト教授:ジョン・ビリングズリー
サトナム・ツルターニ:ジミ・ミストリー
サーシャ:ヨハン・アーブ
ノア・カーティス:リーアム・ジェームズ
リリー・カーティス:モーガン・リリー
テンジン:チン・ハン
ニーマ:オスリク・チャウ
本人:マイケル・バッファー
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2009年製作 131分
公開
北米:2009年11月13日
日本:2009年11月20日
製作費 $200,000,000
北米興行収入 $166,112,170
世界 $769,679,470
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2009年。
アメリカ人地質学者のエイドリアン・ヘルムズリー(キウェテル・イジョフォー)は、友人の宇宙物理学者サトナム・ツルターニ(ジミ・ミストリー)に会うためにインドに到着する。
エイドリアンは、巨大な太陽フレアが、地球のコアに影響を与えるだろうということをサトナムから知らされる。
急遽帰国して、ワシントンD.C.に向かったエイドリアンは、大統領主席補佐官カール・アンハイザー(オリヴァー・プラット)にそれを伝える。
エイドリアンは、アンハイザーと共にホワイトハウスに向かい、大統領トーマス・ウィルソン(ダニー・グローヴァー)に、世界の終わりに至る地球の危機を知らせる。
2010年、G8(サミット)
ウィルソン大統領は、各国首脳に対し、科学的調査の結果、世界が終焉することを伝える。
2012年。
一般の人々も、異常な太陽活動が地球に影響を与えることを知り始め、古代マヤ人の、2012年12月21日に人類が滅亡するという、言い伝えを信じ自殺する者まで現れる。
ロサンゼルス。 地震で目が覚めたジャクソンは、地割れが起きた道路を気にしながら、元妻ケイト(アマンダ・ピート)の家に向かう。 ジャクソンは、ケイトとの子供ノア(リーアム・ジェームズ)とリリー(モーガン・リリー)を連れて、イエローストーン国立公園にキャンプに行くことになっていた。 豪華客船のバンドマン、トニー・デルガット(ジョージ・シーガル)とハリー・ヘルムズリー(ブルー・マンクーマ)は、日本に向かう客船に乗り込もうとするが、停泊中の客船が大きく揺れる。 パリのルーブル美術館で働く、ウィルソン大統領の娘ローラ(タンディ・ニュートン)は、貴重な美術品が贋作と交換され、さらに館長が事故死したことを不審に思い、父である大統領に裏で何かが起きているかを問い質す。 そして大統領は、かつてない国家間の極秘プロジェクトが進行中であることを、ローラに伝える。 その場に同席していたエイドリアンは、国民に地球の危機を伝えるべきだと進言するが、アンハイザーはそれを聞き入れず、終焉の日を知る観測を急がせる。 ジャクソン親子はイエローストーンに到着し、立ち入り禁止区域を無視してハイキングを始めるが、軍に見つかり観測施設に連れて行かれる。 アンハイザーに、イエローストーンでの観測を命ぜられていたエイドリアンは、科学者フレデリック・ウエスト教授(ジョン・ビリングズリー)から異常事態の報告を受ける。 観測区域の侵入者であるジャクソンに会ったエイドリアンは、彼の著書を読んでいて、人々は、危機に瀕しても立ち向かうことを願うという、ジャクソンの言葉を聞いて安心する。 その意見を聞いたエイドリアンはジャクソンに感謝し、彼らをキャンプ場に案内するよう兵士に指示する。 しかし、ウエスト教授がインドのサトナムに観測データを送り、地球の地殻が不安定になっていることが分かる。 現代の科学でも予知できなかったものを、古代のマヤ人が知り得たことに驚き、終焉までの時間が間近に迫ったことに愕然とするエイドリアンとウエストだった。 エイドリアンは、緊急事態をワシントンD.C.のアンハイザーに伝える。 解放されたジャクソンは、現地に住みつき、政府の観測隊を監視するチャーリー・フロスト(ウディ・ハレルソン)と出会う。 国家陰謀説を唱えるチャーリーは、マヤ人が、2012年に世界が滅びると予測した説を信じ、”秘密の宇宙船”についても知っていた。 チャーリーは、”宇宙船”がある場所の地図を持っていることをジャクソンに話すが、彼はチャーリーが正気とは思えなくなり、その場を去っていく。 一方、ロサンゼルスのケイトと、恋人で形成外科医のゴードン・シルバーマン(トム・マッカーシー)は、買い物中に地割れに襲われる。 それを知ったジャクソンは、子供達を連れてロサンゼルスに戻ろうとする。 ワシントンD.C.。 大統領は各国首脳に対し、選ばれた40万人の脱出計画の実行を進言する。 ラスベガス。 子供達をケイトの元に送り届けたジャクソンは、顧客であるカルポフから、双子の息子を自家用ジェットが待機する飛行場に連れて行くよう指示される。 そこでジャクソンは、カルポフの息子が巨大船に乗るということを聞き、チャーリーの話を思い出す。 地震や地割れ、チャーリーの話などを総合して危険を感じたジャクソンは、飛行機をチャーターしてケイトの元に向かう。 連絡を受けたケイトはジャクソンを疑うが、次の瞬間に大地震が発生し、到着したジャクソンは、ケイトらを連れて街を脱出しようとする。 サンフランシスコ湾付近で、マグニチュード10を超す巨大地震が起き、西海岸全域に被害は広がる。 地面は陥没しビルは倒壊する大惨事の中、ジャクソンは飛行場に向かう。 しかし、雇ったパイロットは死亡し、操縦経験のあるゴードンの操縦で、一行はロサンゼルスを離れようとする。 チャーリーの持つ”秘密の船”の地図を見つけるために、イエローストーンに向かうジャクソンらは、海に沈んでいく巨大都市の惨状を目の当りにする。 太平洋の豪華客船上で、息子エイドリアンから連絡を受けたバンドマンのハリーは、地球の終わりを告げられて悲しみに暮れ、25年振りに禁酒を破る。 イエローストーンに到着したジャクソンは、ケイトに飛行機の給油を指示し、リリーを連れてチャーリーの元に向かう。 そしてジャクソンは、丘陵からメッセージを送り続けるチャーリーを見つける。 地殻が動き出し爆発が始り、そこに留まるというチャーリーから地図の場所を聞き出ししたジャクソンは、リリーを連れて飛行場に戻る。 チャーリーは、燃え滾る噴出岩の直撃を受けてしまうが、ジャクソンとリリーは何とか飛行場にたどり着く。 陥没した滑走路に、車ごと飲み込まれたジャクソンだったが、車内から地図を探し出して軽飛行機に飛び乗り、その場を脱出する。 ”秘密の船”の場所が中国だと知ったジャクソンらは、大型機を手に入れるためにラスベガス向かう。 世界各国で同じような被害が出始め、数百万人の人々の命が奪われる。 それを知ったエイドリアンは、人々に真実を知らせるべきだとアンハイザーに主張する。 しかしアンハイザーは、イエローストーンの噴煙が数時間でワシントンD.C.に到達しようとしていたため、大統領のホワイトハウス撤収を優先させる。 ウィルソン大統領は、ホワイトハウスに残る決心をして、科学顧問になっていたエイドリアンの主張を聞き入れ、人々に全てを発表することを約束する。 大統領は、娘ローラと共に、エアフォースワンに乗ることをエイドリアンに指示する。 アンハイザーは、大統領が残ることと、副大統領や報道官が行方不明となったことを知り、自分の権限でエアフォースワン飛び立たせようとする。 そして、ウィルソン大統領はローラに別れを継げた後、全国民に対し真実を発表する。 ラスベガスに到着し、カルポフを見つけたジャクソンらは、彼の専属パイロット、サーシャ(ヨハン・アーブ)が手配したアントノフ(An-225)に乗ることになる。 カルポフの双子の息子と、愛人タマラ(ベアトリス・ローセン)を乗せたアントノフに同乗したジャクソンらは飛び立ち、中国に向かう。 チベットの僧侶ニーマ(オスリク・チャウ)は、ヒマラヤ山中の巨大船建造現場で働く兄テンジン(チン・ハン)からの連絡を受け、それに乗るために現地に向かう。 順調な飛行を続けるジャクソンは、カルポフから脱出の権利として、一人1000万ユーロを支払ったことを聞かされる。 ハワイで給油しようとしたアントノフだったが、オアフ島は既に火の海で、着陸が不可能になる。 エアフォースワン機上では、失意のローラをエイドリアンが慰め、持参していた無名の作家ジャクソンの著書を渡す。 大統領の発表を聞いた豪華客船のトニーは、日本にいる息子に電話をかけるが、受話器の向こうで惨事が起きたことを知る。 そして、世界各地の海で津波が発生し、トニーとハリーの乗った客船は巨大津波の直撃を受ける。 ワシントンD.C.。 そして、空母ジョン・F・ケネディの直撃に遭い、首都は完全に壊滅する。 燃料切れと、エンジン故障で海上に不時着するしかなくなったアントノフだったが、2500km以上の地殻移動が起きて、機は既に中国上空に到達していることがわかる。 ジャクソンらは、ヒマラヤ山中の氷河に胴体着陸しようとした、アントノフの機内にあったベントレーに乗り、機体の格納庫から脱出する。 岸壁で停止したアントノフだったが、機体はサーシャを乗せたまま崖下に落下し大破する。 そこに、巨大船に動物達を運ぶヘリコプター群が現れ、ジャクソンらに気づいた一機が着陸する。 カルポフは、巨大船に乗れる権利を主張して子供達と救出されるが、ジャクソンらは置き去りにされてしまう。 ヒマラヤに到着した、エイドリアンらアメリカ人一行は、直ちに巨大船に乗り込み脱出準備を始める。 途方に暮れるジャクソンらは、巨大船工場の溶接工として働くテンジンの元に向かう、弟ニーマに救われる。 エイドリアンとローラは、巨大船建造費用のためとはいえ、プロジェクトの裏で、巨額の乗船チケットを売りさばいていたことを知る。 その頃インドでは、避難していたサトナムの家族らが巨大な津波に飲み込まれる。 友人サトナムからの、最後の電話を受けたエイドリアンは、インドが津波に飲み込まれたことをアンハイザーに伝え、津波が28分後に到達することを知る。 テンジンの元に到着したジャクソンら一行は、彼の手引きで工場内に侵入する。 巨大船の出発が早まり、置き去りにされることを恐れたカルポフが、人々を率いて船に殺到する。 ジャクソンの息子ノアは、巨大船に碇があることに気づき、それが、宇宙船ではなく”箱舟”だということを知る。 アンハイザーは巨大船のゲートを閉め、津波に備える準備に入るが、船に乗れない群衆が殺到する。 押し寄せる群衆を、見殺しにしようとするアンハイザーだったが、エイドリアンがジャクソンの著書の一節を引用して、お互いのための行動の尊さを説き、人々を救おうとする。 ローラも、大統領である父がここにいれば、船のゲートを開くだろうとエイドリアンに同調する。 そして、G8首脳もそれに同意し、船のゲートが開けられる。 機械室から船に侵入しようとしたジャクソンらだったが、船のゲートが開いたために、ゴードンが歯車に巻き込まれて死亡する。 2人の息子を助けたカルポフは、崖下に転落してしまう。 そして、テンジンが使っていたドリルが機械室の歯車に挟まり、ゲートが完全に閉まらないまま津波が押し寄せてしまう。 エイドリアンは、機械室に侵入したジャクソンらに気づき、緊急チームを率いて現場に向かう。 飛行場にあったエアフォースワンが、津波で運ばれ船に激突して損傷を与える。 推進不能状態の巨大船は、エベレストに激突する危機に直面してしまう。 浸水した船内のジャクソンらは孤立してしまい、現場に着いたエイドリアンが、歯車のドリルを取り除くようジャクソンに指示する。 ジャクソンは、息子ノアの協力でドリルを取り除くが、リリーを助けたタマラは溺死する。 ゲートは閉まるものの、巨大船はエベレストの岸壁に激突してしまう。 しかし、動力が回復した船は致命的なダメージを回避することに成功する。 0001年1月27日。 津波が退いた後、隆起したアフリカ大陸のドラケンスバーグ山脈のタバナ・ヌトレニャナが、世界で最も高い山となったことを、エイドリアンはウエスト教授から知らされる。 ジャクソンは、ケイトや子供達と新たな人生をスタートさせる決心をする。
売れない作家ジャクソン・カーティス(ジョン・キューザック)は、アルバイトでリムジン・ドライバーをしていた。
...全てを見る(結末あり)
ウィルソン大統領も同席した、各国首脳との衛星回線を使った会議で、エイドリアンは残された時間が2~3日しかないことを知らせる。
ロシア人のビジネスマンで、大富豪のユーリ・カルポフ(ズラッコ・ブリッチ)は、ボクシング観戦中に”緊急連絡”を受ける。
ウィルソン大統領は、イエローストーンの灰が到達し降りしきる中、ホワイトハウスもろとも大津波に襲われる。
エイドリアンの勇敢な行動は多数の人命を救い、それを支持したローラとの間に愛が芽生える。
*(簡略ストー リー)
2009年。
太陽フレアの活発化による地球のコアの異常で、人類は死滅の危機を迎える。
地質学者ヘルムズリーは、3年後に世界が滅びると予測する。
それがアメリカ大統領ウィルソンに知らされ、世界各国の首脳に伝えられる。
2012年。
一般の人々も太陽活動の異常に気づき始め、古代マヤ人の、2012年12月21日に人類が滅亡するという言い伝えを信じ、自殺する者まで現れる。
売れない作家ジャクソン・カーティスは、別居中の妻ケイトから子供を預かり、イエローストーン国立公園にキャンプに向かう。
ジャクソンはそこで、国家陰謀説を唱える男チャーリーに出会い、世界の終焉を予言され、”秘密の宇宙船”プロジェクトを知らされる。
その頃、ロサンゼルスのケイトは地割れに襲われ、それを知ったジャクソンは、彼女の元に向かう。
近づいた人類滅亡を前に、主要国は、人類生存のためのある計画を進めていた・・・。
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製作費2億ドルを3日間で回収し、全世界で約7億7000万ドルの大ヒットとなった作品。
*北米興行収入 $166,112,167
良くも悪くも、いかにもローランド・エメリッヒらしい、とてつもないスケールの作品で、各地を襲う大惨事の凄まじい映像は、信じ難いほどの迫力で恐ろしささえ感じる。
突然始る大惨事は、地響きと共に劇場内も揺れるほどで、映画館で見ないと、その価値は半減してしまう。
ストーリー自体に、それほど新鮮味があるわけでもないが、家族のために命を懸ける主人公と、一人でも多くの人命を救おうとする科学者の真摯な姿は心を打つ。
結局は宇宙に逃れるのではなく、愛する地球を見捨てないことを印象付ける、古風な生存計画で終わっている。
現時点を描いているストーリーだけに、技術的に人類の宇宙脱出計画は不可能なため、現実味のある展開でもある。
また、主人公の売れない作家の著書を、桁外れの読書家の科学者が読み、共感していたという筋立ても、ご都合主義の極みと言えばそれまでだが、物語事態が荒唐無稽に近いので、あまり深く考える必要もなし。
家族を救うために奔走する主人公を熱演するジョン・キューザック、妻アマンダ・ピート、もう一人の主人公で、正義感溢れる実直な科学者役を好演するキウェテル・イジョフォー、国民との死を選ぶアメリカ大統領ダニー・グローヴァー、その娘タンディ・ニュートン、利己的な主席補佐官オリヴァー・プラット、人間味があり豪快なロシアの富豪のズラッコ・ブリッチ、その愛人ベアトリス・ローセン、主人公の元妻の恋人で形成外科医のトム・マッカーシー、世界の終末を予言する男の怪演が見もののウディ・ハレルソン、客船のバンドマン役でベテランのジョージ・シーガルとブルー・マンクーマ、科学者ジョン・ビリングズリー、ロシア人パイロット、ヨハン・アーブ、そして、”ノア”という名前が思わせ振りな主人公の息子リーアム・ジェームズと娘役のモーガン・リリー、インド人の宇宙物理学者ジミ・ミストリーなどが共演している。