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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス Maudie (2016)

カナダフォークアート画家モード・ルイスの半生を描く、監督アシュリング・ウォルシュ、主演サリー・ホーキンスイーサン・ホークカリ・マチェット他共演の伝記ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

サリー・ホーキンス / Sally Hawkins / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:アシュリング・ウォルシュ

製作
ボブ・クーパー
メアリー・ヤング・レッキー
メアリー・セクストン
スーザン・マレン
製作総指揮
ヘザー・ホールデイン
フサイン・アマルシ
マーク・ロバーツ
シェルドン・ラビノヴィッツ
ロス・ジェイコブソン
エド・リーシュ
タイラー・ミッチェル
アラン・モロニー
ジョハンナ・ホーガン
脚本:シェリー・ホワイト
撮影:ガイ・ゴッドフリー
編集:スティーヴン・オコンネル
音楽:マイケル・ティミンズ

出演
モード・ルイスサリー・ホーキンス
エヴェレット・ルイス:イーサン・ホーク
サンドラ:カリ・マチェット
アイダ:ガブリエル・ローズ
チャールズ・ダウリー:ザカリー・ベネット
フランク:ビリー・マクレラン

カナダ/アイルランド 映画
配給 Mongrel Media
2016年製作 116分
公開
カナダ:2017年4月14日
北米:2017年4月14日
日本:2018年3月3日
製作費 EUR4,993,020
北米興行収入 $6,171,000
世界 $9,733,930


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1930年代、カナダノバスコシア州マーシャルタウン
子供の頃に若年性関節リウマチを患い手足が不自由なモード・ダウリーサリー・ホーキンス)は、おばのアイダ(ガブリエル・ローズ)と暮らしていた。

訪ねて来た兄チャールズ(ザカリー・ベネット)から、迎えに来たのではなく、家を売ったことを知らされたモードはショックを受ける。

その夜、クラブに行き楽しんだモードは、おばから、再び間違いを犯すのかと言われるものの、気にしなかった。

翌日、雑貨店に買い物に行ったモードは、魚の行商人エヴェレット・ルイス(イーサン・ホーク)が家政婦を探していることを知り、彼が書いた張り紙を持ち去る。

エヴェレットの家に向かったモードは、気難しい彼と話し、魚や薪を売り、孤児院の雑用もしていることを知る。
...全てを見る(結末あり)

自分を雇ってほしいと伝えたモードは、歩き方がおかしいと言われ、病気か障害かと訊かれ問題ないと答える。

エヴェレットと番犬に橋まで送ってもらったモードは、歩いて家に向かう。

その後エヴェレットは、孤児院の院長ヒルから、家政婦の希望者がいるなら雇うようにと言われ、トラックでモードの家に向かう。

試しに雇うと言われたモードは、おばに仕事を見つけたことを伝えて、エヴェレットと共にその場を去る。

家に着いたモードは、給料など働く条件をエヴェレットに伝える。

何も言わずに出て行ったエヴェレットは日が暮れて戻り、まともに掃除もできない彼女を非難して追い出そうとする。

指示してくれないと言って反論するモードだったが、エヴェレットは彼女を怒鳴り出て行かせる。

翌朝、目覚めたエヴェレットは、モードが朝食の用意をして床を掃除していることに気づき、何も話さずに仕事に出かける。

飼っているニワトリを料理したモードは、ペンキの缶を見つけて、壁の棚を塗ってみる。

戻って来たエヴェレットは、モードがチキンのシチューを作ったことを知り驚く。

モードから寝場所を訊かれたエヴェレットは、二階の部屋で自分と雑魚寝をすると伝えて、彼女を納得させる。

町に買い物に行ったモードは、雑貨店の前で出くわしたアイダから、エヴェレットとの関係が噂になっていると言われ、結婚すれば問題ないと考える。

アイダを家に招待したモードだったが、それを断られる。

エヴェレットの同僚で漁師のフランク(ビリー・マクレラン)に挨拶したモードは、二階で一緒に寝ていると余計なことを話したために、エヴェレットに殴られる。

悲しくなったモードはペンキで壁に絵を描き、自分が必要ないなら出て行くと言って、エヴェレットに2か月分の給料を要求して受け取る。

その後モードは、壁に絵を描き始める。

ある日モードは、訪ねて来たサンドラ(カリ・マチェット)から、エヴェレットに注文した魚が届かないことを知らされる。

ニューヨークから休暇のために来ていると言うサンドラは、モードが壁に描いたニワトリの絵に気づき、それが気に入り彼女に興味を持つ。

夕方になり、戻ったエヴェレットに夕食を出したモードは商売の話になり、ジャズクラブを経営していた兄のチャールズは店を潰してしまい、借金取りに追われていたことを伝える。

モードは、借金はしないと言うエヴェレットに、大事なことはメモしておくことを勧める。

その後モードは、廃材の板に絵を描き始める。

ベッドでエヴェレットに迫られたモードは、トラブルを繰り返したくないと言って、子供を産んだものの、死産で障害があったために埋められてしまったことを話す。

モードとサンドラの家に向かったエヴェレットは、魚を届けに来たことを伝え、モードの描いた絵の裏に明細を書いたメモを渡す。

サンドラは、カードの絵をもっと描いてほしいことをモードに伝え、エヴェレットから1枚5セントだと言われ、10セント払うと伝える。

絵が売れたことを喜ぶモードは、幸せを感じながら描き続ける。

訪ねて来たサンドラから、カードより大きな絵が欲しいと言われたエヴェレットは、モードが板に描いた絵を見せる。

言い値で買うと言われたエヴェレットは5ドルで売ろうとするものの、未完成だったためにモードが動揺したために、売るのをやめる。

サンドラは、モードに絵を描くことを依頼し、ニューヨークに送ってほしいと伝える。

5ドルと送料で話がまとまったモードは喜び、エヴェレットも掃除を手伝い協力し始める。

その後、モードに結婚を迫られたエヴェレットは心を決め、二人は式を挙げて夫婦になる。

”Paintings for Sale”(絵画販売中)という看板を作ったモードは、エヴェレットに絵を飾ってもらい販売を始める。

モードの絵は評判になり、新聞の記事としても掲載される。

ある日モードは、訪ねて来た兄チャールズが、絵を買いに来たというものの金目当てだと気づき、絵を売って帰ってもらう。

エヴェレットと話したモードは、アメリカのニクソン副大統領からの手紙が届き、絵を欲しいと言っていることを伝える。

モードに絵を描かせて家事をするようになったエヴェレットは、彼女の要望で入り口に網戸をつける。

その後モードは、エヴェレットと共にテレビ局の取材にも応じる。

テレビでモードの様子を見たチャールズとアイダは、複雑な心境だった。

モードとエヴェレットの家には、絵を求める人々が殺到する。

体調を崩したアイダは、雑貨店の前でエヴェレットに出くわし、妻に稼がせて文句ばかり言っていることを非難し、モードを家に寄こすようにと伝える。

自分に悪い印象しか与えないテレビのことを気にするエヴェレットは、モードがアイダの家に向かおうとしても同行しようとしない。

年老いて病気のアイダを気遣うモードは、歩いて家に向かう。

後悔したまま死にたくないと言うアイダは、産まれた娘に障害はなく、死んでもいないことをモードに伝える。

モードは、チャールズが娘を裕福な夫婦に売ってしまったことを知りショックを受ける。

世話をするのは無理だと思い、自分もそれに賛成したと言うアイダは、子供は愛されて育ったとモードに伝える。

帰り道でエヴェレットのトラックに乗ったモードは、人が訪ねて来て笑い者にされる生活はウンザリだと言われ、悲しみを堪えながら、子供が生きていたことを涙しながら話す。

エヴェレットから、自分が来てから厄介なことばかり起きる、出て行けと言われたモードは、トラックを降りてサンドラの家に向かう。

事情を聞いたサンドラはモードのために部屋を用意し、絵を教えてほしいと伝える。

教えるものではないと言うモードは、自分は何も望まないので、絵筆があればそれで満足できる、命の輝きがひとつのフレームにあると伝える。

仕事場に向かったエヴェレットは、モードが出て行ったことをフランクに伝える。

数日後、サンドラの家を訪ねたエヴェレットはモードと話し、これからもずっと妻だと言って、自分を見捨てるなと伝える。

ダメな夫だと言うエヴェレットに、あなたと暮らすのが幸せだと伝えたモードは、彼の手を握り締める。

その後、ある家にモードを連れて行ったエヴェレットは、娘の家だと知らせる。

動揺するモードは、娘の幸せそうな姿を見て満足し、その夜、ベッドの中で、そのことをエヴェレットに話す。

冬になり、家の外に薪を取りに行ったモードは、雪の中で倒れてしまう。

医師の往診を受けたモードは、肺気腫であることを知り、禁煙することを約束し、関節炎の痛み止めを処方してもらうことになる。

自分を気遣ってくれるエヴェレットに、モードは再び番犬を飼うことを勧める。

ある夜、絵を描いていたモードは苦しみ、エヴェレットは彼女を病院に連れて行く。

治療を受けて落ち着いたモードは、エヴェレットから最高の妻だったと言われ、ずっとあなたに愛されていたと伝えて、静かに息を引き取る。

病院を出てトラックに乗ったエヴェレットは、モードのことを想いながら家に向かう。

モードが、缶の中に家政婦募集の張り紙を入れてあったことに気づいたエヴェレットは、彼女が描いた”Paintings for Sale”(絵画販売中)の看板を片付ける。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1930年代、カナダノバスコシア州マーシャルタウン
関節炎で体が不自由なモード・ダウリーは、叔母に預けられていたのだが、兄チャーリーが家を売ってしまったことを知りショックを受ける。
アイダに小言ばかり言われていたモードは独立を考え、魚の行商人エヴェレットが家政婦を探していることを知り、彼の家に向かい雇ってもらおうとする。
エヴェレットを説得したモードは、気難しい彼とトラブルを起こしながらも住み込みで雇ってもらい、趣味だった絵を描き始める。
その後モードは、エヴェレットの顧客であるサンドラに絵が気に入られ、それが売れたことを喜ぶのだが・・・。
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カナダフォークアート画家として知られるモード・ルイスの半生と、共に過ごした夫との苦難と喜びの日々を描く伝記ドラマ。

脚本家でもあるアイルランドの映画監督アシュリング・ウォルシュが監督し、実力派人気スター、サリー・ホーキンスイーサン・ホークの共演が話題になった感動のドラマ。

ロケは、ニューファンドランド・ラブラドール州トリニティ・ベイなどで行われ、その美しい風景も印象に残る。

多くの人々に愛される画家モード・ルイスの才能を伝えるに十分な内容に加え、彼女を演ずるサリー・ホーキンスの見事な演技により、さらに深みのある物語に仕上がっている。

障害を持ち小柄でひ弱な主人公が、粗野で気難しい夫に自分の意見を率直に伝え、次第に幸せを掴んでいく姿が微笑ましく描かれ、救われた気分になれる。

サリー・ホーキンスと夫を演ずるイーサン・ホークの演技は各方面で絶賛され、本作は、”カナダ・スクリーン・アワード”で主要部門他を総なめにした作品でもある。

モード・ルイスの絵の才能を認めて援助するカリ・マチェット、主人公のおばガブリエル・ローズ、主人公の兄ザカリー・ベネット、エヴェレットの同僚ビリー・マクレランなどが共演している。


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