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ジキル&ハイド Mary Reilly (1996)

1990年に発表された、ロバート・ルイス・スティーブンソンの小説「ジキル博士とハイド氏」を基にした、ヴァレリー・マーティンの小説”Mary Reilly”の映画化。
医師と使用人の女性の前に現れた助手の関係を描く、監督スティーヴン・フリアーズ、主演ジュリア・ロバーツジョン・マルコビッチマイケル・シーン他共演のサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:スティーヴン・フリアーズ
製作総指揮:リン・プレシェット
製作
ネッド・タネン
ナンシー・グレアム・タネン
ノーマ・ヘイマン

原作:ヴァレリー・マーティン
脚本:クリストファー・ハンプトン
撮影:フィリップ・ルースロ
編集:レスリー・ウォーカー

音楽:ジョージ・フェントン

出演
ジュリア・ロバーツ:メアリー・ライリー
ジョン・マルコビッチ:ヘンリー・ジキル博士 /エドワード・ハイド
マイケル・シーン:ブラッドショー
ジョージ・コール:プール
キャシー・スタッフ:ケント夫人
ブロナー・ギャラガー:アニー
グレン・クローズ:ファラデー夫人
マイケル・ガンボン:ライリー

アメリカ 映画
配給 トライスター・ピクチャーズ
1996年製作 108分
公開
北米:1996年2月23日
日本:1996年9月31日
製作費 $47,000,000
北米興行収入 $5,600,000
世界 $12,379,400


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
19世紀末、ロンドン
医師ヘンリー・ジキル博士(ジョン・マルコビッチ)の屋敷で使用人として働くメアリー・ライリー(ジュリア・ロバーツ)は、早朝に帰宅したジキル博士に話しかけられ、手首と首の傷を見られる。

身の程知らずと知りながら、メアリーはジキル博士に心を寄せていた。

ジキル博士に仕事を指示されたメアリーは、執事のプール(ジョージ・コール)から、自分をさて置き、主人との会話などが過ぎることを注意される。

そんなメアリーを、ジキル博士は気に入り優しく接する。

ジキル博士は使用人を集め、エドワード・ハイドという助手が屋敷に出入りした際、手厚くもてなすよう伝える。
...全てを見る(結末あり)

ある夜、ジキル博士の部屋に向かったメアリーは、以前聞かれた傷跡のことを話し始める。

傷跡は、アルコール中毒の父親(マイケル・ガンボン)から折檻を受け、ネズミと物置に閉じ込められて噛まれた時の傷だと、メアリーは博士に告白する。

母親に助けられたメアリーは、その後、父親の元より安全な奉公に出されてしまったのだ。

その後、メアリーはジキル博士に手紙を託され、娼館の女主人ファラデー夫人(グレン・クローズ)の元に向かい、博士がそこで何かをしようとしていることを知る。

メアリーは、ジキル博士から再びファラデー夫人への使いを頼まれる。

娼館で血まみれの部屋を見せられたメアリーは、屋敷に戻り、疑っていたハイドが、手を尽くしたことをジキル博士から聞かされる。

そしてメアリーは、ジキル博士の助手ハイドと対面し、博士にしか話していないことを、彼が知っていたので困惑する。

それをジキル博士に問い正したメアリーは、ハイドが博士のメモ書きを盗み見たと聞かされて納得し、彼が自分のことを好いていることも知らされる。

ハイドと使いに出たメアリーは、ジキル氏とは対照的な、彼の無礼な言動や態度を警戒しながら屋敷に戻る。

メアリーは、使用人仲間のブラッドショー(マイケル・シーン)に、ハイドの使用人達に対する酷い仕打ちや、ジキル博士に似ている彼が、博士の息子ではないかというような冗談も聞かされる。

そんな時、ファラデー夫人が屋敷を訪れ、謝礼を増やすことをジキル博士に要求する。

メアリーは席を外し、しばらくするとハイドが現れ、夫人はジキル博士が送っていったことを知る。

母の死の知らせを受けたメアリーは、亡骸を引き取り葬式の手配を済ませるが、街角で、警官に追われて血にまみれたハイドに出くわす。

会うのはこれが最後だと言い残し、ハイドはメアリーにキスしてその場から姿を消す。

屋敷に戻ったメアリーは、議員を殺したと疑われる、ハイドに関しての尋問を警官から受ける。

ジキル博士に呼び出されたメアリーは、カップを割ってつけた、ハイドと同じような傷が博士にもあることに気付く。

母親の葬式の日、メアリーは父親から過去は水に流そうと言われるが、彼女はそれを拒否する。

朝食をジキル博士に届けたメアリーは、ベッドにいたハイドから、博士が新薬を試した結果、二重人格者として”ハイド”が生まれたということを知らされる。

プールに手配させた薬が効かないことを知ったジキル博士は、自分の中のハイドを滅ぼし、屋敷を去ることを決めたメアリーのために自らも命を絶つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
19世紀末、ロンドン
医師ヘンリー・ジキル博士の屋敷で、使用人として働くメアリー・ライリーは、身の程知らずと知りながら、博士に心を寄せていた。
ジキル博士も、メアリーの辛い身の上を知り、彼女を気遣い優しく接する。
使用人を集めたジキルは、エドワード・ハイドという助手が出入りすることを伝える。
ハイドと対面したメアリーは、ジキルにしか話していないことを、彼が知っていたので困惑してしまう。
ジキルとは対照的な、ハイドの無礼な言動や態度をメアリーは警戒する。
その後メアリーは、使用人のブラッドショーから、彼が博士に似ているために、息子ではないかという冗談も聞かされるのだが・・・。
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邦題は「ジキル&ハイド」なのだが、小説と同じ原題の主人公で、ジキル博士の使用人の女性メアリー・ライリーの視点から描く、新解釈のサスペンス作品。

監督スティーヴン・フリアーズをはじめ、脚本のクリストファー・ハンプトン、撮影フィリップ・ルースロ、出演のジョン・マルコビッチグレン・クローズなどは、「危険な関係」(1988)で共にスタッフ、キャストとして名を連ねていた。

ハリウッドのNo.1女優としての地位を築きかけていたジュリア・ロバーツが、別人のようにイメージを一新して挑んだ意欲作だが、熱演にも拘らず、監督S・フリアーズと共にラジー賞にノミネートされてしまい、興行的にも大失敗に終わってしまった作品。

余りにも有名な、この物語の本来の主人公である、ジキル博士を演ずるジョン・マルコビッチの存在感は注目に応える演技ではあるが、新鮮味があっても良さそうな、使用人の目から描かれたストーリーは平凡で、彼の好演が全く生かされていないのは残念だ。

その後、「クィーン(2006)でS・フリアーズと組み、好演するマイケル・シーンも使用人で若々しい姿を見せる。

主人公に厳しい執事ジョージ・コール、出番は少ないが貫禄十分のグレン・クローズ、主人公の父親マイケル・ガンボンなどが共演している。


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