アフリカ系アメリカ人として史上初めて合衆国最高裁判所判事となったサーグッド・マーシャルの若き日の活動を描く、製作、監督レジナルド・ハドリン、主演チャドウィック・ボーズマン、ジョシュ・ギャッド、ケイト・ハドソン、ダン・スティーヴンス、ジェームズ・クロムウェル、スターリング・K・ブラウン他共演にドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:レジナルド・ハドリン
製作
レジナルド・ハドリン
ポーラ・ワグナー
ジョナサン・サンガー
脚本
ジェイコブ・コスコフ
マイケル・コスコフ
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
編集:トム・マカードル
音楽:マーカス・ミラー
出演
サーグッド・マーシャル:チャドウィック・ボーズマン
サム・フリードマン:ジョシュ・ギャッド
エレノア”エリー”ストルービング:ケイト・ハドソン
ローリン・ウィリス:ダン・スティーヴンス
カール・フォスター判事:ジェームズ・クロムウェル
ジョゼフ・スペル:スターリング・K・ブラウン
ヴィヴィアン“バスター”バーレイ:キーシャ・シャープ
アーウィン・フリードマン:ジョン・マガロ
ウォルター・フランシス・ホワイト:ロジャー・グーンヴァー・スミス
リッチモンド夫人:アーナ・オライリー
ジョン・ストルービング:ジェレミー・ボブ
タッド・ランカスター:デリック・バスキン
モーリス・セイヤー医師:ジェフリー・デマン
ミントンズの歌手:アンドラ・デイ
ジェニファー:ソフィア・ブッシュ
ラングストン・ヒューズ:ジャシー・スモレット
ゾラ・ニール・ハーストン:レゾンダ“チリ”トーマス
バーサ・ランカスター:バレット・ドス
アイリーン・ランカスター:ザネテ・シャドウィック
バーク警部:ブレンダン・バーク
ステラ・フリードマン:マリーナ・スコーシアーティ
アメリカ 映画
配給 オープン・ロード・フィルムズ
2017年製作 118分
公開
北米:2017年10月13日
日本:未公開
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $10,051,660
世界 $10,116,820
■ アカデミー賞 ■
第90回アカデミー賞
・ノミネート
歌曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1941年、オクラホマ州、ヒューゴ。
”NAACP/全米黒人地位向上協会”の弁護士サーグッド・マーシャル(チャドウィック・ボーズマン)は、人種的偏見により不当に罪を着せられた有色人種を弁護し、全国を回っていた。
コネチカット州、ブリッジポート。
保険会社C.R.&L.バスの顧問弁護士サム・フリードマン(ジョシュ・ギャッド)は、会社の希望通り勝訴する。
ニューヨーク、NAACP支部。
オフィスに戻ったマーシャルは、同僚のウォルター・フランシス・ホワイト(ロジャー・グーンヴァー・スミス)からブリッジポートに向かうよう指示され、白人女性が黒人の運転手に暴行された事件を知らされる。
エレノア”エリー”ストルービング(ケイト・ハドソン)が、雇っていた運転手ジョゼフ・スペル(スターリング・)に襲われたという事件だった。
ブリッジポート。
高校の同級生でNAACPのタッド・ランカスター(デリック・バスキン)から協力を求められたフリードマンは、刑事事件を扱う気はなかったが、共同経営者の弟アーウィン(ジョン・マガロ)が引き受けてしまったために、仕方なくマーシャルに協力することになる。
駅に向かったフリードマンは、到着したマーシャルを迎える。
フリードマンと共に留置場に向かったマーシャルはスペルに会い、エリーには何もしていないことを確認して、弁護を引き受ける。 マーシャルは、検事は上院議員を狙うエリートのローリン・ウィリス(ダン・スティーヴンス)で、判事は彼の父親の友人カール・フォスター判事(ジェームズ・クロムウェル)であることをフリードマンから知らされる。 タッドの家に世話になることになったマーシャルは、妻バーサ(バレット・ドス)と娘アイリーン(ザネテ・シャドウィック)に歓迎される。 マーシャルは、フリードマンが信用できる男であることをタッドに確認する。 フォスター判事の下で審問が行われ、フリードマンからマーシャルの承認を求められた判事は、出廷して弁護人席に着席することは認めるが、発言は認めない。 本件を進めることになったフリードマンは戸惑い、マーシャルの指示に従うしかなかった。 その後マーシャルとフリードマンは、エリーがスペルに投げ込まれたという、貯水池の周辺を調べる。 オフィスに戻ったフリードマンは、1か月後の公判に向けて、マーシャルから渡された刑事事件の資料を渡される。 ニューヨーク、ハーレム。 バスターと共にクラブに向かったマーシャルは、作家ラングストン・ヒューズ(ジャシー・スモレット)やゾラ・ニール・ハーストン(レゾンダ“チリ”トーマス)と共に楽しい時間を過ごす。 フリードマンの妻ステラ(マリーナ・スコーシアーティ)は、夫が黒人を弁護すること気にして不安になる。 陪審員の選出が始まり、マーシャルの指示を受けるフリードマンは、エリーと同じクラブの南部出身の白人女性リッチモンド夫人(アーナ・オライリー)を陪審員にすることを認める。 裁判所の外でマーシャルは、記者たちの前で判事を批判し、フリードマンにその件で責められるものの、裁判に集中して後のことはすべて自分に任せろと彼に反論する。 そこに、事件の夜スペルの車を止めたマッコイ巡査が現れ、マーシャルとフリードマンは話を聞く。 マーシャルは、マッコイが車を止めた時の状況を聞き、法廷で証言することを確認する。 裁判は始まり、検察側の証人として呼ばれたバーク警部(ブレンダン・バーク)は、貯水池で見つかったエリーにコートの件などを話す。 フリードマンは、犯人がエリーを殺す目的で池に突き落とし、石を投げつけたという彼女の証言の矛盾点を指摘して休廷となる。 ウィリスと話したフリードマンとマーシャルは、明日、エリーの医師の証言があり、夫が司法取引を望んでいることを知らされる。 それに応じるなら、20年の刑で話を進めると言われたマーシャルは納得しない。 スペルはウィリスの提案に興味を示すが、マーシャルに説得されて闘う決心をする。 産婦人科医モーリス・セイヤー(ジェフリー・デマン)が証人として呼ばれ、医師の判断として、エリーがレイプされたのは確実だという見解を示す。 診断書を確認したフリードマンは、マーシャルから愛人の存在を訊くよう指示される。 そこにバスターから電話があり、マーシャルは彼女が流産したことを知りショックを受ける。 エリーの爪に黒人の皮膚片があったことを知ったフリードマンは、ウィリスが提案した取引に応じようと考えるが、マーシャルは考えを変えななかった。 夫ジョン(ジェレミー・ボブ)と共に法廷に姿を現したエリーは、証人席に向かう。 ウィリスに事件のことを訊かれたエリーは、夫の留守中に寝室で襲われ、拘束されて車に乗せられ、貯水池の橋から自分を落としたのがスペルだと証言する。 エリーは、途中、パトカーに車を止められたものの、自分には気づかずに去ったことも話す。 休廷後、マーシャルとフリードマンは、会員制クラブで食事中のウィリスの元に向かい、エリーは車には乗っていないと言って、偽証させたことを追及する。 マーシャルは、マッコイ巡査がスペルは1人だったと供述していることをウィリスに伝えるが、エリーの供述書を見せられ否定される。 その夜、バーにいたマーシャルはジェニファー(ソフィア・ブッシュ)と言う女性に声をかけられるが、白人の男たちに襲われる。 フリードマンも男たちに痛めつけられて帰宅し、現れたマーシャルから、エリーもスペルも真実を語っていないと言われ、2人は合意していたと考える。 スペルと面会したマーシャルは、エリーと愛し合ったことを追及し、それを認めた彼が、怖かったのでウソをついたことを知る。 証人席のエリーに質問するフリードマンは、スペルを求めていたと思われる彼女が、さるぐつはされても叫び声をあげることができて、警官に助けを求められることをマーシャルと共に証明してみせる。 夫にバレることを恐れていたと指摘されたエリーは、縛られていたと供述したことも証明できない。 スペルに質問したフリードマンは、エリーに借金を頼みに行き、彼女に求められ愛し合ったことを証言させる。 何度も情事を繰り返したスペルは、エリーのアザに気づき、夫ジョンに虐待されれていることを知る。 スペルは、事件の夜のことを話す。 エリーとドライブにでかけたスペルは警官に車を止められ、彼女は後部座席に隠れた。 その後、スペルは橋で停車するよう指示したエリーが、妊娠したと思い込み動揺して、車を降りす際に自分をひっかき、川に飛び込んだので走り去ったと証言する。 スペルがレイプはしていないことを確認したフリードマンは、質問を終える。 反対尋問でウィリスは、最初から真実を話さなかったことをスペルに問う。 故郷のルイジアナでは、白人女性と性交しただけで黒人は拷問され、リンチに遭い吊るされると話すスペルの証言の削除を求めるウィリスだったが、フォスター判事は彼の証言を記録するよう指示する。 その後、フリードマンのオフィスにいたマーシャルは、訪ねて来たホワイトから、ミシシッピで警官殺しの容疑者となった少年の弁護を任される。 最終弁論の前に旅立つマーシャルは、フリードマンに指示を与える。 1人で法廷に向かったフリードマンは、マーシャルの指示通りに最終弁論を行い、エリーが取った行動と作られたウソの物語を説明し、スペルの無罪を訴える。 陪審員を陪審員室に向かわせた判事は休廷する。 マーシャルは、ミシシッピに向かう途中で自宅に寄り、バスターを抱きしめる。 フリードマンは、ウィリスから5年の懲役での取引を提案され、それをスペルに伝える。 模範囚なら3年で出られるが有罪なら終身刑だと言われたスペルは、マーシャルならどう判断するか考える。 ウィリスに会ったフリードマンは、スペルは断ると言って、犯していない罪は認めるなと助言したことを伝える。 評決では、陪審員長のリッチモンド夫人が、スペルの無罪を判事に伝える。 自由の身だとスペルに伝えた判事は、閉廷する。 ジョンは、動揺しながらスペルを見つめるエリーを法廷から連れ去る。 フリードマンに電話をしたマーシャルは、スペルが無罪になったことを知り喜ぶ。 白人専用の水道で水を飲んだマーシャルは、協力者に迎えられて、少年の弁護に備える。 スペル事件の後、サム・フリードマンは、コネチカット州で公民権運動のために闘った。 サーグッド・マーシャルは公民権裁判の戦略家として重要な役割を果たし、連邦最高裁での32の公民権裁判のうち29で勝訴した。 1954年、マーシャルは”ブラウン対教育委員会裁判”に勝訴し、公立学校の人種分離は違法となった。 1967年、サーグッド・マーシャルは、アフリカ系アメリカ人として初の最高裁判事となった。 マーティン・ルーサー・キングJr.は、”法曹界の巨人であるあなたのキャリアは新時代を築く”という祝電を送った。
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帰宅したマーシャルは、妻ヴィヴィアン“バスター”バーレイ(キーシャ・シャープ)の妊娠を知り、今回が最後の出張だと言って彼女に約束する。
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*(簡略ストー リー)
1941年。
”NAACP/全米黒人地位向上協会”の弁護士サーグッド・マーシャルは、同僚のホワイトから、白人女性が黒人の運転手に暴行された事件を任され、コネチカット州のブリッジポートに向かう。
民事裁判専門の弁護士フリードマンは、地元のNAACPからの依頼で、マーシャルと共に弁護を担当することになる。
審問会が開かれ、マーシャルを承認しないフォスター判事は、法廷での彼の発言を許さなかった。
仕方なくマーシャルは、フリードマンに指示しながら裁判に挑むことになり、被告のスペルと被害者で雇い主のエリーの関係などを調べ始めるのだが・・・。
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アフリカ系アメリカ人として、史上初めて合衆国最高裁判所判事となった、サーグッド・マーシャルの若き日の活動を描くドラマ。
脚本家、製作者としても活躍するレジナルド・ハドリンが、製作を兼ねた監督作品。
本作はサーグッド・マーシャルの生涯の功績を伝え称える内容ではなく、”NAACP/全米黒人地位向上協会”の弁護士として全国を回り活動していた、彼の初期のキャリアを描いている。
人種偏見は描かれているものの、主人公らの若さを活かしたバイタリティ溢れる行動力や、信念を貫くことの重要性を焦点にしたドラマに仕上がっている。
第90回アカデミー賞では、主題歌”Stand Up for Something”が歌曲賞にノミネートされた。
サーグッド・マーシャルの若き日を演ずるチャドウィック・ボーズマンは、人間味のある主人公を魅力的に演じ、作品の好評価と共に各方面でその演技は絶賛された。
主人公と共に裁判に挑む弁護士のジョシュ・ギャッド、被害者の富豪夫人ケイト・ハドソン、主人公らと法廷で闘う検事のダン・スティーヴンス、裁判の判事ジェームズ・クロムウェル、被告人のスターリング・K・ブラウン、主人公の妻キーシャ・シャープ、フリードマン(ジョシュ・ギャッド)の弟で、法律事務所の共同経営者ジョン・マガロ、主人公の同僚であるNAACPの活動家ウォルター・フランシス・ホワイト役ロジャー・グーンヴァー・スミス、陪審員長のアーナ・オライリー、被害者である富豪夫人の夫ジェレミー・ボブ、地元のNAACP活動家デリック・バスキン、その妻バレット・ドス、その娘ザネテ・シャドウィック、産婦人科医ジェフリー・デマン、歌手のアンドラ・デイ、バーで主人公に話しかける女性ソフィア・ブッシュ、主人公の友人である作家ラングストン・ヒューズのジャシー・スモレットとゾラ・ニール・ハーストンのレゾンダ“チリ”トーマス、事件を捜査した警部のブレンダン・バーク、フリードマンの妻マリーナ・スコーシアーティなどが共演している。