フランス外人部隊を指揮する少佐とモロッコの部族民との戦いを描く、製作ジェリー・ブラッカイマー、主演ジーン・ハックマン、テレンス・ヒル、カトリーヌ・ドヌーヴ、マックス・フォン・シドー、イアン・ホルム他共演、製作、監督、原案ディック・リチャーズによるアクションを交えたヒューマン・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ディック・リチャーズ
製作
ディック・リチャーズ
ジェリー・ブラッカイマー
原案:ディック・リチャーズ
脚本:デヴィッド・ゼラッグ・グッドマン
撮影:ジョン・オルコット
編集
ジョン・C・ハワード
スタンフォード・C・アレン
O・ニコラス・ブラウン
音楽:モーリス・ジャール
出演
ジーン・ハックマン:ウィリアム・シャーマン・フォスター少佐
テレンス・ヒル:マルコ
カトリーヌ・ドヌーヴ:シモーヌ・ピカール
マックス・フォン・シドー:フランシス・マルノー
イアン・ホルム:エル・クリム
ジャック・オハローラン:アイヴァン
マルセル・ボズフィ:フォンテン中尉
ウォルター・ゴテル:ラモン大佐
アンドレ・ペンヴルン:フランシス・ギルバート
イギリス 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1977年製作 106分
公開
北米:1977年8月5日
日本:未公開
製作費 $9,000,000
北米興行収入 $1,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
第一次大戦で、フランス外人部隊は、モロッコを離れヨーロッパでドイツと戦った。
その戦功で、フランスで最多の勲章を受けた部隊員は、1918年11月14日パリに戻った。
部隊長ウィリアム・S・フォスター少佐(ジーン・ハックマン)は、8000人いた兵士を200人に減らしてしまい、落胆して苦しみながらの帰還となった。
その頃、モロッコで外人部隊をアラブ人が襲い、虐殺する事件が起きる。
ルーブル美術館の、北アフリカ部長フランシス・マルノー(マックス・フォン・シドー)は、モロッコのエルフォード近郊の、財宝発掘現場に眠るの財宝が、フランスが費やした第一次大戦の戦費を上回ることを主張し、考古学者を守ることを政府に要請する。
マルノーと、反りの合わないアメリカ人フォスターだっだが、その任務を受けることになる。 フォスターはモロッコに向かう船上で、父親が発掘現場にいる、シモーヌ・ピカール(カトリーヌ・ドヌーヴ)に近づき、無礼を働いた志願兵マルコ(テレンス・ヒル)に、厳しい態度で軍規を叩き込む。 発掘現場に向かう途中、フォスターは旧知の仲でもある部族のリーダー、エル・クリム(イアン・ホルム)と再会し、彼は、生け捕って虐待を加えたフランス人を見せしめに突き出す。 目をつぶされ舌を抜かれた彼らを、苦しみから解放させるために、フォスターは射殺する。 そしてフォスターは、エル・クリムにこの地に戻った理由を告げ、彼も戦いののろしを上げようとする。 フォスターは、自分が殺したのがシモーヌの父親だということをマルノーから知らされる。 フランス外人部隊指令部に到着したフォスターらは、志願兵の厳しい訓練を、フォンテン中尉(マルセル・ボズフィ)らの指揮下で始める。 マルコをはじめ、フランシス(アンドレ・ペンヴルン)やロシア人の大男アイヴァン(ジャック・オハローラン)らは、試練に耐える。 そんなマルコは再びシモーヌに接近し、彼女と心を通わせるようになる。 砂漠の行軍を続ける部隊だったが、フランシスは足を痛めて落伍し、フォンテン中尉に置き去りにされてしまう。 しかし、マルコはフランシスを見捨てずに、密かに部隊を離れて彼を助け司令部に連れ帰るが、フォスターから、くくりつけの罰を受ける。 その頃、エル・クリムは、部隊の行動を承知していたが、あえて攻撃をせずに様子を伺っていた。 そして部隊は、エルフォードの発掘を始めようとする日、覚悟を決めて出撃しようとする。 しかし、これ以上の行軍は、他の兵士の足手まといだと悟ったフランシスは、自ら命を絶つ。 発掘現場に到着した部隊は防御準備を始め、マルノーは発掘を開始する。 隊員が一人行方不明となり、エル・クリムの仕業だとみたフォスターは、小隊を率いて彼らのキャンプに向かう。 捕らえられていた兵士を、さらに痛めつけようとするエル・クリムの部下を、マルコが射殺してしまうが、フォスターは兵士の暴走だと言い放ち悠然と立ち去る。 遺跡を発見したマルノーだったが、フォスターは、見つけた財宝”砂漠の天使”を、和平の印にエル・クリムに渡してしまう。 しかし各部族を統一したエル・クリムは、使命感を背負いながら発掘現場に大群で攻め込む。 壮絶な死闘の末、フォスターは戦死し、エル・クリムは攻撃を止めて生き残った部隊員を解放し、フォスターに敬意を払う。 シモーヌはマルコを逃がすために、自らを犠牲にしていたが、彼は別れを告げて部隊に残り、フォスターの意志を継ぐ。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
第一次大戦において、ヨーロッパでドイツと戦ったフランス外人部隊は、フランスでも最多の勲章を受けて部隊員はパリに戻る。
アメリカ人部隊長ウィリアム・S・フォスター少佐は、8000人の兵士を200人に減らしてしまい、落胆しながらの帰還となった。
その頃モロッコで、外人部隊をアラブ人が襲い虐殺する事件が起きて、ルーブル美術館の、北アフリカ部長マルノーは、大戦の戦費を上回る、モロッコの財宝を発掘する考古学者を守ることを政府に要請する。
それを引き受けたフォスターは、現地に向かい、途中、旧知の部族長エル・クリムと再会する。
エル・クリムは、虐待を加えたフランス人を見せしめに突き出し、苦しみから解放させるためにフォスターは、彼らを已む無く射殺する。
その後、司令部に到着したフォスターは、厳しい訓練を始めて、戦いに備えるのだが・・・。
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当時、ドル箱スターとしての地位を築き始め、ハリウッドの実力派俳優として頂点を極めようとしていたジーン・ハックマンや、フランスの美人女優のカトリーヌ・ドヌーヴ、スウェーデン出身の名優マックス・フォン・シドー、イタリアのテレンス・ヒル、イギリスの名優イアン・ホルムなど、国際的スターの豪華競演が話題になった作品でもある。
残念ながら、日本では劇場未公開に終わってしまった。
偏狭の地での、厳しい砂漠の行軍の場面や、クライマックスの、フランス外人部隊と部族との総力戦など、迫力ある映像は十分に楽しめる。
モーリス・ジャールの、行進曲風の音楽も、統制の取れた部隊を表現するのに効果をあげている。
政府や学者の欲に惑わされず、軍人としてのプライドと、現地部族民の誇りにも配慮する人物を、ジーン・ハックマンは見事に演じ、存在感を見せ付けている。
伊達男として登場するが、正義感や友への友情を忘れない、好感度の高いテレンス・ヒルの好演が光る。
正に偏狭の地に咲く一輪の花、際立つ美しさのカトリーヌ・ドヌーヴ、国家の被った大戦の代償のため、遺跡発掘に執念を燃やす考古学者マックス・フォン・シドー、部族の首領イアン・ホルム、志願兵の部隊員ジャック・オハローラン、アンドレ・ペンヴルン、中尉マルセル・ボズフィ、フォスターの上官でウォルター・ゴテルも出演している。
参考:
部隊の中尉マルセル・ボズフィは「フレンチ・コネクション」(1971)で殺し屋を、自殺するアンドレ・ペンヴルンは「フレンチ・コネクション2」(1975)でバーテンダーとして、それぞれジーン・ハックマンと共演している。