スペインの国民的英雄である伝説的マタドール、マヌエル・ロレアーノ・ロドリゲス・サンチェス/マノレテと女優アントニータ”ルペ”シノの愛を描く、エイドリアン・ブロディ、ペネロペ・クルス共演、監督メノ・メイエスによるドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:メノ・メイエス
製作:アンドレス・ヴィセンテ・ゴメス
脚本:メノ・メイエス
撮影:ロバート・D・イェーマン
編集:シルヴィー・ランドラ
音楽:ダン・ジョーンズ
出演
マヌエル・ロレアーノ・ロドリゲス・サンチェス/マノレテ:エイドリアン・ブロディ
アントニータ”ルペ”シノ:ペネロペ・クルス
ペペ・カマラ:フアン・エチャノベ
ギレルモ:サンティアゴ・セグーラ
ドーニャ・アングスティアス:アン・ミッチェル
マヌエル・ロドリゲス・サンチェス/マノレテ(少年期):オマール・ムニョス
スペイン/イギリス 映画
配給
3L Filmverleih
Momentum Pictures
G2 Pictures
2008年製作 92分
公開
北米:年月日
日本:未公開
製作費 $28,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
国民的英雄の闘牛士マヌエル・ロレアーノ・ロドリゲス・サンチェス/マノレテ(エイドリアン・ブロディ)は、銃を持ってアントナータ”ルペ”シノ(ペネロペ・クルス)の元に向かうが、彼女を殺すことができない。
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マノレテは、代々闘牛士の家系に育ち、早くしてその才能を開花させ、マネージャーのペペ・カマラ(フアン・エチャノベ)に、マタドールとして一流になるため女を禁じられる。
しかし、ある日マノレテは、娼婦だというルペを見かけて心を奪われてしまう。
バーでルペに近づいたマノレテだったが、闘牛以外の世間を知らない彼は、まともな話もできない。
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付き人のギレルモ(サンティアゴ・セグーラ)と共に、母親ドーニャ・アングスティアス(アン・ミッチェル)の元を訪ねたマノレテは、ルペのことが気になる。 闘牛場に向かう前にマノレテの前に現れたルペだったが、カマラに金を渡され、その場から去るよう言われる。 ルペは、娼婦ではないと言って、金を受け取ることなくその場を去る。 ルペはアパートに戻り、最高のマタドールと称えられるマノレテの闘う様子を伝えるラジオの実況を聴き入る。 闘牛場から、ルペの粗末なアパートを訪ねたマノレテは、貧しかった自分の過去を思い出し、彼女を連れて買い物に出かける。 その後、ルペはマノレテに同行するようになるが、カマラは、尚も彼女を追い払おうとする。 ルペは、自分がマノレテに相応しくない女だと感じながらも、彼との愛を深める。 常に命を落とす危険を感じながら日々を送るマノレテは、不安を抱えつつルペと付き合う。 ルペは、そんなマノレテに引退を勧めるが、闘牛以外に生きる道のない彼は、それに同意できない。 マノレテが死と結婚していると言うルペは、他の男とも付き合い、嫉妬した彼は心乱れ怒りをぶつける。 しかし、二人はお互いが必要だということに気づき愛を確かめ合う。 その後、ルペが共産主義者であり結婚歴もあることが分かり、彼女は取り調べを受ける。 1948年8月28日、リナーレス。 カマラとギレルモは不安を隠せず、彼らの忠告を聞かずにマノレテは剣を受取る。 しかしマノレテは、闘牛”イスレロ”に、右大腿部を一突きされて運び出され、場内は騒然となる。 マノレテは病院に運び込まれ、ルペはその場に駆けつけるが、彼の元に近づくことができない。 意識が朦朧とする中、マノレテは、”マミータ/母親”(ルペ)のことを口にしながら、彼女がドアの向こうにいることを確認する。 ルペは、マノレテを死に追いやったのは自分だと語るが、カマラは、皆のせいだと言って涙する。 マドリードから医師が到着するものの、マノレテは、体が軽いとつぶやきながら、一旦起き上がり、ルペらに見守られながら静かに息を引き取る。
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...全てを見る(結末あり)
若手のマタドール、ルイス・ミゲル・ドミンギンの後に登場したマノレテは、ルペと愛し合うことを想いながら無謀な闘いを続ける。
*(簡略ストー リー)
マタドール/闘牛士の家系に育ち、若くして才能を開花したマヌエル・ロレアーノ・ロドリゲス・サンチェス/マノレテは、常に死と隣り合わせでいる日々を送っていた。
マネージャーのカマラから、一流のマタドールの心得として女を禁じられていたマノレテだったが、彼は、町で見かけたアントニータ”ルペ”シノに心奪われてしまう。
闘牛以外に何も知らないマノレテは、娼婦だと言われていたルペに声をかけ、やがて二人は愛し合うようになる。
ルペは、マノレテの遠征に同行するようになるのだが、カマラは彼女を追い払おうとする。
しかしマノレテは、死、そして闘い続けることの不安を抱えながら、ルペを心の拠り所にするしかなかった・・・。
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芸術的な闘いぶりで、スペイン国民の心を捉えたマタドール、30歳の若さでこの世を去り、当時の国家元首フランシスコ・フランコは、その死を悼み三日間の喪に服すことを決めたという、伝説のマタドール、マノレテの孤独な私生活と愛を描いた作品。
実力派同士のエイドリアン・ブロディとペネロペ・クルスの共演が実に興味深い。
エイドリアン・ブロディの出演は、マノレテ本人に雰囲気が似ているためではないかと思われる。
見かけは優男に見えるが、彼らしい、深い演技で好演している。
スペイン映画に触れる機会が少ない者にとっては、闘牛の場面をはじめ、風景やその映像などが新鮮に見える。
祖国スペインの大スターでもあり、国際俳優のペネロペ・クルスは、闘う場面以外は弱々しい主人公を圧倒する、貫録さえ感じる演技を見せてくれる。
主人公のマネージャー、フアン・エチャノベ、付き人のサンティアゴ・セグーラ、母親アン・ミッチェルなどが共演している。