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マッドマックス/サンダードーム Mad Max Beyond Thunderdome (1985)

マッドマックス」シリーズ第3作。
核戦争後の荒廃した大地をさ迷う孤独な戦士が子供達だけの世界のために戦う姿を描く、製作、監督、脚本ジョージ・ミラー、主演メル・ギブソンティナ・ターナーブルース・スペンス他共演のバイオレンス・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督
ジョージ・ミラー

ジョージ・オギルヴィー
製作
ジョージ・ミラー

ダグ・ミッチェル
テリー・ヘイズ
脚本
ジョージ・ミラー

テリー・ヘイズ
撮影:ディーン・セムラー
編集:リチャード・フランシス=ブルース
音楽:モーリス・ジャール

出演
”マッド”マックス・ロカタンスキー:メル・ギブソン

アウンティ・エンティティ:ティナ・ターナー
ジェデダイア:ブルース・スペンス
ザ・コレクター:フランク・スリング
マスター:アンジェロ・ロシット
ディールグッド:エドウィン・ホッジマン
アイアンバー・バッシー:アングリー・アンダーソン
ピグ・キラー:ロバート・グラッブ
サヴァンナ・ニックス:ヘレン・バディ
スレイク:トム・ジェニングス
ブラックフィンガー:ジョージ・スパーテルズ

ジェデダイアJr.:アダム・コックバーン
スクルールーズ:ロッド・ズァニック
ザ・ブラスター:ポール・ラーソン
少女:キャサリン・カレン

オーストラリア 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1985年製作 107分
公開
オーストラリア:1985年8月8日
北米:1985年7月10日
日本:1985年6月29日
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $36,230,220


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
略奪者から燃料を守った戦いから15年、広大な砂漠をラクダの引く荷馬車でさすらう”マッド”マックス・ロカタンスキー(メル・ギブソン)は、ジェデダイア(ブルース・スペンス)と息子(アダム・コックバーン)の乗る”Transavia PL-12 Airtruk”の攻撃を受ける。

ジェデダイアは、操縦を息子に任せて馬車に飛び乗りそれを奪う。

”バータータウン”
物々交換の町にたどり着いたマックスは、市場を仕切るザ・コレクター(フランク・スリング)にラクダの荷馬車を捜していることを伝え、腕っ節を売ると言ってそれを証明する。

度胸を買われたマックスは武器を預け、上半身タトゥーの小柄な男アイアンバー・バッシー(アングリー・アンダーソン)に連れられてある場所に向かう。

途中、自分のラクダが競りにかけられていたことに気づいたマックスは、塔の上に上る。

地上の支配者アウンティ・エンティティ(ティナ・ターナー)に会ったマックスは、ザ・コレクターやアイアンバーらを叩きのめし、彼女に気に入られる。
...全てを見る(結末あり)

自分が町を作ったと言うアウンティは、それを潰したくないことを伝え、旅に必要な物を与えるという条件である男の殺害を依頼する。

町のエネルギー源である豚のメタンガス工場を見せられたマックスは、小人のマスター(アンジェロ・ロシット)と大男のプラスター(ポール・ラーソン)が、二人一組でその地下工場を支配していることを知らされる。

頭脳であるマスターを残して、肉体のブラスターを始末するという指示を受けたマックスは、工場内で作業を始める。

マスター・ブラスターに目をつけられたマックスは、ブラスターがサイレンや笛の音が弱点だと知り、アウンティの元に戻り仕事を引き受ける。

戦いの場所”サンダードーム”を見せられたマックスは、ブラスターに喧嘩を売りその場で戦うことになる。

ディールグッド(エドウィン・ホッジマン)が二人を紹介し、ドーム内で吊るされたマックスとブラスターは戦いを始める。

劣勢のマックスは、隠し持っていた笛を落としてしまうが、それを拾って吹く。

ブラスターはもだえ苦しみ、巨大ハンマーを手にしたマックスは彼のヘルメットを殴り、それが外れる。

マックスは止めを刺そうとするが、ブラスターの幼い顔を見て躊躇する。

マスターは、ブラスターがまだ子供だと言って駆け寄り、マックスとアウンティが取引したことを知りそれを避難する。

アイアンバーがボウガンの矢を放ち、ブラスターを殺害してしまう。

民衆は、その場から出ようとするマックスを称え、憤慨したアウンティは自分の掟に従うよう伝える。

アウンティは、約束を破ったマックスを”運命のルーレット”で裁き、砂漠に追放する。

マスターを拘束したアウンティは、命令に従うよう強要する。

囚人のピグ・キラー(ロバート・グラッブ)は、マックスの猿に水筒を持たせて逃がす。

馬が死に砂地獄に落ちそうになったマックスは、何とかそれを逃れ、現れた猿が持っていた水筒の水で命拾いする。

その後、ひたすら歩き気を失ったマックスは、サヴァンナ・ニックス(ヘレン・バディ)に救われ、彼女は、ついに”ウォーカー機長”を見つけたと言って喜ぶ。

マックスは、意識を失ったまま子供達だけで暮らす集団の住居に連れて行かれる。

目覚めたマックスは子供達ばかりの状況に驚き、リーダーのスレイク(トム・ジェニングス)は、マックスを発見したサヴァンナに語り継がれてきた話をさせる。

死の灰が降った後、ウォーカー機長は20人を選び空飛ぶ船(旅客機)に乗って飛び立った。

サヴァンナは、必ず戻ると言って旅立ったウォーカーが、ついに現れたとマックスに伝える。

マックスは人違いだと言ってそれを否定し、ビルが立ち並ぶ”トゥモローランド”は全て滅んだため、この場に住むべきだと子供達を説得する。

渡された帽子をマックスが天に投げると風が吹き荒れ、鳥型のタコが飛び立ち、子供達はマックスを連れてそれを追う。

たどり着いた場所には、”ボーイング747”が砂に埋もれていたのだが、マックスはそれを確認しただけで立ち去る。

サヴァンナは旅立とうとするが、スレイクは話しは全て嘘だったと言って反対し、マックスは、行き着く場所がこの場よりはるかに酷いバータータウンだと語る。

マックスは、それを無視するサヴァンナを殴り倒すものの、翌日、彼女は旅立ってしまう。

サヴァンナが砂漠に向かったことを知ったマックスは、子供達が持っていた水筒を集めて、三人の少年と共に後を追う。

その後マックスは、砂地獄に吸い込まれそうになっていたサヴァンナを救うが、一人が犠牲となる。

バータータウンに着いたマックスは、地下の工場でマスターが拘束されているいることを知る。

子供達に気づいたアイアンバーは攻撃を始め、その隙にピグ・キラーがマスターを助ける。

ピグ・キラーとマスターはアイアンバーを叩きのめし、マックスらは内部に侵入する。

地下の様子をチェックしたアウンティは、マックスが戻ったことに気づき、町は大混乱となる。

ピグ・キラーはトラックが連結された列車を動かし、マックスやマスターらを連れてその場から脱出する。

アウンティは混乱を鎮め、マスターを連れ戻すと言って彼らを追う。

追手に襲われたマックスらは抵抗し、アウンティは列車に乗り移り、連結器を部下ブラックフィンガー(ジョージ・スパーテルズ)に外すよう命じてマスターを捕える。

しかし、現れたマックスがマスターを助けてトラック側に飛び乗り、アウンティの車両は離れていく。

その場に残っていたアイアンバーは、鉄橋で落下する。

線路が終わっていたためトラックを止めたマックスは、その場にいたジェデダイアの息子を追い地下の隠れ家に向かう。

マックスはジェデダイアを見つけて飛行機があることを確認し、彼らはそれにしがみつきその場から飛び立とうとする。

重すぎて離陸できないことを知ったマックスは、積載品を捨てる。

崖の手前で止まった飛行機は、追ってくるアウンティらに突進するしかなかった。

マックスがは少年が奪ってきた車両に乗り、飛行機の前方に向かい、無事だったアイアンバーの乗る車に突っ込む。

寸前で脱出したマックスを確認しながら、離陸に成功したジェデダイアらはトゥモローランドに向かう。

マックスの前に現れたアウンティは、彼の勇気を称えてその場を去る。

砂嵐の中、シドニーに到達したジェデダイアらは、壊滅した都市を目の当たりにする。

サヴァンナは、何度も語った物語を思い出しながら、想像と全く違う街を眺める。

その場で仲間達と暮らし始めたサヴァンナは、リーダーとして物語を語り始める。

そしてマックスは、再び荒野をさ迷う。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「マッドマックス」(1979)
・「マッドマックス2」(1981)
・「マッドマックス/サンダードーム」(1985)
・「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015)
・「マッドマックス ザ・ウエイストランド」

*(簡略ストー リー)
核戦争後の荒廃した世界、大地をさ迷う”マッド”マックス・ロカタンスキーは、ラクダの荷馬車と所持品を奪われ、物々交換の町バータータウンにたどり着く。
その度胸を買われたマックスは、町を支配するアウンティからある男の殺害を依頼される。
マックスは、町のエネルギー源である豚のメタンガス工場を支配する小人のマスターと大男のプラスターの存在を知らされる。
ブラスターだけを殺すことを承知したマックスは、格闘の場”サンダードーム”で戦うものの、相手の息の根を止めることができなかった。
約束を守らなかったため裁かれたマックスは砂漠に追放され、意識を失った彼は子供達だけが暮らす居住区に連れて行かれる。
そこでマックスは、子供達に救世主”ウォーカー機長”と思われ慕われてしまう・・・。
__________

1作目と2作目の作風の違いに驚いたシリーズだったが、本作は前作の雰囲気を継承しつつも、残虐性やアクションが激減しているのが特徴で、シリーズの”顔”である主人公の愛車”インターセプター”が登場しないのも残念だ。

原題にもある”サンダードーム”と呼ばれる格闘場の戦いが目玉ということになっているが、そのシーンにそれほどのインパクトを感じない。

とにかくこのシリーズは、問答無用のバイオレンスとカーアクションが売り物だけに、終盤まで引っ張りようやく登場するそれも今一物足りない。

しかし、初期作品とは全く違う、美術的センスを感じるセットや衣装など、新たな方向性を探ろうとするジョージ・ミラーの考えも理解できる。

第1作では少年のようであったメル・ギブソンは、スーパースターとなるきっかけの作品「リーサル・ウェポン」(1987)の直前ということで、まだ20代ではあるが既に貫録十分だ。

大歌手として世界に認められていたティナ・ターナーの出演も注目で、強かな町の支配者を悪役的に演ずるのだが、クライマックスで主人公の戦いぶりを称えて去っていく潔さは痛快だ。

前作に続く似たような役柄で登場する飛行家のブルース・スペンス、その息子アダム・コックバーン、かつての彼を知っていると、その変貌ぶりに驚いてしまう、町の市場を仕切るフランク・スリング、地下工場を頭脳で支配するアンジェロ・ロシット、その肉体となるポール・ラーソン、競売屋エドウィン・ホッジマン、アウンティ(ティナ・ターナー)の部下アングリー・アンダーソンジョージ・スパーテルズ、少年少女集団の女リーダー、ヘレン・バディ、男のリーダー、トム・ジェニングス、少女キャサリン・カレン、主人公に協力する囚人ロバート・グラッブなどが共演している。


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