伝説の”黄金の谷”を探すことになった連邦保安官と無法者達の冒険と争いを描く、監督J・リー・トンプソン、主演グレゴリー・ペック、オマー・シャリフ、テリー・サヴァラス、エドワード・G・ロビンソン、バージェス・メレディス、イーライ・ウォーラック、リー・J・コッブ他豪華スター競演によるアクション・アドベンチャー。 |
・グレゴリー・ペック / Gregory Peck / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:J・リー・トンプソン
製作
カール・フォアマン
ディミトリ・ティオムキン
原作:ヘンリー・ウィルソン・アレン
脚本:カール・フォアマン
撮影:ジョゼフ・マクドナルド
編集:ビル・レニー
音楽:クインシー・ジョーンズ
主題歌:ホセ・フェリシアーノ”Old Turkey Buzzard”
出演
マッケンナ連邦保安官:グレゴリー・ペック
コロラド:オマー・シャリフ
ティッブス軍曹:テリー・サヴァラス
インガ・バーグマン:カミラ・スパーヴ
サンチェス:キーナン・ウィン
アダムス:エドワード・G・ロビンソン
雑貨店主:バージェス・メレディス
ベン・ベイカー:イーライ・ウォーラック
サム・フラー:リー・J・コッブ
宣教師:レイモンド・マッセイ
イギリス人:アンソニー・クエイル
プレイリー・ドッグ:エドゥアルド・チアネッリ
ヘシュケ:ジュリー・ニューマー
モンキー:ロバート・フィリップス
ハチタ:テッド・キャシディ
ピマ・スコウ:シェリー・モリソン
ベッシュ:ルディ・ディアス
アヴィラ:ディック・ピーボディー
ナレーター:ヴィクター・ジョリー
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1969年製作 128分
公開
北米:1969年5月10日
日本:1969年4月5日
製作費 $7,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1000年前からアパッチに受け継がれる伝説で、深い渓谷に神が守る黄金があると伝えられていた。
渓谷の秘密を守り黄金に触れなければ、アパッチの勢力は守られるというものだった。
多くの人々がこの黄金を奪おうとするが果たせず、1874年の現在、それは”マッケンナの黄金”と呼ばれた。
メキシコ人の無法者コロラド(オマー・シャリフ)を追う、連邦保安官マッケンナ(グレゴリー・ペック)は、先住民の老人(エドゥアルド・チアネッリ)に襲われる。
老人を銃撃した後に、彼を介抱したマッケンナは、渓谷に隠された黄金の在り処を知らせる地図を見せられる。
マッケンナは、3年捜したが黄金がなかったことを老人に伝えた後、彼は息絶え、地図をマッケンナは燃やしてしまう。 その頃、コロラドは仲間を引きつれて、黄金の地図を持つ老人を追っていた。 老人を埋葬しようとしていたマッケンナの前に、コロラド一味が現れ、地図を燃やした彼を捕らえ、黄金の谷に案内させようとする。 族長であった老人の遺体を、谷に埋めようとする先住民のモンキー(ロバート・フィリップス)やハチタ(テッド・キャシディ)の意向で、老人も運ぶことになった一行は、山間のコロラドのアジトに向かう。 コロラドは、黄金の隠し場所を知る”プレイリー・ドッグ”こそが死んだ老人で、薄給のマッケンナが彼を追い、黄金を手に入れようとしていたと勘繰っていた。 マッケンナは、プレイリー・ドッグが言っていた黄金の霊魂の話をコロラドに語り、それが怖いように見せかけ、仕方なく彼らを谷に案内しようとする。 同じ頃、騎兵隊や黄金を守ろうとするアパッチの一団が、一行に迫っていた。 コロラドに捕らえられていた、判事の娘インガ・バーグマン(カミラ・スパーヴ)と共に閉じ込められたマッケンナは、彼女の父を知っていることを伝えて安心させる。 しかし、マッケンナに惹かれる先住民のヘシュケ(ジュリー・ニューマー)が、二人のことを知り嫉妬する。 翌朝、谷に向かう準備をしていた一行の前に、黄金の話を知った、コロラドと旧知のベン・ベイカー(イーライ・ウォーラック)らが現れる。 コロラドに問われたマッケンナは、ポーカー仲間でもあるベイカーの同行を認める。 その他、イギリス人(アンソニー・クエイル)、町の雑貨店主(バージェス・メレディス)、新聞社編集者サム・フラー(リー・J・コッブ)、宣教師(レイモンド・マッセイ)、そして黄金を目の前にしながらアパッチに目を焼かれた老人アダムス(エドワード・G・ロビンソン)などが行動を共にすることになる。 アダムスは、黄金を見た時のことを語り始め、僅かな金塊が190ドルになった話を聞き、コロラドと仲間のサンチェス(キーナン・ウィン)は小躍りして期待を膨らます。 騎兵隊が迫ったことを知った一行は、谷に向かおうとするが、マッケンナは、町の者達に黄金がないことを伝えて、引き返らせようとする。 さらに、判事の娘インガが捕らえられているのを知り、町の者達はコロラドに不信感を募らせる。 マッケンナは、尚も引き返すよう彼らを説得するが受け入れられず、結局、一行は谷に向かうことになる。 コロラドは、サンチェスらに先住民の女を泥酔させるように指示し、彼女を騎兵隊のキャンプに送り込み、モンキーとハチタらが女を追っているように見せかけて、騎兵隊を混乱させる。 その間に、コロラドらの一行は、別の道をたどり谷へと向かうが、最後の水の補給地の牧場の手前で、騎兵隊の襲撃に遭い多くは殺される。 その隙に、マッケンナはインガを連れて逃亡するが、それを追ったコロラドとヘシュケ、ハチタは、二人を捕まえて目的地に向かう。 給水が出来なかったコロラドは、倒れたインガを置き去りにしようとするが、マッケンナは2時間で水場に着くことを知らせて先を急ぐ。 地図にあった滝と池に、コロラドらを案内したマッケンナは水浴を始めるが、ヘシュケに迫られ、彼がそれを拒絶すると、彼女はインガに襲い掛かる。 ヘシュケを追い払ったマッケンナだったが、嫉妬深い彼女はその夜、再びインガに襲い掛かる。 危うくマッケンナがそれを阻止し、コロラドがヘシュケのナイフを奪う。 騎兵隊に襲われた際に生き残った説教師や雑貨店主らも、その後、アパッチに追われ虐殺される。 騎兵隊の斥候隊に気づいたコロラドらは、その追跡から逃れようとするが、隊長のティッブス軍曹(テリー・サヴァラス)は、彼らをしぶとく追い続ける。 コロラドは、インガを騎兵隊に渡して、動きを鈍らせようとするマッケンナの考えに同意する。 インガはティッブスの元に向うが、彼は部下の二人を射殺してしまう。 邪魔者が居なくなったヘシュケは、マッケンナを独占しようとするが、そこにティッブスがインガを連れて現れる。 泥酔した先住民の女やインガから、黄金のことを聞き出していたティッブスは、強引に黄金捜しに加わろうとする。 黄金を運ぶには、人手と自分の連れてきた馬が必要だと言うティッブスの話に乗ったコロラドは、彼を仲間に引き入れる。 ティッブスは、インガが判事の娘だということをコロラドの前で話してしまう。 マッケンナは、インガを危険にさらしたティッブスを殴り倒し、その後、騎兵隊の追跡を避けてアパッチの居住地帯に向かうことになる。 アパッチにも追われた一行は、川の渡し場が焼き払われていたため、桟橋を分離させて筏にして川を渡る。 激流の手前で筏を捨てた一行は、アパッチの追跡をかわして、ついに目的のメサ”揺れる岩” に到着し、翌朝の日の出を待つことになる。 マッケンナは、ティッブスから手を組むように言われるが、それを拒絶し、目的は果たしたのでインガと共に解放するようコロラドに迫る。 しかし、コロラドは谷を見るまでは二人を解放しないことをマッケンナに伝え、黄金を手に入れた後の夢であるパリでの生活を語る。 インガまでもが、黄金の魔力に取り憑かれてることを知ったマッケンナは、彼女の夢想を振り払い抱きしめるのだが、それを見ていたヘシュケは、怒りがこみ上げてくる。 翌朝の日の出、太陽が”揺れる岩”を照らし、伸びる影が谷の入り口を照らす。 そして、谷に到着した一行は、黄金の岸壁を確認して、現場に向かい馬を走らせる。 ヘシュケは、インガを崖下に突き落とそうとするが、誤って自分が転落して命を落とす。 黄金の岸壁に着いたコロラドやティッブスは、興奮して金塊を持てるだけ馬に積み込むが、マッケンナは災いが近づくことを悟り、インガを連れて谷を脱出しようとする。 しかし、霊魂の言いつけを信ずるハチタがティッブスを殺し、コロラドも殺そうとする。 隙を見て、ハチタの背後からナイフで彼を刺殺したコロラドは、崖をよじ登りマッケンナとインガを追う。 二人に追いついたコロラドは、マッケンナと一騎打ちになるが、現れたアパッチの襲撃と共に谷が荒れ狂い始める。 地は波打ち崖は崩れるが、一瞬、静寂が戻りアパッチが退散すると、谷は再び轟音と共に崩壊し始める。 マッケンナらは馬で谷の入り口に向かい、危機一髪で谷を脱出し、”揺れる岩”が倒れるのを目撃する。 黄金の岸壁は埋もれてしまい、”プレイリー・ドッグ”の語ったアパッチの呪いは現実となる。 難を逃れたコロラドはマッケンナに別れを告げるが、彼はコロラドを追い続けることを伝える。 そしてマッケンナは、ティッブスが手に入れた金塊を積んだ馬に乗り、インガと共にその場を去っていく。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
無法者コロラド追う連邦保安官マッケンナは、アパッチの族長から”黄金の谷”の伝説の地図を見せられる。
マッケンナは、その黄金を捜していたコロラド一味に、それを知られ、彼らを谷に案内することになる。
コロラドに捕らえられていた判事の娘インガ、彼と旧知のベイカー、その他、何人もの男達が行動を共にすることになる。
その後、騎兵隊とアパッチの追撃をかわしながら、マッケンナらは、ついに黄金の谷に到着する。
しかし、言い伝えられる、アパッチの恐ろしい呪いに、彼らは遭遇することになる・・・。
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1963年に発表された、ヘンリー・ウィルソン・アレンの同名小説の映画化。
当時の最先端の特撮技術を駆使した、西部劇タッチの大スペクタクル・アドベンチャー。
「ナバロンの要塞」(1961)でも組んだJ・リー・トンプソンとグレゴリー・ペック、製作カール・フォアマンの作品で、共同製作者として、作曲家のディミトリ・ティオムキンが名を連ねているところが注目だ。
様々な理由で黄金を追う人々を演ずる、豪華スターの競演も話題になった作品ではあるが、主人公ら数人を除き、その名だたる名優達が、ほんのゲスト程度の出演なのがやや残念だ。
舞台となるロケ地”Canyon de Chelly National Monument”と、スタジオセットを見事に合成させた、”Super Panavision70”の映像は迫力満点で、J・リー・トンプソンらしい、スケールの大きな娯楽作として、見応えある作品には仕上がっている。
やはり、この辺りが純然たる西部劇ではない、新鮮な雰囲気を感じさせる、クインシー・ジョーンズの音楽と、ホセ・フェリシアーノの主題歌”Old Turkey Buzzard”が、効果的に作品を盛り上げている。
正義感のある、欲のない連邦保安官のグレゴリー・ペックは、これだけの共演者の中で、さすがに圧倒的存在感を示している。
正直者が、知らずに恵みを得るという、ファンならば思わず顔がほころんでしまう、好感度の高いキャラクターや、さり気ないラストも実にいい。
1960年代に演技派として活躍したオマー・シャリフも、体を張った汚れ役をユーモアをまじえて怪演している。
強かな騎兵隊軍曹テリー・サヴァラス、主人公を頼る判事の娘カミラ・スパーヴ、無法者一味のキーナン・ウィン、黄金の唯一の目撃者エドワード・G・ロビンソン、雑貨店主バージェス・メレディス、無法者と旧知のイーライ・ウォーラック、新聞社の編集者役リー・J・コッブ、宣教師レイモンド・マッセイ、イギリス人アンソニー・クエイル、伝説の伝達者エドゥアルド・チアネッリ、抜群のプロポーションを披露してくれる先住民女性ジュリー・ニューマー、先住民のロバート・フィリップス、テッド・キャシディ、TVドラマ「コンバット!」の”リトル・ジョン”役が有名なディック・ピーボディー、そして、ナレーターはヴィクター・ジョリーが担当している。