1937年公開のジュリアン・デュヴィヴィエ監督、脚本による”舞踏会の手帖/Un Carnet de Bal”のハリウッド版リメイク。 かつて関係した4人の男性と再会した女性の人生の回想を描く、製作アレクサンダー・コルダ、監督ジュリアン・デュヴィヴィエ、主演マール・オベロン、ジョセフ・コットン、ハンス・ヤーライ、アラン・マーシャル、エドナ・メイ・オリヴァー、ジョージ・リーブス他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
製作:アレクサンダー・コルダ
原作
”舞踏会の手帖/Un Carnet de Bal”
ジュリアン・デュヴィヴィエ
レスリー・ブッシュ=フィケート
脚本
ベン・ヘクト
サミュエル・ホッフェンシュタイン
撮影:リー・ガームス
編集:ウィリアム・ホーンベック
音楽:ミクロス・ローザ
出演
リディア・マクミラン:マール・オベロン
マイケル・フィッツパトリック:ジョセフ・コットン
フランク・アンドレ:ハンス・ヤーライ
リチャード・メイソン:アラン・マーシャル
サラ・マクミラン:エドナ・メイ・オリヴァー
ボブ・ウィラード:ジョージ・リーブス
ジェームズ・フィッツパトリック:ジョン・ハリデイ
メアリー:サラ・オールグッド
ジョニー:ビリー・ロイ
オールド・ネッド:フランク・コンラン
刑事:ハリー・コーディング(クレジットなし)
聖職者:ハーバート・ローリンソン(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1941年製作 104分
公開
北米:1941年9月25日
日本:1953年5月6日
■ アカデミー賞 ■
第14回アカデミー賞
・ノミネート
音楽賞(ドラマ)
■ ストーリー ■
視覚障碍者の孤児院の設立者である老婦人リディア・マクミラン(マール・オベロン)を称える式典をラジオ放送で聴いたマイケル・フィッツパトリック医師(ジョセフ・コットン)は、かつて愛した彼女の元に向かう。
マイケルは、自分を含めて4人の男性と関係したリディアと昔のことを思い出し、後日、彼女をオフィスに招く。
マイケルを訪ねたリディアは、その場にいたボブ・ウィラード(ジョージ・リーブス)と孤児院で働いていた視覚障害者のピアニスト、フランク・アンドレ(ハンス・ヤーライ)と再会する。
結局は独身を通したリディアは、マイケルらとの関係を思い出しながら過去を振り返る。
1897年ボストン、若くて美しいリディアは、後見人である祖母のサラ・マクミラン(エドナ・メイ・オリヴァー)の容態が悪いことを知る。
サラは、あてにならない主治医を追い払う。
父である執事のジェームズ・フィッツパトリック(ジョン・ハリデイ)を訪ねてきたマイケルの診察を受けたサラは、彼が気に入る。
リディアが向かう舞踏会に同行することになったマイケルは、フットボール選手のボブに彼女が恋をしていることを知る。
気難しいサラに会うことになったボブはマイケルの助言を受けるが、酔って調子に乗ってしまい、屋敷から追い出されてしまう。
それでもリディアは、ボブと駆け落ちすることを考えるが、ホテルでトラブルになり屋敷に逃げ帰る。
米西戦争に出征するマイケルを見送りに行ったリディアは、船乗りのリチャード・メイソン(アラン・マーシャル)に声をかけられ、以前会ったと言われて戸惑う。
出航するマイケルを見送ったリディアは、リチャードも乗船していることを知る。
その後、盲目の少年ジョニー(ビリー・ロイ)に出会ったリディアは、貧しい家で母メアリー(サラ・オールグッド)と暮らす彼を気の毒に思い、同じ様な子供たちのために孤児院を設立することを考える。
リディアは、孤児院で盲目のピアニスト、フランクと出会い、共に働きながら親交を深めるのだが・・・。
ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、脚本による”舞踏会の手帖/Un Carnet de Bal”(1937)のハリウッド版リメイク。
製作アレクサンダー・コルダ、監督ジュリアン・デュヴィヴィエ、脚本ベン・ヘクト、マール・オベロン、ジョセフ・コットン、ハンス・ヤーライ、アラン・マーシャル、エドナ・メイ・オリヴァー、ジョージ・リーブスなどが共演した作品。
アレクサンダー・コルダのプロダクション”London Films”が、彼の妻マール・オベロンのために製作した作品とも言える。
マール・オベロン演ずる慈善家の老婦人が、40年の時を経て、4人の男性との関係が回想として語られ、彼らへの現在の思いと過去のフラッシュバックを交互に描く構成となっている。
第14回アカデミー賞では、ドラマチックな楽曲が印象に残るミクロス・ローザが音楽賞(ドラマ)にノミネートされた。
マール・オベロンの魅力が活かされ、4人の男性との様々な関係が興味深く描かれた内容ではあるが、興行的にな成功しなかった。
ヒロインに思いを寄せる医師ジョセフ・コットン、ヒロインの孤児院で働き彼女に惹かれるピアニストのハンス・ヤーライ、ヒロインと最も関係を深めるものの、彼女の元を去る船乗りアラン・マーシャル、ヒロインの心を捉える青年ジョージ・リーブス、ヒロインの祖母で、気難しいが人間味のある役柄を彼女らしく演ずるエドナ・メイ・オリヴァー、彼女の執事ジョン・ハリデイ、ヒロインの世話になる盲目の少年ビリー・ロイ、その母親サラ・オールグッド、刑事のハリー・コーディング他、ハーバート・ローリンソンなどが共演している。