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LUCY/ルーシー LUCY (2014)

新種のドラッグにより脳が覚醒し驚異的な能力を得た女性の運命を描く、監督、脚本リュック・ベッソン、主演スカーレット・ヨハンソンモーガン・フリーマン他共演のSFアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF

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スタッフ キャスト
監督:リュック・ベッソン
製作:ヴィルジニー・ベッソン=シラ
製作総指揮:マーク・シュミューガー
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ティエリー・アルボガスト
編集:ジュリアン・レイ
音楽:エリック・セラ

出演
ルーシー:スカーレット・ヨハンソン
サミュエル・ノーマン教授:モーガン・フリーマン
Mr. チャン:チェ・ミンシク
ピエール・デル・リオ:アムール・ワケド
イギリス人:ジュリアン・リンド=タット
リチャード:ピルー・アスベック
キャロライン:アナリー・ティプトン
ホテルのポーター:メイソン・リー

フランス 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ(世界/北米)
ヨーロッパ・コープ(フランス)
2014年製作 90分
公開
フランス:2014年8月6日
北米:2014年7月25日
日本:2014年8月29日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $125,480,630
世界 $458,863,600


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
台湾台北
24歳のアメリカ人学生ルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、付き合い始めたばかりのボーイフレンドのリチャード(ピルー・アスベック)に頼まれ、ホテルにいるMr. チャン(チェ・ミンシク)にアタッシュケースを届けることを頼まれる。

中身が単なる書類だと知り、運び屋のリチャードに報酬を訊いたルーシーは、1000ドルだと言われたために驚く。

帰ろうとするルーシーに山分けすると言うリチャードは、それでも去ろうとするために、彼女の腕にケースの手錠をかけてしまう。

前金の500ドルを渡されたルーシーは仕方なくホテルに向い、フロントでチャンを呼び出す。

名前を訊かれたルーシーはそれを伝え、その場で待つようにと言われる。
...全てを見る(結末あり)

暫くすると強面のアジア人集団が現れ、リチャードは射殺される。

男達に部屋に連れて行かれたルーシーは恐怖に怯え、死体を確認して嘔吐してしまう。

韓国マフィアのボスであるチャンが血だらけで現れ、電話の通訳を通して彼からケースの中身を訊かれる。

知らないと答えたルーシーは、リチャードに頼まれただけだと伝え、チャンはメモに数字を書いてその場から離れる。

数字がケースの暗証番号だと知らされたルーシーは、チャンらが身を隠して警戒するため、それを開けるのをためらう。

覚悟を決めてケースを開けたルーシーは、中身が袋に入った物だと伝え、安心したチャンは、連れて来たジャンキーにその中身のドラッグを吸わせる。

突然、笑い始めたジャンキーを射殺したチャンは、ルーシーに仕事を与えると伝える。

それを拒んだルーシーは、殴られて意識を失う。

パリ
脳科学の権威であるサミュエル・ノーマン教授(モーガン・フリーマン)は講演で、人の脳は他の動物に比べ飛躍的に発達したとはいえ、潜在能力の10%しか活用されていないことを話す。

目覚めたルーシーは、下腹部に何かを埋め込まれ、それを行ったイギリス人(ジュリアン・リンド=タット)から、傷跡は1か月もしない内に消えると言われる。

埋め込んだのは新しいドラッグ”CPH4”で、ヨーロッパで売れると言われたルーシーは、同じようにそれを埋め込まれた3人と共に運び屋となる。

その後、他の麻薬組織に捕えられたルーシーは、痛めつけられて腹部を蹴られてしまう。

そのショックでドラッグが体内に流れ出し、発作を起こしたルーシーの脳は覚醒する。

意識を失っていたルーシーは目覚め、様子を見に来た男を叩きのめして銃を奪う。

その場から脱出したルーシーは、外にいた男達を一瞬にして射殺する。

テーブルの食事を食べ、受けた弾丸を取り出したルーシーは、武器を集めてバッグに入れて立ち去る。

タクシードライバーを脅して病院に向かったルーシーは、手術中の医師に銃を向けて、腹部の袋を取り出すよう指示する。

麻酔も必要ないと言うルーシーは、手術を受けながら母親に電話をして、全てを感じると伝える。

袋を取り出した医師は、体内に残ったものが排出される時間をルーシーから訊かれ、CPH4だと伝える。

妊娠6週目の妊婦の体内で作られる胎児に影響を与えるもので、全身の骨を形成するためのエネルギー源となり、人工的に作り悪用することが信じられないと医師は話す。

これが本当にCPH4であるなら、この量で生きていることが不思議だと、医師は付け加える。

ホテルに戻ったルーシーは、チャンの部下達を容赦なく射殺する。

チャンの両手にナイフを突き刺して記憶に入り込み、他の運び屋の居場所がベルリンパリローマだと知ったルーシーは、その場を去る。

アパートに戻りルームメイトのキャロライン(アナリー・ティプトン)のパソコンを借りたルーシーは、脳の専門家であるノーマンの所在を調べて電話をする。

パリ
講演を終えてホテルの部屋にいたノーマンは、ルーシーから電話を受け、文献を全て読んだので会いたいと言われる。

膨大な量を読むことは不可能だと言うノーマンだったが、暗唱もできると話す彼女が、テレビのモニターにアクセスしてきたため驚く。

自分の理論は初歩的だが間違ってはいないと言われたノーマンは、毎秒、数百万個もの細胞が増殖中だと話すルーシーが、24時間以内に死ぬ可能性があると知らされる。

合成CPH4を大量に摂取してしまったため脳を100%使えるようになり、現在は28%だと伝えたルーシーは、20%以後は可能性が無限に広がると言うノーマンの理論が正しいことを指摘する。

動揺するノーマンは、理論は仮説にすぎなかったことを伝え、全てではないが、あらゆるものを操れることをルーシーから知らされる。

人間性が失われていく反面、あらゆる知識が増えていくと言うルーシーは、どうするべきかをノーマンに問う。

”伝える”ことだとノーマンから言われたルーシーは、12時間以内に向かうと言って通信を切る。

キャロラインに健康を維持するようにと伝えて、中国語の処方箋を渡したルーシーは、アパートを去る。

病院の事件が報道されているために変装して空港に向かったルーシーは、フランスの警察に連絡して、電話に出たピエール・デル・リオ(アムール・ワケド)に、麻薬組織の情報を伝えようとする。

自分の名前や周囲の様子が分かるルーシーに驚きながら、3人の運び屋がヨーロッパに向かったことを知らされたデル・リオは、ドラッグを回収して渡すようにと彼女から指示される。

体内に隠されたドラッグのことをデル・リオに話したルーシーは、麻薬犬を追い払い運び屋の写真を彼に送る。

ベルリンパリローマで運び屋は捕まり、デル・リオはそれを確認する。

パリに向かう飛行機の機内でシャンペンを飲んだルーシーは、細胞が崩壊し始めてパニックになり、トイレで気を失う。

介抱されたルーシーは、パリ到着後に空港の医務室に運ばれ、デル・リオは目覚めた彼女に危険を感じ銃を向ける。

他の警官を気絶させられ、銃も使えなくされたデル・リオは、ルーシーの指示に従い3人の運び屋の元に向かう。

危険は及ばないことをデル・リオに伝えたルーシーは、街中の電波の中からチャンの電話の会話を盗聴し、車を運転して暴走しながら運び屋が連れて行かれた病院に向かう。

チャンの指示を受けた部下は運び屋を襲い、体内の袋を取り出す。

病院に着いたルーシーは、チャンの部下から難なくドラッグを奪い、一人の運び屋の腹部から袋を取り出す。

それを見ていたデル・リオは驚き、協力できるか分からないとルーシーに伝える。

できると伝えたルーシーはデル・リオにキスし、思い出だと伝えてその場を離れる。

チャンはルーシーを目撃して、彼女の乗る車を追う。

研究者を集めて大学にいたノーマンは、ルーシーからの電話を受けながらその場に彼女が現れたため驚く。

ノーマンはルーシーが未知の領域に達した才能の持ち主だと研究者達に説明し、彼女はそれを証明する。

部下から病院での出来事を知らされたチャンは、自分で殺すことを伝える。

チャンが来ることを察知したルーシーは、この場を守るようデル・リオに指示する。

自分の能力をノーマンらに話すルーシーは、”時”が全てを支配することを伝える。

チャンは大学に押し入り、それをデル・リオから知らされたルーシーは、CPH4を摂取して極限状態に達しようとする。

CPH4を投与されたルーシーは、エネルギーと物質を探してコンピューターに接続する。

次世代コンピュータを作りだしたルーシーは、宇宙誕生までの全ての知識を得て、脳の能力は100%に達する。

ルーシーの元に向ったチャンは銃撃するが、彼女は姿を消す。

現れたデル・リオが、チャンを射殺しする。

全てのデータをダウンロードしたメモリを、コンピュータはノーマンに渡して消え去る。

ノーマンにルーシーがどこかを尋ねたデル・リオは、”自分はどこにでもいる”というメールを携帯電話に受信する。

”生命は10億年前に誕生した、何をするべきかは知っているはずだ。”(ルーシーの声)


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
台湾台北
アメリカ人学生ルーシーは、ボーイフレンドのリチャードから、アタッシュケースをホテルにいるMr. チャンに届けることを頼まれる。
仕方なくケースをチャンに渡そうとしたルーシーは、韓国マフィアのボスだった彼に、ある仕事を頼まれる。
ケースの中身が新種のドラッグ”CPH4”だと知らされたルーシーは、それを下腹部に埋め込まれ、他の3人と共に運び屋をさせられる。
ところが、ギャングに捕まったルーシーは痛めつけられ、そのショックでCPH4の影響を受けて、彼女の脳が覚醒されてしまう。
通常、人間は脳の潜在能力の10%しか活用できないが、それを上回る超人的な能力を持ったルーシーは、世の中の全てを知識として吸収し始める。
そして、脳科学の権威であるノーマン教授に会うことを考えたルーシーは、パリに向かうのだが・・・。
__________

マフィアの運び屋となり新種のドラッグを埋め込まれた女性が、その影響を受けた脳の覚醒により驚異的な能力を発揮する姿を描く、脚本を兼ねるリュック・ベッソンが、トップスター、スカーレット・ヨハンソンモーガン・フリーマンと組んだSFアクション。

台湾台北で始まる物語は、平凡な女性が韓国マフィアの麻薬犯罪に巻き込まれるという形で急ピッチで展開し、新種のドラッグの影響を受けた脳の覚醒により、主人公が人間や全ての存在を超越した能力を発揮していくという、奇抜なアイデアが見る者を引き付ける。

超常現象を起こしながら超人的な能力とパワーを発揮する主人公の姿は、スーパー・ヒロイン的な新たなキャラクターとして、クライマックスで姿を消すものの、今後もスクリーンに登場しそうな雰囲気がある。
*既に続編が企画されている。

製作費4000万ドルの本作は、北米興行収入が約1億2600万ドル、全世界では約4億5900万ドルの大ヒットとなった。

相変わらず切れがいい、リュック・ベッソンの無駄のない演出は見もので、キュートな平凡な女性から超人に変身するスカーレット・ヨハンソンの魅力は言うまでもなく、共演のモーガン・フリーマンは、ファンの期待を裏切らない存在として、作品に重みを加えている。

韓国マフィアのボス、チェ・ミンシク、主人公に翻弄されながら協力するフランス人刑事のアムール・ワケド、主人公の腹部にドラッグを埋め込むジュリアン・リンド=タット、主人公のボーイフレンド、ピルー・アスベック、主人公のルームメイト、アナリー・ティプトン、ホテルのポーター、メイソン・リーアン・リーの息子)などが共演している。


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