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ラッキー Lucky (2017)

90歳で一人暮らしの老人の死について考える日々を描く、監督ジョン・キャロル・リンチ、主演ハリー・ディーン・スタントンデヴィッド・リンチロン・リビングストンエド・ベグリーJr.トム・スケリットジェイムズ・ダレンベス・グラントバリー・シャバカ・ヘンリー他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ジョン・キャロル・リンチ
製作
ダニエル・レンフルー・ベアレンズ
アイラ・スティーヴン・ベール
リチャード・カーハン
グレッグ・ギルレス
アダム・ヘンドリックス
ジョン・ラング
ローガン・スパークス
ドラゴ・スモンジャ
製作総指揮
ビル・ハーニッシュ
ルース・アン・ハーニッシュ
ジェイソン・デレイン・リー
脚本
ローガン・スパークス
ドラゴ・スモンジャ
撮影:ティム・サーステッド
編集:ロバート・ガイッチ
音楽:エルヴィス・キーン

出演
ラッキー:ハリー・ディーン・スタントン
ハワード:デヴィッド・リンチ
ボビー・ローレンス:ロン・リビングストン
クリスチャン・ニードラー医師:エド・ベグリーJr.
フレッド:トム・スケリット
ポーリー:ジェイムズ・ダレン
ジョー:バリー・シャバカ・ヘンリー
エレイン:ベス・グラント
ロレッタ:イヴォンヌ・ハフ
ヴィンセント:ヒューゴ・アームストロング
ビビ:ベルティラ・ダマス

アメリカ 映画
配給 マグノリア・ピクチャーズ
2017年製作 88分
公開
北米:2017年9月29日
日本:2018年3月17日
北米興行収入 $955,930
世界 $1,861,770


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
カリフォルニア州、ピルー
街道の脇道をにカメが横切る。

独り暮らしの90歳の老人ラッキー(ハリー・ディーン・スタントン)は、朝起きてタバコを吸い体を拭き、軽いヨガをしてミルクを飲み、着替えて出かけるのが日課だった。

毎日同じ行動をするラッキーは、歩いて町に向かう。

いつものようにジョー(バリー・シャバカ・ヘンリー)のダイナーに向かったラッキーは、カウンターの同じ場所に座る。

ウエイトレスのロレッタ(イヴォンヌ・ハフ)が運んでくれたコーヒーを一口飲んだラッキーは、タバコを吸おうとして、ジョーから体に悪いと言われる。

新聞のクロスワードパズルを解きながら過ごしたラッキーは、店を出てある場所で立ち止まりその場に向かって罵る。

ビビ(ベルティラ・ダマス)の食料品店に向かったラッキーは、ミルクを買おうとする。
...全てを見る(結末あり)

体の具合を気にしてくれるビビに、まずまずだと答えたラッキーは、その場にあった写真の子供のことを尋ね、息子のフアンだと言われる。

ラッキーは、英語では”ジョン”で”ジョン・ウェイン”と一緒だとビビに伝えて店を出る。

家に戻ったラッキーは、テレビを見ながらパズルの続きをする。

夜になりエレイン(ベス・グラント)のバーに向かったラッキーは、バーテンダーのヴィンセント(ヒューゴ・アームストロング)に、いつものように”ブラッディ・マリー”を注文する。

現れた常連客のハワード(デヴィッド・リンチ)が浮かない顔なので理由を尋ねたラッキーは、カメの”ルーズベルト”が逃げたと言われる。

それを聞いてからかったエレインの恋人ポーリー(ジェイムズ・ダレン)は、ハワードに謝罪する。

翌朝、コーヒーメーカーの数字の点滅を見ていたラッキーは倒れてしまう。

クリニックに向かい、クリスチャン・ニードラー医師(エド・ベグリーJr.)の診察を受けたラッキーは、すべて正常だと言われる。

検査の結果が出たら連絡すると言われたラッキーは、死にはしないことを確認して、単なる加齢だと話すニードラーからヘルパーを勧められるものの、それを断る。

年齢の割には健康だと言うニードラーは、ラッキーにキャンディーを渡して診察を終える。

ラッキーは、最近思う死について改めて考える。

ジョーの店に向かったラッキーは、いつものカウンターに若者が座っていたために、仕方なく席に座る。

現れるのが遅かったラッキーが、クリニックに行ってきたことを知ったジョーは、倒れたと言う彼を心配して、そのことをロレッタとパムに伝える。

客を含めた皆が騒いだために気分を害したラッキーは、ニードラーからは加齢だと言われたと伝えて店を出る。

いつもの場所で立ち止まり罵ったラッキーはビビの店に向かい、タバコを買う。

土曜日のフアンの誕生パーティーに招待されたラッキーは、”マリアッチ”も呼ぶと言われて興味を持つ。

返事は待ってもらいたいとビビに伝えたラッキーは、その場を去る。

その夜、死について考えるラッキーは、エレインのバーに向かい、悲しげな表情に気づいたポーリーから話しかけれれる。

ハワードの席に向かったラッキーは、同席していた弁護士のボビー・ローレンス(ロン・リビングストン)を紹介され、遺言の話をしていることを知る。

ルーズベルトにすべてを遺すと言うハワードの話を聞いたラッキーは、口を挟むボビーを、カメに遺産相続させる詐欺師呼ばわりする。

ルーズベルトを侮辱されたハワードは憤慨し、ラッキーの家の近所のサボテンは、ルーズベルトが生まれた時は小枝だったが、一緒に育ち成長したと伝える。

ルーズベルトから多くを得たことを力説するハワードは、単なるカメではないと皆に伝えて涙する。

ボビーを非難するラッキーは、彼を叩きのめそうとして外に出る。

ポーリーに説得されたラッキーは納得し、彼が向かった場所に行きその場を確認する。

夜中に目覚めたラッキーは、顔を洗いタバコを吸って考え込み、そして再び眠る。

翌朝、様子を見に来てくれたロレッタと話したラッキーは、結婚のことを訊かれてしていないと答える。

ロレッタも未婚だと知ったラッキーは、彼女とマリファナを吸いながら”リベラーチェ”のテレビ番組を見る。

ただの派手な芸だと思っていたものの、その後、彼の才能に驚き天才だと思ったと言うラッキーは、リベラーチェの性的思考にこだわった自分が愚かだったことをロレッタに話す。

仕事に送れると言って去ろうとするロレッタは、ラッキーを抱きしめる。

秘密を聞いてほしいと言うラッキーは、”怖い”とロレッタに伝える。

戸惑いながら、分かっているとラッキーに伝えたロレッタは、その場を去る。

その後、ダイナーに向かい、子供時代に怖い思いをしたことをジョーに話したラッキーは、ボビーが現れたために不機嫌になる。

語り掛けるボビーに、話す気がないことを伝えたラッキーは、体調のことを訊かれ、弱ってきていると答える。

娘を迎えに行った時に怖い思いをしたことを話すボビーは、ラッキーの席に座る。

ラッキーに結婚や恋人のことを訊いたボビーは、娘と帰宅した後で遺言を書いたことを話し、自分に何かあった場合に、家族のためを思ったと伝える。

自分は死んだままなので何も変わらないと言われたボビーは、苦笑いをしながら、ラッキーとコーヒーで乾杯する。

その後、ペットショップに寄ってみたラッキーは、爬虫類のエサになるコオロギが気に入る。

夜中に目覚めたラッキーは、逃げだしたコオロギが窓に群がっていることに気づく。

翌日もジョーの店に向かったラッキーは、現れたフレッド(トム・スケリット)が退役海兵隊員だと気づいて声をかけ、自分は海軍だと伝える。

第二次大戦に従軍した二人は互いにフィリピンに行ったことを知り、ラッキーはフレッドの席に向かい挨拶される。

LST”(戦車揚陸艦)に乗艦していたと話すラッキーは、フレッドが激戦地タラワと沖縄で戦いフィリピンに向かったことを知る。

沖縄戦のことを話すフレッドは、自ら死を選んだ市民が自決したことを語る。

7歳くらいの少女の笑顔が忘れられないと話すフレッドは、衛生兵から、仏教徒なので殺される運命に微笑んでいると言われ、あの悲惨な状況下での彼女の勇気こそが勲章に値するとラッキーに伝え、二人は沈黙する。

帰宅したラッキーは、気になっていたコーヒーメーカーの点滅を操作してセットしてみる。

フアンの誕生パーティーに出席したラッキーは、ビビから母親のヴィクトリアを紹介される。

楽しい時間を過ごしたラッキーは歌い始め、彼の歌声に合わせてマリアッチが演奏し、招待客から拍手を受ける。

その夜、ラッキーはエレインのバーに向かい、ハワードは、ルーズベルトは逃げてのではなく、大事な用事で出掛けたと思うと話す。

自分が邪魔をしていたので捜すのはやめた、また会えるかもしれないと言うハワードの話を聞いた皆は、ルーズベルトに乾杯する。

タバコを吸おうとしたラッキーは、エレインに制止されて口論になる。

公共施設”イヴの花園”でも喫煙して追い出された時と同じだと言うエレインは、すべてはなくなってしまい”無”となると話す彼に、それならどうすると尋ねる。

微笑むだけだと言うラッキーの言葉でその場の雰囲気は変わり、彼はタバコに火を点けてその場を去る。

翌日、いつも罵っていた”イヴの園”に向かったラッキーは、そこが閉鎖されることを知る。

家に向かうラッキーは脇道に向かい、ハワードが話した大きく育ったサボテンと周囲を眺める。

タバコに火を点けて微笑んだラッキーは、街道に戻り家に向かう。

その場にいたルーズベルトは、脇道をゆっくりと横切る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
カリフォルニア州、ピルー
独り暮らしの90歳の老人ラッキーは、朝起きてタバコを吸い体を拭き、軽いヨガをしてミルクを飲み、着替えて出かけるのが日課だった。
ラッキーは、町に出かけて人々と接し、同じ行動をする日々を続けていた。
そんなラッキーは、ある朝、倒れたことをきっかけにして死について考えるようになる・・・。
__________

名バイプレイヤーとして多くの話題作に出演するジョン・キャロル・リンチの初監督作品。

身寄りのない90歳の一人暮らしの老人が、平凡な日々を続ける中で、あることをきっかけにして死について考える姿を描くドラマ。

小さな田舎町で暮らす、神や人を信じない偏屈な老人が、何も変わらない日々のちょっとした変化により死を悟り、それについて考える姿がしみじみと描かれている。

映画は、主人公の友人が飼っていた逃げ出したカメが、同じ”長寿”のサボテンが生える場所にいるシーンで終わる。

その場でサボテンを眺めた主人公は家に向かうのだが、彼とカメの姿とダブり、老人には、もう少し死や様々なことについて考えさせる時間を与えられているように思えるラストも印象的だ。

小作ながら本作は各方面で絶賛され、ジョン・キャロル・リンチの演出と、主人公の老人を深く演ずるハリー・ディーン・スタントンの演技は高く評価された。

尚、長い俳優人生を送った名優ハリー・ディーン・スタントンにとって、本作は遺作となった。

バーの常連客である主人公の友人で、いなくなったカメを捜すデヴィッド・リンチ、彼に遺言作成を依頼される弁護士で主人公に嫌われるロン・リビングストン、主人公を診察する町医者のエド・ベグリーJr.、ダイナーで主人公と話す退役海兵隊員の老人トム・スケリット、バーの常連客ジェイムズ・ダレン、主人公が通うダイナーのオーナー、バリー・シャバカ・ヘンリー、バーのオーナー、ベス・グラント、ダイナーのウエイトレス、イヴォンヌ・ハフ、バーのバーテンダー、ヒューゴ・アームストロング、食料品店のオーナー、ベルティラ・ダマスなどが共演している。


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