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あと1センチの恋 Love, Rosie (2014)

2004年に発表された、セシリア・アハーンの小説”Where Rainbows End”を基に製作された作品。
互いに想いながらもすれ違う幼馴染の男女の恋を描く、監督クリスチャン・ディッター、主演リリー・コリンズサム・クラフリンクリスチャン・クックジェイミー・ウィンストン他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト
監督:クリスチャン・ディッター

製作
サイモン・ブルックス
ロバート・カルツァー
製作総指揮:マーティン・モスコウィック
原作:セシリア・アハーンWhere Rainbows End
脚本:ジュリエット・トウィディ
撮影:クリスティアン・ライン
編集:トニー・クランストーン
音楽:ラルフ・ヴェンゲンマイアー

出演
ロージー・ダン:リリー・コリンズ
アレックス・スチュワート:サム・クラフリン
グレッグ:クリスチャン・クック
ルビー:ジェイミー・ウィンストン
ベサニー・ウィリアムズ:スキ・ウォーターハウス
サリー:タムシン・エガートン
デニス・ダン:ローカン・クラニッチ
アリス・ダン:ジャー・ライアン
フィル:ジェイミー・ビーミッシュ

ドイツ/イギリス 映画
配給 Lionsgate
2014年製作 102分
公開
ドイツ:2014年10月30日
イギリス:2014年10月22日
北米:2015年2月6日
日本:2014年12月13日
北米興行収入 $20,430
世界 $25,574,390


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ロージー・ダン(リリー・コリンズ)は、あるパーティーの席で、幼馴染のアレックス・スチュワート(サム・クラフリン)を前にしてスピーチを始める・・・。

12年前。
18歳の誕生日を迎えたロージーは、テキーラを飲み過ぎて、アレックスとキスした瞬間に気を失ってしまう。

翌朝、ロージーの様子を見に行ったアレックスは、昨夜は最悪だったと彼女から言われる。

二人は浜辺に向かい、ベサニー・ウィリアムズ(スキ・ウォーターハウス)に声をかけられたアレックスはその気になり、ロージーに遠慮しながらも彼女の元に向かう。
...全てを見る(結末あり)

その後、アレックスがべサニーを相手に初体験をしたことを知ったロージーはショックを受ける。

気まずい雰囲気になるものの、二人は一緒にダンスパーティーに向い、ロージーはグレッグ(クリスチャン・クック)と、アレックスはべサニーと共に楽しむ。

アレックスのことが気になるロージーだったが、成り行きでグレッグと愛し合ってしまう。

コンドームがとれて膣に入ったままだと言うことに気づいたロージーは焦り、アレックスに協力を求めて、病院に向い処置してもらう。

家に送ってもらったロージーは、ボストンに行く考えがあるとアレックスから言われる。

医師を目指すアレックスは、奨学金でハーバード大学に入る考えをロージーに話し、ボストン・カレッジで、ホテル経営を学べる夢を叶えるよう彼女に提案する。

両親にその件を話したロージーは母親アリス(ジャー・ライアン)には反対されるものの、父親デニス(ローカン・クラニッチ)には賛成してもらえる。

その後、ボストン・カレッジに合格したロージーは、それをアレックスに知らせに行くが、彼はべサニーと愛し合っていた。

吐き気がしたロージーは薬局に向い、店員のルビー(ジェイミー・ウィンストン)から妊娠検査薬を渡される。

妊娠していることが分かったロージーはショックを受け、アレックスにメールするものの、べサニーの両親と外食だと言われる。

アレックスを非難しようとしたロージーだったが、思い止まり独り悩み涙する。

翌日、アレックスからハーバードに合格したことを知らされたロージーは、自分の通知はまだだと伝える。

先に旅立つアレックスを見送るため空港に向かったロージーは、彼にキスすることができなかった。

ルビーに辛い思いを話したロージーは、父親がアレックスではないと伝える。

人生計画を諦めなくてはならないと嘆くロージーは、子供が欲しい人に養子に出せばいいとルビーから言われて、いい案だと思う。

アレックスには内緒にしていたロージーは、無事に女の子を出産し、我が子を抱いた瞬間に育てる決心をする。

娘ケイティの世話に奮闘していたロージーは、戻って来たアレックスが訪ねて来たために焦る。

街で出くわしてべサニーに子供のことを知られていたため、アレックスに隠すことができなかったロージーは、ボストン行きが決まった時に話す気だったと伝える。

眠るケイティを前に話をしたアレックスは、育児のことをロージーから聞き、立派な仕事だと言って、グレッグが逃げたことを知り、父親の代わりをしようとする。

黙っていたのは夢を壊したくなかったと言うロージーは、一緒に過ごしてくれたアレックスに感謝して、大学に戻る彼を見送る。

ボストン
バーで考え込みながら飲んでいたアレックスは、フィル(ジェイミー・ビーミッシュ)に声をかけられ、妹のサリー(タムシン・エガートン)を紹介される。

サリーと付き合い始めたアレックスは、ロージーと連絡を取り合い、ケイティの成長を見守る。

5年後。
ロージーはホテルの掃除係として働き、ケイティは学校に通い始める。

サリーとの関係も冷め始めたアレックスは、ロージーを呼び寄せる。

アレックスに再会したロージーは、昔を思い出して楽しい時を過ごす。

子供を産んだことを後悔していないと言うロージーは、ケイティを見ているとアレックスを思い出すのは、愛しているからだと伝える。

キスしよとしたロージーだったが、アレックスは躊躇する。

サリーとフィルと共に食事をしたロージーは、サリーから妊娠したことを知らされるが、アレックスは真剣に話そうとしない。

苛立つサリーは取り乱してしまい、その場は険悪なムードとなり、4人は気分を変えて個展を見に行くことになる。

その馬鹿げた空間に嫌気がさしたロージーはその場を去り、追って来た、妊娠のことを黙っていたアレックスを非難する。

慰めるつもりだったと言うアレックスの、現実逃避のために自分を呼び、美女との間に子供も生まれ友人も多いことに満足する姿を哀れだと思うロージーは、彼を罵り見限ってその場を去る。

帰国したロージーは、仕事場に現れたグレッグから娘に会いたいと言われたため、それを拒むものの、一度だけチャンスを与える。

ケイティには父親、そして、自分には支えになる者が必要だと判断したロージーは、グレッグとの結婚を決意し、それを同僚になっていたルビーに伝える。

ロージーとグレッグからの結婚案内状が届いたアレックスは、サリーと別れる。

結婚式を済ませたロージーは、アレックスに電話をするものの、サリーから、2か月前の結婚式の日に別れたと言われる。

アレックスにメールをしたロージーは、サリーが芸術家と浮気していたことと父親も彼だったと知らされる。

5年後。
ホテルの掃除係を続けるロージーは、母と旅行中の父が亡くなったことを知らされる。

墓地にアレックスからのメッセージがあることに気づいたロージーは、彼が現れたために驚く。

ロージーを気遣うアレックスは、彼女の支えになるようにとグレッグに伝える。

アメリカに戻ろうとするアレックスはロージーに手紙を出すが、それに気づいたグレッグが隠してしまう。

旅行中の父からの手紙を受け取ったロージーは、夢を諦めないようにという内容に涙する。

ケイティと話したロージーは、父が遺してくれた資金で、田舎にホテルを建てる考えがあることを伝える。

今幸はせかとアレックスに訊かれたロージーは、自分より家族の幸せを大切にしたいことを伝える。

グレッグが浮気をしていることに気づいたロージーは、ルビーと共に、彼が予約をしたホテルに向かう。

女性といたグレッグを殴り倒したロージーは、彼と別れる決心をして部屋を片付ける。

隠してあったアレックスからの手紙を見つけたロージーは、グレッグは相応しくない相手であり、今なら自分が支えになれると書いてあったために、彼にメールする。

着信があり話そうとしたロージーだったが、画面に現れたのはべサニーで、アレックスと一緒に住んでいると言われる。

ロージーは、その場にいたアレックスとべサニーから結婚すると言われて、付添人を頼まれる。

数か月前には両想いだったのだがすれ違い、結局は結ばれない運命だと嘆くロージーは、ルビーに励まされる。

ルビー、ケイティとボーイフレンドのトビーと共にアメリカに向かったロージーは、結局、式には間に合わなかった。

パーティーでスピーチしたロージーは、泥酔して何も覚えていなかった夜のことなどを話し、いつも傍にいてくれたアレックスの価値に気づかなかったが、これでよかったと語る。

どこで誰と何をしようとも、いつでも心から愛すると、ロージーはアレックスに伝える。

兄を慕い親友を思いやるように、アレックスの夢を守り続けると、ロージーは付け加える。

その後、空港に迎えに来てくれたフィルと意気投合したルビーは彼と踊り、トビーにキスされそたケイティは動揺して屋上に向かう。

アレックスと共に屋上に向かったロージーは、ケイティから、自分達がキスしたと想像してみてほしいと言われる。

自分とロージーのことを例にとり話すアレックスに、二人はキスをしたことがのないのかとケイティは尋ねる。

もちろんないと答えたロージーだったが、アレックスの表情が気になる。

現れたトビーから謝罪されたケイティは、彼にキスする。

話しを確認したロージーは、18歳の誕生日に、酔っていた自分にアレックスがキスしたことを知る。

そのためにべサニーをダンスに誘ったことを知ったロージーは、自分がグレッグのことを話したとアレックスから言われる。

ロージーは、空港に見送りに来てくれたアレックスと別れる。

その後、物件を手に入れたロージーは、ルビーらに協力してもらいホテルを開業する。

ルビーと共に最初の客を招き入れたロージーは、現れたアレックスから、空室があるかと訊かれる。

荷物も持たず、妻とも別れたと言うアレックスは、ロージーから海が見える部屋を勧められる。

気を利かせたルビーは、手が空いてないとロージーに伝える。

ロージーに部屋に案内されたアレックスは、一緒にいたいことを伝え、二人は愛を確かめてキスする。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
18歳のロージー・ダンは、近所に住む幼馴染のアレックスと隠し事もなく話せる仲だったが、互いの想いを伝え合うことはなかった。
ボストンの大学に留学することを計画した二人だったが、アレックスは同級生のべサニーに誘われて付き合い始め、ロージーは、成り行きでグレッグと愛し合ってしまう。
ボストン・カレッジに合格したロージーだったが、妊娠してしまったことを知り、それを秘密にして、ハーバード大学に合格して旅立つアレックスを見送る。
子供は里子に出すつもりだったロージーは無事に出産し、娘を抱いた瞬間に育てる決心をする。
その後、育児に奮闘するロージーは、アレックスと連絡だけは取り合うのだが・・・。
__________

世界的なベストセラーとなった”P.S.アイラヴユー”に続くセシリア・アハーンの二作目の小説”Where Rainbows End”の映画化作品。
*映画
P.S. アイラヴユー」(2007)

近所の幼馴染ということで、近過ぎる関係のため恋には至らず、互いの人生を見守る立場でいる男女の関係を描く、ユーモアやヒューマニズムも交えた内容も楽しめる作品。

少々の迷いはあるものの、主人公の二人は間違いなく結ばれる運命にあるという雰囲気でドラマは展開し、真実の恋や夢を信じる者は必ずそれが叶う・・・という結末もなかなかよろしい。

イギリス中産階級の家庭の生活感などもうまく表現されていて、そんな環境で暮らす、少女アイドル的なイメージの主人公を熱演するリリー・コリンズが、子育てに奮闘する姿などが実に興味深い。

主人公に心を寄せながら彼女の人生を見守るサム・クラフリン、主人公と結婚するクリスチャン・クック、主人公の親友ジェイミー・ウィンストンレイ・ウィンストンの娘)、アレックス(サム・クラフリン)と付き合い終盤で結婚するスキ・ウォーターハウス、アレックスのボストンの恋人タムシン・エガートン、その兄ジェイミー・ビーミッシュ、主人公の両親ローカン・クラニッチジャー・ライアンなどが共演している。


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