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ラブ&ドラッグ Love & Other Drugs (2010)

巨大製薬会社”ファイザー”の社員となり新薬”バイアグラ”のトップ・セールスマンとなった青年と若年性パーキンソン病を患う女性との恋を描く、製作、監督、脚本エドワード・ズウィック、主演ジェイク・ジレンホールアン・ハサウェイオリヴァー・プラットハンク・アザリア他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:エドワード・ズウィック

製作総指揮
アーノン・ミルチャン

マーガレット・ライリー
製作
ピーター・ジャン・ブルージ

マーシャル・ハースコヴィッツ
チャールズ・ランドルフ
スコット・ステューバー
エドワード・ズウィック
原作:ジェイミー・レイディ
”Hard Sell: The Evolution of a Viagra Salesman”
脚本
チャールズ・ランドルフ

エドワード・ズウィック
マーシャル・ハースコヴィッツ
撮影:スティーヴン・ファイアーバーグ
編集:スティーヴン・ローゼンブラム
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

出演
ジェイミー・ランドール:ジェイク・ジレンホール

マギー・マードック:アン・ハサウェイ
ブルース・ジャクソン:オリヴァー・プラット
スタン・ナイト医師:ハンク・アザリア
ジョシュ・ランドール:ジョシュ・ギャッド
トレイ・ハニガン:ガブリエル・マクト
シンディ:ジュディ・グリア
ジェームズ・ランドール:ジョージ・シーガル
ナンシー・ランドール:ジル・クレイバーグ
”リサ”:キャサリン・ウィニック

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

2010年製作 112分
公開
北米:2010年11月24日
日本:2011年11月19日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $32,357,530
世界 $102,820,010


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1996年。
電気店で働くトップ・セールスマンのジェイミー・ランドール(ジェイク・ジレンホール)は、店主の妻に手を出してクビになる。

家族の元に戻ったジェイミーは、両親ジェームズ(ジョージ・シーガル)とナンシー(ジル・クレイバーグ)、そして弟のジョシュ(ジョシュ・ギャッド)らと共に食事をする。

医大を落第した、家族の中で一人落ちこぼれのジェイミーは、その後、世界最大の製薬会社”ファイザー”に、”体”を使って入社することが出来る。

地区マネージャーのブルース・ジャクソン(オリヴァー・プラット)と組んだMRのジェイミーは、病院の医師への売り込みに苦労する。

その後、ジェイミーとブルースは、ライバル社”イーライリリー・アンド・カンパニー”のトップ・セールス、トレイ・ハニガン(ガブリエル・マクト)が、要領よく受付をパスする姿を確認する。
...全てを見る(結末あり)

それを見たジェイミーは、女を口説く要領でサンプル薬の”ゾロフト”を設置し、トレイが置いていった”ブロザック”を処分してしまう。

それからは、事務員シンディ(ジュディ・グリア)らへの贈り物や体での奉仕で、ジェイミーの出入りは楽になる。

ブルースは、ノルマを達成して、大市場のシカゴを目指すことを考えていたが、その鍵を握るのがスタン・ナイト医師(ハンク・アザリア)だと言ってジェイミーに気合を入れる。

ジェイミーは、ナイトに”賄賂”を渡し、医療現場を見学する許可を得る。

研修医に扮して、ナイトの回診に同行したジェイミーは、26歳でパーキンソン病を患う患者のマギー・マードック(アン・ハサウェイ)診察に立ち会う。

マギーの胸まで見てしまい、彼女がを気に入ってしまったジェイミーだったが、自分が医師でないことがばれて殴られてしまう。

関係を持つシンディから、マギーの電話番号を聞き出したジェイミーは、彼女と会うことになる。

ジェイミーは、マギーが働くカフェで待ち合わせをして、奔放な彼女に惹かれ、二人は激しく愛し合う。

その後も、時間や場所を問わずに愛し合った二人だったが、マギーは、深入りはしないでほしいとジェイミーに伝える。

そんなある日、ジェイミーが自社製品を廃棄していることを知った、元海兵隊員のトレイは彼を痛めつける。

さらにトレイは、”ブロザック”を飲んでいたマギーに近づくなとジェイミーに警告する。

病院からも締め出されたジェイミーは、マギーの元に向かい、彼女がトレイと付き合っていたことを知る。

ジェイミーは、マギーから聞いた話で、自社が勃起不全の新薬”バイアグラ”を開発中だと知り、ブルースにそれを売る許可を得ようとする。

移り気なマギーにも、ジェイミーは優しく接して、二人は愛を確かめ合う。

そして、ブルースは大量の”バイアグラ”をジェイミーに渡し、彼はそれを売りまくろうとする。

それまで相手にももされなかった医師らからも、ジェイミーはそれを求められ、”バイアグラ”は大ヒットする。

ジェイミーはナイトにも、”バイアグラ”をちらつかせて、”ブロザック”から”ゾロフト”に乗り換えさせることに成功する。

妻に捨てられて、同居していた弟ジョシュの扱いに苦労するジェイミーだったが、その頃から、マギーの異変が気になる。

イベントのためマギーを連れてシカゴに向ったジェイミーは、パーキンソン病の妻を持つ男性から、その過酷な現実を知らされて、今すぐ、恋人とは別れるべきだと助言される。

一方、同じ病気に苦しむ患者の会に出席したマギーは、難病に苦しみながらも生き抜こうとする人々に励まされ、興奮しながらそれをジェイミーに伝える。

今まで、なぜ自分のような病人と付き合うのかなどと言って、不快感を与えたことなどを、マギーはジェイミーに謝罪し、支えてくれていることを感謝する。

複雑な心境になったジェイミーは、パーキンソン病について調べ始め、その治療についてをナイトに相談して、協力を約束してもらう。

様々な検査を受けたマギーだったが、それが無駄なことだと言って苛立ち、ジェイミーを突き放してしまう。

マギーのことを想う毎日を送っていたジェイミーは、ナイトからの連絡で、魅力的なMR”リサ”(キャサリン・ウィニック)のパジャマ・パーティーに誘われ、”バイアグラ”を持参してジョシュと共に会場に向い、彼女と愛し合う。

そんなジェイミーは、ついにシカゴに栄転することになり、バーの入り口でマギーに出くわす。

ジェイミーは、マギーに新しい恋人ができたことを知り、彼女はジェイミーのシカゴ行きを祝福して立ち去る。

荷造りをしていたジェイミーは、マギーを撮ったビデオを見て彼女が愛しくなる。

カナダに向うマギーのバスを追い、彼女と話したジェイミーは、偽りの人生だった自分そのものを受け入れてくれた相手が初めてだったことを伝える。

マギーに、自分には必要な人だと伝えたジェイミーは、迷惑をかけるという彼女に、ただ一緒にいてほしい、世話をしたいと伝える。

その後ジェイミーはシカゴ行きを断り、医学部を目指し、たった一人との出会いが、人生を変えることの驚きを実感する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

医学部を落第した落ちこぼれ青年ジェイミー・ランドールは、女性を口説く特技を生かして、世界最大の製薬会社”ファイザー”に採用されMRとなる。
地区担当のブルースと組んだジェイミーは、病院に新薬”ゾロフト”を売り込もうとする。
”得意技”を利用して、病院に新薬を売り込むジェイミーは、ある日、医師ナイトの回診に同行を許可され、26歳でパーキンソン病を患う女性マギーと知り合う。
マギーに惹かれたジェイミーは、奔放な彼女が気に入り、そして二人は愛し合うようになる。
しかし、病気を抱えたマギーは、深入りして欲しくないことも伝えながらジェイミーと付き合い続ける。
そんな時ジェイミーは、新薬”バイアグラ”を自社が開発していることを知り、ブルースに、それを売る自信を示す。
そしてジェイミーは、完成した”バイアグラ”を売りまくりトップ・セールスとなる。
順風満帆のジェイミーだったが、やがて、マギーの症状が悪化していることに気づく・・・。
__________

ジェイミー・レイディの実録手記”Hard Sell: The Evolution of a Viagra Salesman”を基に製作された作品。

社会現象にまでなったファイザーの”バイアグラ”の、販売秘話に絡めたラブ・ロマンスというところがまず興味深い。

当時、女性は、こちらも驚異的大ヒットとなった映画「タイタニック」(1997)を観るために劇場に殺到し、男性は”バイアグラ”を求めるというジョークまであったほどだ。

北米興行収入は期待に反して約3200万ドルに留まったが、全世界では1億ドルを突破した。

ドタバタ・コメディ風に始まる前半から、やや古風なロマンス、中盤からは、かなりシリアスなドラマ展開となるという、エドワード・ズウィックの巧みな演出が楽しめる作品。

ブロークバック・マウンテン」(2005)でも共演した、同年代の若手人気スター、ジェイク・ジレンホールアン・ハサウェイの共演、そして、二人の体を張った大胆な演技が話題になった。

ジェイク・ジレンホールは、コミカルな演技から真っ正直に生きる人生を選択する青年を好演している。
病気という設定ではあるアン・ハサウェイが、急に老け込んでしまったようにも思えるが、メイクだったのだろうか・・・?

主人公と組む地区担当マネージャーのオリヴァー・プラット、主人公と親交を持つ医師役のハンク・アザリア、主人公の弟ジョシュ・ギャッド、主人公のライバル、ガブリエル・マクト、病院の事務員ジュディ・グリア、魅力的なMRのキャサリン・ウィニック、主人公の父親ジョージ・シーガル、そして、本作公開の直前に白血病で亡くなる母親役のジル・クレイバーグも、どことなくやつれているようにも見える。


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