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ロスト・リバー Lost River (2014)

貯水池に沈む町の呪いにより荒廃した土地に住む家族の苦しみを描く、製作、監督、脚本ライアン・ゴズリング、主演クリスティーナ・ヘンドリックスシアーシャ・ローナンイアン・デ・カーステッカーマット・スミスエヴァ・メンデスベン・メンデルソーン他共演のミステリー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

シアーシャ・ローナン / Saoirse Ronan / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ライアン・ゴズリング

製作
マーク・E・プラット
ライアン・ゴズリング
アダム・シーゲル
ミシェル・リトヴァク
デヴィッド・ランカスター
製作総指揮
ゲイリー・マイケル・ウォルターズ
ジェフリー・ストット
脚本:ライアン・ゴズリング
撮影:ブノワ・デビエ
編集
ヴァルディス・オスカードゥティル
ニコ・ルーネン
音楽:ジョニー・ジュエル

出演
ビリー:クリスティーナ・ヘンドリックス
ラット:シアーシャ・ローナン
ボーンズ:イアン・デ・カーステッカー
ブリー:マット・スミス
キャット:エヴァ・メンデス
デイヴ:ベン・メンデルソーン
祖母:バーバラ・スティール
タクシードライバー:レダ・カテブ
MC:ロブ・ザブレッキー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2015年製作 95分
公開
北米:2015年4月10日
日本:2015年5月30日
製作費 $2,000,000
北米興行収入 $45,430


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
デトロイト近郊のゴーストタウン。
経済破綻により、住人たちのほとんどが去った町に住むシングルマザーのビリー(クリスティーナ・ヘンドリックス)は、10代の息子ボーンズ(イアン・デ・カーステッカー)とその弟で幼いフランキーと暮らしていた。

車の部品を探しばがら、廃墟の銅管を集めて売り生計の足しにしていたボーンズは、ギャングのブリー(マット・スミス)に目をつけられ逆らうことはできなかった。

銀行の支店長デイヴ(ベン・メンデルソーン)に会ったビリーは、片耳が聞こえない彼に、今後もローンを払い祖母の家を維持したいと伝える。

仕事もない支払い能力のないビリーに、自分なら家を売って町を出ると助言したデイヴは、考えを変えない彼女に仕事を紹介しようとして名刺を渡す。

夜になり、連絡がとれなかったボーンズを責めるビリーは、自分は何をしていたのかと訊かれたために、銀行に行っていたと答える。

ローンの支払いが遅れているのかと訊かれたビリーは、心配いらないとボーンズに伝えてタクシーで出かける。

ボーンズの隣人である幼馴染のラット(シアーシャ・ローナン)は、祖母(バーバラ・スティール)と二人暮らしだった。
...全てを見る(結末あり)

翌日、事前に連絡もなく祖母の家の取り壊しが始まり悲しむビリーは、ローンの支払いが3か月遅れていることをボーンズに伝える。

今後のことを訊かれたビリーは、銀行の支店長デイヴの紹介で仕事があるとボーンズに話す。

仕方なく廃墟の銅管を集めて売りに行こうとしたボーンズだったが、ブリーに見つかってしまい手下のフェイスに追われる。

何とか逃れたボーンズは、貯水池の水面から突き出る街灯に気づく。

思い詰めるビリーは、仕事のことでデイヴに電話をする。

スクラップ場で持ち込みを断られたボーンズは、今はブリーが仕切っているため、捕まれば舌を切られるので逃げるようにと言われる。

ブリーは、ボーンズを逃がしたフェイスの舌を切る。

その夜、テレビを見せてほしいと言って訪ねてきたラットを、ボーンズは家に招き入れる。

ラットとテレビを見ていたボーンズは、ダムを造る際に沈めた町”ロスト・リバー”が貯水池の底にあり、記録映画も見たと言われる。

そこに住んでいた祖母は町が消えたために変わってしまい、最後の町が沈んだ時にこの土地に呪いがかけられてと、ラットはボーンズに話す。

信じようとしないボーンズに、町で起きていることを考えれば明らかだと言って、ラットは彼を納得させようとする。

いつものタクシーでデイヴから聞いた場所に向かうビリーは、ドライバー(レダ・カテブ)から、着くまで眠っているようにと言われる。

その後、目的の場所に着いたビリーは、怪しげなショーが行われる店に入る。

ステージに登場したダンサーのキャット(エヴァ・メンデス)は踊り始め、その場にいたオーナーのデイヴはビリーに気づく。

その後キャットは刺殺され、それを見ていた客は興奮する。

ビリーは驚くものの、すべてがショーの演出だった。

楽屋に向かったビリーは、デイヴの紹介ということでキャットに紹介される。

ビリーに質問したキャットは、彼女がダンスなど何もできないことを知る。

家に戻ったラットは、いつも同じビデオを見ている祖母に結婚式の映像を見せて、ペットのネズミ”ニック”と共に眠る。

翌日、ボートを用意して貯水池に向かったボーンズは、水中を覗き何かを見つける。

その夜、ラットの家に向かったボーンズは、貯水池に沈む町の記録映画を見せてもらう。

祖母がダム建設中に亡くなった祖父との結婚式の映像を見続けていることを話したラットは、それ以来、祖父は話さなくなったことをボーンズに伝える。

呪いのことを信じるかボーンズに尋ねたラットは、その気になれない彼に、呪いを解くには貯水池の底から何かを持ち帰らなくてはならないと話す。

ショーの仕事を始めたビリーは、デイヴに感謝する。

キャットにある場所に連れて行かれたビリーは、ショー以外でも”シェル”で稼げると言われる。

ボーンズと出かけたラットは、ブリーは危険なので傷つけられると言って警告する。

町から出て行かない理由を訊かれたボーンズは、母が家に愛着があり、弟もいるからだとラットに伝える。

ボーンズは、自分が出て行くならついて行く気もあるという、ラットの気持ちを確認する。

フランキーを店に連れて行ったビリーは、キャットに面倒を見てもらいステージに上がり、顔面の皮膚を剥がすショーで客を喜ばせる。

ガソリンスタンドの店にフェイスが現れたために、ラットとボーンズは警戒する。

先に外に出たラットは、ブリーから声をかけられて送ると言われ、それを断るものの、店にいるボーンズのことを考えて車に乗る。

デイヴに呼ばれたビリーは、子供は連れてくるべきではないと言われたために、二度としないことを約束する。

店を出たボーンズは、その場から逃げる。

MC(ロブ・ザブレッキー)に紹介されてステージに上がったデイヴは、歌い始める。

家に着いたラットは、玄関まで送ってくれたブリーからニックに触りたいと言われる。

ニックを握りつぶして殺したブリーは、ボーンズによろしくとラットに伝えてその場を去る。

戻ってきたボーンズはラットに謝罪するが、彼女は何も話さずに家に入る。

デイヴに送ってもらったビリーは、家に入れてほしいと言われるものの、それを拒む。

給料のことを訊かれたデイヴは、来週受け取れると答えて、シェルのことをビリーに尋ねる。

閉所恐怖症なので不安だと言うビリーを誘惑しようとしたデイヴは、その場に現れたボーンズが息子だと知らされる。

シェルのことは考えておくとデイヴに伝えたビリーは、動揺しながら家に向かう。

翌日、ニックを埋葬するラットを見つめながら、ボーンズは車のエンジンを調整する。

その夜、ビリーを送ったボーンズは店に入り、デイヴに呼ばれて話を聞きシェルに向かう。

その場にいたキャットから話しかけられたボーンズは、母にバッグを渡したいと伝えて、男子禁制だと言われたために、それを預けてその場を去る。

車に戻ったボーンズは、ショックを受けて動揺しながら家に戻る。

フランキーをラットに預けたボーンズは、呪いを解きに行くと伝えて貯水池に向かう。

その様子を見ていたブリーは、フェイスを残してボーンズを追う。

いつものように夫との映像を見る祖母の前で、フェイスはその場に放火して立ち去る。

ラットは、フランキーと共にダム建設の記録映像を見ていた。

貯水池に向かい水に潜ったボーンズは、恐竜館を探る。

シェルに入りロックしたビリーは、怯えながら客を待つ。

恐竜の頭部を切断してボートに戻ったボーンズは、街灯が点いたために驚く。

現れたデイヴは、シェルの中のビリーの前で踊り始める。

車が燃やされていることに気づいたボーンズは、車で迫るブリーに恐竜の頭部を投げつける。

火事に気づいたラットは、フランキーを連れて逃げようとするが、起きようとしない祖母を連れ出すことができない。

車から投げ出されたブリーは動くことができず、上半身が水中に入りもがき苦しむ。

シェルのロックを解除してデイヴの耳をナイフで刺したビリーは、店を出てタクシーに乗りその場を去る。

燃える家からフランキーを連れて脱出したラットは、戻ってきたボーンズと抱き合う。

その後、家に着いたビリーは、ボーンズとフランキー、そしてラットと共に、タクシードライバーの協力で町を離れる。

タクシーのルーフには、恐竜の頭部が乗せられていた。

やがて、貯水池の街灯は消える。


解説 評価 感想

(簡略ストー リー)
デトロイト近郊のゴーストタウン。
経済破綻により、住人たちのほとんどが去った町に住むシングルマザーのビリーは、10代の息子ボーンズとその弟で幼いフランキーと暮らしていた。
祖母の家を残したいビリーは、ローンを組んでいたものの支払いが遅れてしまい、銀行の支店長デイヴに相談して仕事を紹介されることになる。
廃墟の銅管を回収して売り生計の足しにしていたボーンは、ギャングのブリーに目を付けられる。
隣人で幼馴染のラットから、ダム工事で貯水池に沈んだ町”ロスト・リバー”の呪いのせいで、この地が荒廃したと言われたボーンズは、その謎を探ろうとする。
家族のためにデイヴが紹介してくれた仕事をすることを決めたビリーは、怪しげなショーが行われる店に向かうのだが・・・。
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ハリウッドを代表する人気スターとなったライアン・ゴズリングが、製作と脚本を兼ねた監督デビュー作品。

第67回カンヌ国際映画祭(2014)、”ある視点”部門でプレミア公開された作品でもある。

貯水池に沈む町の呪いにより荒廃した土地に住む家族の苦しみを描くミステリー。

小作ではあるが、魅力的なキャスティングは注目で、やや理解不能な描写があるものの、水没した町などをミステリアスに描く幻想的な映像など、ライアン・ゴズリングの意欲や感性の表現などが興味深い作品に仕上がっている。

生活苦の中で、息子達のために怪しげなショーを行う店で働くことになるシングルマザーのクリスティーナ・ヘンドリックス、その息子で水没した町の呪いを解こうとするイアン・デ・カーステッカー、その隣人で幼馴染のシアーシャ・ローナン、町を支配しようとするギャングのマット・スミス、主人公に仕事を世話する銀行の支店長ベン・メンデルソーン、彼が経営する店のダンサーで、ライアン・ゴズリングのパートナーであるエヴァ・メンデス、主人公に協力するタクシードライバーのレダ・カテブ、ラット(シアーシャ・ローナン)の祖母バーバラ・スティール、ショーのMCロブ・ザブレッキーなどが共演している。


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