1970年代半ば、斬新なスケートボード・スタイルを生んだ”Z-Boys”のメンバーの友情と葛藤を描く、監督キャサリン・ハードウィック、主演エミール・ハーシュ、ヴィクター・ラサック、ジョン・ロビンソン、ヒース・レジャー、マイケル・アンガラノ、レベッカ・デモーネイ他共演の実録ドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:キャサリン・ハードウィック
製作:ジョン・リンソン
製作総指揮
デヴィッド・フィンチャー
ジョー・ドレイク
アート・リンソン
脚本:ステイシー・ペラルタ
撮影:エリオット・デイヴィス
編集:ナンシー・リチャードソン
音楽:マーク・マザースボー
出演
ジェイ・アダムズ:エミール・ハーシュ
トニー・アルヴァ:ヴィクター・ラサック
ステイシー・ペラルタ:ジョン・ロビンソン
スキップ・イングロム:ヒース・レジャー
シド:マイケル・アンガラノ
フィレーン・アダムス:レベッカ・デモーネイ
トッパー・バークス:ジョニー・ノックスヴィル
キャシー・アルヴァ:ニッキー・リード
ドニー:ウィリアム・メイポーザー
アルヴァ:ジュリオ・オスカー・メチョソ
チノ:ヴィンセント・ラレスカ
ビリー・Z:エルデン・ヘンソン
フランク・ナスワーシー:ミッチ・フヘドバーグ
ペギー・オキ:ステファニー・リム
ショウゴ・クボ:ドン・グイェン
リーフ・ライアン:チャド・フェルナンデス
コンテストのオフィシャル:マット・マロイ
ガブリエル:ローラ・ラムジー
キャロライン:チェルシー・ホッブス
サンダー・モンキー:アメリカ・フェレーラ
アメリア:ソフィア・ベルガラ
ピーター・ダーリング:ネッド・ベラミー
ヌーディー:チャールズ・ネイピア
デレク・ランドン:シェー・ウィガム
トラニー:アレクシス・アークエット
ラリー・ゴードン:エディ・ケイヒル
クレイグ・ステセック:パブロ・シュレイバー
ジェイのマネージャー:ジェレミー・レナー
宇宙飛行士:トニー・ホーク
テレビ・ディレクター:ステイシー・ペラルタ
パーティーのオレゴン人:トニー・アルヴァ
パーティーのゲスト:ジェイ・アダムス
アメリカ 映画
配給
コロンビア・ピクチャーズ
トライスター・ピクチャーズ
2005年製作 107分
公開
北米:2005年6月3日
日本:2005年12月10日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $11,008,430
世界 $13,411,960
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1975年、カリフォルニア州、ヴェニス・ビーチ、ドッグタウン。
サーフィンとスケートボードに明け暮れる日々を送るジェイ・アダムズ(エミール・ハーシュ)、ステイシー・ペラルタ(ジョン・ロビンソン)、トニー・アルヴァ(ヴィクター・ラサック)は、いつものようにパシフィック・オーシャン・パークに集まる。
既に波に乗っていた、サーフ・ショップ”ゼファー”のオーナー、スキップ・イングロム(ヒース・レジャー)やチノ(ヴィンセント・ラレスカ)に子ども扱いされた三人は、海に向い楽しむ。
その後、スケートボードも扱う店を開けたスキップは、ウレタン製のウィールを手に入れる。
店に向かったジェイ、ステイシー、トニーは、その場で働くシド(マイケル・アンガラノ)からウィールを見せられる。 ウィールをボードに付けたスキップは、三人にそれを試させる。 ステイシーは、その場に現れたトニーの妹キャシー(ニッキー・リード)にボードの乗り方を教え、それを見たジェイは二人が気になる。 スキップは、スケートボードを作りチームを結成すれば大儲けできると考える。 帰宅したジェイは、チームを作ることを母フィレーン(レベッカ・デモーネイ)に話す。 チーム”Z-Boys”のTシャツを作りジェイらに配ったスキップは、1か月後の大会に出場するため、毎日4時間の練習をすることを伝えて、新しいスケートボードを与える。 ジェイは、アルバイト中のステイシーをスキップが呼ばなかったことを気にする。 家に向かったジェイは、フィレーンの恋人ドニーが出ていくことを知る。 翌日、キャシーと過ごしていたステイシーは、ジェイからチームのことを知らされ、呼ばれなかったことにショックを受ける。 1975年4月、デル・マー、ベーン=キャデラック・ナショナルズ。 ジャッジは戸惑い低い採点をするが、次のトニーは最高得点を与えられる。 単独で参加していたステイシーは、トニーと並ぶ得点となり、キャシーはそれを喜ぶ。 しかし、ステイシーがオフィシャル(マット・マロイ)から失格だと言われたため、それに抗議したトニーは彼を殴ってしまう。 その場から追い出されそうになったスキップは意見するが、トニーは失格になってしまい、キャシーに慰められる。 父(ジュリオ・オスカー・メチョソ)にトロフィーを見せたかったとキャシーに伝えたトニーは、スキップから誇りに思うと言われて仕方なく納得する。 ステイシーはフリースタイルで優勝し、ジェイはスラロームで2位になる。 スキップから食事に誘われたステイシーは、用事があると言って断るが、”兄弟”と言われたために喜ぶ。 キャシーと共にスキップらが集まるファミレスに向かったステイシーは、Tシャツを受け取りチームに加わる。 町に戻りフィレーンの仕事場に向いトロフィーを見せたジェイは、大金を稼ぎ楽をさせると言って帰宅し、ドニーが置いていったサーフボードを壊す。 波が来ない日が続き、ジェイ、ステイシー、トニーらは、水不足で水を張っていないプールのある家を見つけて、その場に忍び込む。 プールの曲面を利用してボードを楽しむジェイらは、家主に見つかり警察に追われることもあった。 その後ジェイらは、店にも現れず練習もしないことをスキップから責められる。 チームが話題になったため、スケートボードの注文が殺到したスキップは、製造が追いつかない。 トニーが見ているにも拘わらずステイシーを求めたキャシーだったが、一緒にいたいだけだったと言う彼は帰ってしまう。 ジェイとその気になったキャシーは、トニーも愛し合う部屋でベッドに入るが、父が帰って来たため焦る。 マリファナを吸っていたことがバレたトニーは、父に責められるものの、彼が出て行った後で、隠れていたジェイらを呼び戻す。 1976年8月、ハンティントン・ビーチ、オーシャン・フロント・スケート・フェスティバル。 注目のZ-Boysは他を圧倒する滑りを見せ、トニーは国内最大のメーカーのラリー・ゴードン(エディ・ケイヒル)から好条件で誘われ、その様子を見ていたスキップは、それを気にする。 その後、プールの滑りなどが話題になり、取材を受けたジェイらは雑誌でも取り上げられ、ステイシーはテレビ・ドラマの”チャーリーズ・エンジェル”に出演することになる。 キャシーと付き合っていることをジェイから知らされたステイシーは、自分と彼女とはうまくいかないと言われる。 現れた起業家トッパー・バークス(ジョニー・ノックスヴィル)からスターにすると言われたトニーは、スキップが自分達を利用して儲けていることをジェイとステイシーに伝える。 毎日サーフィンやスケートボードができるだけで幸せだと言うジェイだったが、トニーは派手な生活に憧れる。 トニーらが引き抜かれることを恐れるスキップは、スタッフのビリー・Z(エルデン・ヘンソン)から、分け前を渡すことを提案され、金に目がくらんだことを批判される。 酔って荒れたスキップを見たビリー・Zは、辞めると言ってその場を去る。 その後、トニーと組んだトッパーから誘われたジェイは、それを断る。 自宅のパーティーにフィレーンが呼んだ、広告代理店に勤めるピーター・ダーリング(ネッド・ベラミー)を紹介されたジェイは、”スリンキー”のCMに出演してほしいと言われる。 出演料が1万ドルだと知らされたジェイは、フィレーンから受けるようにと言われるものの、それを断る。 最後までチームに残ったステイシーに、”ステイシー・ペラルタ・モデル”の新製品を作り売り出すと話したスキップは、その気のないことを察する。 ステイシーとトニーは世界中で注目されるようになるが、ジェイは町に残る。 1977年、ロングビーチ、スケートボード・チャンピオンシップ。 スーパースター気取りのトニーが現れ、ステイシーと話していたジェイは、マネージャー(ジェレミー・レナー)とデレク・ランドン’(シェー・ウィガム)から、指示されたボードは高すぎて売れないと言われるものの納得しない。 競技は始り、優勝すれば大金が稼げるとマネージャーから言われたジェイは、その場から去る。 ステイシーは高得点をマークし、次に登場したトニーは、リーフ・ライアン(チャド・フェルナンデス)と激突して殴り合いとなり負傷する。 その後、パシフィック・オーシャン・パークが全焼してしまい、スキップとジェイは、自分達を育ててくれた場所の話をする。 家賃を稼ぐためにチームを去り働かなくてはならなかった、ジェイの気持ちをスキップは察する。 リーフに左目を殴られて自信を無くしたトニーは、アルヴァ一族である誇りを持てと言う父に励まされる。 スキンヘッドにして、金のために滑るのをやめたジェイは、ある夜、ステイシーと出くわし、シドが脳腫瘍で手術し、週末に退院することを知らせる。 シドの自宅を訪ねて話しをしたジェイは、トニーとステイシーは大金を稼ぎに行っていると伝える。 フロリダに行く予定だったステイシーが現れ、プールにはトニーがいた。 父親からプールを自由に使っていいと言われていたシドは、それをジェイ、ステイシー、トニーに伝え、三人は滑り始める。 車椅子のシドをプールに下ろした三人は、彼と共に楽しむ。
...全てを見る(結末あり)
スキップと共に会場に向かったジェイらは、平らなだけのその場に驚きながら、既定の技を無視してジェイが演技し皆を驚かせる。
既に名が知れていたスキップは、コンテストの顔となっていた。
キャシーに再会したステイシーは、恋人のキャロライン(チェルシー・ホッブス)を紹介する。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
1975年、カリフォルニア州、ヴェニス・ビーチ、ドッグタウン。
サーフィンとスケートボードに明け暮れる日々を送るジェイ・アダムズ、ステイシー・ペラルタ、トニー・アルヴァは、スキップのサーフ・ショップ”ゼファー”に入り浸っていた。
スケートボード・チーム”Z-Boys”を結成してボードを製造し大儲けすることを考えたスキップは、ジェイらを大会に出場させるためにハードな練習をさせる。
チームに誘われなかったステイシーは、単独で大会に参加して優勝し、スキップに認められる。
思惑通り、斬新なスタイルで話題になったチームのお陰でボードの注文が殺到したスキップだったが、トニーらが起業家らの目に留まり引き抜かれてしまう・・・。
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スケートボード自体は1960年代に誕生し若者に親しまれていたのだが、1970年代半ばに、その斬新なスタイルで世界を驚かせた”Z-Boys”のメンバーの友情と葛藤を描くドラマ。
”Z-Boys”のメンバーであるステイシー・ペラルタが脚本を担当し、彼と共にジェイ・アダムズとトニー・アルヴァが監修として参加し、それぞれがカメオ出演している。
役者が演じているとは思えない、スタントと見分けがつかない見事なスケート・テクニックは驚きだ。
大人達に利用されるティーンエージャーの葛藤や、貧しい生活の中から這い上がろうとする若者の逞しさを感じさせる、キャサリン・ハードウィックの躍動感ある演出が見所の作品。
1970年代を感じさせる映像、貧困層の町ドッグタウンの生活感が見事に描写されている。
天才スケートボーダーをほぼ完ぺきに演ずる主人公ら三人に加え、彼らの活躍と共に落ちぶれていく、悲哀を感じさせるヒース・レジャーの演技が印象的だ。
貧しい生活から脱しようとするものの、欲に惑わされない天才スケートボーダー、ジェイ・アダムズのエミール・ハーシュ、同じく友人であるトニー・アルヴァのヴィクター・ラサック、ステイシー・ペラルタのジョン・ロビンソン、彼らを育てるサーフ・ショップ”ゼファー”のオーナー、スキップ・イングロムを好演するヒース・レジャー、主人公らの友人で裕福な少年を演ずるマイケル・アンガラノ、ジェイの母親レベッカ・デモーネイ、その恋人ウィリアム・メイポーザー、トニーと組む起業家のジョニー・ノックスヴィル、トニーの妹ニッキー・リード、その父親ジュリオ・オスカー・メチョソ、ゼファーのスタッフ、ヴィンセント・ラレスカとエルデン・ヘンソン、スキップにウレタン・ウィールを売り込むフランク・ナスワーシーのミッチ・フヘドバーグ、Z-Boysのメンバー、ペギー・オキのステファニー・リム、ショウゴ・クボのドン・グイェン、スケートボーダーのチャド・フェルナンデス、コンテストのオフィシャル、マット・マロイ、広告代理店のネッド・ベラミー、ジェイのマネージャー、ジェレミー・レナーとシェー・ウィガム他、ローラ・ラムジー、チェルシー・ホッブス、アメリカ・フェレーラ、ソフィア・ベルガラ、チャールズ・ネイピア、シェー・ウィガム、アレクシス・アークエット、エディ・ケイヒル、クレイグ・ステセックのパブロ・シュレイバー、スケートボーダーのトニー・ホークが宇宙飛行士役で、そして、ステイシー・ペラルタがテレビ・ディレクター、パーティーのゲストでトニー・アルヴァとジェイ・アダムスが登場する。