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リターン・トゥー・マイ・ラヴ Lonesome Jim (2005)

人生の道筋を定めることが出来ない青年の苦悩を描く、監督スティーヴ・ブシェミ、主演ケイシー・アフレックリヴ・タイラーケヴィン・コリガンメアリー・ケイ・プレイスシーモア・カッセル他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:スティーヴ・ブシェミ
製作
ガルト・ニーダーホッファー
ゲイリー・ウィニック
ジェイク・エイブラハム
セリーヌ・ラトレイ
ダニエラ・ソト=タプリン
製作総指揮
ジョナサン・セリング
キャロライン・カプラン
ジョン・スロス
リーガン・シルバー
アナ・ウォーターハウス
脚本:ジェームズ・C・ストラウス
撮影:フィル・パーメット
編集:プラミー・タッカー
音楽:エヴァン・ルーリー

出演
ジム・ラウシュ:ケイシー・アフレック
アニカ:リヴ・タイラー
ティム・ラウシュ:ケヴィン・コリガン
サリー・ラウシュ:メアリー・ケイ・プレイス
ドン・ラウシュ:シーモア・カッセル
ステイシー”イーヴィル/悪魔”:マーク・ブーン・ジュニア
ベン:ジャック・ロヴェロ

アメリカ 映画
配給
IFC Films(北米)
ライオンズゲート(世界)
2005年製作 91分
公開
北米:2005年1月22日
日本:未公開
製作費 $500,000
北米興行収入 $154,190
世界 $174,820


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
インディアナ州、ゴシェン
ニューヨークの生活を諦めて故郷に戻った27歳のジム(ケイシー・アフレック)は、バスステーションから歩いて実家に向かう。

兄ティム(ケヴィン・コリガン)に迎えられたジムは、母サリー(メアリー・ケイ・プレイス)と父ドン(シーモア・カッセル)にも歓迎されるものの、脱水症状で気分が悪くなってしまう。

回復したジムは入浴して落ちつき、帰ってきたことをサリーに喜んでもらう。

翌日、ニューヨークには戻らないことを家族に伝えたジムは、何をして暮らすか考えていなかった。

夕方、サリーの車を借りたジムはバー”リキズ”に向かうものの、話したくない男がいたために店を出る。

リキズの二号店もやめたジムは、三号店で看護師のアニカ(リヴ・タイラー)に出会う。

ニューヨークで生活のために犬の散歩の仕事をしていたと話したジムは、作家志望だとアニカに伝える。
...全てを見る(結末あり)

自分も同じだとアニカから言われたジムは驚き、自己紹介する。

仕事のことを訊かれたアニカは、病院のベッドは気持ちいと言って彼を誘い、病院に向かい病室で愛し合う。

翌日ジムは、ティムがコーチをするチームのメンバーである、姪レイチェルとサラのバスケットボールの試合を見に行く。

ハーフタイムに、自分には存在意義がないとティムに話したジムは、まともな職に就けないティムも最低だと伝える。

ショックを受けたティムは、試合の指揮をとらずにその場を去り、車で気に衝突して事故を起こしてしまう。

病院に向かったジムは、ティムが昏睡状態であることを両親から知らされて後悔する。

翌日、悲しむサリーのためにバスケのコーチを引き受けることにしたたジムは、両親が経営する工場の仕事も手伝うようにとドンから強要される。

工場に向かったジムは、叔父のステイシー”イーヴィル/悪魔”(マーク・ブーン・ジュニア)から仕事を教わり、彼がドラッグの売人であることを知る。

仕事を終えてバスケのコーチをしたジムは、病院に向かい、意識が戻らないティムに話しかける。

そこにアニカが現れ、ジムは、ティムは患者ではなく彼女は小児科の看護師であることを知る。

アニカと土曜日にデートすることになったジムは、彼女から電話番号を教えてもらう。

イーヴィルのトレーラーハウスに呼ばれたジムは、ドラッグ入りのマリファナを吸い、動物の頭蓋骨を見せられる。

自分は銀行への出入りが禁止なので、小切手用の口座を作ってほしいとジムに頼んだイーヴィルは、人間の頭蓋骨を売るのという者から、支払いには小切手を指定されていると伝える。

自分にも利益があると言われたジムは、イーヴィルから口座用の4000ドルを受け取る。

土曜日、サリーの車を借りてアニカを迎えに行ったジムは、彼女の息子ベン(ジャック・ロヴェロ)に迎えられる。

二人を連れて家に戻ったジムは、ベンをレイチェルとサラに紹介して遊ばせる。

別れた夫のことなどを気にしながら、ジムはアニカと愛し合う。

数日後、ティムは意識が戻り、両親と共に病院に向かったジムは、兄に子供のように接するサリーを見ていられない。

外にタバコを吸いに行ったジムは病室に戻り、その場にいたアニカと話す。

アニカが去った後、ジムは彼女と寝たことなどをティムに話す。

レイチェルとサラが現れ、母親のことを二人に訊いたティムは、下で待っていると言われる。

数日後、ジムと話したサリーは、自分達が息子たちを不幸にしている理由を尋ねるが、親になるべきでない人もいると言われる。

翌日、会社の口座で麻薬取引があったことでサリーが逮捕されてしまい、焦るイーヴィルは、ジムと共にその件をドンから知らされる。

ジムに責められたイーヴィルは、叔父を売るなと釘を刺し、今回の件に関与している彼を脅す。

家に戻ったジムはベンがいたために驚き、アニカが自宅療養中のティムの様子を見に来たことを知る。

ジムは、ベンをバスケの練習に連れて行く。

サリーに面会に行ったジムは、元気な様子だったために安心する。

家に戻ったジムは、会社ぐるみの犯行だと警察に疑われたいると考えるドンから、工場は閉鎖され何もできないと言われる。

その後もベンを連れて度々、訪ねて来るアニカのことが気になるジムは、彼女から、自分達の力になりたいと言われる。

イーヴィルに会い自首することを勧めたジムだったが、作った口座は自分名義なので共犯だと言われる。

その後ジムは、バスケの練習を見に来てくれたアニカと子供達と共に”アップルビーズ”で食事をして楽しむ。

アニカとベンを送ったジムは、一旦、家に入り戻ってきた彼女と車の中で愛し合う。

その後、保釈金を払ったサリーは釈放されるが、イーヴィルはジムを牽制する。

ベンと共に訪ねて来たアニカと話したジムは、互いの愛を確認する。

ティムの事故は自分のせいかもしれないと言うジムは、人生は無意味であり、死ぬべきだと彼に話したことをアニカに伝える。

自分の家族が好きではないと言うジムは、一緒にいるのが耐えられないとアニカに話す。

家を出る考えのジムは、ベンと共に一緒に連れて行きたいとアニカに伝えて、ニューオーリンズを候補にあげる。

簡単には引っ越せないと言うアニカは、夫は父親失格なので自分がベンの父親になると話すジムの考えが理解できない。

アニカから、思いつきだけで女を旅に誘わないでほしいと言われたジムは、自分にはそれができないと考える理由を尋ねる。

厳しい生活が待っていると考えるアニカに、挑戦にはなれていると伝えたジムだったが、それを避けてきたのが自分の人生だと言われる。

一緒に行くべきではないと思うと言われたアニカは、ベンを連れてその場を去る。

考えを巡らせながら車を運転していたジムは、木に衝突する寸前で思い留まり、銀行に向かい預金を引き出す。

家を出てニューオーリンズに向かうことを、ジムはサリーに話す。

最後のバスケの試合で、現れたベンからアニカは来ていないことを知らされたジムは、子供達を激励する。

試合は始まり、今まで一点も取れなかったチームだったが、ベンがシュートを決める。

結局はその2点だけでチームは負けてしまい、ジムは子供達の健闘を称えるものの、ベンから黙れと言われてしまう。

サリーにメモを残したジムは、家を出てバスステーションに向かう。

イーヴィルは逮捕され、サリーとドンは彼が麻薬取引をしていたことを知る。

バスの出発を待つジムは、自動販売機の水のボトルが出ないために苛立つ。

そこにアニカが現れ、ジムは、黙れと言ったベンが謝りたいことを知る。

家を出たのはドンから聞いたと言われたジムは行き先を訊かれ、ニューオーリンズだとアニカに答える。

ベンに別れを告げたジムは彼を抱きしめ、大人になるまで無関心になり過ぎるなと助言する。

キスしてくれたアニカから、どうせうまくいかなかったと言われたジムは、彼女に別れを告げてバスに向かう。

自動販売機を叩いたベンは、出てきた水のボトルを持って車に乗り、アニカと共に家に戻ろうとする。

バスを降りて追って走ってきたジムに気づいたベンは、それをアニカに知らせる。

車を止めたアニカは、ジムから乗ってもいいかと訊かれる。

ジムは車に乗せてもらい、息を切らせながら、ベンから水のボトルを受け取りそれを飲む。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
インディアナ州、ゴシェン
ニューヨークで作家になる夢を諦めて故郷に戻った27歳の青年ジムは実家に戻る。
家族に歓迎されたジムだったが、将来について前向きに考えることもできない。
そんなジムは、看護師のアニカと出会い惹かれ合うようになる。
ある日、ジムから、まともな職にもつけずに自分以上に最低な人生を送っていると言われた兄のティムは、ショックを受けて事故を起こ死昏睡状態になる。
ティムへの言葉を後悔したジムは、息子がいたアニカとの関係を続けながら、人生を見つめ直そうとするのだが・・・。
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個性派スターとして人気があるスティーヴ・ブシェミの監督作品で、長編映画として彼にとっては3作目の作品。

サンダンス映画祭でプレミア上映され、スティーヴ・ブシェミはグランプリにノミネートされた。

ニューヨークで暮らすものの作家になる夢を諦めた青年の挫折と、将来への不安などを描くコメディ・ドラマ。

スティーヴ・ブシェミ作品の常連とも言えるベテラン俳優シーモア・カッセルの晩年の作品であり、主人公の父親役で出演しているのもファンには嬉しい。

人生の道筋が見えずに苦悩する主人公を演ずるケイシー・アフレックは、既にキャリアを重ねていただけあり、その後、演技派として認められる才能が窺える作品として注目したい。

主人公と軽い気持ちで付き合いながら、心不安定な彼の人生に深く関わる看護師を好演するリヴ・タイラー、その息子ジャック・ロヴェロ、主人公の兄ケヴィン・コリガン、主人公を溺愛する母親メアリー・ケイ・プレイス、父親のシーモア・カッセル、主人公の叔父であるドラッグの売人マーク・ブーン・ジュニアなどが共演している。


 

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