サイトアイコン That's Movie Talk!

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 Locke (2013)

様々なトラブルを抱えながらハイウェイを走る男の運命を描く、製作ジョー・ライト、監督、脚本スティーブン・ナイト、主演トム・ハーディオリヴィア・コールマンルース・ウィルソンアンドリュー・スコットベン・ダニエルズ他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:スティーブン・ナイト
製作
ポール・ウェブスター
ガイ・ヒーリー
製作総指揮:ジョー・ライト
脚本:スティーブン・ナイト
撮影:ハリス・ザンバーラウコス
編集:ジャスティン・ライト
音楽:ディコン・ハインクリフェ

出演
アイヴァン・ロック:トム・ハーディ
ベッサン・マグワイア:オリヴィア・コールマン
カトリーナ・ロック:ルース・ウィルソン
ドナル:アンドリュー・スコット
ガレス:ベン・ダニエルズ
エディ・ロック:トム・ホランド
ショーン・ロック:ビル・ミルナー
キャシディ:ダニー・ウェッブ
シスター・マーガレット:アリス・ロー
デヴィッズ巡査:リー・ロス
ガレスの妻:カースティ・ディロン

イギリス/アメリカ 映画
配給
ライオンズゲート(イギリス)
A24(北米)
2013年製作 85分
公開
イギリス:2014年4月18日
北米:年月日
日本:2015年6月27日
製作費 $2,000,000
北米興行収入 $1,375,770


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
バーミンガム
建設現場の監督であるコンクリート部門の責任者アイヴァン・ロック(トム・ハーディ)は、仕事を終える。

過去に関係を持っていたベッサン・マグワイア(オリヴィア・コールマン)に電話をしたロックは、伝言を聞いたので今から向かうと言って、病院の人間に聞かれたらこの番号を教えるようにというメッセージを残す。

上司のガレス(ベン・ダニエルズ)に電話をしたロックは、不在だったために、妻(カースティ・ディロン)に至急連絡が欲しいと伝える。

自宅に電話をして息子のエディ(トム・ホランド)と話したロックは、直ぐには帰れないので、買い物に行った妻カトリーナ(ルース・ウィルソン)に電話をしてほしいと言うように伝える。
...全てを見る(結末あり)

地元チーム”バーミンガム・シティ”の試合を一緒に観る約束だったエディは残念に思う。

作業員のドナル(アンドリュー・スコット)からの連絡を受けたロックは、明日の工事はコンクリートを流し込むだけなので任せたいと伝える。

大規模なコンクリート作業のために動揺するドナルを落ち着かせたロックは、ガレスにはまだ話していないと伝えて、準備をしてかけ直すよう指示する。

ベッサンからの電話を受けたロックは、病院に着き分娩室に入ったところだと言われ、状況を聞いて、動揺する彼女から妻には話したのかと訊かれる。

これから話すと答えたロックは、やるべきことのリストを作ってあると伝えて、愛しているか訊かれたため、そんな質問をするのは痛みのせいだと言って、愛してはいないと伝える。

電話を切られたロックは、カトリーナからの電話を受けて、帰れないと伝える。

大事な話があるので寝室の電話を使うようにと指示したロックは、昨年、ロンドンに3か月出張した際に、40代のアシスタントと関係を持ち、今夜、彼女は自分の子を産むことをカトリーナに伝える。

何も答えないカトリーナは電話を切る。

ドナルと話したガレスからの電話で、どうなっているのかと訊かれたロックは、明朝は現場には立ち合えないことを伝える。

自分の子供を産む女性の元に向かうことを話したロックは、ヨーロッパで過去最大のコンクリート打設工事だと言われ、ドナルに任せずに、明朝は、指揮を執ってコンクリートを流し込むようにと指示される。

出産するのが妻ではないことを知ったガレスは驚き、エリート社員だったロックがしたこととは思えず、一人で産ませればいいと伝える。

自分しかいてやれないと伝えたロックは、ガレスから、そんな理由のために大仕事を放り出すのかと言われる。

妊娠したのは自分のせいだと伝えたロックは、考えを変えようとしない。

失敗すれば15分ごとに1000万ポンド、総額1億ドルの損失になり、シカゴの本社に連絡すると言われたロックだったが、既に決めたことだとガレスに伝える。

仕事の段取りをしたドナルからの連絡を受けたロックは、ポンプは自分でチェックして、他人には任せるなと指示する。

工事の仕事の手順を話したロックは、連絡があってもガレスの意見は聞くなと言って、自分達で対処すると伝えてドナルを納得させる。

ベッサンと話したロックは容態を気にして、愛や憎しみを感じるほどの仲ではないと言いつつも、必ず行くと伝える。

ガレスからの連絡を受けたロックは、シカゴ側から解雇を言い渡されたとことを知る。

それを理解したロックは、信念と建物のために、明日の工事だけは成功させたいとガレスに伝える。

自宅からの電話でカトリーナと話したロックは、出産が早まったために知らせることができず、生れてくる子供は認知して育てることを伝えるものの、動揺する彼女は吐いてくると言って電話を切る。

ドナルからの電話を受けたロックは、55階建てのビルの土台を完璧に作るためにミスは許されないと伝える。

自宅に電話をしたロックは、エディから、カトリーナはトイレにいると言われ、話すことができなかった。

病院のシスター・マーガレット(アリス・ロー)からの連絡を受けたロックは、1時間ほどで着けると伝えるが、へその緒の状態により自然分娩が難しいため、一人では心細いベッサンのために、できるだけ急いでほしいと言われる。

ドナルからの連絡でポンプの確認が終わったことを知ったロックは、仕事の指示をしながら、必要な書類が車の中にあることに気づく。

着信に気づいたロックは、少し時間が時間が欲しいとドナルにに伝えてカトリーナと話し、今回のことが納得いかない彼女から罵倒される。

ドナルと話したロックは、資料を見ながら指示を与える。

酒を飲んでいないことをドナルに確認し、ウソだったら許さないと伝えたロックは、ガレスの電話を無視して明朝の工事のことしか考えていない自分を脅せる立場かと言われる。

ベッサンからの電話を受け、へその緒が子供の首に絡まり、高齢であるために帝王切開をするようだと言われたロックは、病院に任せるようにと伝える。

いくつもの問題を抱えたロックは悩みながら自宅に電話し、カトリーナがトイレに閉じ籠っていることを知る。

警察に電話をしたロックは、デヴィッズ巡査(リー・ロス)に道路封鎖の確認はすべて終わっているか尋ね、役所の許可がないと承認できないと言われて焦る。

ドナルに電話をしたロックは、現場の確認に向かわせる。

自宅に電話をしたロックは息子のショーン(ビル・ミルナー)と話し、役所のキャシディ(ダニー・ウェッブ)の電話番号が知りたいので、コートのポケットにあるノートを確認してメールしてほしいと伝える。

カトリーナのことを心配するショーンに、朝にはすべてを説明すると伝えたロックは、病院からの電話を受ける。

帝王切開のことを話したロックは、ベッサンが、自分を待つと言っていることを知り、彼女と話し、出来る限り早く着くので医師に任せるようにと伝えるしかなかった。

カトリーナと話したロックは、ショーンに電話番号を調べさせたことを訊かれ、この状況で仕事のことを考えているのかと言われる。

相手のことは何とも思っていないと言うロックは、自分が犯した間違いを正すために病院に向かっていることをカトリーナに伝える。

自分が帰るまで待ち、今後のことを考えると言ってほしいとカトリーナに伝えたロックは、キャシディの電話番号を教えてほしいか訊かれる。

教えてほしいと言われたカトリーナは、ロックに別れを告げて電話を切る。

キャシディの電話番号を見つけたというドナルからの連絡を受けたロックは、それを教えてもらい電話をする。

食事中だと言うキャシディは迷惑に思うのだが、ロックが誠実な人物だと思い出し、デヴィッズ巡査に電話をすることを承知する。

ドナルからの電話を受けたロックは、6番の型枠の鉄筋が固定されていないことを知り、消防署の近くにいるはずの道路工事の作業員のステファンというポーランド人を探し、作業してくれたら500ポンドずつ払うと言うようにと指示する。

自分の名前を出せば断らないと伝えたロックは、電話連絡で済ませたいドナルが酒を飲んだと考える。

酔ってはいないと言うドナルは、警察に止められたら刑務所行きになるとロックに伝える。

それならば走れと言われたドナルは、それを拒むものの、ロックに説得される。

手術中のベッサンに電話をして、幸運を祈るというメッセージを残したロックは、多少、気分が楽になる。

ショーンからの電話を受けたロックは、カトリーナは苛立ち、彼女から自分が出て行ったと言われ、エディが泣いていることを知り、何とかするので心配らないと伝える。

走って道路工事の現場に向かうドナルからの連絡を受けたロックは、すべてがうまくいくと考える。

ステファンらと共に建設現場に向かうドナルから、600ドルを要求されたことを知らされたロックは、それを承知して、作業をするよう指示する。

カトリーナからの電話を受けたロックは、子供には会わせるが家には戻らないようにと言われる。

ガレスの着信を無視するものの仕方なく電話に出たロックは、新しい現場監督が、ドナルと連絡がとれないために困っていると言われる。

明日は問題ないと現場監督に伝えてほしいと言うロックは、準備はしてあるので眠るようにとガレスに指示する。

自分は仕事や家族などすべてを失ったと言うロックは、シカゴのことを気にするガレスの意見を無視する。

エディからの電話を伝言で受けたロックは、勝利した”バーミンガム・シティ”のコールドウェルのシュートの話を聞く。

カトリーナは泣いていて試合を観ていないと伝えたエディは、録画してあるので一緒に観たいとロックにメッセージを残す。

ベッサンからの電話を受けたロックは車を止めて、子供の泣き声を聞き病院に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
バーミンガム
建設現場の監督であるコンクリート部門の責任者アイヴァン・ロックは、仕事を終えて車でハイウェイに向かう。
翌日に大工事を控えたロックだったが、出張中に関係を持った女性ベッサンの出産を知らされてロンドンに向かおうとする。
作業員のドナルに明日の作業を任せたロックは指示を与え、上司のガレスから勝手な行動を非難される。
妻のカトリーナに電話したロックは、ベッサンのことを正直に話し、翌日に話し合おうとするものの理解してもらえるはずもなかった。
様々な問題を抱えたロックは、ガレスから解雇を言い渡され、カトリーナに見放されるものの、ドナルに作業の準備をさせながらベッサンの元に向かうしかなかった・・・。
_________

脚本家としてキャリアを重ね、「ハミングバード」(2013)で監督デビューしたスティーブン・ナイトの脚本を兼ねた監督作品で、ジョー・ライトが製作総指揮を担当し、人気スター、トム・ハーディが主演した注目作。

そのトム・ハーディのみが出演者であり、主人公の彼がロンドンに向かう車内で、家族や同僚などと電話をしながら様々な問題に対処する姿だけを描く、斬新なアイデアで展開するワンシチュエーション・ムービー。

自分の子を産む女性の出産に立ち合うために、家族と仕事を失う男の運命を描くドラマ。

深い愛情で結ばれたわけでもない女性のために、責任を果たそうとする主人公は、ただ一度の過ちのために人生を棒に振る結果になるのだが、電話の会話だけで、周囲から信頼される誠実な人間であることなどが窺える演出がポイントだ。

全てを失いつつも、新しい命の誕生を知り病院に向かう主人公の姿に、彼なら必ず立ち直れるという希望が感じられるラストも印象的だ。

主演のトム・ハーディは、様々な問題に対処しながら人生を見つめ直す主人公を深く演じている。

その他はすべて電話の声の出演となる、出産を控えて主人公を病院で待つオリヴィア・コールマン、主人公の妻ルース・ウィルソン、主人公の部下アンドリュー・スコット、主人公の上司ベン・ダニエルズ、その妻カースティ・ディロン、主人公の息子トム・ホランドビル・ミルナー、役所の役人ダニー・ウェッブ、病院のシスター、アリス・ロー、巡査のリー・ロスなどが共演している。


モバイルバージョンを終了