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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 Lemony Snicket’s A Series of Unfortunate Events (2004)

ダニエル・ハドラー(レモニー・スニケット)の原作「世にも不幸なできごと」シリーズの第1-3巻「最悪のはじまり」「爬虫類の部屋にきた」「大きな窓に気をつけろ」を基に映画化された作品。
火事で両親を失った3人の子供達の財産を狙う強欲な伯爵の策謀を描く、製作総指揮バリー・ソネンフェルド、監督ブラッド・シルバーリング、主演ジム・キャリーエミリー・ブラウニングリアム・エイケンメリル・ストリープティモシー・スポール他共演のファンタジー・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ファンタジー


スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・シルバーリング

製作総指揮
バリー・ソネンフェルド

スコット・ルーディン 他
製作
ウォールター・F・パークス

ローリー・マクドナルド
原作:ダニエル・ハドラー
脚本:ロバート・ゴードン
撮影:エマニュエル・ルベツキ
メイクアップ
ビル・コルソ
ヴァリ・オ・レイリー

美術・装置
リック・ヘインリックス

シェリル・キャラセック
編集:マイケル・カーン
音楽:トーマス・ニューマン

出演
ジム・キャリー:オラフ伯爵
エミリー・ブラウニング:ヴァイオレット・ボードレール
リアム・エイケン:クラウス・ボードレール
カラ&シェルビー・ホフマン:サニー・ボードレール
メリル・ストリープ:ジョセフィーンおばさん
ティモシー・スポール:Mr.ポー
キャサリン・オハラ:ストラウス判事
ビリー・コノリー:モンティおじさん
セドリック・ジ・エンターテイナー:警官
クレイグ・ファーガソン:性別不明な男(劇団員)
ジェイミー・ハリス:かぎ爪の男(劇団員)
ルイス・ガスマン:坊主頭の男(劇団員)
ジェーン・アダムス:白い顔の女(劇団員)
ジェニファー・クーリッジ:白い顔の女(劇団員)
ジュード・ロウ:レモニー・スニケット
ダスティン・ホフマン:評論家

アメリカ 映画
配給
パラマウント・ピクチャーズ(北米)
ドリームワークス(世界)
2004年製作 108分
公開
北米:2004年12月17日
日本:2005年5月3日
製作費 $140,000,000
北米興行収入 $118,627,120
世界 $209,073,650


アカデミー賞 ■
第77回アカデミー賞

・受賞
メイクアップ賞
・ノミネート
美術・衣装デザイン・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ボードレール家の14歳の長女ヴァイオレット(エミリー・ブラウニング)は、何でも作り出せる発明家、実験台の弟のクラウス(リアム・エイケン)は読書好きの少年で、屋敷にある何万冊もの本を読破して全てを記憶してしまい、末っ子サニー(カラ&シェルビー・ホフマン)は、何でも噛んでしまう不思議な女の子だった。

ある日、3人が遊んでいる最中、ボードレール家の遺産管理人Mr.ポー(ティモシー・スポール)が現れ、両親が火事で焼死したという悲しい知らせを伝える。

不可解な火事の原因や、両親に隠された秘密があったことを知ったボードレール家の子供達は、孤児になり、後見人の元に預けられることになる。

Mr.ポーは、3人を一番近い親戚のオラフ伯爵(ジム・キャリー)に預けるため伯爵邸に向かう。
...全てを見る(結末あり)

3人は、ストラウス判事(キャサリン・オハラ)の美しい家を見て、オラフ伯爵夫人と勘違いするのだが、伯爵の家は、世にも不気味な屋敷だった。

オラフ伯爵に迎えられた3人は、偏屈な悪人で、子供達の遺産を横取りしようとしていたのだ。

役者であるオラフ伯爵は、子供達に毎日重労働を課し、腹を立てたクラウスは、その場から逃げ出そうとするが、ヴァイオレットになだめられる。

正式に後見人に指名されたオラフ伯爵は、早速3人の殺害を企てる。

線路上に車で置き去りにされた子供達は、クラウスの線路の知識とヴァイオレットの知恵で、線路のポイントを切り替え、汽車との衝突を免れる。

そこに現れたMr.ポーは、3人を連れて他の後見人の元に向かう。

次に3人は、爬虫類学者モンティおじさん(ビリー・コノリー)の家に連れて行かれる。

翌日、オラフ伯爵と一目で分かる、モンティの助手だというイタリア人ステファーノが現れる。

そしてステファーノは、モンティが毒蛇に噛まれたと見せかけて殺害するが、彼を噛んだという蛇とサニーが戯れるのを見られてしまい姿を消す。

Mr.ポーは、次の後見人のところに3人を連れて行くが、クラウスは、父が持っていた小型望遠鏡と同じものが、モンティの研究室にもあったのに気づき、何か秘密が隠されていると考える。

ジョセフィーンおばさん(メリル・ストリープ)の家に着いた3人は、神経質で心配性の彼女に見せられた写真に、自分達の両親や、モンティが小型望遠鏡を持って写っているのを見つける。

そしてまたしても、3人とジョセフィーンの前に、シャム船長と名乗りオラフ伯爵が現れるが、彼女は船長を食事に招待してしまう。

ジョセフィーンは自殺してしまうが、残された遺書から、彼女が”どろどろ洞窟”で生き延びていることを、子供達は知る。

嵐で岸壁の家に閉じ込められた3人は、ヴァイオレットの機転で脱出する。

しかし、ジョセフィーンの遺書により、後見人に指名されたシャム船長から逃れるために、3人は、クラウスの知識を生かして、ヨットで”どろどろ洞窟”に向かう。

ジョセフィーンを助け出した3人は、途中ヒルの大群に襲われるが、そこにオラフ伯爵が現れる。

そして、ジョセフィーンは船に取り残されて死んでしまう。

遺産を手に入れるには、婚姻関係が必要なことがわかったオラフ伯爵は、ヴァイオレットと結婚することを企む。

サニーを人質にとり、自分の芝居の中でストラウス判事が執り行う結婚式を始めたオラフ伯爵だったが、クラウスが、自分達の家を焼いたレンズで、結婚証明書に火をつけ、結婚を無効にしてしまう。

悪事のバレたオラフ伯爵は、いくつもの罪で有罪となり、子供達に与えた仕打ちを、自分も味わうことを言い渡されて終身刑となる予定だった。

オラフ伯爵は、陪審員を買収して判決を覆させて姿を消すが、Mr.ポーは、必ず伯爵が捕まると子供達を安心させて、次の後見人の元にむかう。

途中、火事で焼けた自宅に立ち寄った3人は、生前の両親から届いた手紙と小型望遠鏡を受け取る。

小型望遠鏡は、代々ボードレール家に伝わるもので、子供達が、発明や本の知識、または噛み付いて工夫努力し、ささやかでも楽園を作ることができる、安らぎを得るための象徴的な道具だったのだ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ボードレール家の14歳の長女ヴァイオレットは、何でも作り出せる発明家、実験台の弟のクラウスは読書好きの少年で、屋敷にある何万冊もの本を読破し全てを記憶し、末っ子のサニーは、何でも噛んでしまう不思議な女の子だった。
ある日、3人は遊んでいる最中、ボードレール家の遺産管理人Mr.ポーから、両親が火事で焼死したことを知らされる。
不可解な火事の原因や、両親に、隠された秘密があったことを知った子供達は、後見人として、一番近い親戚のオラフ伯爵に預けられることになる。
3人を迎えたオラフ伯爵だったが、偏屈な悪人の彼は、子供達の遺産を狙い、殺害まで考えていたのだった・・・。
__________

第77回アカデミー賞では、メイクアップ賞を受賞した。
・ノミネート
美術、衣装、デザイン、作曲賞

色彩を抑えた映像や、衣装、セットなども素晴らしく、トーマス・ニューマンの楽しい音楽も耳に残る。

製作費1億4000万ドル、北米興行収入は約1億1900万ドル、全世界では約2億900万ドルのヒットとなった。

怪優ジム・キャリーのワンマン作品ではなく、主人公は、あくまで災いの連続に健気に立ち向かう子供達で、その活躍に重点を置いているところが、要所要所で登場する主演のジム・キャリーの魅力を生かしている。

変装を含め三役をこなす、変幻自在のジム・キャリーの不気味な演技と、汚れを知らないように見えるが、実は大人びた逞しさを持つ子供達との”戦い”振りが見所だ。

知性と教養があり、そしてやんちゃな子供達、エミリー・ブラウニングリアム・エイケンカラ&シェルビー・ホフマン、おばジョセフィーン役メリル・ストリープ、遺産管理人のティモシー・スポール、判事のキャサリン・オハラ、モンティおじさん役のビリー・コノリー、巡査のセドリック・ジ・エンターテイナー、劇団員役のクレイグ・ファーガソンジェイミー・ハリスジェーン・アダムスルイス・ガスマンジェニファー・クーリッジ、評論家役のダスティン・ホフマン、そして、レモニー・スニケット役で、はっきりとした表情などは映し出されないジュード・ロウなどが共演している。


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