大学進学を控える奔放な高校生の友情、恋愛、母親との確執を描く、監督、脚本グレタ・ガーウィグ、主演シアーシャ・ローナン、ローリー・メトカーフ、トレイシー・レッツ、ルーカス・ヘッジズ、ティモシー・シャラメ、ビーニー・フェルドスタイン他共演の青春ドラマ。 |
・シアーシャ・ローナン / Saoirse Ronan / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:グレタ・ガーウィグ
製作
スコット・ルーディン
イーライ・ブッシュ
エヴリン・オニール
製作総指揮:リラ・ヤコブ
脚本:グレタ・ガーウィグ
撮影:サム・レヴィ
編集:ニック・ホーイ
音楽:ジョン・ブライオン
出演
クリスティン”レディ・バード”マクファーソン:シアーシャ・ローナン
マリオン・マクファーソン:ローリー・メトカーフ
ラリー・マクファーソン:トレイシー・レッツ
ダニー・オニール:ルーカス・ヘッジズ
カイル・シャイブル:ティモシー・シャラメ
ジュリアン “ジュリー”ステファンズ:ビーニー・フェルドスタイン
リバイアッチ神父:スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン
シスター・サラ・ジョアン:ロイス・スミス
ジェナ・ウォルトン:オデイア・ラッシュ
ミゲル・マクファーソン:ジョーダン・ロドリゲス
シェリー・ユハン:マリエル・スコット
グレッグ・アンルー:ジョン・カルナ
ブルーノ:ジェイク・マクドーマン
キャシー・ケリー:ベイン・ギビー
ダイアナ・グリーンウェイ:ローラ・マラノ
パティ:マリエッタ・デプリマ
ヨナ・ルイス:ダニエル・ゾヴァット
ステファンズ夫人:クリステン・クローク
マシュー:アンディ・バックリー
ダーリン・ベル:キャスリン・ニュートン
シスター・ジーナ:マイラ・ターリー
ウォルター神父:ボブ・スティーブンソン
アメリカ 映画
配給
A24(北米)
ユニバーサル・ピクチャーズ(世界)
2017年製作 94分
公開
北米:2017年11月3日
日本:2018年6月1日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $48,958,273
世界 $78,928,900
■ アカデミー賞 ■
第90回アカデミー賞
・ノミネート
作品・監督
主演女優(シアーシャ・ローナン)
助演女優(ローリー・メトカーフ)
脚本賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2002年、カリフォルニア州、サクラメント。
地元のカトリック系の高校に通うクリスティン”レディ・バード”マクファーソン(シアーシャ・ローナン)は、母マリオン(ローリー・メトカーフ)と共に大学見学を済ませるものの、東部の大学に行きたいと考えていた。
学費のことなどを考えるマリオンは、UCバークレーを出てもスーパーのレジ係をしている養子の息子ミゲル(ジョーダン・ロドリゲス)の話をして、夫ラリー(トレイシー・レッツ)の会社はリストラの真っ最中であることをレディ・バードに伝える。
今の高校でさえ贅沢だと思うマリオンは、自分が選んだと言われたために、ミゲルの高校で人が刺される事件があったからだと話す。 文化的な東部に行きたいと言い張るレディ・バードに、州立大学に行くようにと指示したマリオンは、彼女が車から飛び降りたために驚く。 右腕を骨折したレディ・バードは、ギブスをしたままで新学期を迎え、シスター・サラ・ジョアン(ロイス・スミス)から、表現力を活かすために男子と合同のミュージカルのオーディションを受けることを提案される。 親友のジュリアン “ジュリー”ステファンズ(ビーニー・フェルドスタイン)と共にオーディションに応募したレディ・バードは、ミゲルと恋人のシェリー・ユハン(マリエル・スコット)が働く店に向かう。 マリオンは病院で働き、ミゲルとシェリーを同居させているラリーは、レディ・バードを学校に送っていく。 レディ・バードから、東部の大学に行きたいので助成金の申請をしたいと言われたラリーは、マリオンが許さないとは思うものの、協力することを約束する。 正門の手前で車を止めてもらったレディ・バードは、歩いて構内に向かい、ジュリーと、裕福なジェナ・ウォルトン(オデイア・ラッシュ)の話をする。 放課後、オーディションがあり、レディ・バードとジュリーは、担当のリバイアッチ神父(スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン)の前で演技をする。 オーディションに参加したダニー・オニール(ルーカス・ヘッジズ)に惹かれたレディ・バードは、ミュージカルには受かったものの、ジュリーがダニーの恋人役になったためにショックを受ける。 スーパーでマリオンと買い物をしていたレディ・バードは、家族といたダニーに気づき声をかけて挨拶する。 近所に住んでいるか訊かれたレディ・バードは、線路の向こう(スラム)だと言ってダニーを驚かせる。 その後レディ・バードらはリハーサルを始める。 ”早く泣いた者勝ち”という指導を始めたリバイアッチ神父は、神父になる前に結婚していことを考え、薬物中毒で17歳で死んだ息子を思い出して涙してしまう。 役作りのために髪の毛をカールしたいダニーのために、レディ・バードは彼にホットカーラーを貸す。 数学の授業でテストを返されたジュリーは、教師のブルーノ(ジェイク・マクドーマン)から褒められるが、レディ・バードは酷い点数だったためにショックを受ける。 ダンスパーティーでダニーと踊ったレディ・バードは、彼にキスされ、夢のような気分のまま帰宅する。 ラリーが失業したことを知ったマリオンは苛立ち、帰って来たレディ・バードに部屋を片付けるようにと言って注意する。 まともに話を聞こうとしないレディ・バードは、マリオンから父が失業したことを知らされてショックを受ける。 翌日、進学指導を受けたレディ・バードは、適性試験の結果は悪くないので、内申書をよくして志望校に入るしかないと言われる。 その後もダニーと親交を深めたレディ・バードは、デートの最中に胸を触ってもいいと彼に伝えるものの、大切な人なので、汚すようなことはしないと言われて嬉しく思う。 翌日レディ・バードは、ブルーノの数学の成績表をごみ箱に捨ててしまう。 ダニーの祖母の家の感謝祭の食事に招待されたレディ・バードは、マリオンと共にリサイクル店に向かい、ドレスを購入しようとする。 高校最後の感謝祭をよその家で過ごすことに不満なマリオンは、いつものようにレディ・バードと言い合いになるが、気に入ったドレスを手に入れて家で手直しする。 翌日、成績表が紛失したことを生徒達に伝えたブルーノは、皆に自己申告させる。 Aマイナスと申告したジュリーは、ブルーノに気に入られているためにAになるが、Bと申告したレディ・バードはCプラスだったと言われる。 レディ・バードがBと言い張るために、ブルーのは仕方なく彼女を信じる。 感謝祭。 ドレスを着たレディ・バードはダニーと共に彼の祖母の家に向かい、立派で素敵な家だったために驚く。 その夜、ダニーやジュリーらとクラブに向かい、同級生のカイル・シャイブル(ティモシー・シャラメ)のバンドの演奏などを聴いたレディ・バードは、家に向かい皆で楽しむ。 シェリーから、マリオンが寂しがっていたと言われたレディ・バードは、母は自分を嫌っていると伝える。 マリオンは寛大だと言うシェリーは、婚前交渉した自分は親に追い出されたことを話す。 ミュージカルの発表の日、家族に見守られながら、レディ・バードやジュリーらはそれを成功させる。 打ち上げでダイナーに向かったレディ・バードは、トイレが待てないために男子トイレに入り、ダニーが同性とキスしていたためにショックを受ける。 その後レディ・バードは、ダニーを避けるようになる。 クリスマス。 新年を迎え、カフェでバイトを始めたレディ・バードは、その場に来ていたカイルに声をかけて、バンドが気に入ったことを伝える。 カイルに惹かれたレディ・バードは、ダニーのことを忘れる。 演劇への興味がなくなり、大人っぽいジェナが気になるレディ・バードは、彼女を注意したシスター・サラ・ジョアンにいたずらしようとする。 リバイアッチ神父が担当を辞めたことを知ったダニーは、レディ・バードもいないために不思議に思い、ジュリーから、彼女はジェナと一緒だと言われる。 シスター・サラ・ジョアンの車に”イエスと結婚したばかり”という張り紙をして飾ったレディ・バードは、ジェナから家の場所を訊かれ、ダニーの祖母の家の住所を教えてしまう。 ジェナから家に行くことを提案されたレディ・バードは、カイルに会うと言って駐車場に向かう。 カイルと話したレディ・バードは、またギグをやるので連絡先を知りたいと言われ、電話番号を教える。 携帯電話を持っていないレディ・バードは、携帯電話は、政府が自分達にGPSをつけているようなものだと言われる。 カフェに現れたダニーと話したレディ・バードは、祖母から招くように指示されたと言われる。 母に叱られると伝えたレディ・バードは、マリオンが怖いと言うダニーに、母は寛大で優しいと反論する。 母のことをとやかく言うダニーに対してレディ・バードは、ゲイの彼を責める。 恥ずかしいので誰にも話さないでほしい、親にも言えないと涙するダニーが気の毒になったレディ・バードは、彼を抱きしめる。 精神的に不安定になったリバイアッチ神父の相談に乗ったマリオンは、誰も頼れる者がいない彼に同情しながら、レディ・バードには内緒にすることを約束する。 結局、カリフォルニア大学デイヴィス校しか進学先がないことを知ったレディ・バードは憤慨し、家族の考えを聞かずに絶対に行く気はないと言い張る。 ジェナの家のパーティーでカイルと話したレディ・バードは、自然に惹かれ合う。 翌日、初体験はいつ頃がいいかマリオンに尋ねたレディ・バードは、大学生になってからで、避妊は忘れないようにと言われる。 父の薬を見たレディ・バードはうつ病なのかマリオンに尋ね、何年もうつ状態だということを知る。 お金は人生の成績表ではないと言うマリオンは、お金が原因か訊かれ、”成功”にはそれ以上の意味がないとレディ・バードに伝える。 自分は”成功”しているか訊かれたマリオンは、”幸せ”は別だと答える。 レディ・バードから、父は不幸だと言えわれたマリオンは何も答えない。 ジェナと行動を共にするようになったレディ・バードは、ジュリーが数学のクラスを変えたために彼女と話をする。 演劇をやめてジェナと仲良くするレディ・バードを非難するジュリーは、彼女と言い合いになる。 ある女性が中絶しなかったことで幸せを手にする話をキャシー・ケリー(ベイン・ギビー)から聞いたレディ・バードは、それが彼女の母親だということを知る。 馬鹿げた話に意見したレディ・バードは、母親が中絶していれば、こんな話は聞かずに済んだと言ってしまい、停学処分となる。 そのことでマリオンに非難されたレディ・バードは、親の苦労を知らないと言われ、自分達が恥ずかしいのか問われる。 学校の正門の手前で車から降りる理由をラリーは知っていると言うマリオンは、レディ・バードをかばおうとする彼も批判する。 家を線路の向こう(スラム)だとダニーに言ったことも話題にされたレディ・バードは、ジョークだと伝える。 自分達もいい場所に住みたいと思っていると言うマリオンは、親に不満ばかり抱くレディ・バードに、育てるために毎日いくらかかっているか分かるかと尋ねる。 そこまで言われたレディ・バードは、稼げるようになったら返すとマリオンに伝えて金額を訊く。 マリオンから、返せるほどの仕事に就けるのかと言われたレディ・バードは、憤慨してその場を去る。 ジェナから電話があり、今、家の前(ダニーの祖母の家)にいると言われたレディ・バードは焦る。 家に呼ばれたジェナは、ウソをついた理由をレディ・バードに尋ねて、理想の家だったと言われても考えが理解できず、ウソつきは嫌いだと伝える。 友達でなくなることが心配になったレディ・バードだったが、カイルのガールフレンドなら仕方がないと言われる。 カイルの家に向かったレディ・バードは、彼と愛し合う。 初体験を済ませたレディ・バードは、カイルが初めてでなかったことを知り憤慨するものの、プロムには一緒に行くことを約束する。 迎えに来てくれたマリオンの前で泣いてしまったレディ・バードは、抱きしめてくれた母から物件巡りを提案され、二人は日曜の午後を楽しむ。 その後、大学の合否通知が届き、殆ど不合格の中で、1校だけニューヨークの大学の補欠入学の可能性が残る。 ラリーの就職活動に付き合ったレディ・バードは、不採用だった父を励ます。 同じ会社に面接に来たミゲルと出くわしたラリーは、まともに働く気になった息子のことを嬉しく思う。 シスター・サラ・ジョアンに呼ばれたレディ・バードは、叱る気はなかった彼女から、イエス様とは新婚ではなく40年も結婚していると言われる。 サクラメントについて書いた小論文を褒められたレディ・バードは、地元に愛情が感じられると言われるものの、注意を払っているだけだと伝える。 レディ・バードは、”愛情”と”注意を払う”は同じだと思わないかと言われる。 マリオンと共にプロムのドレスを選びに行ったレディ・バードは、自分を好きになってほしいと母に伝える。 愛していると言うマリオンは、最高の状態になってほしいと伝えるものの、レディ・バードから、今が最高ならどう思うかと問う彼女に、何も答えられない。 玄関に迎えにも来ないカイルの車に乗ったレディ・バードは、後部席にいたジェナとボーイフレンドのヨナ・ルイス(ダニエル・ゾヴァット)に声をかける。 カイルがプロムには行かないと言いだしたために、レディ・バードはジュリーの家に送ってもらう。 ジュリーと話したレディ・バードは、幸せになれないと言って涙する彼女を抱きしめる。 その後、ジュリーと共にプロムに向かったレディ・バードは、楽しい時間を過ごす。 夏は実の父とイエローストーンで過ごすことになるジュリーから、ニューヨークに行けばもう会えないと言われたレディ・バードは、たぶん受からないので毎日会えると伝える。 その後、レディ・バードは、友情が復活したダニーが演劇で活躍することを嬉しく思う。 卒業式を終えたレディ・バードは、家族と共に食事をして、ミゲルの就職と共に祝ってもらう。 そこにダニーが現れ、補欠合格のことを口にしたため、デイヴィスに進学するはずだったレディ・バードがウソをついていたことを知ったマリオンは驚く。 ショックと共に失望したマリオンは、謝罪するレディ・バードを無視する。 夏の間バイトをして運転免許もとれたレディ・バードは、ラリーに誕生日を祝ってもらう。 自分のせいで両親の離婚を心配するレディ・バードは、ラリーから、金がないのでするはずないと言われる。 金のことは冗談で、マリオンを愛していると言うラリーは、マリオンに嫌われていると思っているレディ・バードに、互いに自我が強いからだと伝える。 娘を支えたいと思っているマリオンは常に苛立っていると言うラリーは、彼女と話をしたいレディ・バードに、いつかは話せると伝えて安心させる。 18歳になったレディ・バードは、タバコと成人誌”Playgirl”を堂々と買うことができる。 合格通知を受け取ったレディ・バードは、ラリーと共に銀行に向かい、進学費用のことを相談する。 荷造りを始めたレディ・バードは、部屋を片付ける。 旅立つレディ・バードに手紙を書こうとするマリオンだったが、まともな文章が書けない。 緊急用だと言ってラリーから携帯電話を渡されたレディ・バードは、思い出を消し去るように部屋の壁を塗り替える。 ニューヨークに旅立つ日、両親に空港まで送ってもらったレディ・バードだったが、マリオンはターミナルに行こうとせず見送ろうとしない。 後はラリーに任せて空港から離れたマリオンだったが、レディ・バードのことを想い涙し、ターミナルに戻る。 レディ・バードを見送ったラリーはマリオンを抱きしめ、いつかは戻ってくると伝える。 ニューヨークに着いたレディ・バードは、ラリーがバッグに入れた封筒に気づく。 それは、マリオンが書けずに捨てた手紙を回収したものだった。 ”妊娠を諦めていたのに、あなたを奇跡的に授かった・・・”などが書かれた手紙を読み、マリオンの気持ちを知ったレディ・バードは、ラリーに電話をする。 文章力を疑われると思ったマリオンが捨てた手紙を拾ったと言うラリーは、これは内緒だとレディ・バードに伝える。 学生生活の準備を始めたレディ・バードは、あるパーティーでデヴィッドと話をして、”クリスティン”と伝えて自己紹介する。 出身を訊かれたクリスティンは、サクラメントと答えるものの、デヴィッドが知らないためにサンフランシスコだと言ってしまう。 酔ったクリスティンは、デヴィッドに迫られて嘔吐してしまい、救急車で病院に運ばれる。 単なる飲み過ぎだったクリスティンは、翌朝、退院して、日曜日だということを知り教会に向かう。 家に電話をしてメッセージを両親に残したクリスティンは、”クリスティン”という名前が気に入っていると伝える。 マリオンにメッセージを残すクリスティンは、初めて街をドライブして感動したと伝えたかったが、互いに遠く離れていたように思うと語る。 今まで見慣れていた道や店など、すべての光景が素晴らしく見えたことを知らせたかったと言うクリスティンは、マリオンに愛しているというメッセージを残す。 そしてクリスティンは、感謝していると伝えて電話を切る。
...全てを見る(結末あり)
レディ・バードを迎えに来たダニーは、マリオンら家族に挨拶して、家が線路の向こう(スラム)だと聞いた時には例えだと思ったが、本当に線路があったと話す。
家族との時間を楽しんだレディ・バードは、助成金の申請書を書いてくれたラリーに感謝する。
簡略ストー リー)
2002年、カリフォルニア州、サクラメント。
自分を”レディ・バード”とニックネームで呼ぶ高校生のクリスティン・マクファーソンは、家庭の事情により地元の大学に行くことをほぼ義務付けられていたのだが、文化的な東部の大学への進学を希望する。
夫ラリーが失業寸前で経済的な余裕もない母親のマリオンは、レディ・バードの考えを受け入れる気にはなれない。
それでも希望通りに事を運ぼうとしたレディ・バードは、マリオンには内緒で東部の大学に願書を出し、内申書を上げる裏工作をしたりしながら、最後の高校生活を楽しもうとするのだが・・・。
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女優、脚本家としても知られる期待の若手映画作家グレタ・ガーウィグが、故郷サクラメントへの思いを込めて演出した青春ドラマの秀作。
平凡な高校生が、家族、友人、学校関係者など周囲の人々の影響を受けながら成長していく姿を、平凡な高校生の揺れ動く心と共に見事に描いたグレタ・ガーウィグの演出と脚本は絶賛され、各映画祭などでも高い評価を得た。
第90回アカデミー賞では、作品賞以下5部門にノミネートされた。
・ノミネート
作品・監督
主演女優(シアーシャ・ローナン)
助演女優(ローリー・メトカーフ)
脚本賞
主演のシアーシャ・ローナンを始め、家族、友人、教師などを演ずる若手を中心にしたキャスティングが素晴らしく、ベテラン陣の深い演技も印象的だ。
主演のシアーシャ・ローナンは、奔放で多感な等身大の高校生を見事に演じ、若手演技派としての実力を十二分に見せてくれる。
その母親を演ずるローリー・メトカーフの好演は光る。
主人公である娘と度々、衝突しながら、進学の騒動で勘当寸前にまでなる懸命に働く母親を、味わい深く演じている。
主人公の良き理解者である父親トレイシー・レッツ、主人公と親交を深めるものの、ゲイだったためにトラブル高校生のルーカス・ヘッジズ、同じく主人公と関係を持つバンド活動をする高校生のティモシー・シャラメ、主人公の親友ビーニー・フェルドスタイン、主人公が憧れる裕福な女子高生オデイア・ラッシュ、演劇の指導をする神父で、精神的に不安定になるスティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン、主人公に的確な指導をするシスターのロイス・スミス、マクファーソン家の養子である主人公の兄ジョーダン・ロドリゲス、その恋人マリエル・スコット、数学教師のジェイク・マクドーマン、ジェナ(オデイア・ラッシュ)のボーイフレンドのダニエル・ゾヴァット、高校生のジョン・カルナ、ローラ・マラノ、キャスリン・ニュートン、ジュリー(ビーニー・フェルドスタイン)の母親クリステン・クローク、他マリエッタ・デプリマ、アンディ・バックリー、キャスリン・ニュートン、マイラ・ターリー、ボブ・スティーブンソンなどが共演している。