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L.A.コンフィデンシャル L.A. Confidential (1997)

1990年に発表された、ジェイムズ・エルロイの小説”L.A.コンフィデンシャル”中の”L.A.コンフィデンシャル”を基に製作された作品。
1950年代を舞台にロサンゼルス市警内部の”裏話”を描く、監督カーティス・ハンソンケヴィン・スペイシーラッセル・クロウガイ・ピアースキム・ベイシンガージェームズ・クロムウェルデヴィッド・ストラザーンダニー・デヴィート他共演の犯罪ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ケヴィン・スペイシー / Kevin Spacey / Pinterest
ラッセル・クロウ / Russell Crowe 作品一覧
ラッセル・クロウ / Russell Crowe / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:カーティス・ハンソン
製作
カーティス・ハンソン

ブライアン・ヘルゲランド
アーノン・ミルチャン
マイケル・ネイサンソン
製作総指揮
ダン・コルスラッド

デヴィッド・L・ウォルパー
原作:ジェイムズ・エルロイL.A.コンフィデンシャル
脚色
カーティス・ハンソン

ブライアン・ヘルゲランド
撮影:ダンテ・スピノッティ
編集:ピーター・ホーネス
美術・装置
ジャニーン・オッペウェール

ジェイ・ハート
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演
ジャック・ヴィンセンス:ケヴィン・スペイシー

ウェンデル”バド”ホワイト:ラッセル・クロウ
エドモンド・エクスリー:ガイ・ピアース
ダドリー・リーアム・スミス:ジェームズ・クロムウェル
リン・ブラッケン:キム・ベイシンガー
ピアース・モアハウス・パチェット:デヴィッド・ストラザーン
シド・ハジェンズ:ダニー・デヴィート
エリス・ロウ地方検事:ロン・リフキン
リチャード・アレックス”ディック”ステンズランド:グラハム・ベッケル
スーザン・レファーツ:アンバー・スミス
警察署長:ジョン・マホン
ミッキー・コーエンポール・ギルフォイル

ブレット・チェイス:マット・マッコイ
ジョニー・ストンパナートパオロ・セガンティ
マット・レイノルズ:サイモン・ベーカー
マイケル・ブリュウニング:トーマス・アラナ
ウィリアム・カーライル:マイケル・マクリーリー
タミー・ジョーダン:シャウニー・フリー・ジョーンズ

リーランド”バズ”ミークス:ダレル・サンディーン
イネス・ソト:マリソル・パディリア・サンチェス
レファーツ夫人:グウェンダ・ディーコン
市会議員:ジム・メッツラー

ラナ・ターナーブレンダ・バーキ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1997年製作 138分
公開
北米:1997年9月19日
日本:1998年7月18日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $64,616,900
世界 $126,216,900


アカデミー賞
第70回アカデミー賞

・受賞
助演女優(キム・ベイシンガー
脚色賞
・ノミネート
作品・監督・撮影・音楽・美術
音響・編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1950年代、ロサンゼルス
タブロイド誌”Hush-Hush”の記者シド・ハジェンズ(ダニー・デヴィート)は、裏社会の帝王ミッキー・コーエンポール・ギルフォイル)が脱税容疑で逮捕され、 その後の覇権争いが激化することを記事にしていた。

クリスマスの夜。
ウェンデル”バド”ホワイト巡査(ラッセル・クロウ)は、パーティー気分の相棒リチャード・アレックス”ディック”ステンズランド(グラハム・ベッケル)と共に、仮出所した男の家を見張る。

ホワイトは、妻に暴力を振るう男を容赦なく痛めつけて署に連絡する。

テレビの人気刑事ドラマ”名誉のバッジ”のアドバイザーを務める巡査部長のジャック・ヴィンセンス(ケヴィン・スペイシー)は、ハジェンズの特ダネに加担しようとする。

エドモンド・エクスリー巡査部長(ガイ・ピアース)は、今は亡き伝説的な刑事を父に持ち、警部補昇級試験をトップでパスしたエリートであり、警部ダドリー・リーアム・スミス(ジェームズ・クロムウェル)に、刑事部への配属を希望する。

エクスリーは、スミスから、汚い仕事する必要がある刑事には向かないと言われて反対されるものの、考えを変える気はなかった。

酒屋に寄ったホワイトは、現れた美しい女性リン・ブラッケン(キム・ベイシンガー)に声をかけ、刑事と見抜かれる。
...全てを見る(結末あり)

店を出たホワイトは、駐車する車に乗る怪我をした女性スーザン・レファーツ(アンバー・スミス)が気になる。

スーザンに声をかけたホワイトは、言いがかりを付けてきた運転手で、元警官のリーランド”バズ”ミークス(ダレル・サンディーン)を脅して銃を奪う。

同乗していたピアース・モアハウス・パチェット(デヴィッド・ストラザーン)が口を挟み、 彼の連れだったリンから問題ないと言われたホワイトは、彼らを見逃す。

ヴィンセンスは、俳優のマット・レイノルズ(サイモン・ベーカー)が女優とマリファナを吸っている現場に向かい、2人を逮捕してハジェンズに特ダネを提供する。

レイノルズの所持品を調べたヴィンセンスは、”白ユリの館”という名刺などを確認しながら、ハジェンズから現金を受け取る。

ロサンゼルス市警
レイノルズと女優を署に連行したヴィンセンスは、当直だったエクスリーに現金を渡そうとする。

それを拒んだエクスリーは、警官2人を撃ったメキシコ人が連行されてきたために、騒ぎが起きることを心配する。

そのこと知ったステンズランドらが、メキシコ人に暴行する事件が起きる。

ホワイトやエクスリー、そしてヴィンセンスらがそれを止めようとするが、その場は乱闘騒ぎになる。

翌日の新聞で”Bloody Christmas”と報じられたために、事態を重く見た警察署長(ジョン・マホン)とエリス・ロウ地方検事(ロン・リフキン)そしてスミスは、当事者から話を聞く。

ホワイトは相棒のステンズランドに不利になる証言を拒み、停職処分となる。

一方エクスリーは、現場での出来事を正直に話し、警察がこの事件をもみ消すと思っている市民の考えを考慮し、ホワイトとステンズランドを逮捕して、事件のけじめをつけることを提案をする。

しかしスミスは、警官として優秀なホワイトを擁護する。

署長は30歳のエクスリーを警部補に昇進させることを考え、ヴィンセンスに証言させようとする。

スミスから、嫌われ者になる覚悟はあるかと訊かれたエクスリーは、もちろんだと答えて、隣室でヴィンセンスが尋問される様子を見ているよう指示される。

呼ばれたヴィンセンスも証言を拒むが、従わなければドラマの顧問を外すと言われ、仕方なくそれに従い、短期間の定職と麻薬課から風紀課への移動を命ぜられる。

署長から正式に刑事部の警部補に任命されたエクスリーは証言することになり、署内でどんな目に遭うか考えるようにと言うヴィンセンスの言葉も気にしない。

ホワイトをバーに呼んだスミスは、タフな彼の行動力を買い、停職を解き殺人課に編入させて、自分の指示に従わせる。

その間、コーエンの後釜の台頭を阻もうとする勢力の行動が活発化して、組織幹部の殺害が相次ぐ。

ヴィンセンスは、”白ユリの館”の名刺と同じマークのついた写真が、最近、事件現場で見つかったことを知る。

ホワイトは、あと1年で恩給が出るはずだった署を去るステンズランドに別れを告げる。

同僚たちの冷たい視線も気にしないエクスリーは、殺人事件の通報を受けて現場の”ナイト・アウル”に急行し、6人の男女の惨殺死体を見つける。

現場に駆けつけたスミスは、自分が指揮を執ることをエクスリーに伝えて、被害者の中にステンズランドがいたことを知る。

知らせを受けたホワイトはステンズランドの遺体を確認して、エクスリーから事情を訊く。

被害者の確認に来たファーツ夫人(グウェンダ・ディーコン)は、遺体が娘のスーザンであることを認める。

ホワイトは、リンと一緒にいたスーザンのことを思い出す。

翌日スミスは、3人の黒人と思われる容疑者を特定し、2人1組で捜査を開始させる。

ホワイトは、スーザンと一緒だったリンの居場所を突き止めるために酒屋に向かい、彼女が買った酒の請求先がパチェットだということを知る。

現れたホワイトと話したパチェットは、ハリウッド女優に似た娼婦をそろえた売春組織”白ユリの館”を仕切っていることを認める。

パチェットは、酒屋の外で会った夜のスーザンは、”リタ・ヘイワース”に似せるために整形手術をした後だったとホワイトに伝える。

ヴェロニカ・レイク”に似たリンの元に向かったホワイトは、その場にいた市会議員(ジム・メッツラー)を追い払う。

リンとパチェットのことについて話したホワイトは、彼女の魅力に惹かれる。

同じ頃、ヴィンセンスと組んだエクスリーは、ナイト・アウル事件の容疑者である3人の黒人青年の居場所を突き止め、先を越していたマイケル・ブリュウニング(トーマス・アラナ)とウィリアム・カーライル(マイケル・マクリーリー)と共に彼らを逮捕する。

証拠が揃っている3人を尋問したエクスリーは、店にいたもう1人の女が生きていることを知る。

その様子を見ていたホワイトは、1人に銃を突き付けて脅し、女の居場所を聞き出す。

犯人の隠れ家に侵入したホワイトは、拘束されていたイネス・ソト(マリソル・パディリア・サンチェス)の無事を確認し、その場にいた男を射殺して、正当防衛に見せかける。

ホワイトは、保護されて病院に運ばれるイネスから話を聞こうとするエクスリーを制止する。

正当防衛を疑うエクスリーが、ステンズランドの名前を出して侮辱したため、ホワイトは彼に襲いかかろうとする。

ホワイトはスミスらに制止され、そこに、容疑者の3人が警察から脱走し、武装しているという報告が入りる。

署に戻ったエクスリーは、3人がいると思われる場所を突き止めて、カーライルと共に向かう。

部屋に押し入ったエクスリーは銃撃戦になり、カーライルは射殺される。

2人を倒し逃げた1人を追ったエクスリーは、エレベーターに追い詰めて射殺する。

その功績により、エクスリーは最高の名誉”武勲章”を受ける。

リンの元に向かったホワイトは、彼女と愛し合うようになる。

”名誉のバッジ”のアドバイザーに復帰したヴィンセンスは、ハジェンズからロウ検事がゲイだと知らされる。

バイセクシャルのレイノルズにロウの相手をさせるとつもりのハジェンズは、戸惑う彼に、ヴィンセンスは”名誉のバッジ”のアドバイザーなので役がもらえると言って説得する。

ヴィンセンスは、ロウにクビにされそうになったために、仕返しできると考えて話に乗る。

これを特ダネにしようとするハジェンズは、ヴィンセンスとモーテルで落ち合うことにする。

ヴィンセンスからパチェットのことを訊かれたハジェンズは、フリーウェイ事業に投資して巨額の利益を得ていることを話して現金を渡す。

その後バーで時間を潰したヴィンセンスは、ハジェンズから受け取った50ドルを置いてモーテルに向かう。

部屋に入ったヴィンセンスは、レイノルズが殺害されていることを知り驚く。

エクスリーは、治療を受けて回復したイネスと話し、犯人に復讐するために、ナイト・アウルの襲撃犯だと偽証したことを知る。

ホワイトは、リンが田舎町で育ったことを知り、自分の父親が母を殴り殺した話をする。

ナイト・アウル事件は解決したかに見えたが、ホワイトは、エクスリーが殺した無実の男たちの他に犯人がいると考える。

ホワイトは、殺害現場の証拠品を調べて、ステンズランドとスーザンの関係に気づく。

スーザンの母レファーツ夫人の家を訪ねたホワイトは、娘とステンズランドの関係を確認し、彼と言い争っていた男がいたことを知る。

異臭がする地下室を調べたホワイトは、酒屋の外で揉めた、パチェットの手下だったミークスの死体を見つける。

ホワイトの行動を知ったエクスリーは、レファーツ夫人の家に向かい、ミークスの死体を発見して調べさせる。

エクスリーは、ホワイトの監視をヴィンセンスに頼み、解決したはずの事件に関心を持つ理由を訊かれる。

”ロロ・トマシ”だと伝えたエクスリーは、父を殺し未だに捕まらない犯人に自分が付けた名前だとヴィンセンスに伝える。

それは犯人を野放しにしないという意味であり、自分が警察官になった理由だと、エクスリーはヴィンセンスに話す。

ヴィンセンスは、真犯人を捕まえたいと言うエクスリーに、自分が調べているレイノルズ殺人の件も話して協力し合うことになり、ホワイトの監視を始める。

ホワイトは、コーエンの手下のジョニー・ストンパナートパオロ・セガンティ)に会い、ミークスが大量のヘロインを手に入れたことを知る。

ミークスは、それを手に入れてもさばけないと考えたホワイトは、彼は地下で腐っていたとストンパナートに伝えてその場を去る。

ホワイトを尾行したヴィンセンスとエクスリーは、”白ユリの館”のリンとの関係を知り、レイノルズともつながったために、ストンパナートの元に向かう。

エクスリーは、ストンパナートの愛人ラナ・ターナーブレンダ・バーキ)が本人だと気づかず、”白ユリの館”の娼婦と間違えてしまい恥をかく。

パチェットに会ったヴィンセンスとエクスリーだったが、情報は得られなかった。

死体の身元が判明し、ヴィンセンスを向かわせたエクスリーは、リンに会いホワイトとの関係を聞き出そうとする。

死体が元警官のミークスだということを知ったヴィンセンスは、彼の記録を調べようとする。

訪ねて来たエクスリーとホワイトのことを話したリンは、彼に迫られる。

パチェットからの連絡でリンの家に向かったハジェンズは、それを承知している彼女とエクスリーが愛し合う様子を撮影する。

スミスを訪ねたヴィンセンスはミークスの件を話し、彼が警官時代にステンズランドと共にパチェットを調べていた時に上司だったことを確認する。

スミスに撃たれたヴィンセンスは、”ロロ・トマシ”と言い残して息絶える。

翌日スミスは、ヴィンセンス殺害事件の捜査を部下たちに命ずる。

スミスから”ロロ・トマシ”という男のことを訊かれエクスリーは、彼が事件に関わっていると考える。

その後エクスリーは、ヴィンセンスが、死体はミークスであり彼を知っていたことを確認する。

スミスとブリュウニングに呼び出されたハジェンズは痛めつけられ、ヴィンセンスとパチェットのことを訊かれて、”白ユリの館”に関する資料が車のトランクにあることを話す。

その場にいたホワイトはハジェンズを痛めつけ、トランクを開けて写真を確認し、エクスリーとリンの関係を知り激怒して彼女の元に向かう。

思い通りになったスミスは、ホワイトがエクスリーを殺すだろうとブリュウニングに伝えて、ハジェンズを殺害する。

エクスリーは、ミークスの資料がないことを不思議に思う。

リンと話したホワイトは、彼女がエクスリーと関係したことを知り殴ってしまう。

資料を見つけたエクスリーは、死んだステンズランドと相棒のミークスが、かつてスミスの部下だったことを業務日誌の記録で確認する。

その場に現れたホワイトから写真を見せられたエクスリーは、襲い掛かってきた彼に銃を向けて、全てはスミスの陰謀だと伝える。

エクスリーの説明に納得したホワイトは、ヘロイン絡みでミークスを殺したステンズランドが、その後ナイト・アウルで殺されたと考える。

黒人3人も無実だと言うエクスリーは、イネスはウソをついたことをホワイトに伝える。

現場にいたブリュウニングとカーライルはスミスと組んでいたと言うエクスリーは、、犯人逮捕のためにホワイトと協力し合うことになる。

ホワイトとエクスリーはロウ検事のオフィスに押し入り、レイノルズと関係した証拠写真で脅されたことを確認する。

証拠もないその件を問題視しないロウを痛めつけたホワイトは、コーエン逮捕後のロサンゼルスの裏社会を、スミスとパチェットが支配しようとしていることを聞き出す。

ホワイトとエクスリーはパチェットの屋敷に向かい、自殺に見せかけて殺されていた彼の死体を確認し、危険が迫るリンを警官に保護させる。

署に戻ったエクスリーはリンと話し、スミスとパチェットの関係を尋ねるものの何も知らなかった。

ホワイトはハジェンズのオフィスに向かい、彼が撲殺すされていることを知る。

エクスリーからの連絡でホワイトはモーテルに呼び出され、その場で待っていた彼と共にワナだと気づく。

2人はスミスらを迎え撃ち、激しい銃撃戦となりエクスリーは負傷する。

ホワイトは、現れたスミスに撃たれて意識を失う。

エクスリーは、銃を向けるスミスに向かって”ロロ・トマシ”とつぶやき、それは罪を逃れる男であり、ヴィンセンスも気づいていたと伝える。

ホワイトに撃たれたスミスは、エクスリーにショットガンを向けられて銃を捨てる。

それでも自分の思い通りになると考えるスミスは、駆け付けたパトカーに向かってバッジを見せて歩き出すが、エクスリーに背後から撃たれる。

その後、関連する事件のすべてを証言したエクスリーは、警察の汚名が表ざたになることを恐れる上層部の考えを知る。

政治力を発揮したエクスリーは、真相は警察内部だけの話とすることに同意し、再び武勲章を受けて英雄となる。

そしてエクスリーは、一命を取り留めて回復したホワイトとの友情を確かめ、リンと共にアリゾナに向かう彼に感謝して2人に別れを告げる。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
ロサンゼルス
裏社会を牛耳るミッキー・コーエンの逮捕で、その後の派遣争いが激化する。
市警のホワイト刑事の相棒ステンズランドが容疑者に暴行する事件が起きる。
それをきっかけにして、売春組織や麻薬が絡む殺人事件が起き、警部補に昇進したエリート警官エクスリーも捜査に加わる。
麻薬課のジャック・ヴィンセンスも、売春組織絡みの殺人事件捜査を進め、ステンズランドと組織に雇われている元警官が、かつて刑事部長のスミスの部下だったことを知るのだが・・・。
__________

裏社会を支配しようとする陰謀を、当時の雰囲気を見事に再現してリアルに描いた、製作を兼ねるカーティス・ハンソンの脚本と演出が見どころの作品。

タフガイ(悪く言えば暴力刑事)と出世第一主義のエリート刑事の行動、彼らの捜査に関連すると思われる事件を調べる刑事とマスコミ他との関係などを含め、個性的なキャラクターが絡み合う物語に観る者は引き込まれる。

第70回アカデミー賞では作品賞をはじめ9部門にノミネートされた。
タイタニック」が受賞をほぼ独占してしまった中で、キム・ベイシンガーの助演女優賞と脚色賞を受賞し、大絶賛された作品でもある。
・ノミネート
作品・監督・撮影・音楽・美術・音響・編集賞

2015年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

北米興行収入は約6500万ドル、全世界では約1億2600万ドルのヒットとなった。

1950年代の刑事ドラマの雰囲気を感じさせてくれる、ジェリー・ゴールドスミスの音楽も印象的だ。

主演のケヴィン・スペイシーは、物事を深く考えないタイプの世渡りがうまい強かな刑事を、雰囲気ある演技で見事に演ずじている。

その迫力ある演技で、主人公と言っていい存在感を見せる熱血刑事ラッセル・クロウと、彼とは全く違うタイプの人物を互角に演じたエリート警官役のガイ・ピアースの熱演は光る。

ヴェロニカ・レイク似(正直、似ていないような・・・)の高級娼婦を好演したキム・ベイシンガーは、既に40歳を過ぎていたにも拘らず、その美しさは際立つ。

事件の黒幕であった警部のジェームズ・クロムウェル、彼と共謀して裏社会を牛耳ろうとするデヴィッド・ストラザーン、タブロイド誌記者を個性的に演ずるダニー・デヴィート、同性愛者の地方検事ロン・リフキン、彼に近寄り陰謀に巻き込まれて殺される男優のサイモン・ベーカー、彼とマリファナを吸い逮捕される女優シャウニー・フリー・ジョーンズ、ホワイト(ラッセル・クロウ)の相棒グラハム・ベッケルリタ・ヘイワース似の娼婦アンバー・スミス、警察署長のジョン・マホン、ミッキー・コーエンポール・ギルフォイル、その手下ジョニー・ストンパナートパオロ・セガンティ、”名誉のバッジ”の主演男優マット・マッコイ、スミス部長(ジェームズ・クロムウェル)の悪事に加わる刑事トーマス・アラナとマイケル・マクリーリー、パチェット(デヴィッド・ストラザーン)の手下で元警官のダレル・サンディーン、レイプの被害に遭い救出されるものの偽証する女性マリソル・パディリア・サンチェス、スーザン(アンバー・スミス)の母親グウェンダ・ディーコン、リン(キム・ベイシンガー)の客である市会議員ジム・メッツラー、愛人ジョニー・ストンパナートと共に登場するラナ・ターナー役のブレンダ・バーキなどが共演している。


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