2009年に発表された、ジョイス・メイナードの小説”レイバーデイ”を基に製作された作品。 心を閉ざす息子と暮らす女性が匿った脱獄犯との交流により人生を見つめ直す姿を描く、製作、監督、脚本ジェイソン・ライトマン、主演ケイト・ウィンスレット、ジョシュ・ブローリン、ガトリン・グリフィス、トビー・マグワイア、他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェイソン・ライトマン
製作
リアンヌ・ハルフォン
ラッセル・スミス
ジェイソン・ライトマン
ヘレン・エスタブルック
製作総指揮
マイケル・ビューグ
スティーヴン・M・レイルズ
マーク・ロイバル
原作:ジョイス・メイナード”レイバーデイ”
脚本:ジェイソン・ライトマン
撮影:エリック・スティールバーグ
編集:デイナ・E・グローバーマン
音楽:ロルフ・ケント
出演
アデル・ウィーラー:ケイト・ウィンスレット
フランク・チェンバース:ジョシュ・ブローリン
ヘンリー・ウィーラー(少年期):ガトリン・グリフィス
ヘンリー・ウィーラー/ナレーター:トビー・マグワイア
ヘンリー・ウィーラー(高校生):ディラン・ミネット
フランク・チェンバース(青年期):トム・リピンスキー
マンディ・チェンバース:マイカ・モンロー
ジェラルド:クラーク・グレッグ
トレッドウェル巡査:ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク
ジャーヴィス:J・K・シモンズ
イヴリン:ブルック・スミス
エレノア:ブリード・フレミング
マージョリー:アレクシー・ギルモア
リチャード:ルーカス・ヘッジズ
バリー:マイカ・フォウラー
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2013年製作 111分
公開
北米:2014年1月31日
日本:2014年5月1日
製作費 $18,000,000
北米興行収入 $13,371,530
世界 $20,275,810
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1987年、夏、マサチューセッツ州。
夫に去られたことで心を閉ざすアデル・ウィーラー(ケイト・ウィンスレット)は、13歳の息子のヘンリー(ガトリン・グリフィス)と共に小さな町の郊外で暮らしていた。
アデルと離婚したジェラルドは、マージョリー(アレクシー・ギルモア)と結婚して女の子が生まれ、彼女の連れ後のリチャード(ルーカス・ヘッジズ)との生活を楽しんでいた。
ジェラルドは、情緒不安定気味のアデルのことを考え、ヘンリーも一緒に暮らすことを考える。
ヘンリーは、夫を失ったことではなく、愛を失ったことを悲しむアデルと暮らすことを選び、家事を手伝い肩もみなどをして、子供なりに母を慰めようとした。
映画も観て”デート”もしたヘンリーは、アデルが得意なダンスも教えてもらった。
月に一回しか行かない買い物のため、アデルと共にスーパーに向かったヘンリーは、傷を負った男フランク・チェンバース(ジョシュ・ブローリン)に声をかけられて助けを求められる。 ヘンリーからフランクを紹介されたアデルは戸惑い、車に乗せてほしいと言われたためにそれを拒む。 一緒に遊べたと言って野球のボールを見せたフランクは、ヘンリーが野球は苦手だと知り、父親とキャッチボールをしないのかと尋ねる。 ヘンリーから、父とは別居していると言われて、アデルが協力を拒むために、フランクは強要するしかなくなり彼女らの家に向かう。 家に着いたフランクは、アデルから足を引きずっている理由を訊かれ、盲腸の手術後に刑務所の病院の二階から窓を割って飛び降りたことを正直に話す。 それが今朝の出来事であり、ヘンリーから、警察が捜査しているはずだと言われたフランクは、脚さえ治れば遠くに行けると伝える。 日没までいさせてほしいと言って、何でも手伝い迷惑はかけないとアデルに伝えたフランクは、危害を加えないという保証があるのかと訊かれる。 故意に人を傷つけたことはないと言うフランクは、そうだとしても、信じていいものか迷うアデルの気持ちを理解する。 線路までの距離を尋ねたフランクは、ヘンリーから、怪我をした状態なら20分だと言われる。 家には様々な人が訪ねてくると言うアデルに、夜には出て行く気のフランクは、息子を守り抜く考えの彼女に、危害を加える気はないと伝える。 テレビでは、殺人罪で18年の刑で服役中だった、脱獄犯フランクの捜査が行われていることが報道される。 殺意はなかったと言うフランクを匿うのが罪かと尋ねるヘンリーに、アデルは、彼が見つからなければ問題ないと伝える。 迷惑はかけないと言うフランクは、誰か来たら人質に見せかけると伝えて、アデルを椅子に座らせて紐で縛る。 冷凍肉を解凍したフランクは料理を作り、アデルとヘンリーにそれを食べさせる。 夜になり、警察がパトロールする中、フランクは電車が通過するのを待つ。 アデルの拘束を解きソファーで眠ったフランクは、青年時代(トム・リピンスキー)妻マンディ(マイカ・モンロー)と愛し合っていた頃のことを夢見る。 金曜日 翌朝、新聞の記事を気にするヘンリーに兄弟のことを尋ねたフランクは、父の再婚相手に子供がいて毎週、日曜日には食事をすると言われる。 夫がアデルと別れた理由が理解できないフランクは、秘書と結婚するためだと言うヘンリーに、愚かだと伝える。 起きて来たアデルが紐を持っていたため、もう必要ないと言うフランクは、昨日、縛ったのでウソの証言をしなくて済むと伝えて、電車の音がしなかった理由を彼女に尋ねる。 休日だからだと答えたアデルは、フランクから朝食を勧められる。 ヘンリーからも食べるようにと言われ、フランクが造った食事を口にしたアデルは、その美味しさに驚く。 家の修繕や車のオイル交換とウィンカーの修理、暖房機のフィルターの交換もしたフランクは、業者から届いた薪をチェックして数のごまかしにも気づいた。 床を洗いワックスもかけたフランクは、ヘンリーにボールの握り方や投げ方を教えてキャッチボールをする。 部屋でくつろいでいたフランクは、誰かが訪ねて来たためにヘンリーに対応させて、アデルは留守だと言うようにと指示する。 桃を持参した隣人のジャーヴィス(J・K・シモンズ)はアデルが留守だと知り、ニュースのことをヘンリーに話し、一人で留守番していたので心配する。 実は母は入浴中だと伝えたヘンリーは、ジャーヴィスから桃を受け取る。 脱獄囚が逃亡中なので、子供一人で玄関のドアを開けるのは良くないとヘンリーに注意したジャーヴィスは、何かあれば電話をするようにと伝えてその場を去る。 ヘンリーにハムスターの世話をするようにと指示して部屋に向かわせたアデルは、二度と息子を利用しないでほしいとフランクに伝える。 アデルの考えに従うことを伝えたフランクは、味はいいが熟れ過ぎている桃が腐る寸前だと言って、アデルとヘンリーと共にパイ作りを始める。 出来上がったパイを食べながら、アデルはフランクに寄り添い心を許す。 警察が来ないうちに出発するつもりのフランクを、アデルは引き留める。 犬が血を嗅ぎつけるので、まず傷を治すべきだとヘンリーに意見されたフランクは、アデルからも居てほしいと言われる。 土曜日 階段を修理したフランクは、きしむドアに油を注し、トヨの落ち葉をとった。 タイヤ交換のやり方をヘンリーに教えたフランクは、洗濯とアイロンがけもして、お礼にアデルからダンスを教えてもらった。 バーベキューをすることにしたフランクは、ヘンリーを買い物に行かせる。 スーパーで、町では見かけない少女エレノア(ブリード・フレミング)に話しかけられたヘンリーは、この町には娯楽をあるのかと訊かれる。 男性用カミソリを買うヘンリーを不思議に思った店長は、自分で使うと言われたために、顔を切るなと伝える。 帰宅したヘンリーは、隣人のイヴリン(ブルック・スミス)が来たために焦り、アデルが対応する。 父親が倒れたために病院に行くイヴリンから、障害があり車いす生活の息子バリー(マイカ・フォウラー)を預かってほしいと頼まれたアデルは、それを断る。 強引に頼まれて断り切れなかったアデルは、仕方なくバリーを預かる。 バリーを歓迎したフランクは、アデルとヘンリーと4人で野球をして楽しむ。 兵役を終えて戻ったフランクは、マンディとの間に子供が生まれ、二人だけで結婚して幸せな生活を送った。 しかし、マンディの浮気を疑ったフランクは、事故で彼女を殺してしまったのだった。 フランクのニュースを見ている際にイヴリンが戻り、バリーは、それを気にしながら母にフランクのことを伝えようとする。 意味が分からないイヴリンは、興奮するバリーの頬を叩いて黙らせて家に戻る。 その後ヘンリーは、安全な場所に逃亡しようと考えるアデルとフランクが話し合っていることを知る。 日曜日 アデルとフランクから、”プリンスエドワード島”の本を借りてきてほしいと言われたヘンリーは図書館に向かう。 エレノアがいたために話しかけたヘンリーは、シカゴから来たばかりの彼女が、1年間、父親と暮らすことを知る。 その理由を訊かれたエレノアは、表向きは拒食症の自分の生活環境を変えるための転向なのだが、実は母親が恋人と過ごすのために追い出されたとヘンリーに話す。 気持ちは分かると言うヘンリーは、自分と母が暮らす家にも男が入り込んだと伝える。 追い出される可能性はないと伝えたヘンリーは、セックスのためにそれはありうると言うエレノアが、自分の権利を調べていることを知る。 自由がある理想的な私立学校に行くことを楽しみにしていたエレノアは、突然、学費が払えないと言いだした両親はそれが理由ではなく、自分を離婚ゲームに利用しただけだと伝える。 自分が借りたのは、移住を考える母親に頼まれたカナダの本だと伝えたヘンリーは、友人と別れる思いなどを訊かれる。 一緒に行くのかと訊かれたヘンリーは、母はそう思っていると答える。 エレノアは、母の相手を追い出さなくては、自分が追い出されることになるとヘンリーに伝える。 その夜、いつものように迎えに来たジェラルドと家族と共に食事に出かけたヘンリーは、新学期になったらモダンダンスを始めたいと話す。 賛成できないジェラルドとマージョリーとリチャードから、ゲイと誤解されると言われたヘンリーは、タイツ姿の女の子が目的だと伝える。 男女のことを考える年になったと考えるジェラルドと、マージョリーからは、アデルの身近には男性がいないと言われたヘンリーは、いるかもしれないような話し方をする。 リチャードとヘンリーが、いまにデートで忙しくなると言うマージョリーは、自分も同級生なら胸がときめくと伝える。 同学年なら自分は生まれていないと言うリチャードに続き、ヘンリーは近親相姦だとジェラルドとマージョリーに伝えて二人を驚かす。 店を出たヘンリーは、ジェラルドから、家に男がいるのかと訊かれ、関係ないと答えるものの、心配だと気にしてくれた父に感謝する。 ジェラルドに送ってもらい帰宅したヘンリーは、踊っているアデルとフランクに、音が大き過ぎると言って注意する。 カナダで人生をやり直そうと思っているというアデルの考えと、国境でパスポートも要らないとフランクから知らされたヘンリーは、目に涙をためる。 また会えるかと訊かれたアデルは驚き、三人で行くとヘンリーに伝えて、置いて行くはずがないと言って彼を抱きしめる。 学校をやめて車でカナダに向かうことを知ったヘンリーは、検問のことを尋ねる。 フランクは、警察は単独行動の男を捜していると伝え、家族は調べないと言うアデルはヘンリーを安心させる。 月曜日 アデルとヘンリーと共に引っ越しの支度を始めたフランクは、未使用の子供用の家具に気づき、家族の写真で、アデルがヘンリー以外の子を妊娠したことを知る。 出かけたヘンリーはエレノアに会い、家にいる男のことを訊かれて、悪い人物ではないと答える。 明日、カナダに出発すると話すヘンリーが、新学期の初日に旅立つことを不思議に思ったエレノアは、いえにいる男が脱獄犯であり逃亡すると考える。 気分が悪くなったフランクの傷を見たアデルは、逃げないと信じている彼から、薬を買いに行くようにと指示される。 ヘンリーから全てを聞いたエレノアは、”ボニーとクライド”のようだと言って、殺された二人の最後のことなどを話し彼にキスする。 初めてのキスなので、これで自分のことは忘れないだろうと言うエレノアは、別れは残念だけど別の男の子を探さなければとヘンリーに伝えてその場を去る。 動揺して車を動かせないアデルと話したフランクは、一緒に旅立つ意思があることを確認する。 ヘンリーを出産後、に妊娠できない体になってしまったことを話すアデルは、流産を繰り返し、4度目の妊娠で無事に女の子を出産するものの、死産だったことをフランクに伝える。 夫婦の会話はなくなり、妊娠もできなくなったアデルは心を閉ざし、ジェラルドは家を出たのだった。 アデルを救うために明日は決行すると言うフランクは、子供が産めないことを気にする彼女に君達がいればいいと伝えて、二人は愛を確かめる。 残すも物と持っていく物を分類したフランクらは、けじめをつけて旅立つために部屋を掃除した。 マンディの浮気を疑い、子供が自分の子か確認したフランクは、答えようとしない彼女を階段から突き落として殺してしまう。 焦るフランクは、マンディの額に落ちる水の雫に気づき、子供をバスタブに入れていることを思い出して二階に向かうものの、溺死させてしまう。 火曜日 父に手紙を書いたヘンリーはそれを届けに行き、帰り道で、パトカーに乗るトレッドウェル巡査(ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク)から声をかけられ、家に帰ると伝える。 念のために乗せて行くと言われたヘンリーは遠慮するものの、車に乗るようにと指示される。 トレッドウェルから、今日が始業式でもあり、学年などを訊かれたヘンリーは7年生だと答え、何をしていたかのかを尋ねる彼に、父に渡す物があったと伝える。 二人を見て動揺するアデルは、車を降りて近づくトレッドウェルから、ヘンリーを乗せて来た事情を聞き、学校が始まる時間だと言われる。 直ぐに登校させると伝えたアデルは、車で旅行をするのかと訊かれ、不用品を委託販売に出すと答える。 手伝うと言うトレッドウェルの好意を断れないアデルは、箱を運んでもらい、感謝して手を差し出される。 緊張すると手が震えるためそれに応えられないアデルだったが、ヘンリーがトレッドウェルの手を握る。 トレッドウェルはその場を去り、フランクは窓からその様子を見守っていた。 疑われたかは分からないと言うアデルに、銀行に行くようにと指示したフランクは、彼女を落ち着かせる。 ヘンリーと共に銀行に向かったアデルは、預金を下ろそうとする。 アデルを訪ねたイヴリンは、見知らぬ男性がいたために驚く。 銀行の出納係のミュリエルは、顔馴染みのヘンリーが歯医者の予約があるために学校に行っていないことを知る。 アデルは子供を学校に送って行ったと伝えたフランクは、イヴリンから、先日のお礼にケーキを持ってきたと言われる。 引き出し金額が多いことを気にするミュリエルは、マネージャーに確認することをアデルに伝える。 アデルの友人かと訊かれたフランクはそれを否定し、修理屋だと答える。 心配するマネージャーから、何か問題でもあったのかと言われたアデルは、それを否定する。 部屋の様子からアデルが旅に出ると考えたイヴリンは、ケーキの容器は返してもらいたいとフランクに伝える。 現金にする金額が多過ぎ、通常は小切手にすると言われたアデルは動揺する。 アデルの行き先を訪ねたイヴリンは、何も知らないと言うフランクから容器を返してもらい立ち去る。 事件性も考えられると言うマネージャーは、全額引き出して国境を目指し、“ボニーとクライド”のように逃げると話すヘンリーのジョークで安心し、アデルの要望に従うようミュリエルに指示する。 帰宅したアデルは、フランクから、ジェラルドが留守電にメッセージを残したと言われ、ヘンリーが手紙を渡したことを知る。 部屋にお別れすると言うヘンリーに、直ぐに出発すると伝えたフランクは、パトカーのサイレンを聴き覚悟を決める。 アデルを抱きしめたフランクは逃げないと伝えて、彼女とヘンリーを椅子に拘束する。 フランクは、”君はいい子だ、非難する者は相手にするな”とヘンリーに伝える。 ”刑が20年増えても、あと3日一緒に過ごしたかった”とアデルに伝えたフランクは、彼女にキスする。 両手を上げて家を出たフランクは、逮捕される。 ヘンリーと共に解放されたアデルは、パトカーで連行されるフランクを見つめる。 フランクは誘拐罪で起訴され、ヘンリーを連れて検事に会いに行ったアデルは、不当な監禁ではなかったと説明する。 しかしアデルは、脱獄犯を匿うのは重罪だと考えるべきであり、子供に違法行為を強要すると養育権を失うと言われる。 フランクは、脱獄で10年、誘拐罪で15年の懲役となり、アデルは面会に行くものの、それを断られた。 毎日のように手紙を書いても返事はなく、その後、それは未開封のまま返送されてきた。 その後、アデルは自ら養育権を放棄し、ヘンリーと暮らすことになったジェラルドは息子の扱いに戸惑う。 ヘンリーが訪ねて来ても、失った日々を思い出して辛いだけのアデルは、仕事や家事で忙しい振りをした。 高校生になったヘンリー(ディラン・ミネット)は、過去の出来事も記憶から消え去り、ガールフレンドもできた。 デートの最中に車のタイヤ交換も手際よくできたヘンリーは、野球でも活躍した。 ジェラルドと二人で話したヘンリーは、アデルとの激しい恋について語る父から、彼女を支えられずに、普通の生活を求めて逃げ出したと言われる。 一緒に暮らして少しは償えただろうかとヘンリーに問うジェラルドは、悪いことをしたと伝えて理解してもらう。 翌日、アデルの元に戻ることをジェラルドに話したヘンリーは、それを受け入れてもらう。 高校最後の夏、ヘンリーはアデルのために初めてパイを焼いた。 成人したヘンリー(トビー・マグワイア)は、”ファーム・スタンド・ベーカリー”を開業し、彼のピーチ・パイは評判となった。 ある日ヘンリーは、あの日の5日間が懐かしい、雑誌に掲載されたパイの記事を見て誇りに思ったという、フランクからの手紙を受け取る。 直に釈放されるので、アデルが今も独身なら手紙を出していいかという、フランクの許可を求める内容を読んだヘンリーは、母は同じ家にいるという返事を書いた。 ヘンリーを迎えに行ったアデルは、釈放された彼と抱き合う。 過去にとらわれる母アデルを心配するヘンリーだったが、今は傍にフランクがいた。
...全てを見る(結末あり)
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■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
1987年、夏、マサチューセッツ州。
夫に去られたことで心を閉ざすアデル・ウィーラーは、13歳の息子のヘンリーと共に小さな町の郊外で暮らしていた。
ある日、ヘンリーと共にスーパーに買い物に行ったアデルは、怪我をしている男フランクに助けを求められ、仕方なく家に連れて行く。
刑務所の病院で盲腸の手術中に逃亡した脱獄犯だったフランクは、危害を加えないことをアデルに約束して匿ってもらうことになる。
動揺するアデルだったが、食事を作り家の仕事をして、ヘンリーにも優しく接するフランクに次第に心を許すようになる・・・。
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愛を失ったことへの失望で心を閉ざす女性が、心優しい脱獄犯との交流で人生を見つめ直す姿を描くドラマ。
シニカルなコメディをヒューマニズムを感じさせながら描く、従来のジェイソン・ライトマンの作品とは異質の物語。
評価は賛否両論となり、魅力的なキャストにも拘わらず商業的にも成功したとは言えない結果に終わった。
北米興行収入 $13,371,530
世界 $20,275,810
全体的には観客受けする内容には仕上がっているが、田舎町の郊外の家とは言え、匿われている脱獄犯が外仕事や庭で遊び、引っ越しを知らないはずの家に入った警官が、部屋が片付けられていることを不審に思わなかったり、パトカーがサイレンをならしながら脱獄犯の潜伏場所に向かうなど、頭をかしげる不自然なシーンが多い。
主演のケイト・ウィンスレットは、情緒不安定気味の心を閉ざす息子と暮らす母親から、脱獄犯との親交により新たな人生の道筋を見つける女性を見事に演じている。
主人公と息子に優しく接する脱獄犯を好演するジョシュ・ブローリン、常に思いつめたような表情が印象的な主人公の息子を印象深く演ずるガトリン・グリフィス、その成人期とナレーターを担当するトビー・マグワイア、同じく高校時代のディラン・ミネット、脱獄犯フランクの青年期トム・リピンスキー、その妻マイカ・モンロー、主人公の元夫クラーク・グレッグ、その妻アレクシー・ギルモア、その息子ルーカス・ヘッジズ、パトロール警官のジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク、主人公の隣人である、ジェイソン・ライトマン作品の常連J・K・シモンズ、同じく隣人のブルック・スミス、その息子マイカ・フォウラー、ヘンリー(ガトリン・グリフィス)と親交を深める少女のブリード・フレミングなどが共演している。