アメリカの各時代の少女を主人公にした、歴史教育を目的としている児童小説シリーズ”アメリカン・ガールズ”の映画化第4作。 記者志望の少女が強盗の濡れ衣を着せられた浮浪者側のために真犯人を見つけ”子供記者”としてデビューするまでを描く、主演アビゲイル・ブレスリン、ジュリア・オーモンド、クリス・オドネル、ジョーン・キューザック、スタンリー・トゥッチ他共演、監督パトリシア・ロゼマによる心温まるキッズ・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:パトリシア・ロゼマ
製作総指揮
ジュリア・ロバーツ
マリサ・イェレス
製作
エレイン・ゴールドスミス=トーマス
リサ・ジラン他
脚本:アン・ピーコック
撮影:デヴィッド・ボイド
編集:ジュリー・ロジャース
音楽:ジョセフ・ヴィタレリ
出演
マーガレット・ミルドレッド”キット”キトリッジ:アビゲイル・ブレスリン
マーガレット・キトリッジ:ジュリア・オーモンド
ジャック・キトリッジ:クリス・オドネル
ルシンダ・ボンド:ジョーン・キューザック
ウィル・シェパード:マックス・シエリオット
スターリング・ハワード:ザック・ミルズ
ギブソン:ウォーレス・ショーン
ジェファーソン・ジャスパー・レネー・バーク:スタンリー・トゥッチ
メイ・ドゥーリー:ジェーン・クラコウスキー
カウンティー・ガービー:ウィロウ・スミス
ルイーズ・ハワード:グレン・ヘドリー
ルーシー・スミズンス:マディソン・ダヴェンポート
保安官:ピーター・マクニール
フレデリック:ディラン・ロバーツ
アメリカ 映画
配給
ニュー・ライン・シネマ
ピクチャーハウス
2008年製作 100分
公開
北米:2008年6月20日
日本:未公開
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $17,655,200
世界 $17,657,970
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1934年5月2日、オハイオ州、シンシナティ。
新聞記者になるのが夢の少女キット・キトリッジ(アビゲイル・ブレスリン)は、世界中を襲う大恐慌など自分には無関係なことと思っていた。
兄の口利きで、新聞社”シンシナティ・レジスター”に、記事を意気揚々と持ち込んだキットは、自分が即採用されるという思惑が外れてしまう。
帰宅したキットは、自分をリーダーにする”ツーリーハウス・クラブ”の新入会儀式をしていたが、隣人の家が差し押さえられてしまうのを目の当りにする。
自動車販売店を営む、心優しいキットの父ジャック(クリス・オドネル)と母マーガレット(ジュリア・オーモンド)に愛されながら育ったキットは、隣人の不幸に心を痛める。 今は豊かに生活できるキットは、積極的に、失業者や家を失った人々へのボランティア活動に参加していた。 そんなキットは、父ジャックの商売が破綻し、自分も施しを受ける立場になってしまったことを知らされる。 仕方なくキトリッジ家は、下宿人に部屋を貸して生計の足しにし、ジャックはシカゴに職を探しに行くことになる。 夏休みになったキットは、一先ず新聞記者のなる夢を休み、家事などをして母マーガレットの力になる。 下宿人は押し寄せ、まず母の友人ルイーズ・ハワード(グレン・ヘドリー)と息子スターリング(ザック・ミルズ)親子、ダンス教師メイ・ドゥーリー(ジェーン・クラコウスキー)、移動図書館車を持つルシンダ・ボンド(ジョーン・キューザック)、マジシャンのジェファーソン・J・バーク(スタンリー・トゥッチ)らが、新しい家族となる。 キットは、子供から見た大恐慌の実態と、自宅の下宿人の姿を見て記事にしたものを、”シンシナティ・レジスター”の編集長ギブソン(ウォーレス・ショーン)に渡そうとする。 しかし、ギブソンはキットの記事を見もせずに放り捨ててしまい、怒ったキットは必死に食い下がる。 子供の書いた荒削りな記事だったが、ギブソンはそれを気に入り、まともな記事が書けたら、1語に1セント払うことを彼女に約束する。 キットは、家の仕事を手伝う代わりに、食事を与えている浮浪者の少年ウィル・シェパード(マックス・シエリオット)とカウンティー・ガービー(ウィロウ・スミス)についても、記事にしようとする。 ウィルは、”ホーボー”と呼ばれる、列車に乗って移動して仕事を探し求める人々が集う森に、キットと親友ルーシー・スミズンス(マディソン・ダヴェンポート)、そしてターリングを連れて行く。 大恐慌の犠牲者である、ホーボーの人々の厳しい生活を取材したキットは、自宅に戻り、下宿人達から、ホーボー達による強盗が頻発していることを知らされる。 ホーボーに好意的な記事を書いたキットは、彼らが強盗の容疑者として疑われている現状では、それが的外れだと、新聞社で相手にされない。 そんな時、ルーシーの家が、ホーボーに襲われたとの連絡が入り、キットは現場に急行する。 そして、キットの母マーガレットが、ウィルにあげた靴の足跡を、キットはルーシーの家で見つけてしまう。 やがて、足に怪我をして靴を盗まれたというウィルが、強盗の重要参考人になってしまい、さらに、キットの家の金庫も盗まれてしまう。 犯行を目撃したバークは、犯人がウィルだと証言し、彼の住居テントから、問題の靴と、金庫に入っていたボンド夫人のブローチが見つかる。 ウィルとカウンティは姿を消すが、キットはウィルの犯行を信じなかった。 ある日、バークのマジシャン仲間のフレデリック(ディラン・ロバーツ)がキットの家に現れるのだが、町の噂だった強盗犯人の腕のタトゥーが彼にあるのにキットは気づく。 バークが犯人だと推理したキットは、スターリングとルーシーの協力で、彼の部屋から盗まれた金品を見つけ出す。 キットはバーク達の車に忍び込み、スターリングとルーシーは、ボンド夫人に真相を伝えてキットを追う。 森に埋めた金庫を掘りおこしに行ったバークらは、現れたボンド夫人と親しげに話し始める。 それを隠れて見ていたキットらは、ボンド夫人も強盗犯の一味だということに気づく。 キットが3人の写真を撮り、それに気づいたバークらの隙を見て、スターリングが金庫を奪う。 ホーボーの森に逃げ込もうとしたキットは、森の入り口の目印を細工し、バークらを惑わそうとする。 キット達は、現れたウィルとホーボーの人々の助けで身を隠すが、バークはキット達を見つけて金庫を奪ってしまう。 しかし、ボンド夫人がバーク達の行為に嫌気がさし、彼から金庫を奪ってキットに返す。 バークらは逮捕され、キットは報奨金をもらう。 感謝祭の日、ウィルらホーボーの人々がキットの家を訪れ、そして、彼女の元に父ジャックが帰ってくる。 ジャックは、キットや妻がいなければ、日々を送れないことに気づいたことを告げて、2人を抱きしめる。 人々の環に囲まれ、和やかな食事をしていたキットは、自分の記事が新聞に載ったことを、ギブソン編集長に知らされる。 そしてキットは、裏庭のツリーハウスで、新しくメンバーになったスターリングと、実は女の子だったカウンティの、クラブ入会儀式を始める。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
大恐慌の時代、記者志望の10歳の快活な少女キット・キトリッジの家族にも、悲しい現実が襲い掛かる。
父ジャックの事業が破綻し、彼はシカゴに職を求め、家族は離れ離れになってしまう。
母マーガレットは家計の足しにと、空き部屋を貸す下宿を始める。
キットは、新聞社の編集長ギブソンに記事が認められ、まともな記事が書けたら1語に1セント支払うと言われ、張り切って取材を始める。
その後キットは、家の仕事を手伝う浮浪者の少年ウィルに、仲間が集う”ホーボー”という場所に連れて行かれる。
大恐慌の犠牲者、ホーボーの人々の厳しい生活を記事にしようとしたキットだったが、彼らによる強盗が、頻発している噂を聞いてしまう・・・。
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”アメリカン・ガールズ”シリーズの映画化第4作。
前3作はテレビ映画だったため、本作が劇場用映画の最初の作品となった。
人に対する妬みや侮辱など、醜い部分も確りと描き、家族の愛情や人々の心の温かさなど教えてくれる作品で、劇場版映画らしく、ビッグネームが顔を揃える豪華なキャストで、大人も十分に楽しめる。
なんと言っても注目は、「リトル・ミス・サンシャイン」(2006)の”大物天才子役”アビゲイル・ブレスリンの、大人達を圧倒する熱演で、ブロンドの髪の毛が、いつもと違うイメージであり実に新鮮だ。
彼女の場合は、大人にならずに、この年頃を演じ続けてほしいと感じてしまうほどで、子供特有の、押し付けがましさが全くない、自然な演技に関心する。
友人や貧しい人々、全てを平等な目で見る優しい主人公の母親ジュリア・オーモンド、家族が離れ離れになる悲しさに気づく父親クリス・オドネル、下宿人で、改心するものの、強盗の一味だったジョーン・キューザックとスタンリー・トゥッチ、善良な浮浪者の少年役のマックス・シエリオットとウィル・スミスの娘ウィロウ・スミス、主人公の友達役のザック・ミルズ、マディソン・ダヴェンポート、新聞社編集長役のウォーレス・ショーン、下宿人のジェーン・クラコウスキー、グレン・ヘドリーなどが共演している。