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キング・コング King Kong (2005)

伝説的特撮映画「キング・コング」(1933)のリメイク。
批評家から酷評された1976年版をはるかに凌ぐスケールで描く、製作、監督、脚本ピーター・ジャクソン、主演ナオミ・ワッツジャック・ブラックエイドリアン・ブロディトーマス・クレッチマンアンディ・サーキスジェイミー・ベル共演によるスペクタクル・アドベンチャー大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ジャクソン

製作
ピーター・ジャクソン

ジャン・ブレンキン
キャロリン・カニンガム
フラン・ウォルシュ
原作
メリアン・C・クーパー

エドガー・ウォレス
脚本
ピーター・ジャクソン

フラン・ウォルシュ
フィリッパ・ボウエン
撮影:アンドリュー・レスニー
編集:ジェイミー・セルカーク
美術・装置
グラント・メジャー

ダン・ハナー
サイモン・ブライト
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

出演
アン・ダロウ:ナオミ・ワッツ

カール・デナム:ジャック・ブラック
ジャック・ドリスコル:エイドリアン・ブロディ
プレストン:コリン・ハンクス
イングルホーン:トーマス・クレッチマン
ジミー:ジェイミー・ベル
ベン・ヘイズ:エヴァン・パーク
ブルース・バクスター:カイル・チャンドラー
ランピー/コング:アンディ・サーキス

アメリカ/ニュージーランド 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

2005年製作 188分(特別版200分)
公開
北米:2005年12月14日
日本:2005年12月14日
製作費 $207,000,000
北米興行収入 $218,051,300
世界 $550,316,800


アカデミー賞 ■
第78回アカデミー賞

・受賞
録音・音響編集・視覚効果賞
・ノミネート
美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1933年、ニューヨーク大恐慌の時代。
安劇団の女優アン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)は、突然の劇場閉鎖で失業してしまう。

映画監督、カール・デナム(ジャック・ブラック)は、撮影中の映画に、未知の野生の世界を舞台にした伝説の物語を付け加えようとして、プロデューサー達に熱弁を振るう。

しかし、撮影続行を却下されたデナムは、助手のプレストン(コリン・ハンクス)と共にフィルムを持ち出して逃走する。
...全てを見る(結末あり)

その後デナムは、主演女優が映画を降りてしまったことを知り、早速、代役探しを始める。

ストリップ小屋のダンサーを紹介されたアンは、飢えをしのぐためにその仕事を受けようとするが、劇場の前で思い止まる。

主演の女優を探し、その劇場に足を運んでいたデナムは、アンを見かけて後をつける。

デナムは、街角でリンゴを盗もうとしたアンに声をかけて、食事を与え、彼女をヒロインにスカウトし、シンガポールでの撮影に参加するよう誘う。

冒険映画の内容に興味は示すものの、アンはその話を断り立ち去ろうとする。

しかしアンは、その映画の脚本を、尊敬する戯曲家ジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)が担当すると聞き、出演を承諾する。

その頃、映画会社側がフィルムの件を警察に通報したため、デナムは、貨物船”ベンチャー”のイングルホーン船長(トーマス・クレッチマン)に出航を急がせる。

助手のプレストン、主演俳優ブルース・バクスター(カイル・チャンドラー)らと共に、デナムは船でロケ地へ向かう準備を始める。

そしてデナムは、脚本を渡しに来ただけのドリスコルを、アンを引き止める材料に使うため、うまく丸め込み出航してしまう。

ドリスコルは、仕方なく撮影隊と行動を共にすることになるが、部屋がないために貨物室の檻に案内され、そこで大量のクロロホルムを見つける。

その後、順調に航海を続ける貨物船だったが、本来の目的地”スカルアイランド”を知るのはイングルホーン船長だけだった。

船上での撮影も進み、すっかり映画女優気分のアンと、それを優しく見守るドリスコルは、次第に惹かれ合っていく。

やがて、船員ジミー(ジェイミー・ベル)がデナムの不審な行動に気づき、それを同僚のベン・ヘイズ(エヴァン・パーク)やコックのランピー(アンディ・サーキス)に知らせる。

デナムにその件を問い詰めた三人は、彼から目的地が”スカルアイランド”だということを知らされる。

ランピーは、かつて話に聞いたことがある、巨大生物が生息するというその島の恐ろしさをデナムに伝える。

デナムの逮捕状が出ているとの電文を受け取った船長イングルホーンは、船の進路を変えラングーン(現ヤンゴン)に向かおうとする。

しかし、船は進路の目標を失い、海は霧に覆われて不気味な雰囲気が漂いはじめ、荒れ狂う波間をぬって進む船は、ついに座礁してしまう。

”スカルアイランド”に到着したことを知ったデナム率いる撮影隊は、船が損傷し乗組員が混乱する隙を見て、島に上陸しようとする。

撮影を続けながら、巨大な壁に囲まれた島に足を踏み入れたデナムらは、原住民に襲われてしまう。

一行は死者も出しながらも、イングルホーンや船員に救われる。

船に戻った一行は島から脱出しようとするが、デナムは撮影を続けることを考える。

しかし、アンが原住民にさらわれてしまい、それに気づいたドリスコルは、沖に向かおうとしていたイングルホーンを説得し、船員やデナム達は彼女を救い出すために再び島に向かう。

原住民は、島に住む悪魔”トレ・コング”に、アンを生贄として捧げようとしていた。

トレ・コングとは、巨大な野獣キング・コング(アンディ・サーキス)で、アンの前に姿を現して連れ去ってしまう。

イングルホーンに24時間の猶予を与えられ、アンを追う救出隊は、恐竜や巨大化した生物に襲われ犠牲者を出すが、デナムは必死にカメラを回し続ける。

沼地を前に、バクスターと数人が船に戻り、いかだを作り前進したデナムらは、沼地に生息する巨大生物に襲われ何人もの死者を出す。

やがて、殺気を感じたヘイズが、現れたコングに捕まり崖下に転落する。

ヘイズを慕うジミーは悲しむ間もなく、一行と共にコングに襲われ、しがみついていた大木と共に崖下に落下する。

その頃、コングがいなくなった隙に逃げようとしていたアンは、密林で恐竜に襲われてしまう。

そこにコングが現れ、大格闘の末に何頭もの恐竜を倒す。

一命を取り留めたデナムやドリスコルらだったが、再び巨大な昆虫に襲われ、ランピーは肉食生物に飲み込まれてしまう。

尚も大量の昆虫が襲い掛かるが、船で待機していたイングルホーンやバクスターらが駆けつけ、一行を助け出す。

コングは、自分から逃げようとするアンの態度に気分を害し、彼女を無視しようとする。

アンは、コングが命を守ってくれようとしたことで、彼と心通わせるようになる。

苦労して撮ったフィルムを失ったデナムは、コングを生け捕りにして連れ帰ることを考える。

ドリスコルは、単独でアンの救出に向かい、コングに気づかれるものの、鳥竜の襲撃の隙に彼女を助け出すことに成功する。

アンとドリスコルは渡し橋まで到着するが、デナムはコングを誘き出すために橋を降ろそうとしない。

デナムの助手のプレストンが橋を降ろし、アンとドリスコルは海岸にたどり着く。

アンは、デナムとイングルホーンらが、コングに危害を加えようとしていることに気づき、それを阻止しようとする。

コングはクロロホルムを嗅がせられるが、抵抗して暴れ始めてアンを追う。

尚も暴れるコングだったが、デナムが、コングの顔面に向けてクロロホルムの瓶を投げつけ、ついに彼は意識を失ってしまう。

デナムは、コングを運び無事ニューヨークに到着し、”世界第8の不思議”と題して、大規模なイベントを催す。

一躍、時の人として脚光を浴びたデナムは、コングを人間達への見世物にしようとする。

そして、鎖につながれたコングを前にして、茶番劇のようなショーが始まり、会場に姿を現したドリスコルとプレストンは、デナムの愚かな行為に頭を傾げる。

やがてショーのクライマックスとなり、アンの生贄の場面になるが、現れた女性は代役で、ドリスコルは、アンがその役を断っていたことを知る。

コングは、アンに似た女優を見て荒れ狂い、つながれた鎖を引きちぎり、ニューヨークの街に飛び出してしまう。

暴れ回るコングはアンを捜し、舞台に戻っていた彼女は、ただならぬ事態に、自らコングの元に向かおうとする。

ドリスコルは、自分を恨むコングを誘き寄せるものの、逆に追い詰められてしまう。

そこにアンが現れ、彼女と再会したコングは、セントラルパークの凍った池ノ上で静かなひと時を過ごす。

しかし、軍隊の攻撃を受けたコングは、アンを連れたままエンパイア・ステート・ビルを登り始める。

やがて夜が明け、軍用機の攻撃が始まり、途中でアンを置いたコングは銃撃を受けながらも最上部に達する。

ドリスコルもビルに到着してアンの元に向かい、彼女はコングのいる場所まではしごを上っていく。

はしごが銃撃されて、ビルから外れそうになり、落下したアンをコングが受け止めて、彼女を安全な場所に避難させる。

大量の銃弾を受けたコングは、最後の雄叫びを上げ、そこに現れたアンは、軍用機に合図を送り攻撃を阻止しようとする。

大きなダメージを受けたコングは、再び銃弾を浴びて、アンを見つめながら力尽き、地上に落下する。

そして、後を追ってきたドリスコルは、アンを固く抱きしめる。

コングの死体を見て絶望したデナムは、飛行機が止めを刺したという記者に対し”美女が野獣を殺した”と言い残し、その場を立ち去る。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「キングコング」(1933)
・「コングの復讐」(1933)
・「キングコング」(1976)
・「キングコング2」(1986)
・「キング・コング」(2005)
・「キングコング:髑髏島の巨神」(2017)

*(簡略ストー リー)
大恐慌の最中、安劇団の役者アン・ダロウは、職を失い路頭に迷う。
映画監督カール・デナムは、新作の伝説の孤島での撮影をプロデューサーに却下され、さらに主演女優も役を降りてしまう。
そんなデナムは、街でアンを見かけヒロインに誘い、尊敬する戯曲家ジャック・ドリスコルの脚本に誘われ、彼女はそれを受ける。
デナム他、撮影隊は謎の島”スカルアイランド”に到着し、原住民にさらわれたアンを救出するため島に向かう。
そしてアンは、島に生息する伝説の巨大野獣”キング・コング”の生贄にされることになる・・・。
__________

VFXのオンパレードとわかっていても、これほどまでに匠で手の込んだ作りであれば、誰もが納得する満足度の高い娯楽作として、見事な仕上がりとなっている。

製作費2億ドル強の超大作は、全世界興行収入約550億ドルという大ヒットとなり、ヒロインを演じた、ナオミ・ワッツが、撮影当時37歳だったことなどと共に大いに話題になった作品でもある。
・北米興行収入 $218,051,260

圧倒的迫力と大人向のストーリー、アメリカ人のこの物語への思い入れは、何度も映画化されていることで、その注目度と期待が感じられる。

第78回アカデミー賞では4部門でノミネートされ、録音、音響編集、視覚効果賞を受賞した。
・ノミネート
美術賞

子供の時に見た「キング・コング」(1933)に感激して映画製作を志すようになり、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで世界的名声を得たピーター・ジャクソンの、3時間を超す、上映時間の長さを全く感じさせない、切れのいい演出は見事だ。
謎の孤島の異様な雰囲気や、不気味な生物などの登場は、ホラーを得意としていた彼の真骨頂でもある。

駄作に近い1976年版では、現代にコングを登場させたのが失敗の一因だとも思うが、本作はあえて1930年代の設定に戻したところが正解だ。

コングの迫力に加え、当時のマンハッタンの街並み、特にまだ高層ビルの少ないマンハッタンの空撮映像は圧巻だ。

102階のエンパイア・ステート・ビルが竣工したのが、作品の舞台と同じ、大恐慌時代の1930年代初頭ということを考えると、アメリカの当時の技術力と、今でも通用するデザインセンスの良さには驚いてしまう。

霞ヶ関ビル(36階)が日本一のノッポビル(当時)としてオープンしたのが1968年ということを考えれば、当時の国力の違いがよくわかる。

コングの悲しげな表情と、神秘的なムードを漂わせる、ジェームズ・ニュートン・ハワードの音楽も印象に残る。

その存在だけでも迫力あるのコングだが、謎の島には恐竜まで生息し、更にコングとの壮絶な戦いまで見せてくれる贅沢さだ。

クロロホルムで眠らせた巨体のコングを、どうやって船に乗せ、さらに劇場に入れたかなど、細かい詮索はしないで、純粋に、その存在と迫力とを楽しむことをお勧めする。

親友でもあるニコーロ・キッドマンを、やや庶民的にしたような雰囲気のナオミ・ワッツは、野蛮な野獣コングに襲われるものの、やがて互いに心を通わせるヒロインを好演している。

ユーモアを抑え、どことなく憎めない、イカサマ(野心家)映画監督ジャック・ブラックの熱演も見逃せない。

長身だが、やや弱々しいエイドリアン・ブロディが、ヒロインのナオミ・ワッツを命を懸けて助けようとする、体を張った演技も注目だ。

初代アン・ダロウ役のフェイ・レイの出演が予定されていたが、彼女は撮影前に亡くなり、見物人として言うはずだった映画史上に残る名ゼリフ”飛行機ではなく、美女が野獣を死なせた”は、結局ジャック・ブラックが、ラストで記者に語ることになった。

どうしても”トム・ハンクスの息子”と言われてしまうのが気の毒な、デナムの助手コリン・ハンクス、貨物船船長トーマス・クレッチマンP・ジャクソン作品「ロード・オブ・ザ・リング」3部作でゴラムを演じたアンディ・サーキスが、船員とコングを熱演している。

その他、船員ジェイミー・ベルと、彼の将来を気遣いながら命を落とすエヴァン・パーク、ドラマ内の主演俳優カイル・チャンドラーなどが共演している。


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