賭博場襲撃事件の犯人を始末するため組織に雇われた殺し屋の行動と裏社会の男達の生き様を描く、監督、脚本アンドリュー・ドミニク、製作、主演ブラッド・ピット、ジェームズ・ガンドルフィーニ、リチャード・ジェンキンス、スクート・マクネイリー他共演の犯罪ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アンドリュー・ドミニク
製作
ブラッド・ピット
デデ・ガードナー
アンソニー・カタガス
ポーラ・メイ・シュワルツ
スティーヴ・シュワルツ
製作総指揮
マーク・ブータン
ミーガン・エリソン
ビル・ジョンソン
ジム・セイベル
アディ・シャンカル
スペンサー・シルナ
原作:ジョージ・V・ヒギンズ”Cogan’s Trade”
脚本:アンドリュー・ドミニク
撮影:グレッグ・フレイザー
編集:ブライアン・A・ケイツ
出演
ジャッキー・コーガン:ブラッド・ピット
フランキー:スクート・マクネイリー
ラッセル:ベン・メンデルソーン
ミッキー:ジェームズ・ガンドルフィーニ
ドライバー:リチャード・ジェンキンス
ジョニー・アマート:ヴィンセント・カラトーラ
マーキー・トラットマン:レイ・リオッタ
バリー・カプリオ:マックス・カセラ
ディロン:サム・シェパード
ケニー・ギル:スレイン
アメリカ 映画
配給 ワインスタイン・カンパニー
2012年製作 97分
公開
北米:2012年11月30日
日本:2013年4月26日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $15,026,060
世界 $37,930,470
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2008年、ニューオリンズ。
大統領選挙が白熱する中、刑期を終えて出所したフランキー(スクート・マクネイリー)は、仲間のラッセル(ベン・メンデルソーン)に迎えられる。
その後フランキーは、獄中で知り合ったジョニー・アマート(ヴィンセント・カラトーラ)の元に向かう。
ジョニーは、フランキーが連れてきたラッセルが気に入らない。
金がいるために再びジョニーの話を聞いたフランキーは、ある賭博場強盗を依頼されるものの、その後に組織から追われることを恐れる。
この件では別の男が疑われるので大丈夫だと言うジョニーは、賭博場の胴元マーキー・トラットマン(レイ・リオッタ)は、4年前に襲われて大金を奪われたのだが、被害を装った犯人だったことをフランキーに話す。 賭博場は閉鎖され、殺し屋ディロン(サム・シェパード)が犯人を探し、マーキーは疑われるものの、結局、犯人は分からなかった。 再開した賭博場でマーキーは、ゲームをする男達に自分が犯人だと話してしまうが、気にする者はいなかった。 再び同じ場所で強盗が起きれば、真っ先にマーキーが疑われると話すジョニーは、自分が責任を負えるなら許すとフランキーに伝えて、ラッセルに手伝わせることを認める。 その後、準備をして賭博場に向かったフランキーとラッセルは、マーキーに銃を向ける。 二人は、現金の入ったケースとその場にいた者達の所持金を奪い逃走する。 組織の連絡員ドライバー(リチャード・ジェンキンス)は、ディロンが病気だったために、別の殺し屋ジャッキー・コーガン(ブラッド・ピット)を呼ぶ。 即マーキーを殺すというジャッキーの考えに気が進まないドライバーは、まず真相を調べることを提案する。 いずれ始末されることになるマーキーを生かすことに、ジャッキーは納得できない。 ジャッキーの手下バリー・カプリオ(マックス・カセラ)に痛めつけられたマーキーは、今回の件には関与していないと言っても信じてもらえず、袋叩きにされる。 大金を受取ったフランキーは車を買い、ラッセルはコカインを手に入れてそれをビジネスにする。 ラッセルがディロンの部下ケニー・ギル(スレイン)とコカイン売買を始めたことを知ったフランキーは、全てがバレてしまうと言って焦る。 その件を知ったジャッキーは、尚もマーキー殺害をためらうドライバーに、周囲に示しがつかないと言って説得する。 それでもドライバーが納得しないため、ジャッキーは、殺し屋ミッキー(ジェームズ・ガンドルフィーニ)をニューヨークから呼び寄せ、ジョニーを殺すことに同意させる。 ミッキーを迎えたジャッキーは、4人の内、自分が顔を知られているジョニーを殺すよう指示する。 その夜ジャッキーは、ケニーと会っている際にマーキーを見かける。 計画を変更したジャッキーは、ケニーと共にマーキーを尾行して殺害してしまう。 翌日、酒ばかり飲んで女と遊び愚痴をこぼすミッキーが、情緒不安定気味であることをジャッキーは気にする。 ミッキーが使えそうもないことをドライバーに伝えたジャッキーは、警察にタレこみ刑務所に入れるのが彼のためだと話す。 その頃ラッセルは、コカインを隠してあった場所で、監視していた警官に逮捕される。 それを知ったフランキーは焦りジョニーに不安を語り、その後向かったバーで、現れたジャッキーから話しかけられ、捜していたと言われる。 ジョニーの居場所を訊かれたフランキーは、ジャッキーがディロンの知り合いだと知り動揺する。 何も話そうとしないフランキーだったが、ジャッキーに脅されてジョニーの元に向かう。 フランキーの車で現場に向かいジョニーを射殺したジャッキーは、自分の車が置いてある場所に戻る。 車を降りたジャッキーは、フランキーを殺害して自分の指紋をふき取り立ち去る。 バーに向かったジャッキーは、ドライバーから報酬を受け取り、トイレでそれを数えるものの、3万ドルだったために不満を訴える。 ディロンの代理なので彼と話をつけろとドライバーから言われたジャッキーは、ディロンは死んだことを伝える。 ”テレビで放映されているバラク・オバマの演説の”一つの国民”とは、自分に対しての言葉だとジャッキーはドライバーから言われる。 それは、”自由帝国”を唱えた”トーマス・ジェファーソン”の幻想だと言うジャッキーは、アメリカは国家ではなくビジネスだと付け加え、ドライバーに金を要求する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
2008年、ニューオリンズ。
刑務所から出所したばかりのフランキーは、獄中で知り合ったジョニーから、賭博場襲撃を依頼される。
仲間のラッセルと共に賭博場を襲撃したフランキーは、胴元のマーキーから大金を奪い逃走する。
病気の殺し屋ディロンの代理として雇われた殺し屋ジャッキー・コーガンは、犯人が誰かを知った上で、組織の連絡員ドライバーに、マーキーを殺すべきだと主張するものの納得してもらえない。
仕方なくジャッキーは、ニューヨークから殺し屋のミッキーを呼び寄せ、ジョニーを始末させようとするのだが・・・。
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1974年に発表された、ジョージ・V・ヒギンズの小説”Cogan’s Trade”を基に製作された作品。
「ジェシー・ジェームズの暗殺」(2007)でも組んだ、監督アンドリュー・ドミニクとブラッド・ピットが主演と製作を兼ねた、ハード・ボイルド及びフィルム・ノワール・タッチで描くスタイリッシュでもある作品。
ターゲットを遠方から”優しく殺す・・・”という自分の考えを貫く主人公だが、殺害時は問答無用、必ず止めも刺す激しい殺戮場面が登場する。
組織に操られることを嫌い、自分の生き方を変えない殺し屋を演ずる、ブラッド・ピットのクールな演技は魅力的だ。
彼以外の実力派の個性もバランスよく描かれている。
ブラッド・ピットのギャラさえ払えない程の、製作費1500万ドルの作品ではあるが、彼は、アンドリュー・ドミニクのための友情出演的な考えもあったのかもしれない。
北米興行収入 $15,026,060
世界 $37,930,470
ケチなチンピラではあるが個性が光る賭博場強盗のスクート・マクネイリーとベン・メンデルソーン、情緒不安定気味のニューヨークの殺し屋ジェームズ・ガンドルフィーニ、組織の連絡員役リチャード・ジェンキンス、賭博場強盗を裏で操るヴィンセント・カラトーラ、賭博場の胴元レイ・リオッタ、主人公の手下マックス・カセラ、端役程度の出演が残念な殺し屋サム・シェパードとその手下スレインなどが共演している。