1991年に発表された、ラナルフ・ファインズの小説”The Feather Men”を基に製作された作品。 足を洗った殺し屋が国家が絡む陰謀に巻き込まれる姿を描く、主演ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロ他共演、監督ゲイリー・マッケンドリーによるサスペンス・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ゲイリー・マッケンドリー
製作総指揮:クリストファー・マップ
製作
シガージョン・サイヴァッツォン
スティーヴン・チャスマン
原作:ラナルフ・ファインズ”The Feather Men”
脚本:マット・シェリング
撮影:サイモン・ダガン
編集:ジョン・ギルバート
音楽
ジョニー・クリメック
ラインホルド・ハイル
出演
ダニー・ブライス:ジェイソン・ステイサム
スパイク・ローガン:クライヴ・オーウェン
ハンター:ロバート・デ・ニーロ
デイヴィス:ドミニク・パーセル
マイアー:エイデン・ヤング
アン・フレーザー:イヴォンヌ・ストラホフスキー
代理人:アドウェール・アキノエ=アグバエ
バヒト:フィラス・ディラーニ
MI6諜報員:デヴィッド・ホワイトリー
マーティン:ベン・メンデルソーン
スティーヴン・ハリス:ラッキー・ヒューム
スティーヴン・クレッグ:グラント・ボウラー
サイモン・マッキャン:ダニエル・ロバーツ
ラナルフ・ファインズ:ディオン・ミルズ
アメリカ/オーストラリア/イギリス 映画
配給 Open Road Films
2000年製作 116分
公開
北米:2011年9月23日
イギリス:2011年9月23日
オーストラリア:2012年2月23日
日本:2012年5月12日
製作費 $66,000,000
北米興行収入 $25,093,610
世界 $56,383,760
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1980年、メキシコ。殺し屋のダニー・ブライス(ジェイソン・ステイサム)と、師であり相棒のハンター(ロバート・デ・ニーロ)、デイヴィス(ドミニク・パーセル)、マイアー(エイデン・ヤング)らは、ターゲットを抹殺する。
しかし、ダニーは車に乗っていた少年に驚き、警官の銃弾を受けてしまう。
何んとかその場から逃れたダニーは、限界を感じて足を洗う。
1年後、オーストラリア、ヤラ・ヴァレー。
人里離れた場所で暮らしていたダニーは、ハンターが拉致された証拠の写真を受取る。
2日後、オマーン。 600万ドルの仕事を断ったハンターを救うには、ダニーがそれを受けるしかなかった。 ダニーはシークの元に向かい、三人の息子の命を奪った者達への復讐を、彼が考えていることを知らされる。 ターゲットが”SAS”(イギリス陸軍特殊空挺部隊)だと言われたダニーは、余命半年のシークの命がある間に、この件を解決させるよう指示される。 シークは、殺害方法は自由だが、自白を録画することを条件に、事故死に見せかけるよう伝える。 ハンターに会ったダニーは、見張りを簡単に叩きのめし、二人はその場から逃れようとするが再び捕えられる。 ダニーはハンターを人質に取られて、黒幕が他にもいることに気づき、代理人を脅して車を奪い、その場を去る。 パリ。 オマーン、マスカット。 イギリス、ヘレフォード。 ロンドン。 ローガンは早速、捜査を始め、デイヴィスの写真を撮り、元SASで組織される秘密結社”フェザー・メン”幹部らの元に向かう。 オマーン。 ダニーとマイヤーは、ハリスがシークの息子を殺したことを自白するテープを撮り、彼を殺害する。 それを、ロンドンのローガンは新聞記事で知る。 ハリスの件と”ミルバットの戦い”に関しての情報を仕入れようとした者(デイヴィス)がいることを、ローガンは組織の幹部に伝え、ウェールズ人(デイヴィス)が関わるオマーンの動きを警戒する。 デイヴィスは、次のターゲットであるSAS将校スティーヴン・クレッグ(グラント・ボウラー)の情報を入手して、それをダニーとマイアーに知らせ、その殺害方法を考える。 ローガンは、”ミルバットの戦い”の生存者、クレッグを監視させる。 ウェールズ、ブレコン・ビーコンズ、SAS訓練場。 クレッグの妻が入院する病院で、ローガンは不審者(ダニー)を目撃する。 ダニーもそれに気づいて車で逃走し、再び病院に戻り、ローガンと格闘になる。 ローガンを叩きのめしたダニーはその場を去り、クレッグが監視されていたことを知り、病院で盗んだ薬剤をマイアーに渡す。 ダニーは、元SASのデイヴィスに、それをクレッグに飲ませるための方法を考えさせる。 ヘレフォード、SAS本部。 クレッグは、部隊と共にブレコン・ビーコンズへと訓練に向かい、体調に異変を感じたところでダニーに捕まり、シークの息子を殺害したことを自白して殺害される。 ローガンは、クレッグがブレコン・ビーコンズで事故死したことを知り怒りがこみ上げる。 その後ダニーは、三人目のターゲット、サイモン・マッキャン(ダニエル・ロバーツ)の資料を、代理人から受け取る。 ダニーは、幼馴染みの恋人アン・フレーザー(イヴォンヌ・ストラホフスキー)に連絡を入れるが、自分が何をしているのかを伝えられず、彼女は苛立つ。 デイヴィスとマッキャンを監視していたダニーは、ローガンが一緒にいることを確認して、後を付けて探りを入れる。 その頃、”フェザー・メン”には圧力がかかり、暗殺者を捕えるローガンの行動は却下される。 しかし、ローガンはそれに納得せずに、単独で暗殺者を捜し始める。 ダニーらは、マッキャンを交通事故死に見せかけようとするが、監視がついていたことに気づいたマイアーは、仲間に雇った者のミスで命を落とす。 後の処理を手配し、仕事の終わったダニーはデイヴィスに別れを告げる。 親友だったマッキャンを殺されたローガンは、彼の死を知り激怒する。 ウェールズ人(デイヴィス)の情報を掴んだローガンは、工作員を向かわせて彼を捕える。 ダニーは、奪っていた無線機でそれを知るが、逃走しようとしたデイヴィスは、トラックに轢かれて死亡し、ローガンに知らされる。 ローガンは、現れたダニーに銃を向けられて、デイヴィスが死んだことを伝える。 ダニーは、暗殺者のリストに載りたくなければ、自分を追うなとローガンに警告してその場を去る。 オマーン。 アンの元に戻ったダニーは、自分を許してくれた彼女と共に平穏な生活に戻る。 代理人からの電話を受けたダニーは、ターゲットの一人が人違いだったことを知らされ、シークの息子バヒト(フィラス・ディラーニ)に会いに、ロンドンに向かうよう指示される。 アンの危険を知ったダニーは、彼女を連れてパリに向かいハンターに任せて旅立つ。 ロンドン。 代理人からファインズの情報を渡されたダニーは、単独で行動を始める。 それを知ったローガンは、ファインズを監視して警戒し、現れたダニーを捕えるが、それは替え玉だった。 ローガンがその場に向かった隙に、ダニーはファインズを殺害して逃走するもものの、捕えられてしまう。 ファインズの元に戻ったローガンは、彼が殺されていなかったことを知る。 ローガンは、それをダニーに問い詰め、ファインズを殺した証拠の写真を渡せば、全てが終わることをダニーに知らされる。 ダニーは、黒幕が、息子三人をSASに殺されたオマーンのシークだと伝える。 その場を去ろうとするローガンだったが、そこに、MI6諜報員(デヴィッド・ホワイトリー)が現れて彼に銃を向ける。 オマーンの石油の利権を奪うために、イギリス政府は秘密結社”フェザー・メン”の存在を好ましく思っていないことを諜報員は二人に告げる。 隙を見て諜報員を叩きのめしたダニーは、彼を射殺したローガンと格闘になりながらも窓から脱出する。 諜報員と通じていた代理人はアンを監視し、彼女を護衛しているハンターを抹殺するよう部下に命ずる。 男を倒したハンターは、アンを追う代理人を銃撃して脅しその場を立ち去る。 オマーン。 ローガンは、その写真をシークに見せるが、ファインズが生きていることを伝えて彼を殺す。 バヒトを生かしたローガンは、報酬の600万ドルを受取りその場を去る。 現金を持ち去るローガンを確認したダニーとハンターは、彼を追いつめて車を止める。 ローガンは、自分がダニーに代わって始末をつけ、バヒトは砂漠に興味を示さず戻る気のないことを伝える。 ダニーは、現金を奪う気もなく、ハンターが手数料だけを手に入れる。 戦いは続くというローガンに、ダニーは、全てを忘れろと言い残してその場を去る。 パリ。 1991年、ラナルフ・ファインズは”The Feather Men”を発表し論争が巻き起こるが、イギリス政府はその内容を否定した。 SASによるオマーン内戦への関与は、現在でも最高機密扱いとなっている。 ダニーと、その仲間達のその後は不明である。
現地で代理人(アドウェール・アキノエ=アグバエ)に迎えられたダニーは、亡命生活を送る部族のシーク(長老)の仕事を放棄したハンターが、捕えられたことを知る。
...全てを見る(結末あり)
デイヴィスとマイヤーの元に向かったダニーは、彼らが、SASの三人を殺す仕事を受けることを確認して、報酬は二人に渡し自分はハンターの身柄を受取ることを伝える。
ダニーは、最初のターゲット、休暇中であるC中隊指揮官スティーヴン・ハリス(ラッキー・ヒューム)の周辺を探る。
デイヴィスは、SASのたまり場のパブで、情報を入手しようとする。
元SASのスパイク・ローガン(クライヴ・オーウェン)は、パブで、情報を仕入れようとしている男がいるという報告を受ける。
ダニーらは、ローガンが派遣した工作員マーティン(ベン・メンデルソーン)に気づくが、取り逃がしてしまう。
その場を調べたダニーは、そこで、クレッグを事故に見せかけて殺害することをデイヴィスに伝える。
部隊員に扮して内部に侵入したダニーは、クレッグに薬を飲ませることに成功する。
シークに会ったダニーは、三人目の自白を渡して、釈放されたハンターと共にその場を離れる。
ボディーガードを叩きのめしたダニーはバヒトを脅し、ハリスが人違いで、元SASで作家のラナルフ・ファインズ(ディオン・ミルズ)がターゲットだと知らされる。
ハンターは、シークに証拠の写真を渡そうとするダニーと合流する。
そしてダニーは、アンの元に戻る。
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*(簡略ストー リー)
限界を感じ足を洗った殺し屋ダニー・ブライスは、師である元相棒のハンターが捕えられたことを知りオマーンに向かう。
代理人に会ったダニーは、600万ドルの仕事を受けたハンターがそれを放棄したため、代わりに自分がそれを行うしか、彼を救う方法はなかった。
ハンターを人質に取るシークの元で、殺された三人の息子の復讐を命ぜられたダニーは、ターゲットが、”SAS”(イギリス陸軍特殊空挺部隊)だと知らされる。
仕方なくそれを請け負ったダニーは、元相棒のデイヴィスとマイアーと共に、ターゲット3人の抹殺計画を練る。
しかし、それに気づいたイギリスのの秘密結社”フェザー・メン”の一員ローガンも、行動を開始する・・・。
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オマーン内戦に投入された”SAS”隊員の暗殺計画が、石油の利権が絡み、秘密結社やイギリス政府が関与したという設定、社会派ドラマとも言えるその内容は実に興味深い。
*イギリス政府はそれを否定している。
超エリートの特殊部隊員を、殺し屋チームが抹殺していく展開もスリリングに描かれていて、リアリズムも追及した1980年代初頭のファッションなども注目だ。
豪華キャストの競演も話題となり、新旧の実力派人気スターの、個性を生かした演技も見どころだ。
主演のジェイソン・ステイサムは、男臭い魅力的な役柄を熱演し、サポート的なロバート・デ・ニーロは、終盤にかけて存在感を発揮する。
もう一人の主人公元SASで秘密結社の一員クライヴ・オーウェンも怪しげな男を好演し、主人公と対決しながらも、同じような世界に生きる者同士として理解し合う一面など、雰囲気のある演技を見せる。
主人公の相棒ドミニク・パーセル、エイデン・ヤング、主人公の恋人イヴォンヌ・ストラホフスキー、殺し屋の代理人アドウェール・アキノエ=アグバエ、シークの息子フィラス・ディラーニ、MI6諜報員のデヴィッド・ホワイトリー、ローガン(C・オーウェン)の部下ベン・メンデルソーン、暗殺のターゲットの三人ラッキー・ヒューム、グラント・ボウラー、ダニエル・ロバーツ、原作者ラナルフ・ファインズ役ディオン・ミルズなどが共演している。