1999年に発表された、マルク・レヴィの小説”If Only It Were True”を基に製作された作品。 事故で昏睡状態になった医師の魂と妻に先立たれて傷心の日々を送る男性の恋を描く、監督マーク・ウォーターズ、主演リース・ウィザースプーン、マーク・ラファロ、ジョン・ヘダー他共演のロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:マーク・ウォーターズ
製作
ローリー・マクドナルド
ウォルター・F・パークス
製作総指揮:デヴィッド・B・ハウスホルター
原作:マルク・レヴィ”If Only It Were True”
脚本
ピーター・トラン
レスリー・ディクソン
撮影:ダリン・オカダ
編集:ブルース・グリーン
音楽:ロルフ・ケント
出演
エリザベス・マスターソン医師:リース・ウィザースプーン
デヴィッド・アボット:マーク・ラファロ
ジャック:ドナル・ローグ
アビー・ブロディ:ディナ・ウォーターズ
ブレット・ラシュトン医師:ベン・シェンクマン
ダリル:ジョン・ヘダー
カトリーナ:イワナ・ミルセヴィッチ
グレイス:キャロライン・アーロン
フラン・ロー医師:ロザリンド・チャオ
ゾーイ・ブロディ:ケリス・ドーシー
リリー・ブロディ:アリッサ・シェイファー
ウォルシュ医師:ロン・カナダ
メートル・D:ウィリー・ガーソン
ゴーストバスター:ジョエル・マッキノン・ミラー
アメリカ 映画
配給 ドリームワークス
2005年製作 95分
公開
北米:2005年9月10日
日本:未公開
製作費 $58,000,000
北米興行収入 $48,318,100
世界 $102,854,400
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
サンフランシスコ。
研修医として忙しく働くエリザベス・マスターソン医師(リース・ウィザースプーン)は、上司であるウォルシュ医師(ロン・カナダ)からスタッフ・ドクターにすると言われて喜ぶ。
26時間働いていたエリザベスは、ウォルシュから今すぐ帰るようにと言われる。
帰ろうとしたエリザベスは、診てもらいたい患者がいると言われて再び戻り、それを済ませて駐車場に向かおうとする。
エリザベスは、、同僚医師のブレット・ラシュトン(ベン・シェンクマン)から、フェニックスに移ると言われる。
雨の中、食事に招待してくれた姉アビー・ブロディ(ディナ・ウォーターズ)の家に車で向かうエリザベスは、スタッフ・ドクターになったことを伝えて電話を切った直後に、トラックと衝突してしまう。 妻に先立たれて心に傷を負うデヴィッド・アボット(マーク・ラファロ)は、家具付きの部屋を探し、不動産業者のグレイス(キャロライン・アーロン)と物件を紹介される。 風に舞ってきた転貸物件のチラシを見たデヴィッドは、その部屋を見に行き気に入る。 引っ越しをしてくつろいでいたデヴィッドは、その場にエリザベスが現れたために驚き、出て行くようにと言われる。 自分がここの住人だと言うエリザベスの言葉に驚くデヴィッドだったが、彼女は姿を消してしまう。 入り口の内側にも鍵をつけたデヴィッドは、浴室の鏡に映るエリザベスに気づく。 友人でセラピストのジャック(ドナル・ローグ)に女性の姿が見えると話したデヴィッドは、いいことだと言われるが、幻覚かもしれないと伝える。 ジャックは、妻の死から2年が経つデヴィッドに、前向きに生きるようにと伝えて助言する。 帰宅して眠ろうとしたデヴィッドは、再び現れたエリザベスから、ここが自分の部屋だという証拠を見せられる。 ナイトテーブルの上にあったアビーと撮った写真がなくなっていたために苛立つエリザベスは、警察に電話をしようとするものの、受話器が掴めずキッチンに向かう。 エリザベスの姿が消えたために、デヴィッドは驚く。 翌日、グレイスに電話をしたデヴィッドは、前の住人の連絡先を訊こうとするが、悲しい出来事があったらしいので干渉しない方がいいと言われる。 オカルト&超自然現象専門書店に向かったデヴィッドは、店員のダリル(ジョン・ヘダー)から数冊の本を勧められる。 帰宅して、霊を呼ぶ呪文を唱えたデヴィッドは、現れたエリザベスと話す。 エリザベスが死んでいることを確かめ、それを彼女に知らせたデヴィッドだったが、彼女は信じようとしない。 苛立つデヴィッドは、エリザベスを追い出そうとして、エクソシストやゴーストバスターを雇うものの無駄だった。 ダリルに協力を求めたデヴィッドは、自分が出て行くべきだと言われる。 こんなに強い霊は初めてだと伝えたダリルは、エリザベスが言うように彼女が死んでいないと考える。 ダリルから、それに比べると重症だと言われたデヴィッドは、妻のことを忘れるようにと助言される。 フラれたくらいで感傷的になっていると、エリザベスにからかわれたデヴィッドは、気分を害してその場を去る。 ダリルは、死者に敬意を払うべきだと、見えないエリザベスに伝える。 部屋から直接出られる屋上にいたデヴィッドに謝罪したエリザベスは、あなたのことをよく知らないと伝える。 ここに庭を造るつもりだったと話すエリザベスは、デヴィッドに誰のことで悲しんでいるかを尋ね、彼から妻のローラだと言われる。 バーに向かったデヴィッドは、追ってきたエリザベスから飲むのをやめるようにと忠告される。 それを無視するデヴィッドは、店にいたジャックから様子がおかしいと言われる。 飲もうとしたデヴィッドはエリザベスに妨害され、店から連れ出される。 その後も消えないエリザベスにうんざりするデヴィッドは、自分でもなぜだか分からないと彼女から言われる。 一人では自分のことが思い出せないエリザベスは悩み、デヴィッドは、仕方なくそれを調べる協力を始める。 下の部屋のカトリーナ(イワナ・ミルセヴィッチ)から、誰かが済んでいたが人付き合いが悪かったと言われたデヴィッドは、彼女に誘われるものの断る。 部屋の戻ろうとしたデヴィッドは鍵が中だと気づくが、エリザベスから、消火器の下に合鍵があると言われる。 キッチンで手掛かりになる住所を見つけたデヴィッドは、その番地が”425”か”426”か読み取れず、エリザベスから”425”だと言われる。 受取りもあったためにクリーニング店に向かったデヴィッドは、エリザベスのことを訊くが、何も情報を得られなかった。 ”425”番地の家に向かったデヴィッドは、対応した中年男性がエリザベスと浮気をしていたことを知る。 それを否定したエリザベスは、同僚のゾーイ・ブロディ医師(ケリス・ドーシー)が”426”番地だと気づかなかった。 エリザベスが見覚えがあると言うレストランに入ったデヴィッドは、店長メートル・D(ウィリー・ガーソン)から声をかけられるものの、またの機会にすると言って出ようとする。 その時、客が倒れて意識を失い、医療の心得があることに気づいたエリザベスは、デヴィッドに指示して処置をさせる。 自分が医師だと気づいたエリザベスは、最寄りの聖マタイ総合病院の話になり、その名に聞き覚えがあることをデヴィッドに伝える。 病院に向かったエリザベスは、職場だったその場で働く同僚達を思い出す。 受付でエリザベスのことを尋ねたデヴィッドはナースステーションに向かい、フランに挨拶する。 エリザベスのことを知りたいと伝えたデヴィッドは、フランから関係を訊かれて、恋人だと答える。 男性と付き合う暇などなかったエリザベスに恋人がいるとは信じられないフランは、事故のことを知らない様子のデヴィッドにそれを尋ねる。 エリザベスは事故を思い出し、デヴィッドは3か月前に起きた事故のことをフランから知らされる。 ある病室に向かったエリザベスは、自分がこん睡状態であることを知る。 病室に入ってきたデヴィッドは驚き、エリザベスは、昏睡状態が3か月も続くのは良くないと伝える。 デヴィッドから、何か手を打とうと言われたエリザベスは、魂を肉体に戻す方法を考える。 眠っている自分と一体になってみたエリザベスだったが、何も変化がないために諦める。 昏睡状態のエリザベスの手に触れたデヴィッドは、魂のエリザベスがそれを感じたため、肉体とつながっていることを確認する。 姪達の絵や、ナイトテーブルに置いてあった姉アビーとの写真をデヴィッドに見せたエリザベスは、ここが自分の居場所だと伝える。 デヴィッドを帰した後、病院内を見て回ったエリザベスは、自分の代わりにスタッフ・ドクターになったブレットが、患者への対応を優先していないことを知り苛立つ。 姪のゾーイ(ケリス・ドーシー)とリリー(アリッサ・シェイファー)、姉のアビーがお見舞いに来たことに気づいたエリザベスは、姪の手が昏睡状態の自分に触れても何も感じないのを不思議に思う。 そこに現れたブレットはアビーに挨拶し、エリザベスが延命措置を望んでいなかったことを伝える。 目覚めた人もいると言うアビーは、生命維持装置を止めるために自分の承認がいることを知り、考えておくとブレットに伝えてその場を去る。 アパートに戻ったデヴィッドは、部屋の鍵を中に入れたまま出てしまったというカトリーナが現れたため、仕方なく招き入れる。 そこにエリザベスが戻り、病院が生命維持装置を外させるために、姉のアビーにサインをさせようとしていることをデヴィッドに話す。 トイレに行ったはずのカトリーナが、寝室にいることをエリザベスから知らされたデヴィッドは焦り、鍵のことを話すものの信じてもらえない。 遠慮して屋上に向かったエリザベスは、上がってきたデヴィッドから、カトリーナとは何もなかったと言われる。 妻の死後は誰とも付き合っていないと伝えたデヴィッドは、彼女のことをエリザベスに話す。 ある家にエリザベスを連れて行ったデヴィッドは、自分が造った庭を見せて、仕事は造園設計士であり会社も経営していたことを話す。 この場所に覚えがあると言うエリザベスは、夢で見たことを話し、また仕事をしてほしいとデヴィッドに伝えて、それを約束する彼と手を触れ合う。 グレイスからの電話を受けたデヴィッドは、アパートの長期契約ができることを知らされ、元の持ち主の生命維持装置が外されるのが理由だと言われて驚く。 アビーに会おうとするデヴィッドは、エリザベスしか知らないことを話す必要があると彼女に伝える。 アビーを訪ねたデヴィッドは、仕事優先のエリザベスに男性の友人がいるわけがないと言われ、患者だった話す。 リリーが自分に気づいたように思えたエリザベスは驚く。 自分を励ましてくれたエリザベスに、もう少し時間を与えてほしいとアビーに伝えたデヴィッドは、彼女が書類にサインしてしまったことを知る。 明日の正午に装置を外すと言われたデヴィッドは、間違った判断だと伝えるものの、アビーが考えを変えないために、エリザベスがこの場にいると伝える。 横に立つエリザベスが延命を望んでいるというデヴィッドは、彼女の霊が見えて話もできるとアビーに伝えて、信じてもらおうとする。 エリザベスの説明を自分に伝えていると言われたアビーは、デヴィッドを異常者呼ばわりする。 結婚式の直前にキスした”JJ”のことを話すようにとエリザベスから指示されたデヴィッドは、それをアビーに伝えるものの、ナイフを振り回す彼女に追い出される。 子供達の様子を見に行ったアビーは、リリーがエリザベスのことを話したために驚く。 諦めかけているエリザベスに、まだ早いと伝えたデヴィッドは、フランかブレットに話すことを提案する。 それでも納得しないエリザベスに、リリーが気づいていたことを話したデヴィッドは、ダリルの元に向かい協力を求める。 事情を聞いたダリルは、デヴィッドとエリザベスが惹かれ合っていることに気づく。 自分にだけエリザベスが見えることを不思議に思うデヴィッドは、アパートに戻り、見落としていることがないかを考え、霊能力者に会うことを考える。 病室の写真に気づき、デヴィッドが持ち帰ったことを知ったエリザベスは、もう会えないかと思い写真が欲しかったと言う彼から謝罪される。 謝ることはないし嬉しいと伝えたエリザベスは、霊能力者に会うと言うデヴィッドに、したいことが一つあると伝える。 デヴィッドとベッドに横たわり、病院で手が触れた時に何かを感じたと伝えたエリザベスは、もう一度心を込めて触れてくれれば、昏睡から目が覚めるかもしれないと考える。 エリザベスと手を触れ合ったデヴィッドは、叶わぬ想いはあなただったと言われながら眠ってしまい、夜明けとともに目覚める。 死にかけていたのは自分であり、生き返らせてくれたとエリザベスに伝えたデヴィッドは、今度は自分が救うと言って、体を盗むことを彼女に伝える。 刑務所行きも覚悟しているというデヴィッドに、医学的知識が必要だと伝えたエリザベスは、彼に協力してくれたジャックと共に病院に向かう。 生命維持装置を外される、”幻の彼女”を助けるために来たと言うデヴィッドの話を信じないジャックは、彼がその女性を愛していると知り仕方なく協力する。 昏睡状態のエリザベスを見て驚いたジャックは、自分が紹介しようとしたのが彼女で、デヴィッドがその約束を破ったことを話す。 エリザベスも事故で来れなかったと知ったデヴィッドは、彼女と絆があった理由に気づく。 その話を聞いたエリザベスは運命だと思い、デヴィッドは、ジャックがアビーと付き合っていたことを知る。 ジャックが、アビーの結婚式の直前に彼女とキスした”JJ”だったことを思い出したとエリザベスから知らされたデヴィッドは、ジャックから、そのことを知っている理由を訊かれる。 エリザベスがそこにいることを信じたジャックは、アビーの妹を救うと言って行動を開始する。 ブレットが病室の外にいることに気づいたデヴィッドは医師に扮し、エリザベスに指示されながら、生命反応が認められたことで検査を行うと伝える。 ウォルシュの指示だと言われたブレットは電話で確認しようとするが、デヴィッドに殴られてしまう。 昏睡状態のエリザベスを運び出したデヴィッドとジャックだったが、警備員に見つかり逃げられなくなる。 吸引チューブが外れてしまい、死を覚悟したエリザベスの姿は消え始め、デヴィッドは昏睡状態のエリザベスにキスする。 デヴィッドは取り押さえられ、心肺停止状態のエリザベスだったが、息を吹き返す。 目覚めたエリザベスは、その場にいたアビーからサインしたことを謝罪され、デヴィッドに声をかけられるものの、彼が誰か分からない。 ショックを受けたデヴィッドはその場を去り、傷心の日々が続く。 エリザベスのことが気になるデヴィッドは、彼女が気にしていたレストランを覗く。 書店の前にいたエリザベスは、ダリルから手を振られて不思議に思う。 退院したエリザベスは、デビッドが去った後のアパートに戻り、アビーから、1か月貸しただけだと言われる。 以前とは違う様子の部屋を見回すエリザベスは屋上に向かい、庭が造られていたために驚く。 その場にいたデヴィッドから自分が造ったと言われたエリザベスは、どうやって入ったのかを彼に尋ねる。 消火器の下に鍵があることを知っていたと言うデヴィッドが去ろうとするため、エリザベスは鍵を返してもらおうとする。 会ったことがあると言われたデヴィッドは、夢であったのだろうと伝えて、エリザベスに鍵を渡そうとして手に触れる。 全てを思い出したエリザベスは、夢ではないと伝えて、その通りだと言うデヴィッドとキスする。 二人のことを感じ取ったダリルは、満足する。
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*(簡略ストー リー)
サンフランシスコ。
研修医として忙しく働くエリザベス・マスターソン医師は、姉アビーの家に向かう途中でトラックと衝突する事故に遭う。
3か月後、妻に先立たれて傷心の日々を送るデヴィッドは、家具付きのアパートを借りて引っ越す。
部屋の借主だと言うエリザベスが現れたために驚いたデヴィッドは、彼女が自分にしか見えない死亡した女性だと考える。
エリザベスとの関係に戸惑うデヴィッドは、何も覚えていない彼女の身元を調べ始めるのだが・・・。
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フランスの小説家マルク・レヴィの原作を基に、「スパイダーウィックの謎」(2008)や「ゴースト・オブ・ガールフレンズ・パスト」(2009)のマーク・ウォーターズが監督した作品で、同年の「ウォーク・ザ・ライン」(2005)で見事にアカデミー主演賞を受賞するリース・ウィザースプーンとマーク・ラファロという魅力的な共演が話題を呼んだ作品。
事故により昏睡状態になった医師と、最愛の妻の死から立ち直れない男性の恋を描くロマンス。
生死をさ迷い人間世界に留まる医師が、魂として存在しているという設定であるために、ファンタジックな内容と共にユーモアを交えた物語が展開し、洒落た雰囲気で迎えるラストまで、マーク・ウォーターズの小気味よい演出が見どころの楽しい作品。
北米興行収入は約4800万ドル、全世界では1億ドルを超すヒットとなった。
主演のリース・ウィザースプーンは、自分の生活を犠牲にして働く医師として登場し、事故に遭ってからは生死をさ迷う魂となり、それをきっかけに恋が芽生えるという女性を熱演している。
共演のマーク・ラファロは、妻を亡くし傷心の日々を送りつつ、昏睡状態の女性を助けようとしながら、魂として自分の前に現れる彼女に惹かれてしまう男性を好演している。
デヴィッド(マーク・ラファロ)の友人であるセラピストのドナル・ローグ、彼と付き合う主人公の姉ディナ・ウォーターズ、主人公をライバル視する医師のベン・シェンクマン、デヴィッドと主人公に協力するオカルト&超自然現象専門書店の店員ジョン・ヘダー、主人公のアパートの下の階の住人で、デヴィッドを誘惑するイワナ・ミルセヴィッチ、不動産業者のキャロライン・アーロン、主人公の同僚医師ロザリンド・チャオ、主人公の姪ケリス・ドーシーとアリッサ・シェイファー、主人公の上司である医師のロン・カナダ、レストランの店長ウィリー・ガーソン、ゴーストバスターのジョエル・マッキノン・ミラーなどが共演している。