1969年公開の「サボテンの花」のリメイク。 既婚者を装い女性に接近し続けていた美容外科医が巻き起こす騒動と恋を描く、監督デニス・デューガン、主演アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン、ニコール・キッドマン他共演のロマンチック・コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:デニス・デューガン
製作総指揮
バリー・ベルナルディ
アレン・コヴァート
ティム・ハーリヒー
スティーヴ・コーレン
製作
ジャック・ジャラプト
アダム・サンドラー
ヘザー・パリー
脚本
アラン・ローブ
ティモシー・ダウリング
原作
I・A・L・ダイアモンド 「サボテンの花」
エイブ・バロウズ(戯曲) ”Cactus Flower”
ピエール・バリエ(戯曲)
ジャン=ピエール・グレディ(戯曲)
”Fleur de cactus”
撮影:テオ・ヴァン・デ・サンデ
編集:トム・コステイン
音楽:ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
出演
ダニエル”ダニー”マカビー:アダム・サンドラー
キャサリン・マーフィー/デヴリン・マクビー:ジェニファー・アニストン
デヴリン・アダムス:ニコール・キッドマン
エディ・シムズ/ドルフ・ラングレン:ニック・スウォードソン
パーマー・ドッジ:ブルックリン・デッカー
マギー・マーフィー/キキ・デョー・マクビー:ベイリー・マディソン
マイケル・マーフィー/バート・マクビー:グリフィン・グラック
イアン・マクストーン=ジョーンズ:デイヴ・マシューズ
テニス・プレイヤー:アンディ・ロディック
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2011年製作 116分
公開
北米:2011年2月11日
日本:未公開
製作費 $80,000,000
北米興行収入 $103,028,110
世界 $214,945,590
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1988年、ロングアイランド。
心臓医見習いの青年ダニエル”ダニー”マカビー(アダム・サンドラー)は、結婚式を控えて花嫁が、自分の大きな鼻を馬鹿にして、二股までかけられていたことを知り、大きなショックを受けてその場を立ち去る。
失意のダニーはバーで気落ちしていたが、隣に座った美女が、彼が眺めていた結婚指輪に気づく。
妻のことなどを聞いた彼女は、ダニーの不幸な生活を知り同情して彼に付き合う。
1992年、UCLAのバー。
外科医から美容外科医に転身したダニーは、鼻を直して、結婚指輪を武器に女性を誘惑し続けた。
2011年、ビバリーヒルズ。 ある日ダニーは、パーティーで魅力的な女性パーマー・ドッジ(ブルックリン・デッカー)に出会う。 ダニーは、教師だというパーマーを浜辺に誘い、いつものように口説き、そして愛し合い、その場で一夜を明かす。 その時ダニーは指輪を外していたのだが、パーマーはズボンのポケットに入っていた指輪を見つけてしまい、既婚者とは付き合わないと言って、彼女は憤慨してその場を去ってしまう。 二人の子供マギー(ベイリー・マディソン)とマイケル(グリフィン・グラック)と暮す離婚経験者のキャサリンに、行いを戒められたダニーは、パーマーに、正直に自分の気持を伝えることを助言される。 パーマーに会いに学校に向ったダニーは、既婚者だと認めるものの、妻とは離婚寸前だと言って作り話を始めてしまう。 パーマーは、妻本人に会って話を聞くことを条件に、一応その場ではダニーを許す。 仕方なくダニーは、キャサリンを自分の妻にして、彼女が嫌う学友のデヴリン・アダムス(ニコール・キッドマン)のファースト・ネームを使い、パーマーに会ってもらおうとする。 ロデオドライブ。 そして、ゴージャスな女性に変身したキャサリンは、ダニーとパーマーの元に現われる。 ダニーとキャサリンは、離婚寸前の夫婦役を見事に演ずるが、彼女が、帰り際に娘マギーからの電話に出てしまう。 パーマーは、ダニーに子供がいることを知り、その二人に会いたがってしまう。 マギーとマイケルと取引して、キャサリンにも話をつけたダニーは、三人でパーマーを歓迎する。 マイケルは、ダニーとの取引で、ハワイに行きイルカと泳ぎたいという希望を断られていたのだが、パーマーとの関係が原因だったと話してしまう。 パーマーはマイケルに同情してしまい、仕方なくダニーは、ハワイには家族で行く予定だったと伝える。 ロサンゼルス国際空港。 ハワイ。 その夜、エディの存在に我慢の限界に達したキャサリンだったが、何と、その場でデヴリンと出くわし、夫でiPodの開発者だというイアン・マクストーン=ジョーンズ(デイヴ・マシューズ)を紹介される。 デヴリンに見栄を張られた勢いで、対抗したキャサリンは、ダニエルを夫だと言って、自分が美容外科医の妻だと自慢してしまう。 翌日、冒険ツアーを楽しんだ一行は、その夜は、ダニーとパーマーが子供達の面倒を見ることになる。 ところが、マイケルがなかなか父親(実の父)が会ってくれないと泣き出してしまい、子供に愛情がを示さないダニーにパーマーは失望してしまう。 翌日、キャサリンとパーマーはスパに向かい、ダニーはゴルフ場で、子供達と仲のよいところを写真に撮る。 泳げないにも拘らず、イルカと泳ぎたいと言っていたマイケルを特訓するため、ダニーは彼をプールに連れて行く。 エディにも励まされたマイケルは奮闘し、戻って来たキャサリンとパーマーの前で泳いで見せる。 キャサリンとパーマーはダニーを見直すのだが、そこにデヴリンが現われる。 パーマーは、珍しい名前のデヴリンという女性が、同時に二人いることを疑問に思うが、エディが彼女をプールに突き落とし、何とかその場を凌ぐ。 ところが、キャサリンはデヴリンに食事に誘われてしまい、それを断りきれず、エディにパーマーを誘うよう強要する。 デヴリンとイアンと共に食事をしたダニーとキャサリンは、お互いの好きなところを言い合ってみることを、デヴリンに提案される。 それを試した二人は、互いを信頼し合っているいることに気づく。 その後、キャサリンとデヴリンがフラダンス大会に参加することになり、二人はライバル心を燃やし激しい戦いになる。 決着がつかずに、ダニーとイアンまでステージに駆り出される。 ココナッツ・ゲームでダニーとキャサリンが勝利し、プライドの高いデヴリンは屈辱を味わう。 楽しい夜を過ごし、いいムードになった二人だったが、子供達に邪魔されてしまい、ダニーは部屋に戻ろうとする。 キャサリンと過ごしたい気分になったダニーは、彼女の部屋に向おうとするが、帰ってきたパーマーに、明日にでも結婚したいことを告げられる。 そこに、ダニーの部屋に向おうとしたキャサリンが現われるが、二人の結婚を知らされ、エディを連れて部屋に戻る。 キャサリンのことが気になり眠れないダニーは、彼女に電話をするのだが、お互いに納得できる話が出来ない。 翌日、キャサリンは、ダニーが未だに自分のことを想っているように感じると、パーマーに言われる。 キャサリンの心は動くが、パーマーに、結婚する相手はあなただと伝えて祝福してしまう。 その後、デヴリンに会ったキャサリンは、ダニーが夫だということなどが全て嘘だと告白する。 二人が愛し合っているように見えたと言うデヴリンだったが、キャサリンは、ダニーがパーマーと結婚式を挙げていることを伝える。 デヴリンは、ゲイだったイアンと別れることをキャサリンに告げ、実は、iPodの発案者と言うのは嘘で、ファウルボールが当たり、ドジャースを訴えて彼が金持ちになったという、自分達の嘘も告白する。 それをきっかけに二人はお互いを理解し合い、友情を確かめる。 そこにダニーが現われ、愛する人キャサリンと共に人生を送りたいことを伝える。 全てが丸く収まり、マイケルはイルカと泳ぐ夢を実現し、パーマーは、お気に入りの”イン・シンク”好きのテニス・プレイヤー(アンディ・ロディック)と出会う。 そして、愛する二人、ダニーとキャサリンは結婚式を挙げて、愛を確かめ合う。
ダニーは、助手兼受付係のキャサリン・マーフィー(ジェニファー・アニストン)と共に、医療センターでクリニックを開業していた。
...全てを見る(結末あり)
美容外科医の妻らしく装うために、ダニーはキャサリンに洋服などを買い与える。
キャサリンと子供達、パーマーが集合して出発を待っていた時、キャサリンの浮気相手を装い、ダニーのいとこエディ・シムズ(ニック・スウォードソン)が、オーストリア人の”ドルフ・ラングレン”だと言って現われ、6人は旅立つことになる。
飛び入りのエディの旅費まで払わされたダニーは、ホテルに着き、スイートルームしか空いてないことを知り、仕方なくそれを二部屋とる。
*(簡略ストー リー)
若かりし頃、結婚相手に裏切られた美容外科医のダニエル”ダニー”マカビーは、それをきっかけに、既婚者を装い女性をものにするテクニックを身に付けていた。
ある日、ダニーはパーティーで、教師のパーマーに一目惚れし、その場で愛し合う。
しかし、パーマーは、ダニーが既婚者だと知り憤慨してその場を立ち去る。
クリニックの助手兼受付係のキャサリンに、相手に本当の気持ちを伝えることを助言されたダニーは、パーマーの元に向かう。
そこでダニーは、既婚者だが、妻とは離婚間近だと噓をついてしまい、それならばとパーマーは、その妻と話をしたいと言い出す。
困惑するダニーは、仕方なくキャサリンを妻にして偽装し、何とかしてパーマーの信頼を取り戻そうとするのだが・・・。
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エイブ・バロウズのブロードウェイ舞台劇である”Cactus Flower”を基に製作された、I・A・L・ダイアモンド脚本作品「サボテンの花」(1969)のリメイク作品。
リメイクとは言うものの、物語の設定が似ているだけで、それほど旧作を意識させない仕上がりになっている。
アダム・サンドラーとは名コンビと言っていい、ベテラン監督デニス・デューガンの作品で、旧作それ以前の作品を思い起こさせるような、どことなく古風なギャグや作風が心地よい。
ハリウッドでもトップ・クラスのドル箱スター、絶大な人気を誇るアダム・サンドラーの作品が、どうも日本では軽視されているのが気になる。
大物揃いの豪華キャストも注目なのだが、これだけの作品が、日本では劇場未公開とは残念だ。
北米興行収入は1億ドルを突破し、全世界では約2億1500万ドルのヒットとなった。
但し、作品自体の評価は低く、アダム・サンドラーとデニス・デューガンは揃ってラジー賞を受賞してしまい、大物出演者それぞれもノミネートされてしまった。
女性が目立つせいか、ややインパクトに欠ける役柄の主人公アダム・サンドラー、彼を上回る熱演を見せる、結構パワフルでもある、その助手のジェニファー・アニストン、彼女にしてはかなり羽目を外した役柄の、ヒロインの学友役のニコール・キッドマン、その夫デイヴ・マシューズ、主人公のいとこニック・スウォードソン、主人公と結ばれそうになる美しい女性ブルックリン・デッカー、彼女と出会うことのなるテニスプレイヤーで、実際の夫アンディ・ロディック、ヒロインの子供達ベイリー・マディソン、グリフィン・グラックなどが共演している。