ジュール・ヴェルヌの”地底旅行”を題材にヒットした「センター・オブ・ジ・アース」(2008)の続編で、今回は1874年に発表された”神秘の島”を基にした内容になっている。 消息を絶っていた祖父がジュール・ヴェルヌの小説に描かれた”神秘の島”を発見した可能性を知った少年が義父と共に現地に向かい繰り広げる冒険を描く、監督ブラッド・ペイトン、主演ドウェイン・ジョンソン、ジョシュ・ハッチャーソン、マイケル・ケイン、ヴァネッサ・ハジェンズ他共演のアクション・アドベンチャー。 |
・ドウェイン・ジョンソン / Dwayne Johnson / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・ペイトン
製作総指揮
リチャード・ブレナー
マイケル・ディスコ
サミュエル・J・ブラウン
マーカス・ビシディ
エヴァン・ターナー
製作
トリップ・ヴィンソン
シャーロット・ハギンズ
ボー・フリン
原作:ジュール・ヴェルヌ”神秘の島”
原案
マーク・ガン
ブライアン・ガン
リチャード・オウテン
脚本
マーク・ガン
ブライアン・ガン
撮影:デヴィッド・タッターサル
編集:デビッド・レニー
音楽:アンドリュー・ロッキングトン
出演
ハンク・パーソンズ:ドウェイン・ジョンソン
ショーン・アンダーソン:ジョシュ・ハッチャーソン
カイラニ:ヴァネッサ・ハジェンズ
アレキサンダー・アンダーソン:マイケル・ケイン
ガバト:ルイス・ガスマン
リズ・アンダーソン・パーソンズ:クリスティン・デイヴィス
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2012年製作 94分
公開
北米:2012年2月10日
日本:2012年3月31日
製作費 $79,000,000
北米興行収入 $103,812,240
世界 $325,860,300
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
地底探検の冒険旅行から4年、17歳になったショーン・アンダーソン(ジョシュ・ハッチャーソン)は、人工衛星施設に侵入してバイクで逃走し、警察に追われて取り押さえられる。
義父であるハンク・パーソンズ(ドウェイン・ジョンソン)に引き取られて帰宅したショーンは、不仲の彼や母リズ(クリスティン・デイヴィス)に謝罪することもなく部屋に閉じこもる。
ある暗号文を手に入れたショーンは、それを解読しようとしていた。
翌日、何んとか打ち解けようとするハンクは、ショーンの部屋に向かい、彼が解読しようとしている文がモールス符号だと指摘する。
ようやく話をする気になったショーンは、数日前に受信した暗号文をより感度の良い場所でキャッチするために、衛生施設に侵入したことをハンクに話す。
ハンクは、それを一緒に解くことを提案し、その内容で、”島”を見つけた者がいることが分かったショーンは興奮する。
ショーンとハンクは、ジュール・ヴェルヌの”神秘の島”、ロバート・スティーブンソンの”宝島”、そして、ジョナサン・スウィフトの”ガリヴァー旅行記”の3冊に登場する島にヒントがあると気づく。 ハンクは、3冊の本の地図を合体させることを考えて、二人は、”神秘の島”の存在と、その場所がパラオ沖だと突き止める。 出発の準備を始めたショーンに驚き、当然それを認めないハンクだったが、”神秘の島”を捜して2年も行方が分からない祖父からの伝言だというショーンは、考えを変えない。 ようやく打ち解けたショーンの考えを尊重し、リズを説得したハンクは、パラオに同行することに決めて旅立つ。 現地に着いた二人は、報酬が1000ドルと知ったガイドのガバト(ルイス・ガスマン)に声をかけられる。 ガバトのオンボロ、ヘリコプターに驚く二人だったが、魅力的な彼の娘カイラニ(ヴァネッサ・ハジェンズ)に惹かれたショーンは、ガイドを依頼することを決める。 カイラニは、目的地が危険海域だと言って報酬を吊り上げ、仕方なくハンクはそれを承知してヘリは飛び立つ。 島の座標の海域は嵐だったが、ガバトはその場に向かい、ショーンは、嵐の目に突入するよう指示を出すが、ヘリは墜落してしまう。 無事だった4人はある島で目覚めるが、ショーンは想像した場所とは違うと思いながら、抜け道を見つける。 そこを通り抜けた4人の目の前には、美しい光景が広がり、ショーンは、そこが”神秘の島”だということを確信する。 4人は、巨大な蝶や小さな像に驚きながら内部に向かい、卵の上で立ち止まる。 その後4人は、卵の親である巨大トカゲに襲われるのだが、危機一髪のところで、ショーンの祖父アレキサンダー(マイケル・ケイン)に助けられる。 アレキサンダーはショーンとの再会を喜び、ハンクは風変わりな老人に戸惑打ものの、4人は彼の住居に向かう。 ハンクは、嫌味ばかり言うアレキサンダーに苛立ちながらも奥地に向かい、失われた都市”アトランティス”に案内される。 アレキサンダーは、それを、誰よりも先にショーンに見せたかったために、彼に暗号を送ったのだった。 ハンクは、その場の水が海水だと気づき、液状化現象だと判断して、都市が予定より早く、数日中に海底に沈むと指摘し、脱出することを考える。 ”神秘の島”に登場する、ネモ船長の潜水艦”ノーチラス”が隠されているはずであり、一行は、船長の墓の墓に向かう。 体の小さいカイラニが墓の内部に入り、日記帳を手に入れて戻り、アレキサンダーは潜水艦の位置を確認する。 険しい道を通り、ショーンは、噴火する金山に向かうことを諦め、一行は崖の上を越える目的地を目指して、巨大蜂に乗り飛び立つ。 しかし、一行は巨大鳥に襲われ、落下したカイラニを救ったショーンは、鳥の追撃もかわすものの、足を負傷してしまう。 その場を避難し、ハンクが脱臼したショーンの足を治療して、アレキサンダーに促され、歌を歌ってショーンを励ます。 ショーンとアレキサンダーは、ハンクが8歳の時に父親が家を出たことなどを知り、彼に親しみを感じるようになる。 カイラニが、やがてアメリカに戻るショーンとは生きる世界が違うと悲観していることを知ったガバトは、望んでいるのなら、大学に行かせると娘に約束する。 翌朝、一行は周囲の水に驚き、ハンクは島が沈むのは時間の問題だと告げて、潜水艦の捜索を急ごうとする。 カイラニはガバトがいないことに気づき、自分の学費のために金山に向かった父を追おうとする。 ショーンがカイラニに同行しようとするが、アレキサンダーが責任を感じて彼女と共にガバトを捜しに行く。 ハンクとショーンは、アレキサンダーに潜水艦の捜索を任されて先を急ぐ。 その頃、山の麓にたどり着いたガバトは、巨大な金塊を見つける。 岸壁に着いたハンクとショーンだったが、目的の場所は水没したと思われ、海に沈んだ潜水艦を捜すため、人工の潜水タンクを作る。 カイラニはガバトを見つけて、今のままで幸せだと言って彼を説得して引き返す。 海に飛び込んだハンクとショーンは、潜水艦”ノーチラス”を発見する。 ハンクとショーンは、錆びついていたハッチを何とか開けて内部に入り、エンジンを始動させようとする。 アレキサンダーは、磁場が強すぎてコンパスが使えず道に迷うが、南に向けて巣を張るクモの習性を利用して方角を知り海に向かう。 140年前の潜水艦のエンジンは始動せず、電気ウナギをの電力を得ようと、ハンクは海に戻ろうとする。 ショーンの信頼を得られたことを知ったハンクは、彼を必ず守ることを約束し、二人は固い絆で結ばれる。 岸壁に到着したアレキサンダーらだったが、島は水没する寸前となる。 ハンクはウナギにモリを突き刺し、その電力を利用することに成功して、ショーンが潜水艦のエンジンを始動させる。 アレキサンダーらは海に落下するが、潜水艦に救出され、崩れ落ちてくる岩を、ハンクとショーンが魚雷で打ち砕き、その場から脱出する。 ショーンは、カイラニに感謝のキスをされて、夢見心地となる。 6カ月後。 ショーンの誕生日に招待されたカイラニは、ハンクやリズにも歓迎される。 そこに、駆けつけたアレキサンダーが、家族全員で出かけるという、次の旅行のヒントであるプレゼントをショーンに渡す。
...全てを見る(結末あり)
ガバトは、ノーチラスでのツアーを成功させて、アメリカの大学にカイラニを通わせることができる。
参考:
・「センター・オブ・ジ・アース」(2008)
・「センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」(2012)
*(簡略ストー リー)
ジュール・ヴェルヌの小説に描かれた、地底の冒険を体験して数年、17歳になったショーン・アンダーソンは、消息が分からなかった祖父のアレキサンダーからの暗号文を受取る。
それを、反りの合わない義父ハンクと解読したショーンは、祖父が、J・ヴェルヌの”神秘の島”に登場する島を見つけたことを確信し、位置を確認してパラオに向かう。
ハンクとショーンは、現地のガイド、ガバトと娘カイラニのヘリコプターに乗り目的地に向かうも意のの、嵐の中に突入して墜落してしまう。無事だった4人は、美しい自然と、大小が逆転した生物が生息することなどを知り、そこが、”神秘の島”だと確信する。
その後、巨大トカゲに襲われた4人だったが、島で暮らすショーンの祖父アレキサンダーに救われる。
4人は、アレキサンダーの案内で、失われた都”アトランティス”に案内されるが、島が沈没する危機を察知する。
そこで4人は、島から脱出するために、小説の”神秘の島”に登場する、ネモ船長の潜水艦”ノーチラス”を捜そうとするのだが・・・。
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スマッシュ・ヒットとなった前作の、主人公を演じたブレンダン・フレイザーから、ドウェイン・ジョンソンに交代して、よりパワーアップしたように感じる。
3D作品ということで、それを生かそうとした映像の出来は素晴らしく、2Dでも十分に楽しめる。
北米興行収入は1億ドルを突破し、全世界では、前作を大きく上回る約3億2600万ドルの大ヒットとなった。
*前作
北米興行収入 $101,702,060
世界 $241,995,150
邦題は、原作の地底旅行の原題「センター・オブ・ジ・アース」を使っているのが気になり、「ハムナプトラ」的で非常に違和感がある。次回作が製作されるのは確実なのに、どうするつもりなのだろうか???
アクションにも拘らず、肉体美を誇張することもないドウェイン・ジョンソンは、大スターの風格さえも感じられる、人間味溢れるタフガイを熱演している。
前作に続き登場するジョシュ・ハッチャーソンは、大人になる過程で体験する冒険旅行で成長して、恋人もゲットする少年を好演している。
彼の出演で、作品が数段ランクアップされる雰囲気になる、冒険家でショーン(J・ハッチャーソン)の祖父マイケル・ケイン、ショーンの勇気や冒険心に惹かれるガイドの娘ヴァネッサ・ハジェンズ、その父親をユーモラスに演ずるルイス・ガスマン、ショーンの母親クリスティン・デイヴィスなどが共演している。