”アップル”の設立者スティーブ・ジョブズの半生を描く、主演アシュトン・カッチャー、ジョシュ・ギャッド、ダーモット・マローニー、マシュー・モディーン、J・K・シモンズ、ルーカス・ハース他共演、監督ジョシュア・マイケル・スターンによるドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョシュア・マイケル・スターン
製作:マーク・ヒューム
製作総指揮
ロナルド・バラード
ビル・ジョンソン
ジェイコブ・ペチェニク
マルコス・A・ロドリゲス
ジム・セイベル
デヴィッド・C・トラウブ
脚本:マット・ホワイトレイ
撮影:ラッセル・カーペンター
編集:ロバート・コマツ
音楽:ジョン・デブニー
出演
スティーブ・ジョブズ:アシュトン・カッチャー
スティーブ・ウォズニアック:ジョシュ・ギャッド
ジュリー:アマンダ・クルー
マイク・マークラ:ダーモット・マローニー
ジョン・スカリー:マシュー・モディーン
アーサー・ロック:J・K・シモンズ
ダニエル・コトキ:ルーカス・ハース
ビル・フェルナンデス:ヴィクター・ラサック
クリス・エスピノーザ:エディ・ハッセル
ロッド・ホルト:ロン・エルダード
アル・アルコーン:デヴィッド・デンマン
クリスアン・ブレナン:アーナ・オライリー
ポール・ジョブズ:ジョン・ゲッツ
クララ・ジョブズ:レスリー・アン・ウォーレン
ビル・アトキンソン:ネルソン・フランクリン
アンディ・ハーツフェルド:エルデン・ヘンソン
バレル・スミス:レニー・ジェイコブソン
ギル・アメリオ:ケヴィン・ダン
ジェフ・ラスキン:ブルット・ゲルマン
ローレン・パウエル・ジョブズ:アビー・ブラメル
ジャック・ダッドマン:ジェームズ・ウッズ
ポール・テレル:ブラッド・ウィリアム・ヘンケ
ジョナサン・アイブ:ジャイルズ・マッシー
アメリカ 映画
配給 オープン・ロード・フィルムズ
2013年製作 129分
公開
北米:2013年8月16日
日本:2013年11月1日
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $16,131,400
世界 $35,931,400
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2001年、”アップル”、タウン・ホール、スタッフ・ミーティング。
CEOのスティーブ・ジョブズ(アシュトン・カッチャー)は”iPod”を発表する。
__________
1974年、オレゴン州、ポートランド、リード・カレッジ。
親友ダニエル・コトキ(ルーカス・ハース)と構内にいたジョブズは、ジャック・ダッドマン教授(ジェームズ・ウッズ)に声をかけられる。
親の金を使ってまで意味のない教育を受けたくないと言って中退していたジョブズは、ダッドマンの忠告を聞こうとしない。
学生のジュリー(アマンダ・クルー)と知り合ったジョブズは、コトキと恋人クリスアン・ブレナン(アーナ・オライリー)の分の”LSD”をもらいハイになる。
カリグラフィーのクラスに潜り込んだジョブズは、コンピューターにも興味を持ち、”ラム・ダス”の著書”Be Here Now”に影響を受けてコトキと共にインドに向う。 1976年、”アタリ”。 完成すれば5000ドル出すと上司に言われたジョブズだったが行き詰ってしまい、友人のスティーブ・ウォズニアック(ジョシュ・ギャッド)に協力を求める。 ジョブズはウォズニアックに感謝するが、報酬は700ドルと言ってしまう。 完成したプログラムで上司を納得させたジョブズは報酬を受け取り、ウォズニアックに350ドルを渡す。 その場にあったターミナルボードが気になったジョブズは、テレビをディスプレイにしたパーソナル・コンピューターを見て驚く。 それを商品化すると興奮するジョブズの考えが、ウォズニアックには理解できない。 ウォズニアックと共にコンピューター・クラブのプレゼン会場に向かったジョブズは会社名を考え、”アップル”にすることを決める。 その件でもウォズニアックは、果物を社名にしようとするジョブズの発想が理解できない。 スタンフォード大学、ホームブリュー・コンピューター・クラブ。 一度店に来て話をしないかとテレルに言われたジョブズは、彼から名刺をもらう。 テレルの店を訪ねたジョブズはいきなり投資の話を始め、興味を示しただけだと言うテレルに、引く手あまただと伝えて交渉を始める。 1台400ドルで50台、納期に支払いに対し、ジョブズは100台で1/3を前金という条件を出す。 テレルは1台あたりを450ドルに上げるが、500ドルを60日以内の納品でジョブズは手を打つ。 ジョブズは養父のポール(ジョン・ゲッツ)と母クララ(レスリー・アン・ウォーレン)の協力を得てガレージを作業場にする。 人手が必要だと言うはジョブズは、コトキ、ビル・フェルナンデス(ヴィクター・ラサック)、クリス・エスピノーザ(エディ・ハッセル)を連れて来るが、ウォズニアックはどうやって雇うのかやや不満だった。 5人は分担して作業を勧め、期日に間に合わせてテレルの元に向かう。 納品されたのはボードだけで、テレルはキーボードやケース、モニターや電源をセットにした完成品を要求する。 最高のマシンであることは実証済みなので、モニターやーキーボードも売れば大儲けできるとジョブズに言われたテレルは、一応納得する。 売れなければ再発注はないと言われたジョブズは、後継機のことを口にしテレルに興味を持たせてその場を去る。 その後継機開発のために、ジョブズはロッド・ホルト(ロン・エルダード)を呼び寄せる。 ホルトを1日200ドルの条件で雇ったジョブズは、史上初の一体型コンピューター”Apple Ⅱ”の開発を始める。 開発と同時に出資者を探し始めたジョブズだったが、未来の装置を理解してくれる者はだれ一人いない。 苛立つジョブズはコトキに八つ当たりするが、そこに投資先を探していたマイク・マークラ(ダーモット・マローニー)が現れる。 ジョブズに可能性を感じたマークラは、9万ドルの出資をで様子を見ることを伝える。 ウォズニアックは好条件に喜ぶが、ジョブズは自分達は30万ドル相当の評価はあるはずだと言って、他に25万ドルの融資を求め、利息10%で利益が出たら全額返済することを伝える。 自分を社員として迎えることを条件にそれを承知したマークラは、利益を守るためにまず会社を法人化することを伝える。 そんな時、恋人のクリスアンから妊娠していることを知らされたジョブズはそれを認めようとせず、彼女を追い出そうとする。 コトキは悪いのは変わってしまったジョブズであり、今は離れた方がいいかもしれないとクリスアンに助言する。 1977年4月、サンフランシスコ、ウエストコースト・コンピューター・フェア。 1980年、カリフォルニア州、クパチーノ、アップル本社。 フトウェア・エンジニアのビル・アトキンソン(ネルソン・フランクリン)らを罵るジョブズは、開発を急がせる。 その頃、クリスアンの娘リサを自分の娘と認めないジョブズは、鑑定で親子関係が証明されたと弁護士から言われてもそれを聞き入れない。 既に養育費を払う義務があることは決まっているジョブズは、サインしなければ後悔すると言われる。 訪ねて来たコトキとランチで話をする約束をしたジョブズは、マークラと同席して発起人株の付与についてなどを検討する。 コトキは別の席で待っていたが、ジョブズは彼には1株も渡さないことをマークラに伝える。 会社に戻ったジョブズは現れたウォズニアックから、コトキやフェルナンデス、エスピノサらにとった行動について聞かれる。 三人は会社に必要ない人材で、管理力も技術もないことをジョブズは指摘する。 ウォズニアックは自分が会社を始めた理由がジョブズも同じだと考えていたが、変わってしまったと言って嘆く。 成長したのだと答えるジョブズだったが、ウォズニアックは違うと言ってその場を去る。 ”アップル”は株式を公開し新規公開460万株は1時間で完売し、ジョブズは社員に今後を期待される。 そしてコトキは会社を去る。 1982年。 マークラはジョブズを擁護するが、ロックは彼を”Lisa”の開発から排除するよう強く迫る。 ジョブズに会ったマークラは彼に”Lisa”から手を引かせて、新しいプロジェクトを与える。 ジョブズは、アトキンソンやエスピノサらが取り組んでいた”Macintosh・プロジャクト”のリーダー、ジェフ・ラスキン(ブルット・ゲルマン)の後を引き継ごうとする。 万人が使えるシンプルさを追求することを目指すと言うジョブズだったが、そこに会議から戻ったラスキンが現れる。 ジョブズはラスキンの意見を無視して、ものにならないマシンの改良をすることを伝え、残ってほしいが嫌なら消えるように伝える。 アトキンソンを連れて車内を回り優秀な人材を探し始めたジョブズは、フェルナンデス、アンディ・ハーツフェルド(エルデン・ヘンソン)、ホルトそしてウォズニアックをチームに入れる。 ラスキンはプロジェクトを去り、ジョブズは革命的なマシン開発に挑む。 ジョブズは完成した”Macintosh”に満足するが、ロックら取締役からは経費や発売の延期、マーケティングをどうするかを問われる。 ペプシコーラの事業担当社長ジョン・スカリー(マシュー・モディーン)の引き抜き検討を提案するジョブズに対し、ロックはそれが可能だと思うのかと逆に問う。 ジョブズはスカリーに会い、ロックらに言った言葉で彼を説得し彼を”アップル”に招き入れる。 1984年。 このままでは発売日から大赤字が確実だとマークラとスカリーに指摘されたジョブズは、価格を上げることを考える彼らと意見が対立する。 その後、”マイクロソフト”が、”Windows”を搭載した日本の”NEC”製パソコンを発表する。 完全に盗作だと考えるジョブズは、ビル・ゲイツに電話をして彼を痛烈に批判し、法廷で徹底的に争うことを伝える。 ”Macintosh”は発売されるものの需要予測を大幅に誤り赤字を計上し、ジョブズはロックに責任を追及される。 ジョブズはロックを相手にせず、原因は”Macintosh”自体ではなくスカリーのせいだと言い切る。 そんな時ジョブズは、かつてのような夢を追う日々が送れなくなったと言うウォズニアックから、会社を辞めたことを知らされる。 このままではよい結末は決して迎えられない、いい旅だった誇りに思うと言い残し、ウォズニアックはその場を去る。 スカリーに電話をしてメッセージを残すものの、ジョブズは返事がもらえない。 ロックは破滅寸前の会社を救うため、行動に移すことをスカリーに迫る。 出社したジョブズはロックとマークラが同席する場で、スカリーから会社から手を引くよう言われる。 アトキンソンらとスカリーの追放を画策し始めたジョブズは、現れたマークラから、スカリーが中国出張を中止して取締役会を招集したことを知らされる。 マークラはジョブズに協力することを約束するが、翌日の取締役会ではスカリーを支持する。 ジョブズは”アップル”から追放され自宅のガレージに向い、養父ポールは涙する息子を無言で慰める。 1993年。 ”アップル”は、ジョブズが創業した”NeXT”の買収交渉に入る。 1996年、カリフォルニア州、パロアルト。 アメリオの訪問を受けたジョブズは、”アップル”への復帰を切望される。 本社に向かったジョブズはマークラに迎えられ、過去は忘れることを伝える。 まだ戻ってはいないとマークラに伝え一人で社内を回ったジョブズは、自分が作り上げた会社とは変わってしまった現在でもデザイナーのジョナサン・アイブ(ジャイルズ・マッシー)など”創造”を求める者がいることを知る。 150万株もの株を売った者(ジョブズ)のために自社株が最安値になったことをマークラから知らされたジョブズは、CEO就任を要請される。 取締役会はジョブズに意見を求め、彼は新しい”Macintosh”の開発のため全てのプロジェクトを廃止し、再び”クール”なイメージを取り戻すことを提案する。 ジョブズは暫定CEOの席を要求しアメリオは反発するが、取締役会はジョブズの提案を指示する。 その後ジョブズは、マークラを含むほとんどの取締役を辞任に追い込む。 1997年。 2012年9月、”アップル”は株式時価総額で世界一の企業になった。
...全てを見る(結末あり)
協調性はないが優秀なジョブズは、人間としてはクズだと言われながら最高のゲームを作ることを上司に約束する。
(Apple Iの原型)
ウォズニアックのプレゼンに興味を持つ者はいなかったが、ジョブズがパーツ店”バイト・ショップ”経営者のポール・テレル(ブラッド・ウィリアム・ヘンケ)に声をかけられる。
”アップル”のブース前は人で埋め尽くされ、ジョブズは革新的なマシン”Apple Ⅱ”を発表する。
次世代機”Lisa”の開発を進めるジョブズは、全てに妥協を許さない。
取締役のアーサー・ロック(J・K・シモンズ)はマークラを訪ね、ジョブズの”Lisa”への異常な執着や”IBM”に対するあからさまな攻撃を非難する。
”Macintosh”は発表され1月24日に発売が決まるが、ロックの”信頼している”と言う言葉をジョブズは気にする。
業績不振の責任を取りスカリーは辞任し、就任したCEOのギル・アメリオ(ケヴィン・ダン)は社内の大改革を明言する。
ジョブズは、ローレン(アビー・ブラメル)と結婚し娘リサと暮らしていた。
世界を変え、そして宇宙に変化を与えることを考えるジョブズは、コマーシャルのための録音を終える。
*”dialogue for the Think Different”
__________
*(簡略ストー リー)
1976年。
大学にまともに通う気のなかったスティーブ・ジョブズは、親友スティーブ・ウォズニアックと共に自宅のガレージを作業場にして”Apple I”を完成して売り込みに成功する。
投資家マイク・マークラから資金援助を得て”アップル”を設立したジョブズは、仲間達と共に”Apple Ⅱ”を発表して会社は躍進する。
後継機”Lisa”の開発に妥協を許さないジョブズの変貌に、ウォズニアックは疑問を感じ始める。
その後ジョブズは、取締役会からの圧力で”Lisa”から手を引き”Macintosh・プロジャクト”のリーダーとなり、マーケティングを任せるためペプシコーラからジョン・スカリーを引き抜く。
1984年、”Macintosh”は発表されるものの、需要予測を誤り赤字を計上し、その責任を取らされたジョブズは”アップル”から追放されてしまう・・・。
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現代そして歴史上の偉人とも言える存在となった故スティーブ・ジョブズの伝記ドラマであり、彼が亡くなって間もない時期に製作、公開されたために話題にはなった作品。
しかし、余りにも有名な人物を描くドラマの内容は、100%事実かは別として殆ど知られているため、新鮮味が感じられない平凡な作品に終わっている。
スティーブ・ジョブズの人間を超越した感性を表現する描写やセリフが興味深い。
作品自体の評価も悪く、利益はでたものの興行的にも成功したとは言えない結果となった。
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製作費 $12,000,000
北米興行収入 $16,131,400
世界 $35,931,400
ファンには申し訳ないが、熱演はするものの他のスターに演じてもらいたかったという思いが全編で続くアシュトン・カッチャーの起用も今一で、もう少し深い演技のできる役者に演じさせたかったというのが正直なところだ。
彼のお決まりのポジションとも言えるラジー賞もノミネートされてしまった。
スティーブ・ウォズニアックのジョシュ・ギャッド、ジョブズが学生時代に付き合うアマンダ・クルー、マイク・マークラのダーモット・マローニー、ジョン・スカリーのマシュー・モディーン、アーサー・ロックのJ・K・シモンズ、ダニエル・コトキのルーカス・ハース、ビル・フェルナンデスのヴィクター・ラサック、クリス・エスピノーザのエディ・ハッセル、ロッド・ホルトのロン・エルダード、アル・アルコーンのデヴィッド・デンマン、ジョブズの恋人クリスアン・ブレナンのアーナ・オライリー、ジョブズの養父ジョン・ゲッツ、養母レスリー・アン・ウォーレン、ビル・アトキンソンのネルソン・フランクリン、アンディ・ハーツフェルドのエルデン・ヘンソン、バレル・スミスのレニー・ジェイコブソン、ギル・アメリオのケヴィン・ダン、ジェフ・ラスキンのブルット・ゲルマン、ジョブズの妻ローレン・パウエル・ジョブズのアビー・ブラメル、大学教授ジェームズ・ウッズ、ポール・テレルのブラッド・ウィリアム・ヘンケ、ジョナサン・アイブのジャイルズ・マッシーなどが共演している。