イエス・キリスト処刑までの最後の7日間を描く、製作、監督、脚本ノーマン・ジュイソン、出演テッド・ニーリー、カール・アンダーソン、イヴォンヌ・エリマン他共演、アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲、ティム・ライス作詞によるロック・オペラ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ノーマン・ジュイソン
製作
ノーマン・ジュイソン
ロバート・スティグウッド
原作:ティム・ライス
脚本
メルヴィン・ブラック
ノーマン・ジュイソン
撮影:ダグラス・スローカム
音楽
ティム・ライス(作詞)
アンドリュー・ロイド・ウェバー
アンドレ・プレヴィン
ハーバート・W・スペンサー
出演
テッド・ニーリー:イエス・キリスト
カール・アンダーソン:イスカリオテのユダ
イヴォンヌ・エリマン:マグダラのマリア
バリー・デネン:ポンティウス・ピラトゥス総督
ジョシュ・モステル:ヘロデ・アンティパス
フィリップ・トーバス:ペテロ
ボブ・ビンガム:カイアファ大祭司
クルト・ヤフジャン:アンナス
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1973年製作 106分
公開
北米:1973年8月7日
日本:1973年12月15日
北米興行収入 $13,200,000
■ アカデミー賞 ■
第46回アカデミー賞
・ノミネート
音楽賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
屋根に十字架を乗せたバスが荒廃の地にたどり着き、若者達はバスから降りて、各々の衣装を着始める。
そして、イエス・キリスト(テッド・ニーリー)は、若者達に支えられながら、天に両手を差し伸べる。
丘の上で物思いにふけるイスカリオテのユダ(カール・アンダーソン)は、イエスの行いが偽善と疑われていることを警告する。
今後、何が起きるかを心配する、イエスの使徒達らの中で、マグダラのマリア(イヴォンヌ・エリマン)だけが、彼の心を癒していた。
娼婦であるマリアをどうして信じるのか、疑問を投げかけてくるユダに、イエスは怒りを露にする。 カイアファ大祭司(ボブ・ビンガム)は、イエスの行動を法と秩序を乱すものと判断し、自分の立場から黙認すことができなくなっていた。 イエスに安らぎを与えようとするマリアは、高価な香油を彼の体に塗ろうとするが、ユダはそれに反発する。 しかし、マリアや使徒らのイエスへの思いに、ユダは圧倒されてしまう。 カイアファが召集した議会が始まり、民衆を扇動するイエスを危険人物だとみなし、彼は死なねばならないということで意見が一致する。 しかしイエスは、民衆の声は止められないことを悟り、彼を信じる者達に称えられる。 イエスは、神殿内で抜け目なく商売をしようとする人々を戒め、自分の人生も終わりに近いことも感じる。 恵まれない人々から、奇跡を起こして欲しいと頼まれたイエスは、押し寄せる人々を相手にして、精も根も尽き果てる。 マリアはイエスに安らぎを与えようとし、やがて、彼への愛を感じる。 砂漠にたたずんでいたユダの前に、カイアファとアンナス(クルト・ヤフジャン)が現れ、イエスの居場所を教えるようにと彼を買収する。 そしてユダは、木曜の夜、ゲッセマネの園にイエスが行くだろうと話してしまう。 十二使徒と夕食を共にしたイエスだったが、ユダは、自分を裏切り者に追い込んだ彼を恨む。 かつては霊感に満ちていたはずが、今では悲しみと疲労のみとなっていたイエスは、神に自分が死ぬ意味があるのか問い質す。 そしてイエスは、受難と磔の刑を受け入れる覚悟を決め、カイアファの元に向かう。 ローマ帝国総督のピラトゥス総督(バリー・デネン)は、イスラエルの領主ヘロデ(ジョシュ・モステル)の元で裁かれるべきだと、イエスを追い払ってしまう。 イエスは、領主ヘロデにペテン師呼ばわりされ、マリアとペテロ(フィリップ・トーバス)は、今からやり直せないかと、彼の行為は行き過ぎではなかったかと悔やむ。 そしてユダは、自分のとった行動を後悔し、苦悩した末に自殺する。 再び自分の前に連行されたイエスに対し、ピラトゥスは殺す理由がないとムチ打ちの刑に処する。 権力を振りかざすピラトゥスに沈黙を守るイエスは、無力な彼を哀れむ。 ローマ皇帝への忠誠を誓うピラトゥスは、失脚を恐れ、手に負えないイエスを民衆の好きなようにさせる。 イエスは十字架を担ぎ、処刑場に向かい磔となり、十二使徒は、それを見守りマリアは泣き崩れる。 そしてイエスは、神に身を委ねると言いながら息を引き取る。 演技を終えた若者達は、沈む夕陽を受ける十字架を見ながら、バスに乗り帰路に着く。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
十字架を乗せたバスが砂漠にたどり着き、バスから降りた若者達が、各々の衣装を着始める・・・。
そして、イエス・キリストが、天に両手を差し伸べる。
イスカリオテのユダは、イエスの行いが偽善だと疑われていることを警告する。
その後の出来事を心配するイエスの使徒らの中で、マグダラのマリアだけが彼に安らぎを与えていた。
やがて、カイアファ大祭司は、イエスの行動を法と秩序を乱すものと判断し、民衆を扇動する危険人物だとみなす。
そして、カイアファに買収されたユダは、ゲッセマネの園にイエスが行くことを密告してしまう・・・。
__________
1970年にリリースされた”オリジナル・ロンドン・コンセプト・アルバム”に魅了されたノーマン・ジュイソン(製作、監督、脚本)の構想で製作された作品で舞台の映画化とは違う。
イエス・キリストの処刑されるまでの最後の7日間を描いたロック・オペラではあるが、キリストの受難という題材については、確りと描かれている。
但し、キリスト教団体などからの批判も多くあり、各方面で騒動が起きたのも事実。
第46回アカデミー賞では、音楽賞にノミネートされた。
舞台のオリジナルキャストも含めた配役も、各自の個性が十分に生かされ、解釈の問題もあるのだが、衝撃的なイメージが高く評価された作品でもある。
圧倒的な迫力と躍動感で迫るアンドリュー・ロイド・ウェバー作曲、ティム・ライスの作詞のテーマ曲他、魅力的な曲の数々は、視覚的な満足度に加え聴き応えも十分。
主人公イエス・キリストのテッド・ニーリー、イスカリオテのユダのカール・アンダーソン、マグダラのマリア役のイヴォンヌ・エリマン、ポンティウス・ピラトゥス総督バリー・デネン、ヘロデ・アンティパス役のジョシュ・モステル、ペテロ役のフィリップ・トーバス、カイアファ大祭司のボブ・ビンガム、アンナスのクルト・ヤフジャンなどが共演している。